JPH03124317A - 複合型積層金属板の回転ｖ曲げ加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被加工板が外皮金属板間に樹脂が挟まれた構
造のものであるにもかかわらず、異常な折れ曲がり現象
を生じることな〈実施することの出来る複合型積層金属
板の７曲げ加工方法に関するものである。

〔従来の技術〕

複合型積層金属板（以下、単に複合型金属板と略記する
ことがある）は、外皮金属板間にそれとは性質が著しく
異なる樹脂が挟まれた構造を有するため７曲げ加工する
と次のような支障が生じる。

すなわち、従来の７曲げ加工状態を示す第３図により説
明すると、従来のダイス１の上に複合型金属板３を置い
て７曲げ用のポンチ２を下降させて７曲げ加工すると、
複合型金属板３の外側金属板３ａと内側金属板３ｂとに
ズレを生じ、第３図に示す如〈従来のダイス１の肩部で
フランジ部がいわゆる１′かもめ状″（飛翔時の鴎の賀
状の形状）に折れ曲がる現象が発生し、所望形状の曲げ
加工製品を得ることが出来なかった。

そこで、従来から複合型金属板の肩部の折れ曲がりを防
止する７曲げ加工法が提案されている。

例えばしごき曲げ加工法（特開昭６３−１３６２０号）
では、ポンチの降下と共に左右のダイスを押し拡げ３− ４ ながら曲げ加工が進行するため、ダイスと摺動する外皮
金属板の表面が損傷するという欠点があった。また、ポ
ンチの降下により左右のダイスが受ける押し拡げ力とス
プリングによる圧縮力とのバランスが狂い易く、そのた
め左右のダイスが円滑にスライドしないことにより折れ
曲がり現象が完全には防止出来ないという欠点もあった
。

■曲げ肩部の折れ曲がりを防止する従来の他の７曲げ加
工法である背面加圧曲げ加工法（特開昭６３−１．３６
１９号）は、曲げ部位を予め樹脂層を周辺に排除しなが
ら加工するため、外皮金属板の板厚や剛性によって変え
るべき加圧のコントロールが繁雑で実用には難があり、
しかも加圧部の板厚減少による強度の低下を招く等の欠
点があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記従来技術の欠点を解消し、゛かもめ状′″
の折れ曲がりや表面の摺動疵などの無い７曲げ製品が簡
単且つ確実に得られるように複合型金属板の７曲げ加工
方法を構成することを課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者等は種々検討の結果、平坦な天面を有する一対
の回転体から主として成る７曲げダイスと７曲げ用のポ
ンチとを用い、二つの天面を一つの平面を構成するよう
に位置させてその上に置いた複合型金属板を上記７曲げ
ダイスの一対の回転体の隣接部を通る鉛直線上を上下動
するポンチを下降させて押すと、■曲げダイスの回転体
が押されて回転することによって複合型金属板が回転体
の平坦な天面に当接した状態のままＶ　１１．ＩＩ　４
ブ加工が進行し、ダイス肩部で折れ曲がったりダイス面
と摺動することなく■曲げ加工出来て前記課題を達成出
来ることを究明して本発明を完成した。

以下、図面により本発明に係る複合型積層金属板の回転
７曲げ加工方法を詳細に説明する。

第１図（イ）、（ロ）及び（ハ）は本発明方法の開始前
、■曲げ進行中、■曲げ加］二終了の各状態をこの順に
示す側断面説明図、第２図は回転体の取付状態を示す第
１図（イ）におけるＡ−Ａ線拡大断面説明図である。

本発明方法の実施には、先ず次のような構造の回転ダイ
ス４を準備する。この回転ダイス４は、第１同各回に示
すように、それぞれ平坦な天面５ａを有する一対の回転
体５がその二つの天面５ａと５８とが第１図（イ）のよ
うに一つの平面を構成し得る位置に隣接してそれぞれ回
転自在に回転軸５ｂの位置を固定して取り付けられて成
っている。この二つの回転体５，５は隣接していて且つ
それぞれ回転軸５ｂを中心として回転自在であることか
ら、回転体５の回転軸５ｂが第２図に示すように回転体
保持枠６にポル１−で固定されたフランジ６ａに取り付
けられて回転体５の位置が固定されており、第１同各回
に示すように両回転体５，５の外形は両天面５ａ、　５
ａの隣接する縁端の回転軌跡が交差することない形状に
なっている。そして隣接した二つの回転体５，５の天面
５ａ、５ａが第１図（イ）のように一つの平面を構成す
る位置から互いに向き合うように回転体５，５が回転す
るのに伴って天面５ａ。

５ａが移動するとき、第１図（ロ）から（ハ）へと順次
示すように天面５ａ、５ａが■溝を構成してその頂角が
漸時小さくなっていき、第１図（ハ）に示すように所望
の■曲げ角度（一般には９０度が多い）となる位置に至
った時に回転体５の回転が停止するように回転体保持枠
６に回転体５の回転角度制御用のストッパー７が回転体
５の長手方向に直角に複数個設けられている。このスト
ッパー７は回転体５側のストッパ一対応部と関連して上
記機能を有するものであれば何でも良いが、回倒ではロ
ックナットボルトが使用されている。このロックナツト
ボルトは、第１同各回に示すように回転体保持枠６に取
り付けられて、回転して来る回転体５に形成された停止
壁５ｃにその先端が衝突するようになっており、ボルト
の螺入の程度によりその先端の位置調節は可能である。

回倒では停止壁５Ｃは回転体５に切込み部５ｄを造るこ
とによって形成されている。後に説明のように、■曲げ
加工をするには第１図（イ）のように二つの天面５ａ、
５ａを一つの平面に位置するように並ばせてその上に複
合型金属板３を載せポンチ２を下降させるのであるが、
二つの天面５ａ、５ａの間隔が大き過ぎるとフランジ−
７＝ ８− 長さが短い場合にはＶ曲げが不可能となったり。

ポンチ２の先端が複合型金属板３をその間隔に押し込む
ようになってＶ曲げが出来ないか曲げた角の形状が不良
となるから、両天面５ａ、５ａを一つの平面に位置させ
た時の間隔（以下、単に天面間隔と言う）は複合型金属
板３の板厚にもよるが一般に大きくとも２閣以下が好ま
しい。また、前記のように回転体５の天面５ａ、５ａ同
士はＶ溝を構成し、このＶ溝の斜面長（溝の底から上縁
までの長さ）の長いことがＶ曲げするときのその長さが
種々な場合に対処し得るので、この斜面長に当る各天面
５ａ、５ａの幅（以下、単に天面の幅と言うことがある
）が少なくとも１５ｍｎ以上であることが好ましい。

回転体５の回転は、複合型金属板３を介してポンチ２に
より下方に押されることによるのであるが、■曲げ加工
が終ってポンチ２を上昇させた時に手動で回転体５を元
の位置に戻す手間を省くため、次のような回転ダイス４
を使用するのが好ましい。

すなわち、回転体５をポンチ２の下降時とは逆方向に自
動的に回転させて元の位置に戻すためのスプリング８が
回転体５と回転体保持枠６との装着されていて、回転体
５に逆回転させる押圧力を常時加えている構造の回転ダ
イス４　（この場合、回転体５が逆回転し過ぎないよう
元の位置で停止させるストッパーが別に設けられている
。図示省略）である。

回倒ではストッパー７がロックナツトボルトである場合
において、スプリング８はロックボルトに外挿されてい
て回転体５の停止壁５ａに押圧力を加えている構造とな
っている。

ポンチ２としては、先端に所望のＶ曲げ角度を有するも
のを使用する点は従来と変わりなく、上記回転ダイス４
の一対の回転体５，５の隣接部を通る鉛直線」二を上下
動するように設置されている。

このような回転ダイス４とポンチ２とを使用して本発明
に係る複合型積層金属板の回転７曲げ加工方法は次のよ
うに実施する。

先ず、回転体５，５の天面５ａ、５ａがＶ溝を形成して
所望の■角度となったときに回転体５，５の回転が停止
するようにストッパー７の先端の位置を調節する。次い
で、第１図（イ）に示すように回転ダイス４の回転体５
，５の天面５ａ、５ａが一つの平面に位置するようにし
てその上に複合型金属板３を載置した後、第１図（ロ）
に示すようにポンチ２を下降させて複合型金属板３を押
し進めることにより各回転体５，５を回転させて複合型
金属板３を回転体５の天面５ａに当接させた状態でＶ曲
げ加工を進行させ、第１図（ハ）に示すように両回転体
５，５の二つの天面５ａ、　５ａの成す角が所望のＶ曲
げ角度となると同時にス１−ツバ−７により回転体５の
回転及びポンチ２の下降を停止させる。このようにして
Ｖ曲げが終了したら、その後にポンチ２を上昇させてＶ
曲げされた複合型金属板３を取り出すのである。この場
合、スプリング８が装着されていれば、ポンチ２を上昇
させると自動的に回転体５，５が逆回転して天面５ａ、
５ａはＶ曲げ加工品を載せたまま最初の位置に戻るから
、そのときＶ曲げ加工品を取り出せばよい。

このように本発明方法によれば、複合型金属板３を回転
ダイス４と摺動させることなくｖ曲げ加工することが出
来るから、摺動節やダイス肩部に折れ曲がりを生しさせ
ることなく所定形状のＶ曲げ加工製品が得られるのであ
る。

本発明方法の適用対象となる複合型金属板３としては、
その構成素材である外皮金属板や合成樹脂の種類の如何
を問わない。例えば、冷延鋼板。

熱延鋼板９表面処理鋼板、ステンレス鋼板、チタン板、
チタン合金板、銅板、銅合金板、アルミニュウム板、ア
ルミニュウム合金板等の外皮金属板間に、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ブタジェンゴム、ニトリルゴム、ポ
リ塩化ビニル等の合成樹脂層を挟んだ積層構造の複合型
金属板を適用対象とすることが出来る。

〔実施例〕

実施例１〜５．比較例１〜５ 回転ダイス４として第１図と同様の構造であって天面５
ａ、５ａの幅がそれぞれ１０閣（実施例１）。

１５圃（実施例２）　、　２０ｍｍ　（実施例３）、２
５Ｗ１１（実施例４）及び３０＋ｍｍ（実施例５）で天
面５ａ、５ａの間隔が同じ２ＩａＩ１１の各種の回転ダ
イス４，４と、Ｖ曲１１− １２− げ角度９０度用のポンチ２（先端曲率半径０　＋ｍ　、
幅１０ｍ）とを使用し、板厚が０．６ｍｍの外皮鋼板（
表面処理鋼板）間に厚さ０．０５１ｍのポリブタジェン
ゴムを挟んだ積層構造の全板厚１．２５ｍ、幅３００■
。

長さ２００Ｉ１１１の複合型金属板３を、前記説明の本
発明方法に従ってフランジ長さ１００＋＊に９０度のＶ
曲げ加工をした。

また、第３図と同様の構造で溝幅が１０ｍｍ（比較例１
）　、　１５ｍ　（比較例２）　、　２０＋ｍ　（比較
例３）。

２５■（比較例４）及び３０ｍ＋（比較例５）でＶ溝角
度９０度の各種の従来のダイス１と実施例１〜４の場合
と同じポンチ２とを使用し、従来方法に従って実施例１
〜５と同じ複合型金属板３をフランジ長さ］００ｍｍに
９０度のＶ曲げ加工をした。

以下余白 第１表 評価基準：×＝折れ曲がり発生、Δ＝反り発生。

Ｏ＝折れ曲がり発生及び反り発生なし この結果、第１表に示すように、従来方法ではダイス１
のＶ溝幅が１０から３０ｍｍと広くなるのに従ってダイ
ス肩部の折れ曲がりはその角度が１５度から３度と小さ
くなるものの、ダイス肩部の折れ曲がりの発生を完全に
防止することが出来なかった。

これに対して本発明方法による場合には、回転ダイス４
の回転体５の天面５ａの幅が１０膿（実施例１）でも、
フランジ相当部分に若干の反りが発生はしたがダイス肩
部での折れ曲がりは生せず、天面５ａの幅が１５閣以上
の条件ではフランジ部のダイス肩部での折れ曲がりや反
りの発生は全く認められなかった。

実施例６〜２５．比較例６〜３０ 実施例２〜５と同じ回転ダイス４とポンチ２とを組み合
わせ、また比較例１〜５と同じ従来のダイス１とポンチ
２とを組み合わせて使用し、これら実施例、比較例の場
合と同じ複合型金属板３を上記各組み合せ毎に片側のフ
ランジ部長さを５圃。

１０ｍｍ　、　１５ｍｍ　、　２０ｍｍ　、　２５ｍｍ
及び３０＋ｎｍの各幅とする条件で本発明方法又は従来
方法に従って９０度の■曲げ加工をした。

以下余白 ５− その結果、第２表に示すように本発明方法では回転ダイ
ス４の回転体５の天面５ａの幅やフランジ部長さに関係
なく、いずれの条件でもフランジ部にダイスの肩部で折
れ曲がりを生じることなくｖ曲げ加工を行うことが出来
た。これに対して従来方法では、フランジ部長さに応じ
て従来のダイス１のＶ溝幅を選択する必要がある。すな
わちフランジ部長さを５ｍにしようとするときはダイス
１のＶ溝幅］、Ｏｎｎを用いても曲げ加工が行えず、ま
たフランジ部長さが１０ｍｍの場合ではダイス１のＶ溝
幅が１５ｍｍ以下、フランジ部長さが１５ｍｎではダイ
ス１のＶ溝幅が２５１１Ｉ１１以下でないとＶ曲げ加工
は不可能であり、しかもダイス１のＶ溝幅が３０ｎｗｎ
でＶ曲げ加工が可能なフランジ部長さ２５ｏｏ以上の条
件でもダイス肩部で３度の折れ曲がりが発生して所定の
形状の曲げ加コ；製品が得られなかった。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明方法に係る複合型積層金属板
の回転７曲げ加工方法によれば、複合型金属板をＶ曲げ
加工するのに際して、平坦な天面を有する回転体を隣接
して組み合わせた構造の回転ダイスと従来と同様なポン
チとを用いて複合型金属板を回転ダイスの回転体の天面
に当接させた状態でポンチの先端面に押圧してＶ曲げ加
工を行うように構成したことにより、複合型金属板はダ
イスと摺動することなくｖ曲げ加工されるのでダイス肩
部での折れ曲がりや外皮鋼板の表面に疵のないＶ曲げ加
工製品を極めて容易に且つ確実に得ることが出来るよう
になった。

また本発明方法によると、■曲げ加コニ前に回転ダイス
の回転体の両天面が一つの平面に位置しており、モして
Ｖ曲げ加工終了時点で所望のＶ曲げ角度を形成すること
により、被加工用の複合型金属板の板厚やフランジ部長
さに関係なくｖ曲げ加工が可能で、従って従来方法のよ
うに板厚やフランジ部長さに応じてダイスのＶ溝幅を選
択して交換する必要がなくなるために多数のダイスを準
備することが不要になり、極めて効率良くｖ曲げ加工製
品を得ることが出来る。

なお、本発明方法の上記利点は複合型金属板に７ ８ 限られず単板の金属板をＶ曲げ加工する場合にも得られ
るものである。

従って、従来７曲げ加工においてダイスの肩部で折れ曲
がりが発生することによって用途が限定されていた複合
型金属板を、広く諸機器に防振。

制振、共鳴の防止等の効果をもたらす構成素材として用
途の拡張を可能とさせる本発明の工業的価値は非常に大
きなものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）、（ロ）及び（ハ）は本発明方法の開始前
、■曲げ進行中、■曲げ加工終了の各状態をこの順に示
す側断面説明図、第２図は回転体の取付状態を示す第１
図（イ）におけるＡ−Ａ線拡大断面説明図、第３図は従
来のＶ曲げ加工状態を示す説明図である。 図面中 １・・・・従来のダイス ２・・・・ポンチ ３・・・・複合型積層金属板（複合型金属板）３ａ・・
・・外側金属板 ３ｂ・・・・内側金属板 ４・・・・回転ダイス ５・・・・回転体 ５ａ・・・・天面 ５ｂ・・・・回転軸 ５ｃ・・・・停止壁 ５ｄ・・・・切込み部 ６・・・・回転体保持枠 ６ａ・・・・フランジ ７・・・・ストッパー ８・・・・スプリング

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　外皮金属板間に樹脂が挟まれた構造の複合型積層金
   属板をＶ曲げ加工するに際し、それぞれ平坦な天面を有
   する一対の回転体がその二つの天面が一つの平面を構成
   し得る状態に隣接してそれぞれ回転自在に回転軸の位置
   を固定して回転体保持枠に取り付けられて成り二つの天
   面が上記一つの平面を構成する位置から互いに向き合い
   ながら回転体の回転に伴なって移動するときＶ溝を構成
   してそのＶ溝頂角が漸時小さくなつて所望のＶ曲げ角度
   となる位置に回転体の回転角度制御用のストッパーが設
   けられている回転ダイスと、先端に所望の曲げ角度を有
   し上記回転ダイスの一対の回転体の隣接部を通る鉛直線
   上を上下動するＶ曲げ用のポンチとを使用し、回転ダイ
   スの二つの天面を一つの平面に位置させてその上に複合
   型積層金属板を置き、次いでポンチを下降させて複合型
   積層金属板を両回転体の天面の隣接部に押し進めること
   により両回転体を回転させて複合型積層金属板を回転体
   の天面に当接させた状態でＶ曲げ加工を進行させ、上記
   両回転体の二つの天面の成す角が所望のＶ曲げ角度とな
   ると同時にストッパーにより回転体の回転及びポンチの
   下降を停止させ、その後にポンチを上昇させることを特
   徴とする複合型積層金属板の回転Ｖ曲げ加工方法。 ２　回転ダイスとして、両天面がＶ溝を構成するときの
   傾斜長に当る各天面の幅が少なくとも１５ｍｍ以上であ
   つて一つの平面に位置したときの両天面の間隔が２ｍｍ
   以下の回転ダイスを使用し、回転体の回転角度制御用の
   ストッパーとして回転体保持枠に設けられていて回転し
   て来る回転体に形成された停止壁にその先端が衝き当る
   ロックナットボルトを使用する請求項１に記載の複合型
   積層金属板の回転Ｖ曲げ加工方法。 ３　回転ダイスとして、Ｖ曲げポンチを下降させてから
   後に上昇させた時に回転体をポンチの下降時とは逆方向
   に自動的に回転させて元の位置に戻すためのスプリング
   が回転体と回転体保持枠との間に装着されていて回転体
   に逆回転させる押圧力を常時加えている回転ダイスを使
   用する請求項１又は２に記載の複合型積層金属板の回転
   Ｖ曲げ加工方法。 ４　回転ダイスとしてストッパーがロックナットボルト
   であってスプリングが上記ロックナットボルトに外挿さ
   れていて押圧力を停止壁に加えている回転ダイスを使用
   する請求項２又は３に記載の複合型積層金属板の回転Ｖ
   曲げ加工方法。