JPH03138118A - 複合物品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一次成形品としてのプラスチック成形物本体と
二次成形品としての弾性シール材との一体化された複合
物品の製造方法に係り、特に−次成形品と二次成形品の
剥離が防止されて堅固に一体化され、かつ弾性シール材
のパリの発生が防止されることはもちろん、小さな成形
品にも適用され、かつ−次成形品の変形を起こさず、さ
らに、構造強度の低下も起こさない複合物品の製造方法
に関する。

上述の複合物品としてはシリンダーヘッドカバー、タイ
ミングベルトカバー、ラジェターコア、ヘッドランプハ
ウジング、テールランプカバー等の自動車関連の樹脂部
品、ワイヤーハーネス、防水ワレ−、インヒビタースイ
ック等の電装品部品、人工透析器、哺乳ビン等の医療機
器、ランチボックス、各種容器等の日用品、防水ラジオ
、防水スピーカー、回転子トリマー、フロッピーハウジ
ング等の電気、電子部品、水道メータカバー等の計器品
等が挙げられる。

〔従来の技術〕

一次成形品としてのプラスチック成形物本体と二次成形
品としての弾性シール材を一体成形する方法として、従
来、シール面上に溝を有する一次成形品を成形し、かつ
、この−次成形品が余熱をもって、まだ柔らかいうちに
、押し込み突起を有する二次成形型を前記シール面上に
押しつけ、前記溝の両サイドを前記突起でくびらせて逆
テーパー状に変形させた後、前記二次成形型のキャビテ
ィ内に二次成形シール材を射出硬化させ、前記シール面
上に二次成形品を成形する方法が知られている。

この方法によれば、シール面上に逆テーパー状の溝が形
成されるため、二次成形品は一次成形品にしっかりとグ
リップされて堅固に一体化され、かつシール面エツジ部
が二次成形金型に食い込むため、パリの発生が防止され
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、上述の公知技術では、シール面上に形成される
溝の両サイドに押し込みスペースが必要となり、このた
めシール面の幅もある程度広くなくてはならず、小さな
成形品には適用できず、また、押し込み突起の荷重によ
り一次成形品の変形を来し、さらには溝の両サイドにく
さび状のくぼみ（ノツチ）が形成されるために構造強度
の低下を来す等の欠点が生じる。

そこで、本発明の目的は一次成形品と二次成形品の剥離
が防止されて堅固に一体化され、かつ弾性シール材のパ
リの発生が防止されることはもちろん、小さな成形品に
も適用され、かつ−次成形品の変形を起こさず、さらに
構造強度の低下も起こさず、前述の公知技術に存する欠
点を改良した複合物品の製造方法を提供することにある
。

〔問題点を解決するための手段〕

前述の目的を達成するため、本発明によれば一次成形品
としてのプラスチック成形物本体のシール面上に二次成
形金型を型締の後、該金型のキャビティ内に二次成形シ
ール材を流し込んで該シール面上に二次成形品としての
弾性シール材を成形し、前記プラスチック成形物本体と
弾性シール材の一体化された複合物品を製造する当たり
、前記シール面上に溝を形成し、かつ、この溝を前記二
次成形金型により型締力を利用してシール面エツジ部か
ら内側方向に押圧し、これにより溝の開口幅を底面幅よ
りも小さくして逆テーパー構造とし、次いで前記キャビ
ティ内に二次成形シール材を流し込むことを特徴とする
。

以下、本発明を添付図面を用いて詳述する。

第１図は一次成形品成形用金型の断面図であって、キャ
ビ金型１と一次成形コア金型２を合わせてキャビティ３
を形成し、このキャビティ３に液状プラスチック材料を
射出して一次成形品としてのプラスチック成形物本体４
を成形する。このプラスチック成形物本体４のシール面
５上には溝６を設けてお（。−吹成形の終了後、キャビ
金型１にプラスチック成形物本体４を残したまま、型開
きを行い、次いで、−次式形コア金型２を回転あるいは
移動などの手段で第２図に示されるように二次成形コア
金型７と置き換え、太線矢印方向に型締めする。

二次成形コア金型７の内壁７ａはキャビティ８の深さ方
向にテーパー状に細められており、このため太線矢印方
向への型締めの際、内壁７ａとシール面５のエツジ部９
．９が接触しながら型ｖａすされることになり、この結
果、エツジ部９．９が型締力により細線矢印方向、すな
わち内側方向に押圧されて第３図示のように溝６の開口
幅１０が底面幅１１よりも小さくなり、溝６は逆テーパ
ー構造となる。

次いで、第３図示のようにキャビティ８に二次成形シー
ル材を流し込み、−次成形品としてのプラスチック成形
物本体４のシール面５上に二次成形品としての弾性シー
ル材１２を成形する。二次成形コア金型７のキャビティ
８は必要な弾性シール材１２の形状によって丸型でも、
角型でも、リップをつけた形状でも、部分的に厚さを変
えるような形状でも、いかなる形状であってもよく、さ
ら゛にシール面５も平面のほかに三次元の立体構造であ
ってもかまわない。

次いで、型開きし、製品を取り出せば、−次成形品と二
次成形品の強固に一体化された、しかもパリの発生がな
い強度の大きい複合物品を連続的に、高速で量産するこ
とができる。

本発明に用いる一次成形樹脂材料としては、射出成形に
よって構造部材が形成できる材料であれば、いずれでも
用いることができる。その具体例としてはポリプロピレ
ン、ＡＢＳ、ＤＢＴ、ＰＡ−６、ＦＡ−６６、ＰＥＴＳ
ＰＣ，ＰＭＭＡ等の熱可塑性樹脂、アルキッド、ユリア
、メラミン、エポキシ、フェノール、ＵＰ等の熱硬化性
の樹脂があげられる。

二次成形樹脂材料としては、前述と同様に射出成形によ
って弾性体が成形できる材料であればいずれでもよく、
具体的にはオレフィン系、塩ビ系ウレタン系、ポリエス
テル系等の熱可塑性エラストマー、シリコーン、ウレタ
ン、ポリブタジェン、ポリエステル系等の熱硬化性液状
エラストマーがあげられる。

第５図は本発明方法によって製造された防水ケースの斜
視図である。シール面の幅のせまい小型部品でもシール
面全面に弾性シール材１２を成形することができる。こ
の幅は０．５ｍｍ以上、好ましくは１ｍｍ以上あれば、
成形可能である。従来の押し込み突起法では３胴以上、
好ましくは５ＩＩ１ｍ以上必要である。成形条件は一次
側樹脂にＰＡ−６３０％ＧＦ入り樹脂を用い、２８０℃
で溶融させた樹脂を全型温１２０℃、冷却時間２０秒で
一次成形し、型開きし金型を置き替え、二次金型を型締
し、二次射出樹脂として２液熱硬化性液状シリコーンゴ
ム「スリーボンド１２７０Ｊを用い、スクリューで常温
で混合した後金型内へ射出し硬化時間１５秒で型開きし
、複合成形品を得る。シリコーン樹脂は本来通常の射出
成形用の樹脂に比べて精度が低く、通常のパーティング
面程度のクリアランスではパリとして流れ出してしまう
が、本発明によって成形した第４図示の防水ケースはパ
リの発生がまったくなく精度の高いものであった。

次に一次成形樹脂にＰＰタルク入り樹脂を用い、２１０
℃で溶融させ、常温の金型で冷却時間１５秒ヤー次成形
した後、金型を移動し、二次成形樹脂に塩ビ系熱可塑性
エラストマーを用い、１７０℃で溶融させ、冷却時間１
５秒で二次成形を行い、第６図に示すような防水ケース
の蓋を製造した。

本発明では溝６は必ずしも両サイドから押しつぶす必要
はなく、第４図（ａ）に示すように薄い平板状の一次成
形品（プラスチック成形物本体）４上に成形する時は片
側のエツジ部９のみを二次成形コア金型７の内壁７ａで
押圧する。第４図（ｂ）は第４図（ａ）のシール面５に
弾性シール材１２を成形した状態の金型断面図であり、
この金型によって成形された複合物品が第６図の防水ケ
ースの蓋である。

〔作用〕

上述の本発明によれば、シール面上に溝を形成し、しか
もこの溝を二次成形金型により型締力を利用してシール
面エツジ部から内側方向に押圧して逆テーパー構造とし
、溝の開口幅を底面幅よりも小さく形成したから、二次
成形品が二次成形品のシール面の溝から抜は落ちること
がなく、このため接着性のないプラスチック成形物本体
と弾性シール材の組み合わせでも強固に一体化される。

さらに、二次成形コア金型の型締めの際、シール面５の
エツジ部９．９がキャビティ８の内壁７ａに沿ってくい
込むから、流動性の良い二次成形用材料を用いてもパリ
の発生が防止される。

また、溝を逆テーパー構造にする際、二次成形金型の型
締力を利用してシール面エツジ部から内側方向に押圧す
ることにより行われ、従来のように押し込み突起で溝の
両サイドを押しつぶし、くびらせて行うものと異なるか
ら、押し込みスペースを必要としないため、二次成形品
をシール面全体に成形でき、シール面の幅が小さい部品
でも成形可能であり、かつ押しつぶす荷重がないから一
次成形品の変形が起こらず、さらに押し込み突起による
ノツチが形成されないから、製品の構造強度の低下を来
すようなこともない。

さらに、本発明方法によれば、プラスチック成形物本体
を一次成形し、金型からとりはずすことなく連続して一
連の操作で二次成形できるため、収縮によって生じる成
形精度のバラツキ等の問題もなく、精度の高い量産品が
得られる。

〔発明の効果〕

上述の本発明によれば、−吹成形樹脂と二次成形樹脂が
接着性がなくても、特別な操作を施すことなく、通常の
ダブルインジェクションの金型の置き替え機構を利用し
て自動的に逆テーパー構造を作り、プラスチック成形物
本体と弾性シール材が強固に一体化した複合成形品を製
造することができ、同時にパリの発生も防げるので、後
加工の必要もなく、品質の安定した精度の高い複合成形
品を安価に大量に生産できる。また、溝の逆テーパー構
造を作る際、−次成形品に無理な荷重や変形を与えない
で、強度や機能上問題のない製品が得られる。さらに、
設計上シール面いっばいに弾性シール材を成形できるの
で、製品設計上の制約が少なく自由に設計でき、応用範
囲は広い。

【図面の簡単な説明】

第１図は一次成形品成形用金型の一具体例の断面図を示
し、第２図は二次成形品成形用金型の一具体例の断面図
を示し、第３図は第２図のキャビティ内に二次成形材料
を流し込んだ状態の断面図を示し、第４図（ａ）、（ｂ
）は本発明の他の方法を説明するための工程図を示し、
第５図および第６図はそれぞれ本発明方法によって製造
された複合物品の斜視図を示す。 １・・・キャビ金型、　　　２・・・−吹成形コア金型
、３・・・キャビティ、 ４・・・プラスチック成形物本体、５・・・シール面、
６・・・溝、　７・・・二次成形コア金型、８・・・キ
ャビティ、　　　９・・・エツジ部、１０・・・開口幅
、　１１・・・底面幅、１２・・・弾性シール材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 一次成形品としてのプラスチック成形物本体のシール面
   上に二次成形金型を型締の後、該金型のキャビティ内に
   二次成形シール材を流し込んで該シール面上に二次成形
   品としての弾性シール材を成形し、前記プラスチック成
   形物本体と弾性シール材の一体化された複合物品を製造
   する当たり、前記シール面上に溝を形成し、かつ、この
   溝を前記二次成形金型により型締力を利用してシール面
   エッジ部から内側方向に押圧し、これにより溝の開口幅
   を底面幅よりも小さくして逆テーパー構造とし、次いで
   前記キャビティ内に二次成形シール材を流し込むことを
   特徴とする複合物品の製造方法。