JPH0312407B2 - - Google Patents

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JPH0312407B2
JPH0312407B2 JP1926781A JP1926781A JPH0312407B2 JP H0312407 B2 JPH0312407 B2 JP H0312407B2 JP 1926781 A JP1926781 A JP 1926781A JP 1926781 A JP1926781 A JP 1926781A JP H0312407 B2 JPH0312407 B2 JP H0312407B2
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JP
Japan
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tape
kraft paper
oil
composite laminate
composite
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JP1926781A
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JPS57134808A (en
Inventor
Takeo Yamamoto
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明はクラフト絶縁紙とプラスチツクテー
プとからなる複合絶縁テープを使用した油浸電力
ケーブルに関するものである。 送電電圧の超高圧化にともない、電力ケーブル
の絶縁についても種々の研究がなされているが、
発明者はつとに、プラスチツクテープの両面に低
密度の紙テープを貼着して形成した複合絶縁テー
プを、巻回して絶縁層とした超高圧電力ケーブル
を開発した(特公昭44−10978)。その後材料の開
発、ラミネート方法の改善などにより各種の発明
がなされているが、前記発明者の開発したものは
基本的なものの一つであるが、これを更に改良研
究を行なつた結果500kV以上の超々高圧用に好適
な電力ケーブルの実現に到達したものである。 即ち、この発明の要旨は、第一の発明に於ては
融点150℃以上のポリオレフインテープの両面に、
0.70g/cm3以下の密度のクラフト紙テープが接着
された複合ラミネートテープで、しかもクラフト
紙テープの2枚の合計厚さが、完成された複合ラ
ミネートテープの厚さの45%以下にするようにし
た複合ラミネートテープを巻回して構成された絶
縁層を有するような油浸絶縁電力ケーブルであ
り、第二の発明はこの様な絶縁層と他の絶縁層即
ちクラフト紙絶縁層もしくは他のラミネート絶縁
層を組合せて持つような油浸絶縁電力ケーブルで
ある。第三の発明は複合ラミネートテープが60〜
80℃の温度で結晶化処理されたものを用いた油浸
絶縁電力ケーブルである。 このような油浸絶縁電力ケーブルの特徴は、先
づ融点150℃以上のポリオレフインテープを使用
しているため、εやtanδが極めて小さく、破壊電
圧をかなり高くすることができ、ポリオレフイン
の汎用性と比重が小さいことおよび、コスト的に
有利なことに加えて金属シースの熱加工に充分耐
えることである。又、0.70g/cm3以下の密度クラ
フト紙を用いてクラフト紙成分は一層低くなる
が、ここに使用される低密度クラフト紙の厚さは
通常45μm以下の脱イオン紙にして、薄いラミネ
ート紙を構成するに適した絶縁性能の高い薄紙の
開発に伴ない得られたものである。 即ちこの発明を図面により説明すれば、 第1図はこの発明で使用される絶縁紙の一部拡
大断面図にて、融点150℃以上のポリオレフイン
テープ1の両面に、0.70g/cm3以下のクラフト紙
テープ2が接着された複合ラミネートテープ3′
であつて、クラフト紙テープ2の合計厚は完成さ
れた複合ラミネートテープ3′の厚さの45%以下
となつている。 第2図はこの発明の油浸電力ケーブルの一例を
示す断面図で、導体4の外側に内部半導電層6を
設け、その外側に第1図に示した複合ラミネート
テープ3′を纒巻し油含浸した絶縁層3が設けら
れ、更にその外側に外部半導電層6、遮蔽層7、
金属シース8が順次設けられている。9は導体中
心に設けられている絶縁油の油通路である。 そして、前記の第2図の絶縁層3は例えば大部
分を第1図に示した如き複合ラミネートテープ
3′により構成し、他の一部をクラフト紙か他の
複合ラミネートテープ巻層とすることができ、特
に弗素樹脂テープの両側に第1図同様にクラフト
紙をラミネートしたものと併用することができ
る。 これらについて更に詳細に述べれば、プラスチ
ツクテープ材料としては、ポリオレフイン類、ポ
リエステル類、弗素樹脂等多種のものの使用可能
性があることが、前述の特公昭44−10978号にも
示されているが、500kV以上のケーブル用に特に
適したものとしてはポリオレフイン類と弗素樹脂
にほぼ限定される。この中で弗素樹脂は高価格
で、汎用性に欠け、かつ比重が大きくケーブル重
量を10%以上増大させるために長尺ケーブルの製
造(布設時の接続個所の低減のために)には難点
がある。弗素樹脂テープが最適といい難いもう一
つの理由は、この種の樹脂の溶融温度が高いた
め、ラミネート加工時の加熱温度が高く、クラフ
ト紙が劣化し易いためである。特にクラフト紙分
率が45%以下では弗素樹脂テープが厚くなり、よ
り高温に加熱する必要があるためクラフト紙の劣
化が起り、実用上の困難があることによる。 また融点の低いポリエチレンは、常用温度近く
において、絶縁油への溶解が顕著で、実用上好ま
しくない。従つてこれらの諸点を考え併せると、
現状では融点の高いポリオレフインであるポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテンあるいはそれらの
樹脂の変成物、混合物、共重合物にほぼ限定され
る。加うるに、ケーブルは製造時および布設時に
おいて金属シースの端部の密封あるいは接続作業
に際し、局部加熱を受けるために、ラミネートテ
ープが相互に融着して一体化するようなものがあ
つてはならないが、このためには少くとも145℃
の温度に30分以上耐えるものを選択する必要があ
り、その安全側から融点150℃以上のポリオレフ
インが要求されるところである。 一方プラスチツクテープに貼着される低密度紙
テープは、OFケーブルにおいて、日常起り得る
油圧変動に応ずる油の移動に対して、油通路を形
成し、かつ絶縁体のε、tanδおよび破壊電圧に関
与するために、その特性は極めて重要である。従
来技術に於ては、貼着される紙テープとしては厚
さ25〜75μm、密度0.71〜0.75g/cm3程度のもの
が使用されているが、その理由は0.70g/cm3以下
の密度とし場合、必要な絶縁破壊強度が得られな
かつたためである。 その後、原料パルプやパルプの叩解方法等の改
良など抄紙技術の改良研究によつて、ε、tanδの
低域が、絶縁破壊電圧の低下なしに可能となり、
低密度薄紙の採用が実現した。 この特性を従来の絶縁紙と対比して表示すれば
表1の通りである。
【表】 これらの他に紙テープとプラスチツクテープと
の貼着加工技術も、その後の研究によつて、ε、
tanδの低減に有効な方法が確立された。 その成果の一例を表2に示す。
【表】 但し、 A:20μm低密度紙テープ 50μmポリプロピレンテープ 20μm低密度紙テープのラミネート B:20μm低密度紙テープ 50μmポリカーボネート 20μm低密度紙テープのラミネート ここにTダイ押出圧着方式とは、Tダイから溶
融押出されたプラスチツクフイルムを、上下2枚
の紙シートで保持し、適当な温度圧力に調整され
たロール間隙を通過させて一体化することであ
る。 また、熱圧着とは、あらかじめ用意された延伸
または無延伸のプラスチツクフイルムを前記押出
接着のように、2枚の紙シートの間に保持して、
加熱された圧力ロールの間隙を通過させ一体化す
ることである。 またこれらのラミネート工程あるいは更に、こ
れらのラミネート工程につづく工程おいて、加
熱、加圧、冷却等の加工を行なつて、接着力を増
大させ、更に、プラスチツクの結晶化を促進させ
ることも可能である。ポリオレフイン樹脂のう
ち、ポリプロピレンやポリメチルペンテンは立体
規則性高分子であり、置換基Rの配置によつて結
晶化の難易が生ずる。置換基がすべて分子平面の
上または下の一方を側にのみ存在する配置の場合
には、結晶化が起り易い。 油浸ケーブルの絶縁体としては、結晶化が進行
した方が絶縁油のフイルムへの滲透が困難にな
り、溶解量や膨潤量が少くて、より安定な絶縁体
を構成できるため好ましい。この発明において
も、この種の樹脂を使用し、更に結晶化促進のた
めの二次加工(熱変形温度以下好ましくは60〜80
℃における再加熱とその後の冷却速度調節)を複
合テープにあらかじめ施しておくことは、一層高
品質の絶縁体の実現に有力な手段となるものであ
る。次に結晶化促進によるポリプロピレン(PP)
ラミネート複合テープの絶縁油による275KVケ
ーブルの油流抵抗と屈曲性の改善効果を表3に示
す。
【表】 プ絶縁
以上の改良されたラミネート化工程において
は、低密度紙とプラスチツクテープ以外の第三の
物質を使用しないため、ε、tanδに対する悪影響
はない。 この発明の複合絶縁テープは、前記したよう
に、0.70g/cm3以下の密度の低密度クラフト紙テ
ープをプラスチツクテープとの熱融着によつて構
成し、更に使用される紙テープの厚さをできるだ
け薄くしてクラフト紙分率を小にしてε、tanδを
極度に小さくし、500kV以上の用途への適性を付
与している。 すなわち表1に示されている改良された低密度
クラフト紙を用いた複合ラミネートテープについ
て、油浸絶縁層のε、tanδとクラフト紙分率との
関係を第3図に示す。ε、tanδの値は、クラフト
紙分率を45%以下とすることにより、500kVの長
亘長ケーブル線路で電力会社が要求しているε<
2.8、tanδ<0.08%を保持することができる。 ちなみに500kV電力ケーブルで許容される誘電
体の送電損失として、約130(W/m・1回線)が
示されている。この損失レベルに対して、前記の
クラフト紙分率45%ではε2.7、tanδ<0.08%
が得られるので、誘電体の送電損失は約125(W/
m・1回線)となり、前記の要求レベルを満足で
きる。また次に示す表4の実施例2に示したε=
2.63、tanδ=0.075%では誘電体の送電損失は約
115(W/m・1回線)となり、勿論要求を満たす
ものである。 なお、表4は改良されたこの発明における複合
テープの例と、これを使用して製造された500kV
ケーブルのε、tanδ、破壊電圧と、その送電容量
の例を従来のケーブルと比較したものである。
【表】
【表】 (注) クラフト紙はすべて脱イオン水処理のもの
前記表4の要点を整理し、この発明の実施例と
比較例との相違点を明らかにしこれを表5に示
す。
【表】
【表】 * 送電損失費=〓送電損量相当設備建設費
+〓推定負荷率における送電損失費〓
表5の比較から、この発明はケーブルの絶縁性
を阻害することなく、500kVにおける送電損失を
顕著に低減し得ることがわかる。この効果は、次
第に送電距離の長大化の方向に進んでいるわが国
において、大きな経済効果をもたらすもので、例
えば500kV2000cm21回線、50Km亘長では、従来の
ものに比して年間約1億円の節減をも可能とする
ものである。 なお、この発明では前述のように融点150℃以
上のポリオレフインテープの両面に、0.70g/cm3
以下の密度のクラフト紙テープを接着した複合ラ
ミネートであつて、クラフト紙テープの2枚の合
計厚が、完成複合ラミネートテープの厚さの45%
以下で構成された複合ラミネートテープ絶縁層
を、他の紙テープもしくはラミネートテープ絶縁
層を組合せて使用した場合は前記の特別な複合ラ
ミネートテープの使用厚さに相応した性能の油浸
電力ケーブルとなるので、例えば絶縁層の一部に
従来のクラフト紙分率の大きい複合テープなどを
使用すれば、εやtanδを調節して、より短距離、
より低電圧用として、材料費の合理化を図ること
が可能である。 更に又、導体側や金属シース側などの絶縁層の
一部に、コストの高い弗素樹脂テープを採用した
複合テープ巻層とし、部分的かつ一時的な温度上
昇に耐える構成の油浸電力ケーブルとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に使用される複合ラミネート
テープの拡大断面図にして、第2図はこの発明の
油浸絶縁電力ケーブルの一例を示す横断面図、第
3図は油浸絶縁層のε、tanδとクラフト紙分率と
の関係を示すグラフである。 1……融点150℃以上のポリオレフインテープ、
2……0.70g/cm3以下の密度のクラフト紙テー
プ、3′……複合ラミネートテープ、3……絶縁
層、4……導体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 融点150℃以上のポリオレフインテープの両
    面に、0.70g/cm3以下の密度のクラフト紙テープ
    が接着された複合ラミネートテープであつて、前
    記ラミネートされている2枚のクラフト紙テープ
    の合計厚さが、完成された複合ラミネートテープ
    の厚さの45%以下であるように構成されている複
    合ラミネートテープを巻回して構成した絶縁層を
    有することを特徴とする油浸絶縁電力ケーブル。 2 融点150℃以上のポリオレフインテープの両
    面に、0.70g/cm3以下の密度のクラフト紙テープ
    が接着された複合ラミネートテープであつて、前
    記ラミネートされている2枚のクラフト紙テープ
    の合計厚さが、完成された複合ラミネートテープ
    の厚さの45%以下であるように構成されている複
    合ラミネートテープの巻回絶縁層と、他のテープ
    巻絶縁層とから構成された絶縁層を有することを
    特徴とする油浸絶縁電力ケーブル。 3 融点150℃以上のポリオレフインテープの両
    面に、0.70g/cm3以下の密度のクラフト紙テープ
    が接着された複合ラミネートテープであつて、前
    記ラミネートされている2枚のクラフト紙テープ
    の合計厚さが、完成された複合ラミネートテープ
    の厚さの45%以下であるように構成され、かつ60
    〜80℃の温度で結晶化処理されている複合ラミネ
    ートテープの巻回絶縁層を有することを特徴とす
    る油浸絶縁電力ケーブル。
JP1926781A 1981-02-12 1981-02-12 Oil-immersed insulated power cable Granted JPS57134808A (en)

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JPS57134808A JPS57134808A (en) 1982-08-20
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