JPH03144065A - コンクリート打設用型枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、コンクリート打設時にコンクリートから生じ
る水分をコンクリート打設面から除去することができ、
このため水泡跡をコンクリート打設面に残すことがなく
、またコンクリートの養生時にはコンクリート打設面を
適度な湿潤状態に保ち、良好な湿潤養生を行なうことが
できると共に、打設現場において溶接作業中に発生する
火花等によりその機能が低下することなく確実かつ安定
的にコンクリートの打設及び養生を行なうことができる
コンクリート打設用型枠に関する。

〔従来の技術〕

従来より、コンクリートの打設に当っては、木製合板や
鉄製の型枠が用いられているが、これらの型枠を用いて
コンクリートを打設し、固化させると、型枠と接したコ
ンクリート打設表面には、コンクリートに混和されてい
る水分により発生した水泡の跡かのこり、細かな凹凸（
所謂ジャンカ）を生じるという問題があった。

このような問題を解決するため、最近ではコンクリート
打設面に存在する水分を積極的にコンクリート打設表面
から排出することを目的として、型枠に水分排出用の貫
通孔を多数形成し、余分な水分や気泡を排出するように
した型枠或いは型枠の表面に通水層を設けた型枠などが
提案されており、このような型枠によれば、打設時にコ
ンクリートから生じる余剰の水分を打設面より除去し、
水泡跡の発生を防止することが可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

ここで、コンクリート壁等を形成する場合、コンクリー
トを打設固化させた後、このコンクリートを保温すると
共に、コンクリート打設面を湿Ａ状態に保持し、コンク
リートの急激な乾燥収縮上防止しつつコンクリートを湿
潤養生し、その強りを向上させることが１テなわれるが
、上記型枠を１いてコンクリートを打設した場合、コン
クリ−が固化した後、養生が終了するまで良好な温潤イ
態を保持することができず、このためコンクリートが固
化した後、型枠を取り除き、養生シートｑでコンクリー
ト打設面を覆ってコンクリートをＣ温すると共に、コン
クリート打設面へ常時散水（てコンクリートの急激な乾
燥収縮を防止し、湿オ養生を行なう必要があり、このた
め養生に多大（労力を要するという問題がある。

本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、コンクリー
ト打設時にコンクリートから生じる水づをその打設面か
ら除去することができ、このたｂ水泡跡をコンクリート
表面に残すことなく、更にコンクリートの養生時には良
好かつ簡便に湿潤養生を行なうことができると共に、こ
れらの作業効果が確実に発揮されて綺麗で高強度を有す
るコンクリート壁を確実かつ安定的に形成することが可
能なコンクリート打設用型枠を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段及び作用〕本発明は、上記
目的を達成するため、型枠本体のコンクリート打設側の
面に直接又は導水性を有する緩衝シートを介して吸水性
高分子物質を含む保水層を積層し、更に該保水層上に微
小貫通孔が多数形成された不透水性シートからなる表面
層を積層すると共に、この表面層上を上記微小貫通孔を
閉塞しないように耐熱性被膜でコーティングしたことを
特徴とするコンクリート打設用型枠を提供する。

即ち、本発明者は、コンクリート打設時にコンクリート
から生じる水分をその打設面から除去することができ、
かつコンクリートの養生時にはコンクリート打設面を良
好な湿潤状態に保持することができるコンクリート打設
用型枠を得るべく種々検討を行なった結果、型枠のコン
クリート打設側表面に吸水性高分子物質層を形成するこ
とにより、コンクリート打設時には該高分子物質層にコ
ンクリートから生じる水分を吸収して打設面から除去す
ることができ、しかもコンクリートの養生時には、この
高分子物質層に吸収保持されている水分によりコンクリ
ート打設面を良好な湿潤状態に保つことができることを
見い出した。しかし、単に型枠表面に吸水性高分子物質
層を形成した型枠は、コンクリートの打設作業現場にお
いて、溶接作業に伴なって生じる火花などにより、上記
高分子物質層が劣化して安定的な水分除去及び湿潤養生
を行なうことが困難になる場合がある。そこで、本発明
のコンクリート打設用型枠は、吸水性高分子物質を含有
してなる保水層を溶接作業中に。

発生する火花などから保護するために該高分子物質層上
に表面層を形成すると共に、この表面層上を耐熱性被膜
でコーティングしたものである。

ここで、上記保水層を構成する吸水性高分子物質として
は、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体系、デンプン−ア
クリル酸グラフト共重合体系、デンプン−アクリルニト
リルグラフト共重合体系、ポリビニルアルコール無水マ
レイン酸系、インブチレン−無水マレイン酸系、 ポリアクリル酸系のものなどを好適に使用することがで
き、これら単独で、又は不織布等にこれらを分散して保
水層を構成することができる。また、表面層を構成する
不透水性シートとしては、多数の微小貫通孔が形成され
たポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のプ
ラスチックフィルムを挙げることができる。更に、この
表面層上に形成される耐熱性被膜としては特に限定され
るものではないが、シリコーン被膜が好ましい。

なお、上記保水層を緩衝シートを介して積層する場合、
この緩衝シートとしては、不織布、織布、合成樹脂コル
ゲートシートなどを用いることができる。なおまた、型
枠本体としては、コンクリートの打設圧に耐性を有する
もの具体的には鉄板、木板、合成樹脂板などが用いられ
る。

本発明のコンクリート打設用型枠を用いてコンクリート
を打設する場合、その表面層に接してコンクリートを打
設するが、この場合コンクリートから生じる水分が型枠
の表面層に形成された微小貫通孔を通って保水層に吸収
されてコンクリート打設表面から除去され、コンクリー
ト打設表面における水泡跡、細かい凹凸の生成を防止す
ることができ、このためコンクリート表面を綺麗に打設
することができる。また、この場合上記保水層を導水性
を有する緩衝シートを介して積層したり、不織布に吸水
性高分子物質を分散した保水層を形成することにより、
吸水性高分子物質の吸水能を越える量の水分が生じた場
合でも、この余剰水分が緩衝シート又は保水層を構成す
る不織布中を流れて外部へ排出されるようにすることが
できる。

また、本発明の型枠を使用してコンクリートを打設し、
コンクリートが固化した後、これを養生する場合には、
型枠を打設面に取り付けたまま、又は型枠本体とシート
類とを分離して型枠本体を取り除くと共に、表面層及び
保水層をコンクリート打設表面に残留させて、保水層内
の吸水性高分子物質に吸収保持されている水分によりコ
ンクリート打設表面を適度な湿潤状態に保持すると共に
、コンクリ−→打設面を保温することができ、従って良
好かつ簡便にコンクリートの湿潤養生を行なうことがで
きる。

ここで、上記表面層上にはシリコーン膜等の耐熱性被膜
がコーティングされているので、電気配線のショート、
溶接作業中に飛び敗る火花などにより保水層の吸水性高
分子物質や表面層が劣化することを確実に防止すること
ができ、従って上記コンクリート打設表面の水分除去及
び湿潤養生を確実かつ安定的に行なうことができるもの
である。

また、この耐熱性被膜としてシリコーン膜を形成するこ
とにより、表面層のコンクリートに対する剥離性が向上
し、養生終了後の型枠又は残留シート類の除去をコンク
リート打設面を傷つけることなく容易に行なうことがで
きる。

以下、本発明の実施例につき図面を参照して説明する。

〔実施例〕

策上尖息桝 第１図は、本発明の一実施例に係るコンクリート打設用
型枠を示すもので、型枠本体ｌの一面に酢酸ビニル−ア
クリル酸共重合体系、デンプン−アクリル酸グラフト共
重合体系、デンプン−アクリルニトリルグラフト共重合
体系、ポリビニルアルコール無水マレイン酸系、イソビ
チレンー無水マレイン酸系、ポリアクリル酸系等の吸水
性高分子物質からなる厚さ０．１〜５　ｍｍ程度、特に
０．１〜１■の保水層２が形成され、更にこの保水層２
上に微小貫通孔が多数形成されたポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等のプラスチックフィルムから
なる表面層３が積層されていると共に、この表面層３上
には、上記微小貫通孔を閉塞しないようにシリコーン膜
等の耐熱性被膜４がコーティングされている。

この型枠を用いてコンクリートを打設し、コンクリート
壁等を形成する場合は、まず表面層３に接してコンクリ
ートを打設する。これにより、コンクリートから生じる
水分が表面層３の貫通孔を通って保水層２を構成する吸
水性高分子物質に吸収保持され、コンクリート打設表面
から除去される。従って、この型枠によれば、コンクリ
ートから生じる水分を確実にコンクリート打設表面から
除去することができ、このためコンクリート打設表面に
余剰水分の存在に起因する水泡跡や細かい凹凸などが生
じるようなことがなく、平滑なコンクＩＪ　−ト打設面
が形成される。

また、コンクリートが固化した後は、この型枠全体をコ
ンクリート打設表面に取り付けたまま又は型枠本体１と
保水層２との間で両者を分離して型枠本体１をコンクリ
ート打設表面から取り除くと共に、保水層２及び表面Ｎ
３をコンクリート打設表面に残留させることにより、保
水層２を構成する吸水性高分子物質に吸収保持されてい
る水分によってコンクリート打設表面を適度な湿潤状態
に保つことができると共に、保水層２及び表面層３によ
り良好にコンクリートを保温することができる。

更に、この型枠は、その表面層３上に耐熱性被膜４がコ
ーティングされているので、この被膜４によりコンクリ
ート打設作業現場等において、溶接作業中に生じる火花
などから型枠の表面層３、保水層２を保護することがで
き、これらの劣化を確実に防止することができる。従っ
て、上述のコンクリート打設表面からの水分除去及び湿
潤養生を確実かつ安定的に行なうことができる。

従って、このコンクリート打設用型枠によれば、コンク
リートを水泡跡や細かい凹凸を生じさせることなく、綺
麗に打設することができ、しかもコンクリートの養生時
には、改めてコンクリート打設表面に養生シートを配設
したり、コンクリート打設表面に常時散水を行なう必要
がなく、コンクリート壁等の形成作業を簡略化すること
ができる。

しかも良好なコンクリート打設及び養成を確実かつ安定
的に行なうことができるものである。

星主裏息拠 第２図は、本発明の他の実施例に係るコンクリート打設
用型枠を示すもので、型枠本体１の一面に不織布、織布
、合成樹脂ネット、合成樹脂コルゲートシートなどから
なる導水性を有する緩衝シート５を積層し、この緩衝シ
ート５上に上記第１実施例と同様の保水層２、表面層３
及びコーティング被膜４を順次積層したものである。

この型枠も上記第１実施例の型枠と同様に、表面層３上
のコーティング被膜４に接してコンクリートを打設する
もので、これによりコンクリートから生じる水分を表面
層３の貫通孔を通して保水層２に収吸してコンクリート
打設面から水分を除去するものであるが、この場合この
型枠においては、保水層２を構成する吸水性高分子物質
の有する吸水能を越える量の水分がコンクリートから生
じた場合でも、これを緩衝シート５に導き、該緩衝シー
ト５内を流して余剰水分を外部へ排水することができ、
平滑なコンクリート打設面をより確実に形成することが
できる。

更に、この型枠によれば、コンクリートの養生時には、
コンクリート打設面にこの型枠を取付けたままで、又は
型枠本体１と、緩衝シート４と間或いは緩衝シート４と
保水層２との間で両者を分離して型枠本体１をコンクリ
ート打設面から取り除くと共に、保水層２を含むシート
類をコンクリート打設面に残留させて、上記第１実施例
と同様にコンクリートを湿潤養生することができると共
に、耐熱性被膜４により型枠の表面層３、保水層２が溶
接作業中に生じる火花などから保護されて上記吸水効果
及び湿潤養生効果を確実かつ安定的に行なうことができ
る。

また、第３図は本発明のコンクリート打設用型枠の更に
別の実施例を示すものである。この型枠は型枠本体１の
一面に不織布に前述の吸水性高分子物質を分散してなる
保水層６を積層し、更にこの上に上記第１実施例と同様
の表面層３及びコーティング被膜４を積層したものであ
り、コンクリートから生じた水分を上記表面Ｎ３の貫通
孔を通して保水層６に分散された吸水性高分子物質に吸
収保持すると共に、吸収しきれない余剰水分がこの保水
Ｎ６の不織布中を流れて外部に排出されるもので、更に
コンクリートの養生時には、この保水層６中に保持され
た水分により、コンクリート打設面を良好な湿潤状態に
保持するものである。

なお、この型枠のその他の作用効果は上記第１実施例と
同様であるので、その説明を省略する。

なお、本発明のコンクリート打設用型枠は、上記実施例
に限定されるものではなく、例えば円筒形の型枠本体を
用いて円筒状型枠とすることなどは差支えなく、本発明
の要旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明のコンクリート打設用型枠
によれば、コンクリートの打設時にコンクリートから生
じる水分を表面層を通して保水層に吸収することができ
、従ってコンクリート打設面における水泡跡、細かな凹
凸の生成を確実に防止することができ、このためコンク
リート表面を綺麗に打設することができる。また、コン
クリートの養生時には、保水層に吸収保持された水分に
よりコンクリート打設表面を適度な湿潤状態に保つと共
に・保水層、表面層でコンクリートを保温することがで
き、従ってコンクリートの養生にあたって、別に養生シ
ートを配設したり、散水を行なったりするような処理を
施す必要がなく、コンクリート壁等の形成作業を簡略化
することができ、更に表面層上を耐熱性被膜でコーティ
ングしたことにより、表面層及び保水層を溶接作業中に
発生する火花等から保護することができ、このため確実
かつ安定的に上記排水作用、湿潤作用が発揮されるもの
であり、従って作業現場等を選ばず、常に良好かつ簡便
にコンクリートの打設及び養生を行なうことができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、それぞれ本発明の実施例を示す断
面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、型枠本体のコンクリート打設側の面に直接又は導水
   性を有する緩衝シートを介して吸水性高分子物質を含む
   保水層を積層し、更に該保水層上に微小貫通孔が多数形
   成された不透水性シートからなる表面層を積層すると共
   に、この表面層上を上記微小貫通孔を閉塞しないように
   耐熱性皮膜でコーティングしたことを特徴とするコンク
   リート打設用型枠。