JPH03139392A - オーバーロックミシンの針板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明はオーバーロックミシンに係り、特にその針板
の構造に関する。

［従来の技術］ 一般にオーバーロックミシンは第５図に示すように針板
ｌを貫通して上下動する針２の軌跡と交叉するように楕
円上の軌跡を描いて上下往復運動する上ルーパ３と円弧
状の軌跡を描いて往復運動する下ルーパ４とを備え、針
板下側で下ルーパ４の剣先が最下点より上昇してくる針
２の針糸をすくい、下ルーバ４が最右点に到達する手前
で上ルーバ３が下ルーパ４の糸をすくい、又、針板１の
上側で上死点より下降する針２が最上点より降下する上
ルーバ３の糸をすくうことによりかがり纏いが行われる
。ここで、上ルーパ３と下ルーパ４がそれぞれ針板１に
対しほぼ垂直な平面内で軌跡を描くことができるように
構成するため、針は第７図に示すように布送り方向Ａに
傾斜して針板面に対し約７０度傾いて上下動するように
構成されており、斜めから布７を貫通する。又は、針２
を針板１に対しほぼ垂直に上下動させ、上ルーパ３と下
ルーパ４が針２に対して約２０度傾いた平面内で軌跡を
描いて運動するように構成し針２が垂直に布７を貫通す
るものもある。

いずれの場合にも、布端をかがった縫糸が針落ち部から
容易に抜けるように、針落ち溝５が布送り方向に平行に
形成されると共に針落ち溝に平行な糸すべり爪６が形成
されている。

［発明が解決しようとする課題］ このような従来のオーバーロックミシンの針板において
は、針落ち部は布送り方向に細長形成された溝５になっ
ているため、針が布に刺さる時に布も共に針落ち溝５に
押し込められ、特に柔らかく伸縮性があり、かつ針通り
の悪いトリコット地等の布の場合には布７が針落ち溝に
落ち込み、これにより針２が布送り方向に曲がることが
あった（第７図）。また布７が針落ち溝５に落ち込むと
布の端部が動き切り幅が不安定になったり、合わせ縫い
の際の布ずれを生じた。更に、針曲がりが生じると第８
図に示すように最下点より上昇する針２のエグリ２ａを
前進する下ルーパ４が通過し針糸をすくう時に互いの位
置関係が定まらず、目跳びを発生したり、更に下ルーパ
４が曲がった針２と衝突し、針２の折傷や下ルーパ剣先
の損傷を招いた。このような針２と下ルーパ４との衝突
を防ぐために針２と下ルーパ４の各軌跡が交叉する時点
、すなわち下ルーパ４が後退して針２が最下点に向かっ
て降下する時点及び針２が最下点より上昇して下ルーパ
４の剣先が針糸を引っかける時点で、それぞれ下ルーパ
４に対する針位置を正常な位置に矯正するための針受け
８を針板下部に取り付け、針２を強制的に必要な位置に
案内していた。

しかしながらオーバーロックミシンの針板下部では、縫
目形成のための下ルーパ駆動機構、上ルーパ駆動機構、
布送り機構、下メス装置及び上下ルーパ糸案内装置など
が集中しており、その間の隙間に前後の針受けを設置す
ることは容易でなく、針受は自体にも針を適切な位置に
案内する位置調節機能を合わせ持っていなければならず
、組立及び調整が難しく部品価格も高くなるという難点
があった。

特に、小型オーバーロックミシンではこのような針受け
を設けなければならないため、低廉化が図れなかった。

本発明は、このような従来の問題点を解決すべくなされ
たもので、布の落ち込みがなく、針曲がりの発生を防止
し、安定した美麗な縫目を形成することのできるオーバ
ーロックミシンの針板を提供することを目的とする。

更に、本発明は針を強制的に案内するための針受は等を
不要とし、構成部品点数が少なく紙庫なオーバーロック
ミシンの針板を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ このような目的を達成する本発明のオーバーロックミシ
ンの針板は、針板に対し垂直に、或いは傾斜して上下動
する針を備えたオーバーロックミシンの針板であって、
前記針が貫通する実質的に円筒形の針落ち孔と、該針落
ち孔と針板側縁との間に開切された溝とを有し、前記溝
は前記針落ち孔の布送り方向に対し側方に開切されてい
るものである。

［作用］ 縫糸を針落ち孔から抜くための溝が、従来のように針落
ち孔に連続して布送り方向に設けられているのではなく
、その側方に開切されているので、布送り方向への布の
落ち込みを防止することができる。溝の幅を針落ち孔の
内径より小さくすることにより、更に布の落ち込みを防
止できる。布の落ち込みを防止することにより、それに
伴う目跳び、針曲がり等を防止できる。

［実施例］ 以下、本発明のオーバーロックミシンの針板を図面に基
き説明する。

第１図に示すように針板１０は布送り歯が嵌合される開
口部１１と針２０が貫通するための針落ち孔１２とを有
し、側縁１３の凹部１３ａに布を切断するための下メス
３０が位置するようにミシン本体に固定される。

針２０は第２図に示すように布送り方向Ａ前方に約２０
度傾斜して上下動し、針板上面１０ａに対し約７０度の
角度をもって貫入する。

針落ち孔１２は第３図に示すように針２０の直径より若
干大きい内径を有し、側縁１３に向かって右から斜め前
方に溝１４が開切されている。この溝１４は上下ルーパ
糸及び針糸によって形成された布端のかがり縫目が針板
から排出するためのもので、その幅は針落ち孔１２の内
孔より小さく布端をかかった縫い糸が針落ち部より抜け
るに必要な最小幅とする。また溝１４の側縁１３側開口
は縫い糸が容易に抜けることができるように丸みがつい
ていることが好ましい。

尚、本実施例では溝１４は布送り方向へに対し右斜め方
向に直線状に設けられているが、第４図に示すように溝
１４を針落ち孔１２の布送り方向側方に開切し、布送り
方向と平行に延在するように構成してもよい。この場合
、溝１４と針板側縁１３との間に糸滑りをよくするため
の糸滑り爪１５を設けることが好ましい。要するに、溝
１４は針落ち孔１２から直接布送り方向に開切されてい
なければよく、且つ、縫糸か容易に針落ち孔１２から抜
ける形状であればよい。

更に針落ち孔１２は第２図に示すにように、その側面の
少なくとも布送り方向手前側の側面１２ａが針２０の傾
斜に対応して厚さ方向に傾斜している。すなわち傾斜面
１２ａの針板上面１０ａに対する角度は針板上面１０ａ
と針２０との角度と等しくなっている。

この場合、針と針落ち孔１２の上縁１２ｂとの間の間隔
を従来の針板に比べ狭くすることができるので更に布の
落ち込みが防止される。溝１４の側面もこの傾斜面１２
ａが連続した傾斜面になっており、これにより縫目の縫
糸が容易に針落ち孔１２から抜けることができる。

以上、針が針板に対して傾斜して上下運動するように構
成されたオーバーロックミシンの針板について説明した
が、本発明は針が針板に対して垂直に上下運動するオー
バーロックミシンの針板にも適用できるのはいうまでも
ない。この場合、針落ち孔１２および溝１４の側面は当
然針板に対して垂直である。

［発明の効果］ 以上の実施例からも明らかなように、本発明のオーバー
ロックミシンの針板によれば、針落ち孔を実質的に円筒
形とし、その布送り方向に対して横方向に縫糸がぬける
ための溝を開切したので、針刺さり時の開口部分への布
の落込みを防ぐことができる。特に柔らかく伸縮性があ
り、かつ針通りの悪い布の落込みを防止でき、それに伴
う問題点すなわち針曲り、目跳び、切り幅の不安定、合
わせ纏いの布ずれ、剣先の損傷をなくすことができる。

また、針落ち及び針落ち部から縫糸を抜くための開口を
最小にすることができるので、更に上記効果を高めるこ
とができる。

更に、本発明のオーバーロックミシンの針板によれば、
針の位置を矯正するための針受は等を不要にできるので
、部品点数を減らし、オーバーロックミシンのコストダ
ウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の針板の一実施例を示す平面図、第２図
は針板と針との関係を示す図、第３図は本発明の針板の
要部平面図、第４図は本発明の針板の別の実施例を示す
図、第５図はオーバーロックミシンの針および上下ルー
バの動きを示す図、第６図は従来の針板を示す図、第７
図及び第８図はそれぞれ従来の針板における布の落ち込
み、針曲がりの状態を示す図である。 　０ ２ ２ ３ ４ ０ ・・・・・・・針板 ・・・・・・・針落ち孔 ａ・・・・・傾斜面 ・・・・・・・側縁 ・・・・・・・溝 ・・・・・・・針

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 針板に対し垂直に、或いは傾斜して上下動する針を備え
   たオーバーロックミシンの針板であって、前記針が貫通
   する実質的に円筒形の針落ち孔と、該針落ち孔と針板側
   縁との間に開切された溝とを有し、前記溝は前記針落ち
   孔の布送り方向に対し側方に開切されていることを特徴
   とするオーバーロックミシンの針板。