JPH0314289B2 - - Google Patents

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JPH0314289B2
JPH0314289B2 JP57162121A JP16212182A JPH0314289B2 JP H0314289 B2 JPH0314289 B2 JP H0314289B2 JP 57162121 A JP57162121 A JP 57162121A JP 16212182 A JP16212182 A JP 16212182A JP H0314289 B2 JPH0314289 B2 JP H0314289B2
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JP
Japan
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polysaccharide
methylglucose
antitumor agent
repeating units
tri
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Akira Misaki
Yoshiaki Sone
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Tosoh Corp
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、抗腫瘍剤に関するものであり、更に
詳しくは、担子歯類由来の多糖を含む抗腫瘍剤に
関するものである。 近年、担子菌類由来の抗腫瘍性物質が数多く報
告されている。これの多くは多糖類又は多糖を主
体とする化合物である。たとえば、カワラタケよ
りのクレスチン、シイタケよりのレンチナン、ス
エヒロタケよりのシゾフイランは特に有名であ
る。 レンチナン及びシゾフイランは、β−1,3−
グルカンを主鎖とし、1,6−結合でグルコース
が分岐していると云われている。クレスチンは糖
を主体とする糖蛋白質でその糖部分はα−又はβ
−1,4結合を主鎖とし、3又は6位で分岐した
グルカンとされている。 また、同様な多糖でブクリヨウより希アルカリ
抽出されるパヒマンは、一部β−1,6結合を含
むβ−1,3グルカンでグルコースの分岐を有す
るとされている。しかし、パヒマン自体には抗腫
瘍性が認められず、その分岐を切断したパヒマラ
ンには抗腫瘍性が認められると云う(千原吾郎著
「癌と免疫増強」、1980年講談社発行)。 これらのことは、これらの多糖の立体的又は化学
的構造がそれらの由来により微妙に異なるためで
あると推定される。この意味で多糖の構造と抗腫
瘍性との関係は、まだ必ずしも明確ではない。 一方、ペスタロチア属に属する微生物の産生す
る多糖はβ−1,3−グルカンの主鎖にβ−1,
6−結合でD−グルコピラノシル基及びD−グル
コピラノシル−D−グルコピラノシル基の側鎖の
付いた構造であるとされているが、その側鎖の数
は極めて多く、主鎖100個当り約55ないし約75個
であるとされている(特開昭56−34702号公報)。 フクロタケ属に属する担子菌、キヌオオフクロ
タケ、オオフクロタケ及びシロフクロタケからは
水、低級アルコール、低級ケトン又はエーテル等
の溶媒による抽出で抗腫瘍性の多糖が得られるこ
とが知られている(特開昭57−38723号公報)。し
かしその構造、物性等は全く知られていない。 本発明は、有効成分として本質的に式 〔←3)β−D−Gln(1〕→ ……() で表わされる第1のくり返えし単位、式 で表わされる第2のくり返えし単位及び式 で表わされる第3のくり返えし単位(各式中、
Gluはグルコピラノシル基を、数字は結合位置を
表わす)からなり、第1(式())、第2(式
())及び第3(式()の各くり返えし単位の
個数の和100個当り、平均で第3(式())のく
り返えし単位の個数が約4ないし約12個で、第2
(式())及び第3(式())のくり返えし単位
の個数の和が同じく約16ないし約23個である多糖
類を含む抗腫瘍剤を提供するものである。 本発明の抗腫瘍剤の有効成分である多糖類の物
理的、化学的性質は以下の通りである。 (1) 溶解性 アルカリ水溶液及びジメチルスルホキシドに可
溶で、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、アセトン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチ
ル、プロピレングリコール、ピリジン等に実質的
に不溶である。 乾燥した本発明の多糖類は水に難溶性である
が、超音波処理などの操作を加えることにより、
水に可溶化できる。 塩類水溶液にはわずかに溶ける。アルカリ水溶
液に溶解したのち中和すると溶解したままで残
る。 (2) 旋光度 本発明の多糖類の0.5規定水酸化ナトリウム水
溶液(0.5%)中での比旋光度は、 〔α〕25 D:約−12゜ である。 (3) 元素分析値 注意深く充分に乾燥すると、Cn H2n Onから
計算される値に近い値を与えるが、通常少量の水
分を含有し、 C:43〜45% H:5.6〜6.4% N:定量限界以下 程度の値を与える。ハロゲン及び硫黄は検出され
ない。 (4) 赤外線吸収分析 KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルを第
1図に示す。 896cm-1における吸収はD−グルコース残基のβ
−結合に特有なものである。 (5) C13−NMR分析 δ値: 103.6, 86.8, 76.9, 75.2, 74.2, 73.3, 70.7, 69.0及び 61.4 にピークを示す。 (6) 発色反応 アンスロン反応 :陽性 ニンヒドリン反応 :陰性 デイシユのカルバゾール反応:陰性 (7) 分子量 濃度0.1モル/、PH8.6のトリス塩酸塩緩衝液
と移動相とするゲル過高速液体クロマトグラフ
イにおいて分子量約30万ないし約80分の分画中に
溶出する。 (8) 塩化セチルピリジニウムとの反応 水溶液中塩化セチルピリジニウムと沈殿を生成
しない。 (9) 構成糖類 本発明の多糖類を1規定硫酸水溶液中、100℃
で加水分解した後、ペーパークロマトグラフイー
により、及びアルジトールアセテートに誘導後、
ガスクロマトグラフイにより同定するとグルコー
スのみが検出される。 (10) 結合構式 メチル化分析により、モル比で 2,3,4,6−テトラ−O−メチルグルコー
ス 1 2,4,6−トリ−O−メチルグルコース 約3.7ないし約5.0 2,3,4−トリ−O−メチルグルコース 約0.30ないし約0.35 及び 2,4−ジ−O−メチルグルコース 約0.7ないし約1.3 を与える。 エキソ型のβ−1,3グルカナーゼを用いて酵
素分解すると、グルコースとゲンチオビオースを
生成する。 また、メタ過ヨウ素ナトリウムで充分に酸化
し、水素化ホウ素ナトリウムで還元後、緩和な条
件、例えば、0.1ないし0.2規定硫酸で、80ないし
100℃、1〜2時間程度加水分解すると側鎖に相
当するグルコース基の除去された直鎖状β−1,
3グルカンが得られる。このものはメチル化分析
で2,4,6−トリ−O−メチルグルコースと痕
跡量の2,3,4,6−テトラ−O−メチルグル
コースを与える。この直鎖状β−1,3−グルカ
ンをエキソ型β−1,3−グルカナーゼで酵素分
解するとグルコースのみが生成する。 従つて、この多糖類の主鎖は実質上β−1,3
−結合のグルコース残基のみからなる。 これらのことからこの多糖類は、連続したβ−
1,3−グルコシド結合の主鎖よりなり、β−
1,3−結合のグルコース結合4〜6個に1個の
割合で、その6位にβ−結合で主として単独のグ
ルコース残基よりなる側鎖を有するが、側鎖約3
個のうち1個はβ−1,6−結合した2個のグル
コース残基からなるものと認められる。それ故、
この多糖類の基本構造は前述の一般式のくり返え
し単位からなるということができる。 これらのことからこの多糖類は、公知のスクレ
ログルカン、シゾフイラン及びキクラゲ子実体か
ら得られる分枝型β−1,3−グルカンよりも枝
分れの頻度が少なく、かつ分枝中にわずかのβ−
1,6−結合で2個以上連続したグルコース残基
からなる分枝をもつ多糖である。 また、ペスタロチア属の微生物の産生する多糖
と比べると枝分れの頻度が著しく小さい。 この多糖類は水で抽出されないから特開昭57−
38723号公報で開示された多糖とは別の物質であ
る。 本発明の抗腫瘍剤で用いる多糖類は、フクロタ
ケ属に属する担子菌(Volvaviella volcacea)、
特にフクロタケをアルカリ水溶液で抽出すること
により容易に調製することができる。原料として
用いるフクロタケは、その子実体及び菌糸体のい
ずれであつてもよい。そしてこれらは、生の状態
であつても乾燥品であつてもよい。抽出にあたり
原料をあらかじめ細断することは抽出効率をあげ
るために有効である。 抽出に用いるアルカリ水溶液としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物を用いることができる。特に水酸化
ナトリウム水溶液が便利である。 用いるアルカリの濃度は特に限定的ではないが、
約0.1規定ないし約3規定の範囲内で用いるのが
好ましい。抽出に用いるアルカリ水溶液の量は、
通常1回の抽出当り、原料乾燥重量の約5ないし
約100倍量程度である。この量は少なすぎれば抽
出効率が悪く、多すぎれば後処理が面倒である。
この抽出工程においては、多糖の分解又は過酸化
等の変性を防ぐため、窒素等の不活性ガスの雰囲
気下で抽出を行うことが好ましい。またさらに、
水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤の存在下で行
つてもよい。 抽出温度には格別の限定はないが、約30℃以下が
望ましい。さらに高温、例えば通常の熱アルカリ
抽出の温度条件である60ないし80℃程度で抽出す
ると、さらに多くの分岐を有する多糖類が抽出さ
れるからである。抽出操作はくり返えし行つても
よい。 本発明の抗腫瘍剤の多糖類の原料であるフクロ
タケも自己の生命を維持するための多くの成分を
その菌体内に含んでいる。従つてアルカリ水溶液
でそのまま抽出すれば種々の夾雑物が目的の多糖
類中に含まれてしまう。この抽出液から目的の多
糖類を精製することは可能ではあるが、煩雑な工
程を必要とする。本発明の抗腫瘍剤で用いる多糖
類は、水、アルコール等の溶媒では抽出されない
ので、アルカリ水溶液で抽出する工程に先立ち、
水、熱水、緩衝水溶液、アルコール又はこれらを
組合せた溶媒により、これらの夾雑物を除去して
おくことが好ましい。なお、この様な操作により
アルカリ水溶液抽出の際、夾雑物となる蛋白質、
マンガノラクトン、グリコーゲン様多糖等を予め
かなりの程度除去することができる。この様にし
て抽出を行つたアルカリ水溶液は、塩酸、酢酸等
の酸で中和する。通常、この状態では目的の多糖
は、塩溶液中に溶解している。ついでこの溶液に
塩化セチルピリジニウムなどの第四級アンモニウ
ム塩を加えて夾雑する酸性物質を不溶性沈殿とし
て析出させる。この沈殿は過、遠心分離等の通
常の分離手段により除去する。こうして得た上清
液をそのまま又は濃縮後、水で透析し、透析液を
乾燥することにより目的の多糖類を得ることがで
きる。第四級アンモニウム塩による処理で得た上
清液をそのまま又は濃縮した後、これにアルコー
ル、アセトンなどの沈殿剤を加え、得られた沈殿
を所望により水に対して透析し、乾燥して目的の
多糖類を固体として得てもよい。その際の乾燥方
法としては、減圧乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の
適当な乾燥手段を用いることができる。 本発明の抗腫瘍剤はこうして得られる多糖類を
慣用の処方で含んでよい。例えば、必要に応じて
助剤を含有する生理食塩水に溶解して調製するこ
とができる。 本発明の抗腫瘍剤は、レンチナン、シゾフイラ
ン等の免疫賦活剤と同様、例えば静脈内に容易に
投与することができる。他の抗腫瘍剤と併用する
こともできる。 原料調製例 1 風乾したフクロタケ子実体100gをPH7.0の
0.1Mリン酸塩緩衝液1に一夜浸した後、ミキ
サー及びホモジナイザーで破砕した。さらにこれ
に同じリン酸塩緩衝液2を加えて4時間撹拌
し、遠心分離した。得られた固形分を同じリン酸
塩緩衝液3に入れホモジナイザーで分散させた
後、4時間撹拌し、遠心分離し沈殿を得た。この
沈殿を3の水に分散させ、オートクレーブ中、
120℃で30分間加熱した。冷却後遠心分離して沈
殿を得た。この熱水抽出処理をさらに4回くり返
えし、水溶性画分をほぼ完全に抽出除去した。 こうして得られた水不溶性画分を、水素化ホウ
素ナトリウム5gを溶解させた1規定水酸化ナト
リウム水溶液3に分散させた。窒素気流下に25
℃で4時間撹拌した後遠心分離した。 この沈殿に対して1規定水酸化ナトリウム水溶液
による抽出操作をくり返えした。 両水酸化ナトリウム抽出液を合併し、これを濃塩
酸で中和し、PH6.5に調整した。 こうして得られた抽出液に塩化セチルピリジニ
ウム水溶液(10%)を撹拌下に、その添加によつ
て新たな沈殿が生じなくなるまで滴下し、ついで
10000Gで30分間遠心分離を行い、生じた沈殿を
除去した。この上清に等容のメタノールを加えて
撹拌し、多糖類を沈殿させた。この沈殿を蒸留水
500mlに加えホモミキサーで分散後、流水中に5
日間透析した。透析内液を凍結乾燥し、目的物
13.0gを得た。 元素分析値 C:44.03% H:6.05% N:定量限界以下 比旋光度 〔α〕25 D:−12゜ (濃度0.5%、0.5規定水酸化ナトリウ
ム水溶液中) 赤外吸収スペクトル 第1図にKBr錠剤法による、フエリエ変
換赤外吸収スペクトルを示す。 分子量 0.1M、PH8.6のトリス塩酸塩緩衝液を移動
相として、東洋曹達工業(株)製 G5000PWカラムを用いたゲル過高速液
体クロマトグラフイで分子量約68万のリテ
ンシヨンタイムの位置に溶出した。 C13−NMR分析、発色反応及び塩化セチルピ
リジニウムとの反応 前述した物理的、化学的性質と同じであつ
た。 構成糖及び結合様式 得られた多糖をメチル化し、さらに加水分
解した。得られたメチル化糖をアルジトー
ルアセテートに誘導した。これをガスクロ
マトグラフイで分析した。得られたメチル
化糖のモル比は: 2,3,4,6−テトラ−O−メチルグ
ルコース 1 2,4,6−トリ−O−メチルグルコー
ス 3.76 2,3,4−トリ−O−メチルグルコー
ス 0.33 2,4−ジ−O−メチルグルコース
1.01 別にこの多糖類をエキソ型β−1,3−グ
ルカナーゼで酵素分解した。グルコースと
ゲンチオビオースが得られた。 そのモル比は前者1モルに対して後者
0.177モルであつた。 さらにまた、この多糖をメタ過ヨウ素酸
ナトリウムで充分に酸化し、水素化ホウ素
ナトリウムで還元した。これをさらに0.1
規定の硫酸中、100℃で2時間加水分解し
たところ、側鎖に相当するグルコース基の
除去された直鎖状のグルカンの沈殿が得ら
れた。この沈殿を同様にしてメチル化分析
を行つたところ、2,4,6−トリ−O−
メチルグルコースと痕跡量の2,3,4,
6−テトラ−O−メチルグルコースを与え
た。また、この沈殿をエキソ型β−1,3
グルカナーゼで酵素分解したところ、グル
コースのみが生成した。 従つて、得られた多糖は前述した式
(),()及び()のくり返えし単位
からなり、その個数の比がこれらのくり返
えし単位の合計の個数100個当り、式()
のくり返えし単位7個、式()のくり返
えし単位と式()のくり返えし単位との
個数の和は21個であつた。 原料調製例 2 アルカリ水溶液抽出の前の工程を原料調製例1
と同様にして行つた後、抽出温度を20℃に変えた
以外は原料調製例1と同様にしてアルカリ水溶液
抽出を行つた。得られた抽出液を塩酸でPH6.5に
調整した後、原料調製例1と同様にして塩化セチ
ルピリジニウム水溶液(10%)を加え、生ずる沈
殿を遠心分離により除去した。上清を2日間流水
中に透析した後、透析内液を3にまで40℃で減
圧下に濃縮した。これに等容のメタノールを加
え、生じた沈殿を10000Gで30分間遠心分離した。
この沈殿を300mlのメタノールに加え、約1時間
かくはん遠心分離し、沈殿を得た。このメタノー
ルによる洗浄をさらに2度くり返えしたのち、沈
殿を減圧乾燥し、目的物10.5gを得た。 こうして得た多糖について原料調製例1と同様
にして分析を行つた。 元素分析値 C:44.31% H: 6.10% N:定量限界以下 分子量 分子量約55万の位置に溶出した。 メチル化糖のモル比: 2,3,4,6−テトラ−O−メチルグ
ルコース 1 2,4,6−トリ−O−メチルグルコー
ス 4.26 2,3,4−トリ−O−メチルグルコー
ス 0.32 2,4−ジ−O−メチルグルコース
1.01 エキソ型β−1,3−グルカナーゼ消化で
得られたグルコースとゲンチオビオースと
のモル比: 1:0.160 くり返えし単位の割合 合計個数100個当り式()のくり返えし
単位6個で、式()のくり返えし単位と
式()のくり返えし単位の個数の和は19
個であつた。 その他の結果は原料調製例1で得た多糖の場合
と実質的に同一であつた。 実施例 1 原料調製例1で得た多糖を生理食塩水に溶解し
て抗腫瘍剤を調製し、ICRマウス群でザルコーマ
180個型腫瘍に対する効果を試験した。 ICRマウス1匹につき、ザルコーマ180腹水癌
細胞5×106個をそけい部皮下に接種した。実験
群は6匹あてとした。癌細胞移植後、翌日より10
日間、1日1回薬剤を腹腔内に0.1mlずつ投与し
た。試験群には本発明の抗腫瘍剤(0.1mlずつ試
験群に投与したとき第1表に示した投与量になる
様に調製したもの)を用い、対照群には生理食塩
水のみを投与した。腫瘍移植後、35日目に癌を摘
出してその重量を測定した。各群の腫瘍抑制率は
次式により算出した。 抑制率(%)=(1−試験群の平均腫瘍重踊/対照群
の平均腫瘍重量)× 100 結果を第1表に示す。 本発明の抗腫瘍剤の急性毒性(LD50)は腹腔
内投与で10mg/Kg以上であつた。
【表】 実施例 2 原料調製例1で得た多糖に代えて原料調製例2
で得た多糖を用いて実施例1をくり返えした。 実施例1の場合とほぼ同様の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の抗腫瘍剤の原料として用い
た多糖類の赤外線吸収スペクトルを示す図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有効成分として本質的に式 〔←3)β−D−Glu(1〕→ で表わされる第1のくり返えし単位、式 で表わされる第2のくり返えし単位及び式 で表わされる第3のくり返えし単位(各式中、
    Gluはグルコピラノシル基を、また数字は結合位
    置を表わす)からなり、第1、第2及び第3のく
    り返えし単位の和100個当り、平均で第3のくり
    返えし単位の個数が約4ないし約12個で、第2の
    くり返えし単位と第3のくり返えし単位の個数の
    和が同じく約16ないし約23個である多糖類を含む
    抗腫瘍剤。 2 多糖類がフクロタケ由来の多糖類である特許
    請求の範囲第1項記載の抗腫瘍剤。 3 多糖類が、濃度0.1モル/、PH8.6のトリス
    塩酸塩緩衝液を移動相とするゲル過高速液体ク
    ロマトグラフイにおいて分子量約30万ないし約80
    万を与える多糖類である特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の抗腫瘍剤。 4 多糖類が、メチル化分析により、2,3,
    4,6−テトラ−O−メチルグルコース、2,
    4,6−トリ−O−メチルグルコース、2,3,
    4−トリ−O−メチルグルコース及び2,4−ジ
    −O−メチルグルコースを2,3,4,6−テト
    ラ−O−メチルグルコースを1としたとき、モル
    比で2,4,6−トリ−O−メチルグルコース約
    3.7ないし約5.0,2,3,4−トリ−O−メチル
    グルコース約0.30ないし約0.35及び2,4−ジ−
    O−メチルグルコース約0.7ないし約1.3の割合で
    与える多糖類である特許請求の範囲第1項ないし
    第3項のいずれかの項記載の抗腫瘍剤。 5 多糖類が、アルカリ水溶液及びジメチルスル
    ホキシドに可溶で、メタノール、エタノール、n
    −ブタノール、アセトン、プロピレングリコー
    ル、ベンゼン、トルエン、ピリジン及び酢酸エチ
    ルに実質的に不溶な多糖類である特許請求の範囲
    第1項ないし第4項記載の抗腫瘍剤。 6 多糖類がフクロタケをアルカリ水溶液で抽出
    して得た多糖類である特許請求の範囲第1項ない
    し第5項のいずれの項記載の抗腫瘍剤。
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