JPH0137415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、釣人が釣仕掛けを支持させて携帯す
る釣仕掛けホルダーに関する。

(ロ) 従来の技術 従来、釣人が釣仕掛けを支持させて携帯する釣
仕掛けホルダーとして、図面第９図に示す様なも
のが公知であり、このものは一側に横向きの針掛
けａを取付け、他側に縦向きに多数の糸溝ｂを並
設し、該糸溝ｂに糸挾みの切込みｃを設けた弾性
片ｄを隣設した主体ｅを、開閉蓋ｆを蝶着したケ
ースｇに収容したものである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記した従来の釣仕掛けホルダーは、多数の釣
仕掛けを整然と支持させて安全に携帯することが
できるが、針掛けａに掛針ｈを掛け、釣糸ｉを糸
溝ｂを通して弾性片ｄの切込みｃに挾んだ後、主
体ｅの裏に折り曲げて主体ｅをケースｇに収容
し、開閉蓋ｆを閉じてポケツトに入れて携帯する
ものである。従つて釣仕掛けを取出すときは、ポ
ケツトからケースｇを出し、その開閉蓋ｆを開い
て中の主体ｅにおける針掛けａに掛る掛針ｈを外
し、これを引張つて弾性片ｄの糸挾み切込みｃに
挾まれる釣糸ｉを引抜いて使い、ケースｇをその
開閉蓋ｆを閉めてポケツトに仕舞うものであつた
から、掛針ｈの取出しが両手を使わないとでき
ず、又、取出しが面倒で時間がかかるだけでな
く、収納できる掛針が三本いかり形に限定され、
ちらし形の収納には使用できない問題点があつ
た。

そこで、本考案は、糸尻を糸挾みに挾ませ、掛
針を針溝に納めた釣糸の先を主体の外にのぞかせ
て、これを引くだけで釣仕掛けの取出しができる
釣仕掛けホルダーを提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案に関する釣仕掛けホルダーは、上方へ開
口する多数の糸溝を設けた主体と、この主体の一
端に取付けて、前記各糸溝に対応する部分に糸尻
を挾ませる切込みを設けた弾性片と、前記主体に
かぶさるカバーとを備えさせたもので、更にその
詳細に付いて述べると後記の通りである。

主体は合成樹脂により成形した板状のもので、
その上面に上方へ開口する多数の糸溝を縦方向に
並設してあり、この糸溝の一端は糸先をのぞかけ
る様に側方へ開口させてあり、糸溝の他端にはス
ポンジ状等の弾性片を取付け、この弾性片に糸溝
の巾の中心に合せて釣糸の糸尻を挾ませる切込み
を設けてある。

又、前記主体の上方には主体と同じ合成樹脂
が、或は異る合成樹脂により形成したカバーが、
蝶着による開閉式か、嵌め外し式、抜き差し式で
取付けられており、このカバーを取ると、各糸溝
が開放されて釣仕掛けを収容できる様になるが、
カバーを被せることにより各糸溝は塞がれ、ホル
ダーを立てたり、裏返したりしても中の釣仕掛け
が外に出ない様にしたものである。

(ホ) 作用 前記手段に基く釣仕掛けホルダーは、釣糸にお
ける糸尻を弾性体における切込みに挾ませ、釣糸
をこれに取付けた掛針がちらしの場合には、二本
の掛針と逆針が糸溝に納る様に糸溝に通し、三本
いかりの場合にはその下向きの針と逆針が糸溝に
納まる様に糸溝に通して、釣糸の先を開口から外
へのぞかせ、主体にカバーを被せると、各糸溝は
その上方をカバーにより閉じられ、糸溝内に保持
されて互にもつれたり、釣人の身体や衣服にかか
つたりすることがない。

しかし、釣仕掛けを使うときは、糸溝の側方の
開口からのぞく釣糸の先をつまんで引き、弾性片
の切込みに挾まれる糸尻を前記切込みから外す
と、釣仕掛けはカバーを閉じたままで主体より片
手です早く取出されるもので、取出し順序はちら
し針の場合は、何等の制約なく自由であるが、三
本いかり針の場合は、針の干渉を避けるため、一
方から他方へ順次針の位置を下げて針を納めてあ
るから、取出し時は必ず最下位の針から順次上位
の針に移る様に順序正しく取出しを行わせるもの
である。

(ヘ) 実施例 次に本考案に関する釣仕掛けホルダーの実施の
一例を図面に基いて説明する。

図面第１図〜第６図において１は合成樹脂によ
り成形した板状の主体で、その上方に釣糸２を通
す糸溝３を互に平行させて縦方向に多数設けてあ
り、この糸溝３は釣糸２の先を外へのぞかせるた
め一端が側方へ開口させてあり、糸溝３の他端に
はスポンジ片４が取付けられ、このスポンジ片４
には糸溝３の巾の中心に合せて釣糸２の尻を挾ま
せる切込み５が設けられている。

６は前記した主体１の上方にかぶせるカバー
で、主体１と同じ合成樹脂により形成して、その
一側縁を図面第１図に示す様に蝶番７，７により
主体１へ取付けて開閉自在とするか、図面第７図
に示す様に主体１へ嵌め外しとするか、或は図面
第８図に示す様に主体１に抜き差しする方式とし
ても良い。

８，８はちらし形の掛針で、同じ形のものを所
定の間隔で二個取付け、その一方に対し所定の間
隔を隔てて逆針９を取付けたもので、この逆針９
と前記ちらし掛針８，８を図面第１図に示す様に
同じ糸溝３へ収容させる。

１０は三方いかり形の掛針で、三方に向く一つ
の針とこれに合う逆針１１とを図面第４図に示す
様に同じ糸溝３に収容させるものであり、この三
本いかり形は糸溝３に納まる一本の針の他の二本
は図面第６図に示す様に糸溝３の側壁上に乗るた
め、多数を並べて収容するとき、図面第４図に示
す様に一方の端から他方の端へ及ぶに従つて掛針
１０の位置が徐々に下る様にその位置を決め、取
出すときは必ず下位にある方のものから順序正し
く取出す様にする。

１２は前記した主体１に設けた衣服又は道具入
れ等への取付部材で、これにより衣服か道具入れ
に主体を吊持させる。

１３は主体１の裏側に取付けた糸先止めで、ス
ポンジにより形成して糸先を挾む切込み１４を入
れたものである。

前記実施例に示す釣仕掛けホルダーは、これを
取付部材１２により衣服か道具入れ等に取付けて
置き、支持させた釣仕掛けを取出すときは、主体
１における糸溝３の側方からのぞく釣糸２の先を
引張ると、スポンジ片４の切込み５に挾まれる釣
糸２の尻が切込みｃから外れるため、釣仕掛けは
糸溝３を滑つて開口から取り出されるもので、こ
の取出しの際ちらし仕掛けの場合は、図面第１図
に示す様に掛針８，８が逆針９と共に各糸溝３内
に納まり、他の糸溝３のものと干渉することがな
いから、多数の釣仕掛を任意に取出すことができ
る。

しかし、三方いかり仕掛けの場合は、図面第４
図に示す様に糸溝３内に納まる一つの針の他の二
つの針が隣りの糸溝３上に張り出して、各掛針１
０の位置を上下にずらさないと各針がからみ合う
ため、釣仕掛の収容に際し、一端のものは高く他
端へ及ぶに従つて、その高さが徐々に低くなる様
に位置付けして、各針の干渉を避ける様にして置
き、取出しを必ず低い方のものから行う様にすれ
ば、この場合も釣仕掛のからみを生じさせず、整
然と取出しができるものである。

又、このホルダーは釣仕掛けを支持する主体１
にカバー６をかぶせ、掛針８，１０をカバー６に
より包容させてあるから、釣仕掛けを紛失した
り、身体や衣服に引掛けたりすることもなく安全
便利に携帯できるものである。

(ト) 考案の効果 本考案に関する釣仕掛けホルダーは、主体外へ
のぞく糸先を引くことにより、片手です早く安全
に釣仕掛けを取出すことができて、しかも常時は
釣仕掛けがカバーにより包容され、紛失すること
も、身体や衣服に引掛る危険もなく確実に保持さ
れる特有の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に関する釣仕掛けホルダーの実
施の一例を示す斜視図、第２図は同上中央縦断側
面図、第３図は同上側面図、第４図は他の実施例
を示す斜視図、第５図は同上の中央縦断側面図、
第６図は同上側面図、第７図及び第８図はカバー
を変えた他の例の側面図、第９図は従来の釣仕掛
けホルダーを示す斜視図である。 図中、１は主体、３は糸溝、４は弾性片、５は
切込み、６はカバーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方へ開口する多数の糸溝を設けた主体と、こ
   の主体の一端に取付けて、前記各糸溝に対応する
   部分に糸尻を挾ませる切込みを設けた弾性片と、
   前記主体にかぶさるカバーとを備えさせたことを
   特徴とする釣仕掛けホルダー。