JPH03136221A - セラミックコンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

セラミックコンデンサ及びその製造方法

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JPH03136221A
JPH03136221A JP27415189A JP27415189A JPH03136221A JP H03136221 A JPH03136221 A JP H03136221A JP 27415189 A JP27415189 A JP 27415189A JP 27415189 A JP27415189 A JP 27415189A JP H03136221 A JPH03136221 A JP H03136221A
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mol
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varistor
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岡本 香識
Akihiro Takami
高見 昭宏
Yasuo Wakahata
康男 若畑
Iwao Ueno
巌 上野
Kimio Kobayashi
喜美男 小林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、通常はコンデンサとして電圧の低いノイズや
高周波のノイズを吸収する働きをし、方パルスや静電気
などの高い電圧が侵入した時はバリスタ機能を発揮し、
電子機器で発生するノイズ、パルス、静電気などの異常
電圧から半導体及び電子機器を保護し、さらにそれらの
特性が温度に対して安定しているところの粒界絶縁型半
導体セラミックコンデンサ及びその製造方法に関するも
のである。
従来の技術 電子機器は多機能化、軽薄短小化を実現するためにIC
LSIなどの半導体素子が広く用いられ、それに伴って
機器のノイズ耐力は低下しつつある。そこで、このよう
な電子機器のノイズ耐力を確保するために、各種IC,
LSIの電源ラインに、バイパスコンデンサとしてフィ
ルムコンデンサ、積層セラミックコンデンサ、半導体セ
ラミックコンデンサなどが使用されている。しかし、こ
れらのコンデンサは、電圧の低いノイズや高周波のノイ
ズの吸収に対しては優れた性能を示すが、それ自体に高
い電圧を持つパルスや静電気を吸収する機能を持たない
ため、パルスや静電気が侵入すると、機器の誤動作や半
導体の破壊、さらにはコンデンサの破壊を起こすことが
大きな問題となっている。そこでこのような用途に、ノ
イズ吸収性が良好で温度や周波数に対しても安定してい
ることに加えて、高いパルス耐力と優れたパルス吸収性
を持つ新しいタイプのコンデンサとして、SrTiO3
系半導体セラミックコンデンサにバリスタ機能を持たせ
た粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ(以下、バリ
スタ機能付きセラミックコンデンサという)が開発され
、すでに特開昭57−27001号公報、特開昭57−
35303号公報などにより提供されている。このバリ
スタ機能付きセラミックコンデンサは、通常はコンデン
サとして電圧の低いノイズや高周波のノイズを吸収する
が、パルスや静電気などの高い電圧が侵入した時はバリ
スタとして機能し、電子機器で発生するノイズ、パルス
、静電気などの異常電圧から半導体及び電子機器を保護
するという特徴を有しており、その使用はますます拡大
されている。
一方、電子部品分野においては、軽薄短小化。
高性能化がますます進み、このバリスタ機能付きセラミ
ックコンデンサに至っても、小型化、高性能化の要請が
強まっている。しかし、従来のバリスタ機能付きセラミ
ックコンデンサは単板型であるため、小型化すると電極
面積が小さくなり、その結果として容量が低下したり、
信頼性が低下するという問題を招くことになる。従って
、その解決策として、電極面積がかせげる積層化への展
開が予想される。しかし、バリスタ機能付きセラミック
コンデンサは、通常、SrTiO3系半導体素子の表面
に酸化物を塗布し、熱拡散により粒界層を絶縁化する工
程を有するため、一般に用いられているBaTiO3系
積層セラミックコンデンサと比べ、内部電極と同時に焼
成して積層型のバリスタ機能付きコンデンサ(以下、バ
リスタ機能付き積層セラミックコンデンサという)を形
成することは非常に困難であると考えられていた。
そこで、同時焼成の問題点を解決する手法として、特開
昭54−53248号公報、特開昭5453250号公
報などを応用し、内部電極に当たる部分に有機バインダ
ー量を多くしたセラミックペーストを印刷し、この部分
が焼結過程で多孔層を形成し、焼結した後にその多孔層
に適当な圧力下で導電性金属を注入させる方法、または
、メツキ法や溶融法によって内部電極を形成し、バリス
タ機能付き積層セラミックコンデンサを形成させる方法
が開発、提供されている。しかし、これらはプロセス的
にかなり困難であり、未だに実用化へのレベルに達して
いない。
また、特開昭59−215701号公報に、非酸化雰囲
気中で仮焼した粉末を原料にした生シートの上に粒界層
を絶縁化することが可能な熱拡散物質を混入した導電性
ペーストを印刷し、酸化性雰囲気中で焼結させる方法、
さらに特開昭63−219115号公報に、予め半導体
化させた粉末を主成分とし、それに絶縁層を形成させる
ための酸化剤及びガラス成分を含む拡散剤を混合した生
シートと、内部電極を交互に積層した成型体を、空気中
または酸化雰囲気中で焼成する方法が報告されている。
しかし、これらの方法では焼成温度が1000〜120
0℃と比較的低く、セラミックの焼結が起こりにくいた
め、結晶粒子は面接触しに<<、でき上がった素子は、
完全な焼結体に至っていないため、容量が低く、かつバ
リスタとしての代表特性である電圧非直線指数αが小さ
く、バリスタ電圧が不安定であり、さらに信頼性が劣る
という欠点を有するものである。さらにまた、後者の特
開昭63−219115号公報では添加剤としてガラス
成分が添加されているため、結晶粒界にガラス相が析出
し、上記の電気特性が悪化しやすく、信頼性が劣るもの
であり、実用化へのレベルに達していないものである。
なお、積層型バリスタに関する特許として、既に特公昭
58−23921号公報により、ZnO。
F e 203.  T i 02系を用いた積層型電
圧非直線素子が提案されている。しかし、この素子は容
量をほとんど持たないため、比較的高い電圧を持つパル
スや静電気の吸収に対しては優れた性能を示すが、バリ
スタ電圧以下の低い電圧を持つノイズや高周波のノイズ
に対しては、はとんど効果を示さないという問題点を有
している。
発明が解決しようとする課題 今まで、バリスタ機能付き積層セラミックコンデンサに
関して様々な組成、製造方法が開発、提供されてきたが
、上述したようにいずれの場合もプロセス的な面やでき
上がった素子に問題点を有し、実用レベルに達していな
い。従って、バリスタ機能付き積層セラミックコンデン
サに関して、新たな組成及び製造方法の開発が期待され
ているのである。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、通常
はコンデンサとして電圧の低いノイズや高周波のノイズ
を吸収する働きをし、一方パルスや静電気など゛の高い
電圧が侵入した時はバリスタ機能を発揮し、かつそれら
の特性が温度に対して常に安定しており、しかもプロセ
ス的にはセラミックコンデンサ材料と内部電極材料との
同時焼成を可能にしたS r t+−x、c ax T
 i 03 (但し、0.001≦X≦0.2)を主成
分とする粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ及びそ
の製造方法を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記のような問題点を解決するために本発明は、S r
 fl−xi Ca %i、  とTiのモル比が0,
95≦S r 1l−xlc ax /T i < 1
.00となるように過剰のTiを含有し、0.001≦
X≦0.2であるS r 、1−XI Ca XT 1
03に、N b205.T a205+V2O5,W2
O5,DY:03.Nd2O5,Y2O3L a 20
3.  Ce O=の内の少なくとも一種類以上を0.
05〜2.0mol%と、M n O2とSiO2を合
計量で0.2〜5.0mol%と、CuOを0.01〜
4.0mol%含ませてなる粒界絶縁型半導体セラミッ
クコンデンサを提供するものである。また、本発明は、
S r fl−xl Ca xとTiのモル比が0.9
5≦S r t+−xiCa、/ T i<1.00と
なるように過剰のTiを含有し、0.001≦X≦0.
2であるS r 、1−XI Ca xT t O3に
、Nb2O5゜Ta205.V2O5,W2O5,Dy
2C)+、Nd2O3゜Y2O3,L a203.Ce
 O2の内の少なくとも一種類以上を0.05〜2.0
mo 1%と、M n 02とSiO2を合計量で0.
2〜5.0mo 1%と、CuOを0.01〜4.0m
o 1%含ませテナル粒界絶縁型半導体セラミック内に
、複数層の内部電極をこれらが交互に対向する端縁に至
るように設け、かつこの内部電極の両端縁に外部電極を
設けたことを特徴とする積層型粒界絶縁型半導体セラミ
ックコンデンサを提供するものである。
さらに、本発明は、Srt 1−xl Ca XとT1
のモル比が0.95≦S r 、1−XI Cax/ 
T i< 1. OOとなるように過剰のTiを含有し
、0゜001≦X≦0.2であるS r t+−xiC
axT i 03に、Nb2O5゜Ta205.V2O
5,W2O5,D>’203.Nd2O3゜Y2O3,
L a203.CeO=の内の少なくとも一種類以上を
0.05〜2.0mol%と、M n O2と5i02
を合計量で0.2〜5.0mol%と、CuOを0.0
1〜4.0mol%含ませてなる組成物の混合粉末を出
発原料とし、その混合粉末を粉砕、混合、乾燥した後、
空気中または窒素雰囲気中で仮焼する工程と、仮焼後、
再度粉砕した粉末を有機バインダーと共に溶媒中に分散
させ生シートにし、その後この生シートの上に、内部電
極ペーストを交互に対向する端縁に至るように印刷(但
し、最上層及び最下層の生シートには印刷せず)する工
程と、この内部電極ペーストの印刷された生シートを積
層、加圧、圧着して成型体を得、その後この成型体を空
気中で仮焼する工程と、仮焼後、還元または窒素雰囲気
中で焼成する工程と、焼成後、空気中で再酸化する工程
と、再酸化後、内部電極を露出させた両端に外部電極ペ
ーストを塗布し焼付ける工程とを有することを特徴とす
る積層型粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサの製造
方法を提供するものである。そして、上記内部電極がA
u、Pt、Rh、Pd、Niの内の少なくとも一種類以
上の金属またはそれらの合金あるいは混合物によって形
成されることを提供するものである。また、上記外部電
極がPd。
Ag、Ni、Cu、Znの内の少なくとも一種類以上の
金属またはそれらの合金あるいは混合物によって形成さ
れることを提供するものである。
作用 一般にS r t+−xiCa、 T i 03を半導
体化させるには、強制還元させるか、もしくは半導体化
促進剤を添加し還元雰囲気中で焼成させるかである。し
かし、これだけでは半導体化促進剤の種類によって半導
体化が進まない場合がある。そこで、S r N−xl
  CaXT i 03の化学量論より、S r 、1
−XI  Ca x過剰(以下、Aサイト過剰とする)
、もしくはTi過剰にすると、結晶内の格子欠陥が増加
し、半導体化が促進される。また、CaはSrサイトに
入り粒成長を抑制する効果がある。
さらに、Nb2O5,T a2os、V2O5,Wll
!05 。
Dy20+、Nd2O3,Y2O3,LazO:+、C
e02(以下、第1成分とする)を添加すると原子化制
御により半導体化が促進される。
次に、MnO2と5i02 (以下第2成分とする)は
積層構造を形成させるのに必要不可欠な物質であり、ど
ちらか一方が欠けても、その作用が発揮されないもので
ある。そして、Cu0(以下第3成分とする)は結晶中
に固溶し、誘電率を高める効果がある。
上記したように、今までSrTiO3系のバリスタ機能
付き積層セラミックコンデンサを作製することは困難で
あると考えられていた。その理由は、まず第1に、バリ
スタ機能付きセラミックコンデンサ材料と内部電極材料
が焼成過程や再酸化過程において異なった作用、性質を
持つためである。即ち、前者材料は焼成過程において還
元雰囲気焼成を必要とするが、この時、後者材料は金属
で形成されているため、還元雰囲気中のH2ガスを吸蔵
し膨張する。さらに、空気中での再酸化過程において後
者材料は金属酸化物に酸化されたり、前者材料の再酸化
を遮蔽する作用、性質を持つためである。
また、第2の理由として、前者材料をバリスタ機能付き
セラミックコンデンサ素子として形成させるには、還元
雰囲気中で焼成し半導体化させた後、その表面に、高抵
抗の金属酸化物(MnO2゜Cu O=、B i:o:
+、C0203など)を塗布し、空気中で再酸化し粒界
部分を選択的に拡散させ絶縁化させる、即ち、表面拡散
工程を必要とする。
しかし、内部電極材料と交互に積層された構造を持つ素
子では、金属酸化物の拡散が技術的に困難であるためで
ある。
そこで、本発明者らは研究の結果、次のことを発明した
まず、第1に、Ti過剰のS r (1−xl Ca 
xT I O3に第1成分を添加する以外に、MnO3
とSiO2を添加した材料組成では、還元雰囲気中での
焼成後、素子の表面に上記のような高抵抗の金属酸化物
を塗布しなくても、空気中で再酸化するだけで、容易に
バリスタ機能付きセラミックコンデンサが形成されるこ
とを見出した。これは、過剰のTiと添加したMnO2
と5i02が焼結過程で、低温でMnO2−8102−
T i 02系の液相を形成し焼結を促進させると同時
に、粒界部分に溶解し偏析することになる。そして、こ
れを空気中で再酸化すると、粒界部分に偏析したMnO
z  5iO2−TiO2系が絶縁化し容易に粒界絶縁
型構造を持つバリスタ機能付きセラミックコンデンサに
なることによる。さらにまた、Tiを過剰にした方が内
部電極の酸化や拡散を抑えられることも見出した。従っ
て、本発明では、これらの理由からTi過剰のS r 
1l−xi Ca XT i 03を用いることにした
また、第2に、Ti過剰のS r u−xic axT
 i 03にM n 02とSiO2を添加した材料組
成では、還元雰囲気中以外に窒素雰囲気中での焼結でも
半導体化することを見出した。これは、上記第1の理由
に示したように低温で液相を形成するためと、添加した
Mnが液相を形成する以外に原子化制御剤として作用し
、この時Mn原子の価数が+2゜+4と変化し、電子的
に不安定であるという効果のため、焼結性が向上し窒素
雰囲気中でも容易に半導体化すると考えられる。
さらに、第3に、脱脂後の成型体を予め空気中で仮焼す
ると、でき上がったバリスタ機能付き積層セラミックコ
ンデンサの内部電極切れ、デラミネーンヨン、ワレ、焼
結密度の低下などの諸問題の発生が極力抑えられ、電気
特性や信頼性が著しく向上することを見出した。
以上、このような観点を充分に考慮すると、バリスタ機
能付きセラミックコンデンサ材料と内部電極材料を同時
焼成することにより、容易にバリスタ機能付き積層セラ
ミックコンデンサを作製することが可能となる。
実施例 以下に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明す
る。
(実施例1) まず、平均粒径が0.5μm以下で純度98%以上のS
 r 1l−xi Ca xT i 03原料粉末にT
iO2を加え、S r(1−x−x)Cax/T i比
(以下、A/B比とする)を調整した粉末に、下記第1
表〜第15表に示すように第1成分のNbzOs、第2
成分のMnOz、5iO2(但し、加えるMnOz、S
iO2は等a+o1%とする)の添加量を種々変え、第
3成分としてのCuOの添加量を1.Qmo1%に固定
し、混合した。その後、この混合粉末をボールミルなど
により湿式粉砕、混合し、乾燥した後、空気中で600
〜1200℃で仮焼し、仮焼後、平均粒径が0.5μm
以下になるように再度粉砕し、これを積層型のバリスタ
機能付きセラミックコンデンサ用出発原料とした。この
微粉末の出発原料をブチラール樹脂などの有機バインダ
ーと共に溶媒中に分散させスラリー状とし、これをドク
ター・ブレード法によって50μm程度の厚さの生シー
トにし、所定の大きさに切断した。次に、第1図に示す
ように、上記のようにして得られた生シート1の上にP
dからなる内部電極ペースト2を所定の大きさに応じて
スクリーン印刷した。
なお、第1図から明らかなように、最上層及び最下層の
生シート1には内部電極ペースト2は印刷しないものと
する。また、この時、中間に積層させる生シート1の上
に印刷された内部電極ペースト2は、周知のように交互
に対向する端縁に至るように印刷した。その後、この内
部電極ペースト2の印刷された向きのまま生シート1を
複数層積層し、加圧、圧着した。次に、空気中で400
℃で脱脂し、さらに、空気中で600〜1250℃で仮
焼を行った。その後、還元雰囲気中で1250〜135
0℃で焼成した。この焼成後、空気中で900〜125
0℃で再酸化した。
その後、第2図に示すように、内部電極2aを露出させ
た両端にAgよりなる外部電極ペーストを塗布し、空気
中で800℃、15分で焼付けることにより、粒界絶縁
型半導体セラミック内に複数層の内部電極2aをこれら
が交互に端縁に至るように設け、かつこの内部電極2a
の両端縁に外部電極3を設けたバリスタ機能付き積層セ
ラミックコンデンサ4を得た。
なお、本実施例でのバリスタ機能付き積層セラミックコ
ンデンサの形状は5.70 x 5. OOx2.00
w3の5.5タイプで、内部電極の形成された有効層を
10層積層したものである。また、第3図に本発明の製
造工程を示す。
このようにして得られたバリスタ機能付き積層セラミッ
クコンデンサについて、その容量、tanδ、バリスタ
電圧、電圧非直線指数α、直列等価抵抗値ESR,容量
温度変化率、及びバリスタ電圧温度係数などの各種電気
特性を、第1表〜第15表に併せて記載する。但し、こ
の時の焼成などの各条件は、空気中での仮焼は1200
℃、2時間、N2  :N2 =99:1の還元雰囲気
中での焼成は1300℃、2時間、再酸化は1100℃
、1時間で行ったものである。
なお、各種電気特性については以下の測定値を記載した
◇ 容量Cは測定電圧1、Ov1周波数1.0KHzで
の値。
◇ バリスタ電圧VO,ImAは測定電流0.1mAで
の値。
◇ 電圧非直線指数αは、測定電流0.1mAと1、O
mAでの値から、 α= 1/ l o g (Vl、0fllA/ VO
,1lllA)の式より算出した。
◇ 直列等価抵抗値ESRは、測定電圧1.OVでの共
振点での抵抗値。
◇ 容量温度変化率(ΔC/C)は、−25℃と85℃
の二点間での値。
◇ バリスタ電圧温度係数(ΔV/V)は、25℃と5
0℃の二点間での値。
(以  下  余  白) 次に、上記第1表〜第15表について解説すると、これ
らの表はS r +l −Xi Ca xT iO3の
A/B比、及び第2成分のM n O2と5i02の添
加量について規定したものである。
ここで、試料番号に*印をつけたのは比較例であり、本
発明の請求範囲外である。即ち、これらの焼結体素子で
は、容量が小さく、かつバリスタ特性を表す電圧非直線
指数αが小さく、また直列等価抵抗値ESRが大きいた
め、コンデンサとしての電圧の低いノイズや高周波のノ
イズを吸収する機能と、バリスタとしてのパルス、静電
気などの高い電圧を吸収する機能の両方を同時に持ち合
わせていなく、さらに容量温度変化率とバリスタ電圧温
度係数が大きく、信頼性や電気特性が温度に影響を受は
易いものである。従って、これらの試料は電子機器で発
生するノイズ、パルス、静電気などの異常電圧から半導
体及び電子機器を保護するバリスタ機能付きセラミック
コンデンサとして適さないものである。これに対し、そ
の他の試料番号のものでは、容量が大きく、かつ電圧非
直線指数αが大きく、さらに直列等価抵抗値ESRが小
さいため、コンデンサとしての電圧の低いノイズや高周
波のノイズを吸収する機能と、バリスタとしてのパルス
、静電気などの高い電圧を吸収する機能の両方を同時に
持ち合わしており、さらに容量温度変化率とバリスタ電
圧温度係数が小さく、信頼性や電気特性が温度に影響を
受けにくい特徴を有している。従って、これらの試料は
電子機器で発生するノイズ、パルス、静電気などの異常
電圧から半導体及び電子機器を保護するため、バリスタ
機能付きセラミックコンデンサとして適しているもので
ある。
ここで、本発明において、S rll−xl  Cas
 T iChのA/B比を規定したのは、A/B比が1
.00より大きい場合はAサイト過剰となり、MnO2
−810゜−TiO□系の液相が形成されにくいことか
ら、粒界絶縁型構造になりに<<、かつ内部電極が酸化
や拡散を起こし、結果として電気特性や信頼性が低下す
るためである。一方、A/B比が0.95未満では焼結
体が多孔質となり、焼結密度が低下するためである。さ
らに、積層型バリスタ機能付きセラミックコンデンサ用
出発原料の平均粒径を0.5μm以下に規定したのは、
0.5μmより大きい場合には、スラリー状にした時に
粉が凝集したり、でき上がった焼結体素子の焼結密度が
小さく、かつ半導体化しにくいために電気特性も不安定
となりやすいためである。
次に、第2成分のMnO2とS i O:の合計の添加
量を規定したのは、これら第2成分の添加量がQ、1m
o1%未満では添加効果が得られないため、Mn 02
− S i 02−T i 02系の液相が形成されに
くいために、粒界絶縁型構造になりにくく、電気特性や
焼結密度が低下するためである。
一方、第2成分の添加量が5.Qmo1%を超えると、
粒界部に偏析する高抵抗の酸化物量が増大し電気特性が
低下するためである。
さらに、脱脂後の成型体を予め空気中で600〜125
0℃で仮焼するのは、本発明のバリスタ機能付き積層セ
ラミックコンデンサの製造方法中で最も重要な工程であ
り、この工程の結果ができ上がったバリスタ機能付き積
層セラミックコンデンサの電気特性や信頼性をほぼ決定
するものである。この工程の目的は、バリスタ機能付き
セラミックコンデンサ材料と内部電極材料の接着力の強
化、さらにでき上がったバリスタ機能付き積層セラミッ
クコンデンサの平均粒径の制御である。
ここで、空気中での仮焼温度を600〜1250℃の範
囲に規定したのは、仮焼温度が600℃未満ではその効
果が得られないためである。一方、仮焼温度が1250
℃を超えると、 ■ バリスタ機能付きセラミックコンデンサ材料の焼結
が進行してしまう。この状態で還元または窒素雰囲気中
で焼成すると、急激な収縮による応力集中が焼結体内に
発生し、結果として得うレタハリスタ機能付き積層セラ
ミックコンデンサでは、デラミネーション、ワレなどの
諸問題が発生することになる。
■ Niを内部電極材料で使用した場合では、前者のセ
ラミックコンデンサ材料の焼結化とNi内部電極材料の
酸化が生じ、次に焼結体とNiが反応し、Niの拡散が
進行し、結果として得られたバリスタ機能付き積層セラ
ミックコンデンサでは、内部電極切れ、デラミネーショ
ン。
ワレなどの諸問題が発生する。
■ 1250℃を超える高温で仮焼を行うと、MnO2
−3102−TiOz系の液相焼結が急激に進行し、粒
成長が促進され焼結体密度や充てん密度の低下が著しく
起こる。
■ その後、還元または窒素雰囲気中で焼成した場合、
半導体化が起こりにくくなる。
という理由により、電気特性や信頼性が著しく低下する
ためである。
このようにして得られたバリスタ機能付き積層セラミッ
クコンデンサは、上述の特公昭58−23921号公報
で報告されている積層型バリスタに比べ、大容量であり
、かつ温度特性1周波数特性に優れた特性を有し、前者
ではサージ吸収性に優れたバリスタ材料を単に積層して
いるのに対し、本発明ではノイズ吸収性に優れたコンデ
ンサa能と、パルス、静電気1収性に優れたバリスタ機
能の両方機能を有するバリスタ機能付きセラミックコン
デンサ材料を積層したものであり、その機能、使用目的
において全く別のものである。
(実施例2) 次に、ABO3で表されるペロプスカイト構造のAサイ
トにあたるSrとCaの組成比についてこれを種々変え
、S r +I−XI Ca 、T i 03のA/B
比を0.97、第1成分としてのN b 20 sの添
加量を1.Qmo1%、第2成分としてのMnO2゜5
i02の添加量を各々1.Qmo1%、第3成分として
のCuOを1.Qmo 1%に固定し、上記実施例1と
同様の方法でバリスタ機能付き積層セラミックコンデン
サを作製した。その結果を下記の第16表に記載する。
(以  下  余  白  ) 上記第16表について解説すると、Caを添加しない場
合、結晶の粒成長を抑制するものがなく、その結晶粒径
はバラツキが多くなり、tanδや温度特性が悪くなる
。また、Caの添加量が多くなり、Xの値が0.・2を
超えると酸化が進みやすくなり、容量は小さくなり、バ
リスタ特性が低下してくる。よって、Aサイトにおける
Srの一部を置換するCaの置換率Xは、0.001≦
X≦0.2が望ましい。
(実施例3) 実施例1により、第2成分としてのM n O2と5i
02の合計の添加量としては、0.2〜5.Qmo1%
が必要であることが解った。次に、この第2成分として
のMnO2とSiO2の添加比についてこれを種々変え
、S r tl−xl CaxT i O:lのA/B
比を0゜97、X=0.10とし、tJ1成分としての
Nb2O5の添加量を1.Qmo1%、第3成分として
のCuOの添加量をl、Qmo1%、に固定し、上記実
施例1と同様の方法でバリスタ機能付き積層セラミック
コンデンサを作製した。その結果を下記の第17表に記
載する。
(以  下  余  白 上記第17表について解説すると、その測定結果より明
らかなようにバリスタ機能付き積層セラミックコンデン
サを作製するには、MnO2とSiO2の両方が必要で
あり、どちらか一方が欠けてもバリスタ機能付き積層セ
ラミックコンデンサを作製することができない。即ち、
両成分が存在して初めてMnO2−3102−T i 
O2系の液相ができ、粒界部分に一溶解、偏析し、再酸
化すると、粒界部分に偏析したMnO2SiO2が絶縁
化し、容易に粒界絶縁型構造を持つ素子となるためであ
る。
なお、容量、電圧非直線指数α、ESRなどの電気特性
を比較すると、若干MnO2過剰の方が好ましい。
(実施例4) 次に、第1成分としてのNb2O5,T a20s。
V2O5,W2O5,DY203.Nd2O5,Y=0
3゜L a 203. Ce 02の原子化制御剤の添
加量を規定するため、これを種々変え、S r+1−x
l Ca xT i 03のA/B比を0.97、X=
0.10、第2成分の添加量をMnO21,Omo1%
、S 1021.Omo 1%の合計2.Omo1%に
固定し、第3成分としてのAl2O3の添加量を9.5
mo1%に固定して、て、上記実施例1.2と同様の方
法でバリスタ機能付き積層セラミックコンデンサを作製
した。その結果を下記の第18表〜第26表に記載する
(以  下  余  白  ) 上記第18表〜第26表について解説すると、第1成分
の添加量を規定したのは、その測定結果より明らかなよ
うに、添加量が0.05mo1%未満ではその添加効果
が得られず、半導体化が起こりにくいためである。一方
、第1成分の添加量が合計で2.0mol%を超えると
半導体化が抑制され、所望の電気特性が得られず、さら
に焼結密度が低下するためである。
なお、第1成分としてはNb2O5,T a20sを添
加した方が、他のV2O5,W2O5,D y20.+
Nd:Oa、Y2O3,La:O:+、Ce0=を添加
する場合よりも若干電気特性的に優れていた。
さらに、第1成分の混合物組成についても、その一部の
組合せについて実施し、電気特性を測定したが、その結
果は第26表に示したように、種類添加した場合とほと
んど特性に差が見られないものであった。しかし、この
場合もNb2O5゜Ta205を添加した方が、他の成
分を添加する場合よりも若干電気特性的に優れていた。
また、出発原料の平均粒径が0.5μmよりも大きい場
合には、第1成分の効果が得られにくい傾向があり、0
.5μm以下に抑える必要があることが確認された。
(実施例5) 次に、第3成分としてのAlqO:+の添加量を規定す
るため、これを種々変え、S r +1−XI Cax
Tie、のA/B比を0.97、X=0.10、第1成
分の添加量をN b=051. Om o 1%、第2
成分の添加量をMnO21,0mo 1%、5iO21
、Qmo1%の合計2.0mol%に固定し、上記実施
例1,2と同様の方法でバリスタ機能付き積層セラミッ
クコンデンサを作製した。その結果を下記の第27表に
記載する。
(以  下  余  白  ) 上記第27表について解説すると、CuOを添加するこ
とによって、結晶に固溶したCuOが誘電率を高めて容
量Cを大きくする効果がある。しかし、CuOは添加量
が4.0mol%を超えると粒界に析出し電圧非直線指
数α、ESRや温度特性が悪くなる。よってCuOの添
加量は0.01〜4.0mol%が適当であった。
(実施例6) 上記の各実施例では内部電極としてPdを用いた場合に
ついて説明したが、他のAu、Pt。
Rh、Niについて、S r 1l−x)CaxT i
 03のA/B比を0.97、X=0.10、第1成分
の添加量をNb20so、5mo1%、 T a205
0.5mo1%、第2成分の添加量をMnO21.Om
o1%、5iO21、Qmo1%に固定し、第3成分と
してのCuOの添加量を1.0mol%に固定して、上
記実施例と同様の方法でバリスタ機能付き積層セラミッ
クコンデンサを作製した。その結果を下記の表第28表
に記載する。
(以  下  余  白  ) 上記第28表に記載したように、内部電極としてはAu
、Pt、Rh、Pd、Niの内の少なくとも一種類以上
の金属またはそれらの合金あるいは混合物を用いること
ができ、効果が得られることを確認した。しかし、Ni
を使用する場合はNiの酸化が比較的低温度で起こるた
め、Pdを混合するか、若干Ti過剰のS r (1 
−xl Ca xT io 3を用いた方が酸化が抑え
られる。
以上、本発明の実施例では、一部の組合せについて示し
たが、他の組合せでも同様の効果が得られることを確認
した。
そして、本発明の実施例ではTi過剰のS r 11−
xlCa X T t 03を作製するに当たり、5r
tH−xlCa x T io 3に)CaxTiOz
を添加したが、Tiを炭酸化物、水酸化物、有機化合物
などの形で用いても同様の効果が得られることは言うま
でもない。
また、本発明の実施例では、原料粉末にSr 1l−x
lCa X T s 03を用いたが、SrO,5rC
O:+。
CaC0,、Cab、 チタン酸塩とTiO2などから
S r II−xl CaxT i 03を作製したも
のを原料粉末にしても同様の効果が得られることはもち
ろんである。
さらに、第2成分としてのM n O2+  S iO
2についても、これらの炭酸化物、水酸化物などの形で
用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
しかし、M n CO3を用いた方が粒径も細かく揃っ
ており、かつ分解し易いため、特性的に安定した素子を
作製することができ、量産性に適していることが確認さ
れた。
そして、第3成分のCuOについてもCu2O。
硫酸塩や硝酸塩を用いても同様の効果が得られる。
次に、上記実施例では、焼成を還元雰囲気中で行う場合
について説明したが、これは窒素雰囲気中で行うように
してもよいものである。しかし、窒素雰囲気中で焼成を
行った場合には、半導体化が若干しにくい面があるため
、還元雰囲気中で焼成を行うよりも若干高温度(135
0〜1450℃)側で焼成する方が特性上は好ましいも
のである。
また、上記実施例では、混合粉末の仮焼を空気中で行う
場合について説明したが、これは、窒素雰囲気中で行っ
ても・同様の効果が得られることを確認した。
さらに、上記実施例では、再酸化温度を1100℃と固
定したが、これは所望とする電気特性を得るために、9
00〜1250℃の温度範囲で行えばよいものである。
しかし、1200℃以上で再酸化を行う場合は、最高温
度の保持時間を極力抑えなければ粒界のみならず結晶粒
子も絶縁化される恐れがあり、注意を必要とする。また
、Niを内部電極として用いた場合に関しても、120
0℃以上で再酸化を行う場合には保持時間を極力抑えな
ければNiが酸化される恐れがあり、同じく注意を必要
とする。
そしてまた、上記実施例では外部電極としてAgを用い
たが、他のPd、Ni、Cu、Znでも同様の効果が得
られることを確認した。即ち、外部電極としてPd、A
g、Ni、Cu、Znの内の少なくとも一種類以上の金
属またはそれらの合金あるいは混合物を用いてもよいも
のである。しかし、PdやAgを外部電極として使用す
る場合は素子とオーミック接触しに<<、バリスタ電圧
に若干極性が現れるが、この場合も基本性能としては特
に問題がないものである。
以上、実施例で示した方法で得られたバリスタ機能付き
積層セラミックコンデンサの平均粒径は2.0〜3.0
μm程度であった。ここで、成型体の空気中での仮焼温
度を1300℃よりも高温で行うと、上述したようにM
nO2−31o2−T i 02系の液相焼結が急激に
進行し粒成長が促進され、平均粒径が約2倍以上になる
。そして、このように平均粒径が大きくなった場合には
、焼結密度の低下、電圧非直線指数αの低下、直列等価
抵抗値ESRの上昇、電気特性のバラツキなどの諸問題
が発生し、電気特性や信頼性が著しく低下し、実用化に
は向かないものである。
また、上記実施例では積層型のバリスタ機能付きセラミ
ックコンデンサについて説明したが、本発明は上記組成
物を用い、従来と同様の単板型のバリスタ機能付きセラ
ミックコンデンサを作製した場合でも、優れたコンデン
サ特性、バリスタ特性が得られることを確認した。
以上、このようにして得られた素子は、大容量で、かつ
電圧非直線指数αが大きく、バリスタ電圧、直列等価抵
抗値ESRが小さく、さらに温度特性1周波数特性、ノ
イズ特性が優れているため、通常はコンデンサとして電
圧の低いノイズや高周波のノイズを吸収する働きをし、
一方パルスや静電気などの高い電圧が侵入した時はバリ
スタ機能を発揮し、ノイズ、パルス、静電気などの異常
電圧に対して優れた応答性を示し、かつそれらの特性が
温度に対して常に安定しているため、従来のフィルムコ
ンデンサ、積層セラミックコンデンサ、半導体セラミッ
クコンデンサに変わるものとして期待されるものである
。さらに、本発明のバリスタ機能付き積層セラミックコ
ンデンサは、従来の単板型のバリスタ機能付きセラミッ
クコンデンサに比べて小型でありながら大容量であり、
かつ高性能であるため、実装部品としての応用も大いに
期待されるものである。
発明の効果 以上に示したように本発明によれば、コンデンサ機能と
バリスタ機能を同時に有するバリスタ機能付きセラミッ
クコンデンサを得ることができる。その作用としては、
通常はコンデンサとして電圧の低いノイズや高周波のノ
イズを吸収する働きをし、一方パルスや静電気などの高
い電圧が侵入した時はバリスタ機能を発揮するため、電
子機器で発生するノイズ、パルス、静電気などの異!電
圧から半導体及び電子機器を保護する働きを持つことに
なる。そして、それらの特性が温度に対して常に安定し
ているものである。従って、その応用として、 ■ 電子機器に使用されているIC,LSIなどの保護
用のバイパスコンデンサとして、従来のフィルムコンデ
ンサ、積層セラミックコン7’7す、半導体セラミック
コンデンサなどにとって代わる。
■ 静電気による機器の破壊や機器の誤動作防止、誘導
性負荷0N−OFFサージ吸収に使用されているZnO
系バリスタにとって代わる。
という応用が期待でき、一つの素子で上記■、■の効果
を同時に発揮し、その用途は大きいものである。
以上、記載してきたように、本発明でバリスタ機能付き
積層セラミックコンデンサを容易に作製できるようにな
った理由は、バリスタ機能付きセラミックコンデンサ材
料と内部電極材料との同時焼成が可能となったためであ
る。そして、同時焼成が可能となった理由は、Ti過剰
のSrTiO3に、半導体化成分を添加する以外にMn
O2とSio2を添加した組成では、今まで行われて来
た金属酸化物の表面拡散工程を経な(でも、再酸化する
だけで、容易に粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ
になることによるものであり、本発明はこの点にプロセ
ス面で最大の特長を有しているものである。
さらに、本発明のバリスタ機能付き積層セラミックコン
デンサは、従来の単板型のバリスタ機能付きセラミック
コンデンサに比べ小型でありながら大容量であり、かつ
高性能であるため面実装部品としての応用も大いに期待
され、ビデオカメラ、通信機器などの高密度実装用素子
としても使用できるものである。
従って、本発明によればノイズ、パルス、静電気などの
異常電圧から半導体及び電子機器を保護し、かつそれら
の特性が温度に対して安定している素子を得ることがで
き、その実用上の効果は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の詳細な説明するためのバリスタ機能
付きセラミックコンデンサの分解斜視図であり、積層す
る生シート及びその上に印刷される内部電極ペーストの
形状を説明するための図、第2図はこの発明の実施例に
より得られたバリスタ機能付き積層セラミックコンデン
サを示す一部切欠断面図、第3図はこの発明の詳細な説
明するためのバリスタ機能付き積層セラミックコンデン
サの製造工程を示す図である。 1・・・・・・生シート、2・・・・・・内部電極ペー
スト、2 a・・・・・・内部電極、3・・・・・・外
部電極、4・・・・・・バリスタ機能付き積層セラミッ
クコンデンサ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Sr_(_1_−_x_)Ca_xとTiのモル
    比が0.95≦Sr_(_1_−_x_)Ca_x/T
    i<1.00となるように過剰のTiを含有し、0.0
    01≦X≦0.2であるSr_(_1_−_x_)Ca
    _xTiO_3に、Nb_2O_5,Ta_2O_5,
    V_2O_5,W_2O_5,Dy_2O_3,Nd_
    2O_3,Y_2O_3,La_2O_3,CeO_2
    の内の少なくとも一種類以上を0.05〜2.0mol
    %と、MnO_2とSiO_2を合計量で0.2〜5.
    0mol%とCuOを0.01〜4.0mol%含ませ
    てなる粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ。
  2. (2)Sr_(_1_−_x_)Ca_xとTiのモル
    比が0.95≦Sr_(_1_−_x_)Ca_x/T
    i<1.00となるように過剰のTiを含有し、0.0
    01≦X≦0.2であるSr_(_1_−_x_)Ca
    _xTiO_3に、Nb_2O_5,Ta_2O_5,
    V_2O_5,W_2O_5,Dy_2O_3,Nd_
    2O_3,Y_2O_3,La_2O_3,CeO_2
    の内の少なくとも一種類以上を0.05〜2.0mol
    %と、MnO_2とSiO_2を合計量で0.2〜5.
    0mol%と、CuOを0.01〜4.0mol%含ま
    せてなる粒界絶縁型半導体セラミック内に、複数層の内
    部電極をこれらが交互に対向する端縁に至るように設け
    、かつこの内部電極の両端縁に外部電極を設けたことを
    特徴とする積層粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサ
  3. (3)内部電極がAu,Pt,Rh,Pd,Niの内の
    少なくとも一種類以上の金属またはそれらの合金あるい
    は混合物によって形成されることを特徴とする請求項2
    記載の粒界絶縁型 半導体セラミックコンデンサ。
  4. (4)外部電極がPd,Ag,Ni,Cu,Znの内の
    少なくとも一種類以上の金属またはそれらの合金あるい
    は混合物によって形成されることを特徴とする請求項2
    または3記載の粒 界絶縁型半導体セラミックコンデンサ。
  5. (5)Sr_(_1_−_x_)Ca_xとTiのモル
    比が0.95≦Sr_(_1_−_x_)Ca_x/T
    i<1.00となるように過剰のTiを含有し、0.0
    01≦X≦0.2であるSr_(_1_−_x_)Ca
    _xTiO_3に、Nb_2O_5,Ta_2O_5,
    V_2O_5,W_2O_5,Dy_2O_3,Nd_
    2O_3,Y_2O_3,La_2O_3,CeO_2
    の内の少なくとも一種類以上を0.01〜4.0mol
    %と、MnO_2とSiO_2を合計量で0.2〜5.
    0mol%と、CuOを0.05〜2.0mol%含ま
    せてなる組成物の混合粉末を出発原料とし、その混合粉
    末を粉砕,混合,乾燥した後、空気中または窒素雰囲気
    中で仮焼する工程と、仮焼後、再度粉砕した粉末を有機
    バインダーと共に溶媒中に分散させ生シートにし、その
    後この生シートの上に、内部電極ペーストを交互に対向
    する端縁に至るように印刷(但し、最上層及び最下層の
    生シートには印刷せず)する工程と、この内部電極ペー
    ストの印刷された生シートを積層,加圧,圧着して成型
    体を得、その後この成型体を空気中で仮焼する工程と、
    仮焼後、還元または窒素雰囲気中で焼成する工程と、焼
    成後、空気中で再酸化する工程と、再酸化後、内部電極
    を露出させた両端に外部電極ペーストを塗布し焼付ける
    工程とを有することを特徴とする 粒界絶縁型半導体セラミックコンデンサの製造方法。
  6. (6)内部電極がAu,Pt,Rh,Pd,Niの内の
    少なくとも一種類以上の金属またはそれらの合金あるい
    は混合物によって形成されることを特徴とする請求項5
    記載の粒界絶縁型 半導体セラミックコンデンサの製造方法。
  7. (7)外部電極がPd,Ag,Ni,Cu,Znの内の
    少なくとも一種類以上の金属またはそれらの合金あるい
    は混合物によって形成されることを特徴とする請求項5
    または6記載の粒 界絶縁型半導体セラミックコンデンサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002052591A3 (de) * 2000-12-22 2007-11-15 Epcos Ag Elektrisches vielschichtbauelement und anordnung mit dem bauelement

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