JPH0312569B2 - - Google Patents

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JPH0312569B2
JPH0312569B2 JP25165085A JP25165085A JPH0312569B2 JP H0312569 B2 JPH0312569 B2 JP H0312569B2 JP 25165085 A JP25165085 A JP 25165085A JP 25165085 A JP25165085 A JP 25165085A JP H0312569 B2 JPH0312569 B2 JP H0312569B2
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electrode
counter electrode
discharge
instrument panel
corona discharge
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JP25165085A
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Yasuhiko Ogisu
Hisao Totani
Yasuo Mori
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0312569B2 publication Critical patent/JPH0312569B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/08Processes employing the direct application of electric or wave energy, or particle radiation; Apparatus therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/10Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by electric discharge treatment
    • B29C59/103Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by electric discharge treatment of profiled articles, e.g. hollow or tubular articles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T19/00Devices providing for corona discharge
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/30Vehicles, e.g. ships or aircraft, or body parts thereof
    • B29L2031/3044Bumpers

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は三次元樹脂成形品のコロナ放電処理に
使用される対向電極に関するものである。
(従来の技術) ポリプロピレン等のポリオレフイン系樹脂は極
性基が少ないので、その表面に塗料、接着剤、印
刷等が付着しにくいという特性がある。そこで、
該樹脂の表面に塗装、接着、印刷等を行う場合に
は、その前処理として表面に改質処理を施し、前
記付着性を向上させる必要がある。
このポリオレフイン樹脂よりなる三次元樹脂成
形品の改質処理として、従来においてはフレーム
処理(火災処理)や重クロム酸溶液等を用いる酸
性溶液処理等が行われていたが、最近ではプラズ
マ処理も行われるようになつた。該プラズマ処理
は樹脂成形品のほぼ全表面を一度に活性化するこ
とができるので、自動車用バンパー、モール等の
塗装・接着前処理に大きい成果を上げている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前記プラズマ処理では減圧され
たプラズマガス雰囲気が必要なので、真空槽、真
空ポンプ、バルブ機構、キヤリヤガス等の大掛り
で高価な設備を要する上、同真空槽内を減圧する
のに時間がかかるという問題があつた。また、工
程はどうしてもバツチ処理をとらざるを得ないの
で、工程の自動化は困難であり、工程毎に真空が
切れて次の減圧に時間がかかるという問題もあつ
た。
そこで、本発明者らは樹脂フイルムの改質処理
として行われているコロナ放電処理に着目してい
るが、この処理方法を三次元樹脂成形品の改質処
理に採用するには多くの困難を伴う。
例えば、三次元樹脂成形品は被処理面の縁部が
種々の三次元形状をなしていたり、貫通孔が設け
られていたりするため、樹脂フイルムの改質処理
におけるこれまでのロール状や平板状の対向電極
では成形品の被処理面の近接、すなわち、被処理
面の縁部や前記貫通孔等から外部に露出してしま
う。すると、コロナ放電が乱れたり、対向電極の
露出部分と放電電極との間でスパーク放電が発生
したりするため、成形品のコロナ放電処理が行え
なくなるばかりでなく、成形品や各電極が損傷す
るという不具合が生ずる。
本発明はこの難題を解決して、三次元樹脂成形
品へのコロナ放電処理の採用を現実のものとし、
前述した従来のプラズマ処理における問題点を解
消したものである。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) 前記問題点を解決するために、 本発明は貫通孔を有する三次元樹脂成形品の被
処理面の裏側に接触又は近接し、該成形品を介し
て放電電極と対し対向する対向電極であつて、該
対向電極は前記成形品の前記貫通孔に対応する部
位において放電電極に対し露出しない部位が設け
られているという構成を採用している。
(作用) 本発明では、対向電極が三次元樹脂成形品の被
処理面の近接において放電電極に対し露出しない
ように形成されている。従つて、放電電極を成形
品を介して対向電極と対向させ、該放電電極を成
形品の被処理面に接近させたときに、対向電極が
被処理面の縁部や貫通孔等の被処理面の近傍にお
いて放電電極に対し露出することはない。
よつて、両電極間に高周波を印加したときに、
両電極間でコロナ放電が乱れたり、スパーク放電
が発生したりする不具合は生じず、三次元樹脂成
形品の被処理面上においては常に均一で安定した
コロナ放電が発生する。
(実施例) 以下、本発明を具体化した実施例を図面に従つ
て説明する。
本発明でいう三次元樹脂成形品とは、樹脂シー
ト、樹脂平板等の平面的な面状体を除く樹脂成形
品であつて、三次元的な凹凸を有するものをい
う。また、ここにいう樹脂は特に誘電体である合
成樹脂を指す。
本実施例によつてコロナ放電処理する三次元樹
脂成形品は、第1〜3図に示すように誘電体であ
るPP樹脂にて成形された自動車用インストルメ
ントパネルパツド(以下インパネパツドと略称す
る)1であつて、その表面にポリ塩化ビニル樹脂
(PVC)製の表皮シートが接着されることによつ
て、インストルメントパネルが構成されるように
なつている。
同インパネパツド1はその上面2と前面3との
境界、上面2と側面4との境界等に凸状のコーナ
部5を有しており、各コーナ部5のアールは約6
mmである。
また、インパネパツド上面2の左右両側には2
つの浅い皿部6,7が設けられている。従つて、
第2図に示すように皿部6,7の上縁には凸状の
コーナ部8が、皿部3,4の底縁には凹状のコー
ナ部9が各々存在し、各コーナ部8,9のアール
は約6mmである。また、前記上面2の左端部には
サイドデフロスタ用エアの吹出口10が、同じく
前面3の左右両側には2つの換気・空調用エアの
吹出口11,12が各々貫通形成されている。各
吹出口10,11,12は略四角形状をなし、縁
及び四隅にアールの6〜15mmのコーナ部13を有
する。
前記の通り、インパネパツド1は三次元成形品
であるとともに、多くのコーナ部5,8,9,1
3を有する点に特徴を有するものである。
さて、次に前記インパネパツド1をコロナ放電
処理するための装置を説明する。
本コロナ放電処理装置は、金属フレームによつ
て前後2段に形成された基台80上に設けられて
おり、本装置を区分すると、 A;インパネパツド1を固定するとともにその裏
面に対向電極を接触させるために、基台80の
第1段目に設置された対向電極手段Aと、 B;コロナ放電電極とこれを三次元的に移動させ
るための移動手段とを有し、基台80の第2段
目に設置された放電電極手段Bと、 C;前記電極間に高周波を印加するために、基台
80の左側の棚14に設置された高周波印加手
段Cと、 D;電極移動手段Bを制御するために、基台80
の右側方に設置された制御ユニツトD とからなつている。
以下、前記各部A〜Dの詳細を順に説明する。
[対向電極手段A] 第1,2,4,5図に示すように、基台80の
段1段目には中空の電極台61が設置されてお
り、該電極台61の上部にはエポキシ樹脂にてイ
ンパネパツド1の内部の三次元形状に合致する形
状に形成された殻状の電極基材62が支持され、
インパネパツド1を内側から支持するようになつ
ている。この電極基材62はインパネパツド1の
内側にエポキシ樹脂を流し込んで反応硬化させる
ことにより、容易に形成することができる。
電極基材62のうちインパネパツド1の内面に
対応する部位の表面には、薄膜状の対向電極63
(カウンター電極)が金属メツキ法によつて被覆
形成されている。従つて、対向電極63はその表
面を含めて全体が前記インパネパツド1の裏側の
三次元形状と略同一形状に形成されており、該対
向電極63の表面はインパネパツド1の内面に接
触するようになつている。
前記の通り、本実施例の対向電極63は金属メ
ツキ法により簡単かつ安価に形成することがで
き、前記電極基材62の形成の容易性とあいまつ
て、設備費の低減、再現性の向上等に効果的であ
る。
また、第1,2図に示すように、電極基材62
のうちインパネパツド1の吹出口10,11,1
2に対応する箇所には面積が各吹出口10,1
1,12より大きく、深さが約6mmである凹部6
4が形成されている。従つて、該凹部64の各側
壁は吹出口10,11,12の各内壁より隔離す
る位置に配設されており、この隔離距離は約5mm
である。ここで、前記対向電極63は該凹部64
に潜り込むようにして該凹部64の表面に被覆形
成されている。
また、該凹部64内にはハイパロンゴム、エポ
キシ樹脂等の誘電体によつて形成された厚さ約6
cmの緩衝部材65が嵌入され、凹部64内の対向
電極63に被せられている。従つて、対向電極6
3にインパネパツド1が嵌合され、後述する放電
電極が接近したときに、凹部64内の対向電極6
3が上記処理面近傍の吹出口10,11,12を
通して対向電極に対し露出しないようになつてい
る。
対向電極63が放電電極に対して露出すると、
両電極間でコロナ放電が乱れたり、スパーク放電
が発生したりするからである。
同様の理由から、対向電極63の縁部はインパ
ネパツド1の被処理面の縁部より内部に離隔した
位置に設けられており、この離隔距離は5mmであ
る。従つて、対向電極63の縁部にはインパネパ
ツド1の縁部が被さるようになつており、放電電
極が接近したときに、対向電極63の縁部が被処
理面の縁部近傍を通して対向電極に対し露出しな
いようになつている。
[放電電極手段B] 第4〜6図に示すように、放電電極手段Bはコ
ロナ放電電極50と、これをX軸(左右)方向に
移動させるためのX軸移動手段20と、同じくY
軸(前後)方向に移動させるためのY軸移動手段
30と、同じくZ軸(上下)方向に移動させるた
めのZ軸移動手段40とから構成されている。
X軸移動手段において、基台80には水平方向
に平行して延びる2本の案内ロツド28が取着さ
れている。該案内ロツド28には次のY軸移動手
段30を支えるためのターンテーブル26がX軸
方向に滑動可能に設けられている。すなわち、タ
ーンテーブル26の下面には支持部材23が取付
けられ、該支持部材23に両案内ロツド28が挿
通されることによつてターンテーブル26が滑動
可能になつている。
さらに、ターンテーブル26の下面のうち支持
部材23の左右側には螺合部29が取着され、該
螺合部29には1本のスクリユ軸27が螺入螺退
可能に螺合されている。スクリユ軸27の右端に
は歯車21aが取着され、該歯車21aは基台8
0の右端部に取着されたサーボモータ25の歯車
21bと噛合つている。
従つて、サーボモータ25が回転すると、歯車
21a,21bを介してスクリユ軸27が回転す
るので、該スクリユ軸27に螺合された螺合部2
9とともにターンテーブル26はX軸方向に移動
するようになつている。
次に、Y軸移動手段30において、ターンテー
ブル26上面の両側部には各々2個の軸受35が
設けられている。左右の軸受間35には2本のス
クリユ軸31が回転可能かつ進退不能に取着さ
れ、両軸31は水平方向に平行して延びている。
各スクリユ軸31の後端には歯車36aが取着さ
れ、各歯車36aは基台80の後端部に取着され
たサーボモータ32の歯車36bと噛合わされて
いる。
2本のスクリユ軸31には両軸31にまたがる
螺合部材34が螺合されており、該螺合部材34
の中央部には前方に延びるY軸アーム33の後端
が取り付けられている。Y軸アーム33の前端に
は次のZ軸移動手段40が固定されている。
従つて、Y軸移動手段30においてもサーボモ
ータ32の回転が歯車36、スクリユ軸31及び
螺合部材34の順に伝達されて、Z軸移動手段4
0がY軸方向に移動するようになつている。
次に、Z軸移動手段40において、Y軸アーム
33の前端には固定テーブル41が垂立するよう
に固定されている。固定テーブル41の前面には
2本の案内ロツド42が固定され、両ロツド42
は上下方向に平行して延びている。
両案内ロツド42にはこれらにまたがる滑動部
材44が摺動可能に取付けられ、該滑動部材44
の中央部には順ネジ(図示せず)が形成されてい
る。該雌ネジには上方に延びるスクリユ軸46が
螺合され、該スクリユ軸46は固定テーブル41
の上部に取付けられたサーボモータ45の回転軸
47に直結されている。
他方、滑動部材44の中央部には下方に延びる
Z軸アーム43がその上端部において固定され、
該Z軸アーム43の下端部にはコロナ放電用の放
電電極50が常にほぼ鉛直状態に把持されてい
る。
従つて、サーボモータ45を回転させれば、ス
クリユ軸46が回転して滑動部材44を介してZ
軸アーム43及び放電電極50が昇降するように
なつている。
大気中に配設される該放電電極50は、ステン
レス鋼にて形成された直径約2mmの棒状の被把持
部51と、同じくステンレス鋼よりなり、該被把
持部51の先端に取着された球状の放電先端部5
2とよりなつている。被把持部51は前記の通り
Z軸アーム43に常にほぼ鉛直状態に把持され、
前記各移動手段20,30,40によつて移動さ
れるときも傾動しないようになつている。
該放電先端部52の球の半径は2.5mmであり、
前記インパネパツド1の各コーナ部5,8,9,
13のアール(6〜15mm)より小さい点に特徴が
ある。
なお、第7図に示すように、前記放電電極50
の周囲にはステンレス鋼等で形成されたメツシユ
状のシールド筒53を設けることが望ましい。該
シールド筒53によつて、コロナ放電時における
高周波ノイズの輻射を防止することができるから
である。
[高周波印加手段C] 第4,7図に示すように、前記対向電極63と
放電電極50には高周波発振器16と高圧トラン
ス17とよりなる高周波印加手段Cが接続されて
おり、対向電極63はアースされている。また、
高周波ノイズ対策のため、高周波発振器16から
も直接アースがとられている。
高周波発振器16には20〜30KHz、最大出力
350Wの高周波を発生するタンテツク社の製品
(商品名HV05−2)が使用されている。高圧ト
ランス17は高周波発振器16の高周波出力を昇
圧して電極63,50間に高電圧を印加するため
のものであつて、同じくタンテツク社の製品(商
品名スーパーC)が使用されている。
[制御ユニツトD] 制御ユニツトDにはコンピユータ等を使用した
制御回路(図示せず)が組込まれ、該制御回路に
は放電電極50をインパネパツド1の表面近傍に
移動させるためにX、Y、Z軸移動手段20,3
0,40の作動を制御する運動プログラムや、高
周波印加手段Cの作動開始と停止を制御するプロ
グラム等が書き込まれている。
この制御ユニツトDと前記高周波印加手段Cと
は、基台80を挟んで相当の距離を隔てて設置さ
れており、電源は別々に独立してとられている。
高周波印加手段Cから漏洩する高周波ノイズによ
つて制御ユニツトDのコンピユータが誤動作する
のを防ぐためである。また、同理由から前記高周
波発振器16、高圧トランス17及び放電電極5
0を接続するコードは確実にシールドする必要が
ある。
なお、第5図に示すように、基台80のうち前
記対向電極手段Aより後方の位置には、コロナ放
電処理の際に発生するオゾン等のガスを排出する
ための排気手段Eが設置されている。
さて、以上のように構成されたコロナ放電処理
装置を使用してインパネパツド1をコロナ放電処
理する方法について説明する。
まず、形成されたインパネパツド1に離型剤や
手作業に起因する汚れ等が付着している場合に
は、これらをトリクロルエタン等の有機溶剤で清
浄する前処理を行うことが望ましい。確実にコロ
ナ放電処理を行うためである。しかし、離型剤や
汚れがない場合ないし軽徴な場合には該前処理を
行う必要はない。
次に、第1,2,4,5図に示すように、対向
電極手段Aの電極基材62及び対向電極63にイ
ンパネパツド1を嵌合させる。この際、対向電極
63はその表面ないし全体が前記インパネパツド
1の裏側の三次元形状と略同一形状に形成されて
いるため、該対向電極63の表面のほぼ全体がイ
ンパネパツド1の裏面全体に接触する。
従つて、誘電体であるPP樹脂にて形成された
インパネパツド1は、そのほぼ全体が対向電極6
3に対して電気的に有効に結合され、対向電極6
3と放電電極50との間隔を常に小さくすること
も可能となる。その結果、放電電極50からコロ
ナ放電が発生しやすくなる。従つて、従来は困難
であつた三次元樹脂成形品に対するコロナ放電処
理を容易に実現することができる。
いま仮に、対向電極63の表面とインパネパツ
ド1の裏面とが接触せず、その間に空気層が形成
されると、この空気層は絶縁層として作用し、コ
ロナ放電が発生しにくくなる。本実施例では、こ
の空気層をなくして、前記電気的結合を実現して
いるのである。
もつとも、本実施例においてもインパネパツド
1の製造誤差等により、部分的には離隔して空気
層の介在する部位が生ずることもある。しかし、
この離隔距離は誤差に基因するものであるから
高々1〜3mm程度であつて、当該離隔部位におい
ても対向電極63とインパネパツド1とは近接し
ているということができる。このように離隔距離
が1〜3mm程度に近接していれば、絶縁層が破壊
されやすいので、依然としてコロナ放電は発生し
やすい。
次に、排気手段Eを作動させておいてから、制
御ユニツトDのスイツチを入れ、放電電極手段B
における各軸の移動手段20,30,40をコロ
ナ放電処理のスタート位置にセツトする。このと
き、放電電極50の被把持部51は常に鉛直状
態に支持されており、放電先端部52はインパ
ネパツド1の前縁の左端より上方に約10mmの間隔
をおいて位置される。
次に、高周波印加手段Cの高周波発振器16が
作動させると、その高周波出力は高圧トランス1
7で昇圧され、対向電極63と放電電極50の間
に28kVの高周波が印加される。すると、放電先
端部52のうち上面2に対向している部分とその
上面2との間の大気中にコロナ放電が発生し、上
面2のコロナ放電処理が開始される。
X、Y、Z軸移動手段20,30,40は、制
御ユニツトDからの制御信号に基づいて作動する
サーボモータ25,32,45の回転によつて
各々の方向に移動し、放電電極50はインパネパ
ツド1の表面近傍を移動していく。
放電先端部52の移動の仕方は、次の通りであ
る。
まずインパネパツド1の前縁の左端から右端
へと右方向に移動する。
次に、やや後方に移動してインパネパツド1
の右側端4より右方に位置し、前面3の右端の
上方に上昇してから前面3の左端の上方へと左
方向に移動し、左側面4の左方へ再度降下する
という〓字形の移動をする。
さらに、やや後方に移動し、第2図に示すよ
うに、上面2の左端の上方に上昇してから上面
2の右端の上方と右方向に移動し、右側面4の
右方へ再度降下するという〓字形の移動をす
る。
さらに、後方に移動しつつ〓字形の移動を往
復して行う。
上記移動の際にも、第2図に示すように、放電
電極50の被把持部51は前記の通りZ軸アーム
43に常にほぼ鉛直状態に把持され、傾動するこ
とがない。このように被把持部51をインパネパ
ツド1の被処理面に対して垂直になるよう傾動さ
せなくても、コロナ放電処理が可能なのは、対向
電極63の少なくとも表面をインパネパツド1の
裏側の三次元形状と略同一形状に形成してインパ
ネパツド1の裏面に接触させたことと、放電電極
50の放電先端部を球状に形成して角度に影響さ
れにくくしたことによる。
なお、放電電極50の移動速度は前記放電条件
下では1〜250mm/secの範囲内において任意に設
定することができるが、本実施例では充分なコロ
ナ放電処理効果と処理所要時間の短縮とを考え併
せ、150mm/secとした。
以上のような往復移動を伴うコロナ放電によつ
て、インパネパツド1の表面全体がコロナ放電処
理され、接着剤等の付着性が向上する。本実施例
のコロナ放電処理によるぬれ性の向上は、従来の
フレーム処理(火災処理)と同程度である。
また、第2図に示すように、放電電極50が吹
出口10,11,12や皿部6,7の上方を通過
するときには、該放電電極50はその落差分だけ
下方に移動されるため、吹出口10,11,12
の内側面、皿部6,7の皿底、コーナ部9,13
等も確実にコロナ放電処理される。
前記コロナ放電処理の現象は、放電によつて生
ずる多量の電子の流れが合成樹脂(本実施例では
PP)に衝突して、その衝突エネルギが炭素と水
素の結合を部分的に破壊し、合成樹脂表面を酸
化・イオン化させて活性化させるためであると考
えられる。
また、前記コロナ放電は第7図に示すように放
電先端部52から極めて均一な放電パターンをも
つて広がるので、その時ごとのインパネパツド1
表面の処理範囲はかなり広く、直径50〜60mmの円
内は充分に処理される。これは、放電先端部52
が球状(曲面形状)であるため、コロナ放電が一
点(とがつた部分や角等)に集中することなく均
一に分散するからである。
また、放電先端部が曲面形状であるために、コ
ーナ部5,8,9,13における電位分布の変化
や、放電方向に対する被処理面の角度等の影響を
受けにくく、該コロナ放電はコーナ部5等にも有
効に作用する。特に、本実施例の放電先端部52
の半径はコーナ部5等のアールより小さいので、
前記影響は特に受けにくく、コーナ部5等は確実
に処理される。
ところで、放電電極50が吹出口10,11,
12の上方及びインパネパツド1の縁部を通過す
る際、仮に放電電極50と対向電極63とが直接
対向したとすると、両電極50,63間でコロナ
放電が乱れたり、激しいスパーク放電が発生した
りして製品不良が生ずる結果となる。
しかしながら、本実施例では前述の通り、対向
電極63に誘電体よりなる緩衝部材65を介装さ
せたり、インパネパツド1が被さるようにしたり
して、対向電極63がインパネパツド1の被処理
面の近傍において放電電極50に対し露出しない
ようにしているので、均一かつ安定したコロナ放
電を発生させることができる。従つて、スパーク
放電によつてインパネパツド1、対向電極63及
び放電電極50に損傷を与えるおそれがない。
さらに、本実施例では凹部64の各側壁と吹出
口10,11,12の各内壁とを離隔させ、対向
電極63の縁部とインパネパツド1の被処理面の
縁部とを離隔させているので、前記スパーク放電
を確実に防止することができる。
なお、吹出口10,11,12等以外の被処理
面においては、インパネパツド1自身が緩衝部材
として作用し、均一な放電が発生する。従つて、
本実施例ではインパネパツド1の被処理面の全体
を均一かつ確実にコロナ放電処理することができ
るのである。
以上の上面2、前面3及び両側面4の全コロナ
放電処理に要する時間は約50秒である。
このように、本実施例のコロナ放電処理装置に
よれば、従来のプラズマ処理における真空槽、真
空ポンプ、バルブ機構、キヤリヤガス等の大掛り
な設備や真空槽の減圧に要する準備時間等が不要
になり、放電電極50等により大気中でコロナ放
電を発生させてこれを移動させるだけで、PP樹
脂製インパネパツド1の表面改質を行うことがで
きる。従つて、設備費や設備スペースを大幅に節
減できるばかりでなく、処理時間を短縮すること
ができる。
さらに、少なくとも放電先端部が曲面形状であ
る放電電極50をインパネパツド1の表面に沿つ
て移動されるので、コーナ部5,8,9,13も
確実に処理することができる。
なお、本発明は前記実施例の構成に限定される
ものではなく、例えば以下のように発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で任意に変更して具体化するこ
ともできる。
(1) 凹部64の各側壁と吹出口10,11,12
の各内壁との離隔距離や、対向電極63の縁部
とインパネパツド1の被処理面の縁部との離隔
距離は、0.1〜30mmの範囲内で任意に設定する
ことができる。
また、凹部64の深さ及び緩衝部材65の厚
さも、0.1〜30mmの範囲内で任意に設定するこ
とができる。
(2) 対向電極63を吹出口10,11,12を通
して貫通孔電極50に対し露出させないように
するための手段として、第8図に示すように、
電極基材62のうち吹出口10,11,12に
対応する箇所の放電電極63を一部欠損させて
欠損孔を設けてもよい。
(3) 対向電極63を吹出口10,11,12又は
インパネパツド1の縁部を通して放電電極50
に対し露出させないようにするための手段とし
て、第9図に示すように、対向電極63の表面
全体を緩衝部材66で覆つてしまつてもよい。
ただし、緩衝部材66の緩衝作用によつてコ
ロナ放電がインパネパツド1の全体にわたつて
弱くなるため、処理効率が多少低下することが
ある。
(4) 前記実施例の対向電極63は、エポキシ樹脂
製の殻状の電極基材62の表面に金属を被覆形
成してなるものであつたが、これを次のように
変更することができる。
電極基材62をインパネパツド1の裏側の
三次元形状とほぼ同一形状の表面を有する中
実体として、剛性を向上させること。
電極基材62の材料にはエポキシ樹脂に限
らず、合成樹脂、木材、金属等のあらゆる材
料を使用することができる。ただし、金属を
使用した場合には、電極基材62のうちイン
パネパツド1からはみ出した部分と放電電極
50との間でスパークが発生するおそれがあ
るので、注意が必要である。
電極基材62の表面に薄膜状の対向電極6
3を被覆形成する方法としては、前記実施例
における金属メツキ以外にも、真空蒸着法、
スパツタリング法、導電塗料塗布法、アルミ
箔貼付法等の各種方法を採用することができ
る。
特に、真空蒸着法やスパツタリング法で形
成された対向電極63は極めて薄くかつ均一
であるから、電極基材62に写し取られた三
次元形状を損なわない点で有利である。
本発明の対向電極は少なくともその表面が
三次元樹脂成形品(実施例ではインパネパツ
ド1)の裏側の三次元形状と略同一形状に形
成されたものであれば、該表面以外の部位の
形状は限定されない。従つて、例えば、対向
電を金属板状体又は金属塊状体からプレス、
鍛造、鋳造等の方法で形成し、前記実施例に
おける電極基材62を省略すること等も可能
である。
対向電極の材料は金属、グラフアイト等、
導電材料であれば、どのようなものでもよ
い。
(5) 放電電極50の放電側端部52の形状は球に
限定されず、半球、回転楕円体等、少なくとも
放電先端部が曲面形状をしているものであれば
前記実施例と同様の効果を奏する。しかし、コ
ロナ放電の均一性、特に前記実施例のように放
電電極を被処理面に対して傾動させることなく
移動させる場合のコロナ放電の均一性の点から
は、球状が最適であると考えられる。
(6) さらに、放電電極には、樹脂成形品の被処理
面に対してほぼ平行に接近する棒状又は面状の
電極を使用することもできる。被処理面が単純
形状の場合や凹凸が浅い場合には、これらの棒
状又は面状の電極を使用することによつて、コ
ロナ放電処理に要する時間をさらに短縮するこ
とができる。
また、前記実施例の放電電極50による処理
と、棒状又は面状の放電電極による処理とを適
宜組合せて行うこともできる。
(7) コロナ放電は周囲の温度や湿度の影響を受け
るので、恒温恒湿の室内に前記対向電極手段A
や放電電極手段B等を設置することが望まし
い。
(8) 放電電極手段BにおけるX、Y、Z軸移動手
段20,30,40の構造を変更したり、これ
らに代えて多関節型のロボツト等を使用したり
することもできる。また、対向電極手段Bに三
次元移動機構を設け、インパネパツド1を移動
させて放電電極50に接近させるようにしても
よい。
(9) 本発明は前記インパネパツド1以外にも、自
動車用バンパー、自動車用モール等の、成形後
に塗装、接着、印刷等が必要な全ての三次元樹
脂成形品をコロナ放電処理の対象物とすること
ができる。
発明の効果 以上詳述したように、本発明のコロナ放電処理
面対向電極によれば、三次元樹脂成形品の被処理
面上において放電電極からコロナ放電を均一かつ
安定に発生させることができ、該被処理面を確実
にコロナ放電処理するのに寄与する。また、成形
品や電極に損傷を与えるおそれをなくすこともで
きる。
【図面の簡単な説明】
各図は本発明を具体した一実施例を示し、第1
図はインパネパツド及び対向電極手段を前後に切
断して示す断面図、第2図は同じく左右に切断し
て示す断面図、第3図はインパネパツドの斜視
図、第4図はコロナ放電処理装置の正面図、第5
図は同じく右側面図、第6図はY軸移動手段の平
面図、第7図は放電電極と高周波印加手段との接
続を示す概略図、第8,9図は対向電極の別例を
示す部分断面図である。 1……インパネパツド、50……放電電極、5
1……被把持部、52……放電先端部、62……
電極基材、63……対向電極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 貫通孔10,11,12を有する三次元樹脂
    成形品1の被処理面の裏側に接触又は近接し、該
    成形品1を介して放電電極50と対向する対向電
    極63であつて、該対向電極63は前記成形品1
    の前記貫通孔10,11,12に対応する部位に
    おいて放電電極50に対し露出しない部位が設け
    られていることを特徴とするコロナ放電処理用対
    向電極。 2 前記対向電極63の前記貫通孔10,11,
    12に対応する部位には誘電体から形成された緩
    衝部材65が被せられていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載のコロナ放電処理用対
    向電極。 3 前記対向電極63の、前記貫通孔10,1
    1,12に対応する部位には前記貫通孔10,1
    1,12より大きい欠損孔が設けられている特許
    請求の範囲第1項に記載のコロナ放電処理用対向
    電極。 4 前記対向電極63のうち三次元樹脂成形品1
    の被処理面の縁部近傍には誘電体から形成された
    緩衝部材65が被せられていることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項に記載のコロナ放電処理用
    対向電極。
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