JPH03134626A - 液晶表示素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は積層型ポリマーフィルム基板を用いた液晶表示
素子に関するものである。

〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕最近、
液晶表示素子の薄型化、軽量化、加工の容易性、低コス
ト化等の点から、その構成基板として、ポリエステル、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン
等のポリマーフィルム基板が盛んに使用されてきている
。

このようなポリマーフィルム基板を用いた液晶表示素子
では、以前からポリマーフィルム基板のガス透過性によ
り気泡が発生するという問題があった。すなわち、基板
を通してガスが液晶中に溶は込み飽和量以上に達すると
、わずかな外的ショック、たとえば機械的ショックや温
度的ショックで液晶中に気泡が発生成長し、そのため表
示品質が著しく損なわれてしまう。

また、ポリマーフィルム基板を用いた液晶表示素子で表
示の白黒化、カラー化を達成するためには、基板に複屈
折がないことが要求される。表示モードの選択によって
異なるが、高時分割駆動、コントラスト・視角等の表示
特性の優れたＳＴＮ方式を用いた場合、基板に複屈折が
あると完全な白黒化はできず、従ってカラー化も困難に
なってしまう、 さらに、最近では表示の大容量化が要望されており、こ
の表示の大容量化にともなって電極数が多くなるので、
パターン精度が要求される。ところが、ポリマーフィル
ム基板を用いた液晶表示素子では、その作製工程、特に
州動回路基板との実装時に異方性導電膜のヒートシール
を行う際、１３０℃以上の熱及び圧力が基板に加わるた
め基板が劣化することにより、あるいはヒートシール時
に基板の寸法変化が太き（なってピッチずれが発生する
ことにより、断線１点灯不良が発生しやすくなる。

以上のようなポリマーフィルム基板を用いた液晶表示素
子における問題点のうち、基板のガス透過性により生じ
る不都合に対しては、ガスバリアー性を改良する提案が
いくつかなされている（特開昭６１−８０１２２号公報
、同６４−９０４１８号公報等）。

また、表示の白黒化、カラー化達成のために、ポリマー
フィルム基板のレターデーション値Ｒ（＝Δｎ−ｄ：た
だし、Δｎはポリマーフィルム基板の屈折率異方性、ｄ
はポリマーフィルム基板の厚さ）を３０ｎｍ以下に制限
する提案がなされている（特開昭６４−１７０２０号公
報）。

しかしながら、このような従来技術のみでは、上記のよ
うな大容量化、表示の白黒化・カラー化を同時に達成す
ることは困難で、特に作製工程における熱及び圧力によ
る表示用（Ｉｒｏ）　電ｔｌｈの断線、点灯不良の問題
は解決することができなかった。

そこで１本発明は、以上の問題点を解決し、大容量化及
び表示の白黒化・カラー化を同時に達成し、しかも大面
積でも気泡発生がなく、コントラスト比が高く、断線（
点灯不良）のない信頼性の高いポリマーフィルム基板液
晶表示素子を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段及び作用〕上記目的を達成
するため、本発明によれば、ポリマーフィルム基板の片
面もしくは両面にガスバリアー層、アンダーコート溜等
の層を少なくとも１層以上設けてなる積層型ポリマーフ
ィルム基板を構成基板とする液晶表示素子において、前
記ポリマーフィルム基板及びその上に積層される各層の
材料のガラス転移温度が８０℃以上であり、前記積層型
ポリマーフィルム基板のリターデーシヨン値１（が１５
ｎｍ以下、かつＶ素透過率がｌｅｅ／ｒｒ？／２４ｈｏ
ｕｒ／１ａｔｏｍ／２０℃以下であることを特徴とする
液晶表示素子が提供される。

すなわち、本発明の液晶表示素子では、先ず、積層型ポ
リマーフィルムを構成するポリマーフィルム基板とその
上に積層される各層の構成材料として、ガラス転移温度
丁ｇが８０℃以上の材料が使用される。Ｔｇが８０℃未
満の材料を使用した場合、作製工程において加わる熱及
び圧力のため基板が劣化し５表示用（ＩＴＯ）電極の断
線が発生しやすくなる。

また５本発明では、積層型ポリマーフィルム基板のリタ
ーデーシヨン値１（は１５ｒ＋ｌ以下に設定される。リ
ターデーション値Ｒが１５０Ｉ１１を超えると液晶表示
素子のコントラスト比が低下し、表示の白黒化、カラー
化が困難となってしまう。

さらに、本発明では、積層型ポリマーフィルム基板の酸
素透過率は１ｃｃ／ｍ２／２４ｈｏｕｒ／１ａｔｏｍ／
２０”Ｃ以下に規定される。酸素透過率が上記値より大
きいと、液晶表示素子が大型化した場合、気泡が発生し
やすくなり、大容量化、大面積化が実現できなくなる。

このように、本発明では、！！ｔＭ型ポリマーフィルム
基板の構成材料にガラス転移温度Ｔｇが８０℃以上のも
のを用いるとともに、積層型ポリマーフィルム基板のリ
ターデーシヨン値Ｒ及び酸素透過率を上記のように規定
したことにより１作製工程において加わる熱及び圧力に
もかかわらず断線、点灯不良が防止され、大面積化した
場合でも気泡発生がなくなり、しかもコントラスト比を
高くできるので、大容量化、大面積化、表示の白黒化、
カラー化が同時に実現できるようになる。

まお、本発明の液晶表示素子の積層型ポリマーフィルム
基板において、ポリマーフィルムの片面もしくは両面に
設けられる層は、ガスバリアー層、アンダーコート暦、
オーバーコート層等の任意の組合わせとすることができ
る。もちろん、各層は上記の条件を満たすものが要求さ
れる。またポリマーフィルム基板としてはガラス転移温
度Ｔｇが８０℃以上であれば、ポリエステル、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエーテルサルフオン等種々の
ものを用いることができる。

〔実施例〕

以下実施例及び比較例をあげて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はここに例示の実施例に限定されるもの
ではない。

（実施例） 第１図に示すように、ポリマーフィルム基板２として厚
さ８０．のポリエーテルサルフオンフイルム（ガラス転
移温度Ｔｇ＞　１５０℃）を用い、該基板２の一方の面
にポリアクリロニトリル（Ｔｇ）８０℃）を用いてフレ
キソ法により厚さ１５ｐｍのガスバリアー層３Ａを形成
するとともに、他方の面に同じくポリアクリロニトリル
を用いて厚さ１５−のガスバリアー層３Ｂを形成しさら
にその上にエポキシ系樹脂（Ｔｇ＞１４０℃）を用いて
フレキソ法により厚さ１ｌＩｓのアンダーコート層４を
形成し、積層型ポリマーフィルム基板１を作成した。得
られた積層型ポリマーフィルム基板１のリターデーショ
ン値Ｒは１０ｎｍ、酸素透過量は０．８ｃｃ／ｒｒｒ／
ａｔｏｓ／２４ｈｏｕｒ／２０℃であった。

次に、上記積層型ポリマーフィルム基板１のアンダーコ
ート層４の上に、ＤＣスパッタリング法で工ＴＯ膜５を
厚さ８００人、抵抗値４０Ω／口となるように形成した
。

このようなＩＴＯ膜付き積層型ポリマーフィルム基板を
２枚作成し、各ＩＴＯ膜をフォトリソグラフィー法で加
工し、６４０　Ｘ　４８０ドツト用の電極パターンを形
成した。そして、′Ｒ極画面上公知の方法で厚さ０．１
−の配向膜（材料：ポリアミド）を形成し、フレキソ法
による配向処理を施した。次に、配向処理の施された一
対の積層型ポリマーフィルム基板を、電極面が互いに内
側を向くように配置し、これら基板間に直径約６．２趨
の球状のギャップ材（商品名ミクロパール：接水ファイ
ンケミカル社製）を介在させ、周囲をシール剤（商品名
［ＥＲ５：住友ベークライト社製）にて封止し、空セル
を作成した。

次に、空セル内に直空封入方式で液晶（チッソ社！りを
注入し、液晶セルを得た後、その両側に偏光板及び位相
差板を配設し、白黒表示のＳＴＮ型液晶表示パネルを作
成した。

以上のようにして作成した液晶表示パネルの特性につい
て評価したところ、コントラスト比（Ｃ／Ｒ）は１２／
１であった。また、　８０’Ｃ・８５〆ＲＨ保存テスト
で１０００時間経過後も気泡の発生はなかった。また、
パネル作成前後における積層型ポリマーフィルム基板の
寸法変化は０．０５％以下であり、ピンチずれは５０ｐ
ｍと小さく、点灯状態は良好であった。

（比較例） 第２図に示すように、ポリマーフィルム基板１２として
厚さ８０ｐＩ１１のポリアクリレートフィルム（Ｔｇ〉
１５０℃）を用い、ガスバリアー層１３として厚さ１５
癖のエチレンビニルアルコール（Ｔｇ＝７０℃）の膜、
アンダーコート層１４としてエポキシ系樹脂（Ｔｇ＞１
４０℃）の膜を形成し、積層型ポリマーフィルム基板１
１を作成した。得られた積層型ポリマーフィルム基板１
１のリターデーション値Ｒは３５ｎｍ、　ａ未透過率は
１　、５ｃｃ／　ｍ　／ａｔｏｍ／　２４ｈｏｕｒ／　
２０°Ｃであった。

以下、上記のようにして得た一対の積層型ポリマーフィ
ルム基板を用い、実施例１と同様にして液晶表示パネル
を作成した。

この比較例の液晶表示パネルについて上記と同様に特性
を評価したところ、コントラスト比（Ｃ／Ｒ）は８／１
であった。また、８０℃・８５％Ｒ１１保存テストで７
５０時間経過後、パネルのほぼ中央に気泡が発生した。

また、パネル作成前後における積層型ポリマーフィルム
基板の寸法変化は０．１５％であり５１５０μ…のピッ
チずれが発生し１点灯不良（断線）が発生した。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明したように、本発明によれば、積層型ポ
リマーフィルム基板の各構成材料としてガラス転移温度
Ｔｇが８０℃以上の材料を用いるとともに、積層型ポリ
マーフィルム基板のリターデーシヨン値Ｒ及び酸素透過
率を前記のように規定したので、大面積でも気泡発生が
なく、Ｗｒ線（点灯不側が防止され、コントラスト比を
高くなる。

従って、ポリマーフィルム基板を用いた液晶表示素子の
大容量化、大面積化、表示の白黒化、カラー化が同時に
実現できるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の液晶表示素子の積層型ポリマ
ーフィルム基板を示す断面図、第２図は比較例の液晶表
示素子の積層型ポリマーフィルム基板を示す断面図であ
る。 ｌ　・・・積層型ポリマーフィルム基板２　・・・ポリ
マーフィルム基板 ３Ａ　、　３Ｂ・・・ガスバリアー層 ４　・・・アンダーコート層 ５　・・・ＩＴＯ膜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリマーフィルム基板の片面もしくは両面にガス
   バリアー層、アンダーコート層等の層を少なくとも１層
   以上設けてなる積層型ポリマーフィルム基板を構成基板
   とする液晶表示素子において、前記ポリマーフィルム基
   板及びその上に積層される各層の材料のガラス転移温度
   が８０℃以上であり、 前記積層型ポリマーフィルム基板のリターデーシヨン値
   Ｒが１５ｎｍ以下、かつ酸素透過率が１ｃｃ／ｍ＾２／
   ２４ｈｏｕｒ／１ａｔｏｍ／２０℃以下であることを特
   徴とする液晶表示素子。