JPH0313193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は釣糸の糸巻に関するものである。

（従来の技術） 従来の釣用の糸巻は、平行な杆材の端部近くに
糸掛け部材を取付けた構造だけであるため最後に
釣糸を結ぶが切入溝に押込んで止めるほかはな
く、外れ易い欠点があつた。

（技術的課題） 本考案の目的は、巻いた釣糸を確実に止めるこ
とができ、止めた後に釣糸が弛んだり外れたりす
ることがない釣用糸巻を提供することにある。

（技術的手段） 前記目的を達する本考案は、巻胴１の側辺に、
巻胴１に巻いた釣糸Ｔを抑える抑え片２の基端を
ヒンジ３により起伏可能に設け、抑え片２の先端
部に巻胴１の他側辺と係合する係合部４を設けた
釣用糸巻である。

（実施例） 図示実施例により説明すると、巻胴１は左右の
杆状枠５，６とその両端部近くにやや内方へ引込
んで設けられた掛け枠７，８とから成る両掛け枠
７，８間には粗な網目部９を設けて釣り針係止用
とされている。抑え片２は、上記各掛け枠７，８
の部分に設けられて、基端で薄肉ヒンジ３を介し
て巻胴１の側辺に折曲げ可能に接続されており、
その先端に鉤状の係合部４を有して他側辺の係合
突起１１に係合し、その内面１２は伏せた係合状
態で、掛け枠７，８に突設されたリブ突起１３，
１４に隙き間なく接する。これら巻胴乃至リブ突
起１４まではプラスチツクの成形により全て一体
に形成れる。杆状杆５，６は矩形断面を有し、こ
れに合わせて形成された溝１５を有するホルダー
１６により釣具ケースに保管することができる。

第４図は釣具ケースの例示で、このケースは、
ケース本体２１と、その開口２１ａを塞ぐ蓋２２
を一体に型成形しそれらの一側辺に形成した薄肉
の折曲ヒンジ２３で開閉するもので、蓋２２は浅
い凹皿状を有し、内面２４の隅等適所にて固定さ
れた係止板２５を有し、係止板２５は、蓋内面を
ほぼ覆うような大形で、長手方向の傾斜スリツト
２６を間に設けた複数の抑え桟２７を有してお
り、この抑え桟２７は蓋２２を開いたとき開放側
で高く、ヒンジ側で低い傾斜面２８を有し、釣糸
巻きはここにも挾持可能であり、スリツト２６は
傾斜しているので物品の出入れがしやすい。容器
本体２１は深く、内部は本ケースの主要な収納部
であり、その開口２１ａに浅い中蓋２９を着脱可
能に嵌合し、中蓋２９には型穴３０を形成した樹
脂発泡体製の物品保持板３１を固定してある。３
２は中蓋２９を外すための摘み、３３はヒンジと
反対側の側辺に設けた係止鉤、３４はこれと係脱
可能な係止部、３５は沈み込み防止用の中蓋支え
リブ、３６は鋏、３７はヤスリ、３８はルーペを
示す。

（考案の作用及び効果） 以上の構成において、釣糸Ｔは釣針Ｆを網目部
９に引掛けて掛け枠７，８間に巻き、最後に巻き
終りの端部を抑え片２の内面１２で抑え付けて固
定するものであり、対向位置にリブ突起１３，１
４があるため巻き数が少なくても確実に止められ
る。

従つて本考案によれば釣糸Ｔは巻胴１に抑え片
２による押圧で固定されるから、止めた後に釣糸
Ｔが弛んだり、外れたりすることがなく、抑え片
２の係合、取外しの扱いは非常に簡単であるの
で、実用上操作が容易であり、この種の糸巻の機
能を著しく向上させる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る釣用糸巻の実施例を示すも
ので第１図は斜視図、第２図は使用状態の斜視
図、第３図はホルダー斜視図、第４図はホルダー
を収めたケースの斜視図である。 １……巻胴、２……抑え片、３……ヒンジ、４
……係合部、Ｔ……釣糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻胴１の側辺に、巻胴１に巻いた釣糸Ｔを抑え
   る抑え片２の基端をヒンジ３により起伏可能に設
   け、抑え片２の先端部に巻胴１の他側辺と係合す
   る係合部４を設けた釣用糸巻。