JPH0313580A - 表面処理金属体，及び，該金属体からなる溶接用ワーク位置決めピン並びに金型用押出しピン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は表面処理金属体、さらに詳しくは例えばスポッ
ト溶接に於けるワーク位置決めピンの如く機械的強さ、
電気絶縁性及び耐摩耗性等が要求される部品等に適用さ
れる素材、とじて最適な表面処理金属体に関するもので
ある。

（従来の技術） 一般に、各種製品の素材はその使用態様に応じたものを
適宜選択し、或いは素材に所定の表面処理を施して所望
の性質を具備せしめる等して使用されている。

そして、例えばスポット溶接に於いては、ワークの位置
決めを行うべく使用されるワーク位置決めピンには電気
絶縁性が要求され、よってかかる性質をこの位置決めピ
ンに具備させるべ〈従来では、所定形状に形成された鉄
等の金属からなるビン本体に酸化被膜処理を施したり、
或いはセラミックス等にてピン本体が構成されていたの
である。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、スポット溶接のワーク位置決めピンはワ
ークを当接させて抑圧状態で位置決めを行うものである
ために、この当接時に於いて該位置決めピンには多大な
衝撃が加わることとなる。

これに対して、上記従来のものは素材自体の性質や処理
方法に起因して、何れも強度性に著しく欠けるために、
繰返し行われるワークへの位置決め操作により、ワーク
位置決めピンに損傷が生じ易く、よってこの種ワーク位
置決めピンに要求される精度を確保するためには、これ
を頻繁に交換して対処せねばならず、その結果コストが
大幅に嵩んでしまう等の致命的な問題点を有していたの
である。

また、ワーク位置決めピンをセラミックスやアルミナ単
体で構成した場合には、これを所望形状に形成するため
に別途金型を製作しなければならなず、よって多大な費
用を要する等の不都合もあったのである。

それ故に、本発明は上記従来の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは金属本体
の表面部にアルミナを蒸着処理することにより、機械的
強さ、電気絶縁性及び耐摩耗性等の性質を金属本体に具
備せしめ、部品その他の素材として幅広い適用が可能な
表面処理金属体を提供する点にある。

（課題を解決するための手段） 即ち、上記目的を達成するために本発明は、金属本体２
の表面部にアルミナ４が蒸着処理されてなり、且つ該金
属本体２とアルミナ４間には、この両者の熱膨張率の差
異を緩和すべく緩和剤にて構成された下地層３が介装さ
れてなる表面処理金属体である。

また、前記表面処理金属体にて溶接用ワーク位置決めピ
ン或いは金型用押出しピンを構成してもよい。

（作用） 従って、上記構成を特徴とする表面処理金属体に於いて
は、金属本体１にアルミナ４が蒸着処理されてなるため
に、かかるアルミナ４の有する電気絶縁性、耐摩耗性等
の性質を金属本体１が具備することとなる。

また、金属本体１とアルミナ４間には、この両者の熱膨
張率を緩和すべく緩和剤にて構成された下地層３を介装
してなるために、前記金属本体１とアルミナ４間の熱膨
張率の差異が、かかる緩和剤にて緩和されることとなり
、よって金属本体１へのアルミナ４の蒸着処理が良好に
行えるのである。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面に従って説明する。

第１図に於いて、２は先端に尖頭部が形成された合金工
具鋼からなるワーク位置決め用のピン本体を示し、その
表面部には所謂化学蒸着法によりチタン化合物を蒸着せ
しめて下地層３が形成されてなり、さらに該下地層３上
にはアルミナ４が化学蒸着法にて蒸着処理されてなる。

本実施例に係るワーク位置決めピン１は、以上のような
構成からなるが、これは例えば自動供給されたワークの
所望位置にボルト等をスポット溶接する場合に使用され
るものである。

この場合、ワーク位置決めピン１は第２図のようにその
後端部をエアーシリンダー（図示せず）等に取付けて上
下移動自在に構成し、ワーク載置台５の上方に配設する
。

そして、先ずワーク載置台５に自動供給された板状のワ
ーク７上の所望位置にボルト６を配置せしめると、前記
位置決めピン１が下降してその尖頭部１ａがボルト６の
孔６ａ内に挿入され、これによりボルト６が当接状態で
ワーク７上に押圧固定されることとなる。この場合に於
いて、ワーク位置決めピン１の表面部にはアルミナ４が
蒸着されてなるために、該アルミナ４の有する性質、即
ち摩耗等に対する強度が著しく向上することとなり、よ
ってボルト６の孔６ａに挿入せしめて行う位置決め操作
を繰返し行っても、位置決めピン１の尖頭部１ａに損傷
が生ずるようなこともなく、長期にわたって使用するこ
とが可能となり、従ってその寿命が飛躍的に延びること
となる。

次に、この状態でボルト６とワーク７との接合周縁部に
スポット溶接を行って両者を接合する。

この場合に於いて、表面部にアルミナ４が蒸着されたワ
ーク位置決めピン１は電気絶縁性も具備するために、ス
ポット溶接も良好に行えるのである。

その後、前記ワーク位置決めピン１は上方に移動じて、
ワーク７はワーク載置台５から次の工程へ自動で移送さ
れる。

尚、上記構成からなるワーク位置決めピン１は優れた耐
熱性や耐食性をも有するために、該実施例のようなワー
ク位置決めピンのみならず、かかる性質を利用してその
他の部品素材にも幅広く適用できるという大なる利点も
有するのである。

さらに、位置決め用ビン１は合金工具鋼を予め所定形状
に形成しておけば、後はチタン化合物。

アルミナを化学蒸着すればよく、よってその製作も極め
て簡易に且つ迅速に行えるという利点も有するのである
。

尚、上記実施例に於いてはスポット溶接に於けるワーク
位置決めピン１に適用して説明したが、本発明に係る表
面処理金属体は上述の如く種々の卓越した性質を有する
ために、例えば酸性の水を使用するポンプのシリンダー
やピストンにも適用できる十分な耐食性を有し、また金
型等の押出しピン等にも適用可能な優れた強度性、耐熱
性を有するものであり、その具体的な使用用途は問うも
のではない。

また、ピン本体２の表面部に化学蒸着する下地層３も上
記実施例のようなチタン化合物に限定されるものではな
く、その他の緩和剤を使用してもよい。要は、該下地層
３上に蒸着処理されるアルミナ４とピン本体２を構成す
る金属との間の熱膨張率の差異を緩和して該アルミナ４
の蒸着処理が良好に行えるような緩和剤にて下地層３を
構成すればよいのである。

さらに、上記実施例の如く下地層３及びアルミナ４の蒸
着処理を化学蒸着法にて行うと、良好な密着性を有し且
つ均一な蒸着処理が行えるという利点を有するが、その
手段は決してこれに限定されるものではなく、その他プ
ラズマ溶射等により表面処理を行っても構わない。

（発明の効果） 斜上の樺に、本発明は金属の表面部にはアルミナが蒸着
処理がなされてなるために、アルミナの有する性質、即
ち電気絶縁性、耐摩耗性、耐熱性及び耐食性等の種々の
優れた性質を具備し、よって単に金属表面に酸化膜を形
成した従来のものに比して、その寿命が飛躍的の延びる
等の利点を有する他、各種部品等の素材として広範な利
用が可能であるという格別顕著な効果が得られたのであ
る。

さらに、金属の表面部とアルミナの間には、この両者の
熱膨張率の差異を緩和するための下地層が設けられてな
るために、アルミナの蒸着処理が極めて良好に行えるこ
ととなり、また予め所望形状に形成された金属本体に蒸
着処理を行うだけで製作できて後処理も一切要しないた
めに、その製作も容易に且つ低コストで行えるという大
なる利点も有するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示し、第１図ワ
ーク位１決めピンの縦断面図、第２図は使用状態を示す
一部断面正面図。 第１図 第２図 ２・・・金属本体　　　　　３・・・下地層４・・・ア
ルミナ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. １．　金属本体２の表面部にアルミナ４が蒸着処理され
   てなり、且つ該金属本体２とアルミナ４間には、この両
   者の熱膨張率の差異を緩和すべく緩和剤にて構成された
   下地層３が介装されてなることを特徴とする表面処理金
   属体。
2. ２．　請求項１記載の表面処理金属体からなるこことを
   特徴とする溶接用ワーク位置決めピン。
3. ３．　請求項１記載の表面処理金属体からなるこことを
   特徴とする金型用押出しピン。