JPH03140339A - 易開孔性ポリスチレン系フィルム及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例λば、紙またはプラスチック製容器を容易
に突き破れる状態で密封する簡易シール等に用いられる
易開孔性ポリスチレン系フィルム及びその製造方法に関
する。

［従来の技術］ 従来、ファーストフード店等で販売されている紙または
プラスチック製容器に入ったジュース類には、ストロ−
を容易に突き刺すことができるよう、十字形の切り込み
を設けたプラスチック製のフタが使用されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記プラスチック製フタの場合、容器に
被せであるだけで、容器との間のシールが不十分である
と共に、十字形の切り込みが設けられているので持ち運
び時に内容物が流出し易い問題がある。また、このフタ
は、プラスチックシートの圧空または、真空成形によっ
て製造されるため、美粧性に優れた印刷ができず、製造
コストも高い。更に凹凸のある立体形状をなすため、保
管スペースをとる問題もある。

一方ボリスチレンフィルムを始めとするプラスチックフ
ィルムは、密封包装に広く使用されており、容器の密封
も簡便な装置で行い得ることから上記フタをプラスチッ
クフィルムに変えることが考えられる。

しかしながら、一般にプラスチックフィルムはストロ−
で簡単に突き破ることができず、このプラスチックフィ
ルムを前記フタの代りに用いると、ストロ−を突き刺し
て直ぐに飲用できる簡便さが失われることになる。

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、
密封シールが可能なプラスチックフィルムに対し、スト
ロ−を簡単に突き刺せる程度の易開孔性を付与すること
を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するための手段を説明すると、請求項第
１項の発明では、少なくとも片面が有機溶剤によって劣
化されている易開孔性ポリスチレンフィルムとするとい
う手段を講じているものである。また、請求項第２項の
発明では、ポリスチレン系フィルムを溶解する有機溶剤
と希釈剤との混合液を少なくともポリスチレン系フィル
ムの片面に塗布するという手段を講じているものである
。

本発明のポリスチレン系フィルムには、ポリスチレン、
ポリスチレン共重合体およびポリスチレンとポリスチレ
ン共重合体との混合物による群から選ばれた樹脂よりな
るフィルムが含まれる。ポリスチレン共重合体としては
、ポリスチレンと、例えば、アクリロニトリル、ブタジ
ェン、アクリル酸ブチル等との共重合体が挙げられる。

フィルムは延伸した方が好ましく、倍率は１．５〜５倍
の範囲が好ましい。フィルムの厚さは、ｌＯ〜３０終の
範囲が好ましい。

本発明のポリスチレン系フィルムを溶解する有機溶剤に
は、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素；
酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル；アセトン、メチ
ル・エチル・ケトン、ジエチル・ケトン等のケトン；四
塩化炭素等のハロゲン化物；等が挙げられる。

本発明の希釈剤はポリスチレン系フィルムを溶解せず、
上記有機溶剤を希釈可能なものが好ましい。また、揮発
性に優れるものがより好ましい。

例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等の炭素数３以下のアルコールが挙げられる。

有機溶剤と希釈剤の混合割合は、希釈剤ｉｏｏ重Ｉｔ部
に対し、有機溶剤３〜１５重量部が好ましい。

有機溶剤が３重量部未満だとフィルムが十分に劣化され
ず、適度な強度を有するに到らない。有機溶剤が１５重
量部より多いと、フィルムの劣化が過度に進行し、フィ
ルムがもろくなり、取扱い上問題が発生する。

また、本発明のフィルムは、１面にホットメルト型接着
剤を塗布することが好ましい。このホットメルト型接着
剤は、加熱接着温度が９０℃以下、より好ましくは８０
℃以下であり、かつロール状の原反に巻いた時にブロッ
キングしないものが好ましい。加熱接着温度が９０℃よ
り高いとシール時にフィルムが破れやすくなる。具体的
には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体や合成ゴ
ムのブロックコポリマーをベースポリマーとし、これに
脂環族飽和炭化水素樹脂を加えたもの等のホットメルト
型接着剤が挙げられる。

有機溶剤と希釈剤の混合液のフィルムへの塗布方法は、
例えば、グラビア印刷法、ロールコータ−法、浸漬法等
が挙げられる。塗布量は２〜１０ｇ／カの範囲が好まし
い。２　ｇｅｍ”未満だと、フィルムが十分に劣化され
ず、適度な強度を有するに到らない、塗布むらによるフ
ィルムの強度むら等の問題がある。　ｌＯｇ／Ｉ１１”
より多いと、フィルムの劣化が過度に進行し、フィルム
がもろくなる、フィルムの未乾燥により、ロール状の原
反に巻いた時に、ブロッキングする等の問題が有る。

［実施例〕 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
これは本発明をなんら限定するものではない。

実施例１ 厚さ１６μの延伸ポリスチレンフィルム（旭化成工業株
式会社製、商品名二スタイ口フィルム）にグラビア型印
刷機を使用し、酢酸エチル１０重量部、イソプロピルア
ルコール１００重量部の混合液を６　ｇｅｍ”塗布し、
乾燥した。更にエチレン−酢酸ビニル系ホットメルト剤
を押し出しラミした。そのフィルムを、ジュースを満杯
に入れた紙コツプに８０℃でヒートシールした。紙コツ
プを逆様にし、完全に密封されていることを確認した後
、上部に１００１：の分銅を取り付けた市販の先のとが
ったプラスチック製ストロ−をＩ　Ｏｃｍの高さから垂
直に落下させ、湯量孔性の評価を行ったが、前記ストロ
−により容易に開孔できた。

実施例２ 厚さ２５蒔の延伸ポリスチレンフィルムを使用する以外
は、実施例１と同様にして評価を行った。

完全に密封でき、容易に開孔できた。

比較例１ 厚さ１６ｐの延伸ポリスチレンフィルムに、エチレン−
酢酸ビニル系ホットメルト剤を押し出しラミしたフィル
ムを使用して、実施例１と同様の評価を行った。有機溶
剤を塗布しない場合には、全く開孔できなかった。

［発明の効果］ 以上の様に、本発明のポリスチレン系フィルムは、有機
溶剤により劣化され、適度な強度を有し、また、生産性
が良く、コストも安い。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも片面が有機溶剤によって劣化されてい
   ることを特徴とする易開孔性ポリスチレン系フィルム。
2. （２）ポリスチレン系フィルムを溶解する有機溶剤と希
   釈剤との混合液を、少なくともポリスチレン系フィルム
   の片面に塗布することを特徴とする易開孔性ポリスチレ
   ン系フィルムの製造方法。