JPS6225116Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案はたとえば擬餌針を付けたサビキセツ
トなどの釣針仕掛セツトを係留するための釣針仕
掛セツト台紙に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

アジやサバなどのサビキ釣りに用いる釣針仕掛
セツトは、第１図に示すように、釣竿１に接続し
た道糸２の先端に撚り戻し具３を介して接続され
る。この釣針仕掛セツトは、幹糸４に複数本のハ
リス５……が所定間隔を存して接続され、これら
ハリス５……の先端に擬餌針６……が取付けられ
ている。そして、上記幹糸４の先端部には撚り戻
し付スナツプ７を介しておもり８に接続されるよ
うになつている。

ところで、上記釣針仕掛セツトは、一般に、第
２図および第３図に示すような台紙９に係留され
た状態で販売され、ユーザは上記台紙９から釣針
仕掛セツトを取り外して、一端側の撚り戻し具３
を道糸２に接続し、他端側の撚り戻し付スナツプ
７におもり８を接続している。この台紙９の台紙
本体１０の上端部には上記擬餌針６……を並べて
掛止するための針掛窓１１が設けられ、下端部に
は幹糸４を挟み込むための切込部１２……が設け
られている。さらに、台紙本体１０の上下端両側
には幹糸４の上下両端部をそれぞれ掛止するため
の切込み部１３……が設けられている。そして、
上記台紙本体１０の針掛窓１１に擬餌針６……を
並べて掛止し、そのハリス５……を台紙本体１０
の下方へ引き、幹糸４にループ４ａ……を作つて
切込み部１２……に挟み込んで固定しており、幹
糸４の上端両端部は台紙本体１０の上下方向に１
回もしくは複数回に掛け渡して切込み部１３……
に挟み込んで固定している。

したがつて、この釣針仕掛セツトを台紙本体１
０から取り外す場合には、幹糸４を台紙本体１０
から解きほぐす要領で、切込み部１２……，１３
……から外すとともに擬餌針６……を１本づつ針
掛窓１１から外しているが、その操作が非常に面
倒であり、特に夜間や風雨にさらされる場所にお
いては、擬餌針６とハリス５および幹糸４とが絡
んだりしまうことが多く、また、ワカサギ釣りの
ように氷上で行なう場合には寒さで手指の自由が
きかないため、釣針仕掛セツトの台紙からの取り
外しおよび道糸への取付けに多くの手間がかかる
という欠点がある。

〔考案の目的〕

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、台紙本体から釣針
仕掛セツトをワンタツチで取り外すことができ、
その取り外し時に釣針、ハリスおよび幹糸が絡み
付くことはなく、夜間や風雨にさらされる悪条件
においても容易に台紙本体から取り外すことがで
きる釣針仕掛セツト台紙を提供しようとするもの
である。

〔考案の概要〕

この考案は、台紙本体に釣針を並べて掛止する
ための針掛片と幹糸の中途部を掛止する切起片を
設け、針掛片の一端側の仮固定部を切離すことに
より、台紙本体の一側から釣針仕掛セツトを連続
的に取り外すことができるようにしたことにあ
る。

〔考案の実施例〕

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。第４図中２１は厚紙あるいは合成
樹脂からなる台紙本体で、これらは矩形状をなし
ている。この台紙本体の長手方向一端側すなわち
上端部にはコ字状の切込みによつて舌片２２が形
成されている。この舌片２２の上面には左右両端
部を舌片２２の切込みから台紙本体２１の裏面側
に差し込んだ短冊状の針掛片２３が設けられてい
る。そして、この針掛片２３の右端部は台紙本体
２１に固着されていて、左端部は台紙本体２１の
仮固定部２４に掛止されている。この仮固定部２
４はミシン目からなる切取り線２５，２５を介し
て台紙本体２１に接続されていて、手指によつて
容易に切離すことができるようになつている。ま
た、台紙本体２１の下端部には上記仮固定部２４
側に開口する複数の切起片２６……が設けられて
いる。さらに、台紙本体２１の長手方向中間部に
位置する右側縁には上記切起片２６と同形状の掛
止片２８が、左側縁には切込部２９が設けられて
いる。

しかして、第１図に示した釣針仕掛セツトを第
４図に示す台紙本体２１に係留する場合には、ま
ず、擬餌針６……を針掛片２３に順次並べて掛止
し、それぞれのハリス５……を平行に台紙本体２
１の下端部方向に張設する。そして、上記ハリス
５……と接続する幹糸４の中途部を引き揃えて各
切起片２６……に挟み込み掛止する。また、幹糸
４の基端部を台紙本体２１に掛け渡したのち掛止
片２８に挟み込み固定し、先端部は切込部２９に
挟み込み固定する。このようにして、釣針仕掛セ
ツトを台紙本体２１に係留したのちはビニール袋
（図示しない）に収納する。この場合、幹糸４の
ループ４ａ……は台紙本体２１の裏面側へ折り返
してもよい。

また、台紙本体２１から釣針仕掛セツトを取り
外し、道糸２と接続する場合には、第５図に示す
ように、撚り戻し具３を道糸２に接続し、撚り戻
し付スナツプ７におもり８を固定する。つぎに、
仮固定部２４を手指によつて切取り線２５，２５
から切り離す。仮固定部２４を切離すと針掛片２
３の左端部は開放されるため、幹糸４の先端部を
切込部２９から外すと、おもり８の重力によつて
擬餌針６……は針掛片２３を矢印方向に滑り、ま
た、幹糸４の中途部は各切起片２６から抜去され
る。したがつて、複数本の擬餌針６……はその左
側から順次針掛片２３を滑りながら外れることに
なり、釣針仕掛セツトの全体を台紙本体２１から
ワンタツチで取り外すことができ、擬餌針６……
が幹糸４やハリス５に絡み付くことはない。ま
た、すべての擬餌針６……が繰り出されたのちは
幹糸４を掛止片２８から外すことにより釣針仕掛
セツトは台紙本体２１と完全に分離される。

なお、上記一実施例においては、擬餌針を備え
たサビキについて述べたが、擬餌針に限定される
ものではない。さらに、台紙本体２１の下端部に
切起片２６……を設けたが、ハリス５の長さが長
いものにおいては台紙本体の裏面側にも同様の切
起片を設け、ハリス５を裏面側に折り返して幹糸
４のループ４ａを挟み込み固定してもよい。ま
た、針掛片２３の一端部を仮固定部２４に掛止
し、切取り線２５，２５から切離すようにした
が、針掛片２３の一端部を台紙本体２１のスリツ
トに差し込み、取り外し時に針掛片２３の一端部
をスリツトから抜き取るようにしてもよい。

〔考案の効果〕

この考案は以上説明したように、台紙本体に釣
針を並べて掛止するための針掛片と幹糸の中途部
を掛止する切起片を設け、針掛片の一端側の仮固
定部を切離すことにより、釣針仕掛セツトを台紙
本体から連続的にワンタツチで取り外すことがで
き、釣針がハリスや幹糸と絡むことはない。した
がつて、夜間や風雨にさらされる悪条件において
も、また初心者においても容易に取り外すことが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は釣具を示す斜視図、第２図は従来の釣
針仕掛セツト台紙の正面図、第３図は第２図の断
面図、第４図はこの考案の一実施例を示す斜視
図、第５図は同じく作用を説明するための斜視図
である。 ２１……台紙本体、２３……針掛片、２４……
仮固定部、２６……切起片、４……幹糸、５……
ハリス、６……擬餌針（釣針）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 幹糸４に所定間隔を存してハリス５を接続し、
   これらハリス５の先端に釣針６を設けた釣針仕掛
   セツトを係留するための釣針仕掛セツト台紙にお
   いて、台紙本体２１の上端部に上記複数の釣針６
   を並べて掛止するための針掛片２３を設けるとと
   もに、台紙本体２１の下端部に一方向に開口し上
   記幹糸４の中途部を掛止する複数の切起片２６を
   設け、上記針掛片２３はその一端部が上記台紙本
   体２１に対して固定され、他端部が台紙本体２１
   に対して切離可能に仮固定され、上記針掛片２３
   の仮固定部２４を台紙本体２１から切離すことに
   より上記釣針仕掛セツトを台紙本体２１の一側か
   ら連続的に取り外すことができるようにした釣針
   仕掛セツト台紙。