JPH03123859A - 簡易劣化判定方法及び装置 - Google Patents

簡易劣化判定方法及び装置

Info

Publication number
JPH03123859A
JPH03123859A JP1261632A JP26163289A JPH03123859A JP H03123859 A JPH03123859 A JP H03123859A JP 1261632 A JP1261632 A JP 1261632A JP 26163289 A JP26163289 A JP 26163289A JP H03123859 A JPH03123859 A JP H03123859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deterioration
replica
metal material
degree
etching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1261632A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07119755B2 (ja
Inventor
Toshihiko Yoshimura
敏彦 吉村
Yuichi Ishikawa
雄一 石川
Tasuku Shimizu
翼 清水
Kunio Enomoto
榎本 邦夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP1261632A priority Critical patent/JPH07119755B2/ja
Publication of JPH03123859A publication Critical patent/JPH03123859A/ja
Publication of JPH07119755B2 publication Critical patent/JPH07119755B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属材料の劣化検査方法及び装置に係り、特
に化学プラント及び原子力プラントの高温環境下で使用
される含フェライト系ステンレス鋼の実機部材の高温時
効脆化損傷の検知に好適な実機部材簡易劣化判定方法及
び装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、高温部材の破壊余寿命予知のための検査方法とし
て、特開昭57−175947号公報に記載のように、
高温雰囲気下で使用される実機部材と同一材質からなる
被試験体を非酸化性雰囲気に維持された容器内に封入し
、該容器内を前記実機部材と実質的に同じ高温条件に保
った状態で前記被試験体の電気抵抗を測定することによ
り、前記実機部材の破壊余寿命を予知する方法があった
また、特開昭59−135362号公報は、フェライト
スコープを用い被検材の磁化率を測定することによりハ
ステロイメのフェライト量を求めて、劣化を検出する方
法を示している。特願昭62−234828号には、被
検材に強磁場を与え5QUID等で測定した残留磁気等
から材料の劣化を判断する方法が記載されている。特願
昭62−305656号は、磁気センサで被検材の磁気
ヒステリシスループを測定し、この変化から材料の劣化
を検出する方法を示している。
従来、電気化学的手法を用いた材料劣化検出方法として
は、「材料」第36巻第402号(1986)p296
〜P302において、火力発電プラントのボイラ過熱器
管から採取したオーステナイト系ステンレス鋼を用いて
、超小型試験片を切り出し小型パンチ試験により、荷重
−変位線図を求め破壊までの塑性仕事の温度依存性を調
べ、材料のしん性劣化を評価するとともに、電気化学的
再活性化法(EPR法)により材料の電気化学的分極曲
線を測定した結果を合わせて材質の経年劣化を診断する
技術が論ぜられている。また、「非破壊検査」第36巻
第8号(1987)p535〜p539では、高温で長
時間使用されることによる焼もとし脆化による材質劣化
評価法として、石油化学プラントの設備機器の実機とし
て使用された部材より切り出した試料表面のレプリカを
採取し、劣化度により異なる粒界腐食度をレプリカ面の
あらさ測定を行うことで検知して、両者の関係を検討し
た結果が論ぜられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記特開昭57−175947号公報記載の従来技術で
は、高温雰囲気下で使用される実機材における劣化の程
度の局所的なバラツキや、実機材と被検体との間の環境
条件の相違について十分な配慮がされておらず、破壊余
寿命予知の精度と信頼性に問題があった。
前記特開昭59−135362号公報、特願昭62−2
34828号、特願昭62−305656号記載の従来
技術では、劣化検出にフェライトスコープや5QUID
等の磁気センサのような大がかりな計測装置が必要とな
り、計測手段の簡素化については配慮されておらず、劣
化検出のコスト低減に問題があった。また、材料の磁気
特性を計測して劣化度を評価する手法では、測定環境下
での磁気的外乱や実機部材の内部に存在する残留応力等
に影響を受けるため、劣化検出の精度に問題があった。
上記「材料」第36巻第402号(1986)p296
〜p302及び「非破壊検査」第36巻第8号(198
7)p535〜p539記載の従来技術では、実機部材
から試験片を切出さねばならず、供用中の実機部材に損
傷を与えることなく劣化診断を行うことができなかった
本発明の課題は、簡単な計測装置を用いて、実機部材の
供用条件に影響を及ぼすことなく、供用中の実機部材の
経年劣化の程度を判定するにあり、さらに、計測時の外
乱に影響を受けることなく信頼性の高い劣化判定を行う
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、金属材料の表面に化学的または電気化学
的にエツチングを施し、該エツチングによって得られる
表面形態から前記金属材料の強度特性を推定するととも
に、前記金属材料の経年変化の程度を評価する簡易劣化
判定方法によって達成される。
上記の課題は、また、供用中の金属材料の劣化の程度を
検知する劣化判定方法に、予め前記金属材料と同一材質
の未使用材及び劣化材に化学的または電気化学的にエツ
チングを施し、該エツチングによって得られる表面形態
と、前記金属材料の強度特性との関係を求めておき、前
記金属材料に化学的または電気化学的にエツチングを施
し、得られるエツチング表面の形態を別の媒体に転写し
転写した該媒体の表面形態を測定するとともに、予め求
められている前記表面形態と強度特性の関係と比較する
ことにより、前記金属材料の強度特性を推定し、劣化の
程度を評価する手順を備えることにより達成される。
上記の課題はまた、原子力プラントまたは化学プラント
のフェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼からな
る金属材料の劣化の程度を判定する劣化判定方法に、前
記金属材料に化学的または電気化学的にエツチングを施
し、得られるエツチング表面の形態を別の媒体に転写し
、転写した該媒体の表面形態を測定して、フェライト相
とオーステナイト相の腐食量の相違から前記金属材料の
構造強度の低下と劣化の有無を判定する手順を備えるこ
とにより達成される。
上記の課題はまた、原子力プラントまたは化学プラント
のフェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼からな
る金属材料の劣化の程度を判定する劣化判定方法に、前
記金属材料に化学的または電気化学的にエツチングを施
し、得られるエツチング表面の形態を別の媒体に転写し
、転写した該媒体の表面形態を分析装置でwt察して、
エツチングによりフェライト相中に形成される腐食孔の
孔径を測定し、得られた孔径を予め求めておいた前記金
属材料と同一材料のフェライト相中に形成される腐食孔
の孔径と強度特性との関係に比較することにより、前記
金属材料の構造強度の低下と劣化の程度を評価する手順
を備えることにより達成される。
上記の課題はまた、エツチングの前に、レプリカ被採取
面が、耐水研摩紙を用いて研摩され、次いでアルミナ水
溶液を用いてバフ研摩される請求項1乃至4に記載の簡
易劣化判定方法によっても達成される。
上記の課題はまた、別の媒体が、アセチルセルロース、
薄いコロジオン、ファルンバールのうちのいずれかであ
る請求項2乃至5のいずれかに記載の簡易劣化判定方法
によっても達成される。
上記の課題はまた、転写した媒体材料の表面形態が、走
査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡を用いて観察さ
れる請求項2乃至6のいずれかに記載の簡易劣化判定方
法によっても達成される。
上記の課題はまた、電気化学的エツチングがシュウ酸中
でおこなわれる請求項2乃至7のいずれかに記載の簡易
劣化判定方法によっても達成される。
上記の課題はまた、供用中のフェライト/オーステナイ
ト2相ステンレス鋼の劣化の程度を検知する劣化判定方
法において、前記フェライト/オーステナイト2相ステ
ンレス鋼のフェライト相及びオーステナイト相中のCr
量を比較して当該フェライト/オーステナイト2相ステ
ンレス鋼の劣化の程度を判定する簡易劣化判定方法によ
っても達成される。
上記の課題はまた、供用中のフェライト/オーステナイ
ト2相ステンレス鋼の劣化の程度を検知する劣化判定方
法において、フェライト相中のアルファプライム相の大
きさをもとに当該フェライト/オーステナイト2相ステ
ンレス鋼の劣化の程度を判定する簡易劣化判定方法によ
っても達成される。
上記の課題はまた、供用中のフェライト/オーステナイ
ト2相ステンレス鋼の劣化の程度を検知する劣化判定方
法において、前記フェライト/オーステナイト2相ステ
ンレス鋼のフェライト相及びオーステナイト相中のCr
量を比較するとともに、フェライト相中のアルファプラ
イム相の大きさを検知して当該フェライト/オーステナ
イト2相ステンレス鋼の劣化の程度を判定する簡易劣化
判定方法によっても達成される。
上記の課題はまた、原子力プラントまたは化学プラント
のフェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼からな
る金属材料の劣化の程度を判定する劣化判定方法におい
て、前記金属材料に化学的または電気化学的にエツチン
グを施し、得られるエツチング表面の形態を別の媒体に
転写し、転写した該媒体の表面形態を測定して、フェラ
イト相とオーステナイト相の腐食量の相違から前記金属
材料の構造強度の低下と劣化の有無を判定し、該構造強
度の低下及びまたは劣化が認められる場合には、前記金
属材料の一部を該実機部材の供用に支障を来たさない微
小量採取し、アトムプローブで構成元素の濃度変化を調
べ、あらかじめ前記金属材料について求めておいた濃度
変化と劣化の関係とに比較するこよにより、前記構造強
度の低下と劣化の程度を推定する簡易劣化判定方法によ
っても達成される。
上記の課題はまた、原子力プラントまたは化学プラント
のフェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼からな
る金属材料の劣化の程度を判定する劣化判定方法におい
て、前記金属材料に化学的または電気化学的にエツチン
グを施し、得られるエツチング表面の形態を別の媒体に
転写し、転写した該媒体の表面形態を測定して、フェラ
イト相とオーステナイト相の腐食量の相違から前記金属
材料の構造強度の低下と劣化の有無を判定し、該構造強
度の低下及びまたは劣化が認められる場合には、前記金
属材料から該実機部材の供用に支障を来たさない微小量
を試料として採取し、該試料の磁気特性の変化を超電導
量子干渉計で計測し、予め前記金属材料について求めて
おいた磁気特性の変化と劣化との関係に比較するこよに
より、前記構造強度の低下と劣化の程度を推定する簡易
劣化判定方法によっても達成される。
上記の課題はまた、レプリカ被採取面に当接する開口部
を有するレプリカ採取容器と、該レプリカ採取容器の前
記開口部に設けられレプリカ被採取面との間をシールす
るシール部材と、前記レプリカ採取容器内の流体を排出
する手段と、前記レプリカ採取容器内に設けられエツチ
ング用の液体をレプリカ被採取面に貯留し保持するエツ
チング装置と、前記レプリカ採取容器内に設けられエッ
チ後のレプリカ被採取面にレプリカ形成用の媒体を押圧
するレプリカ形成手段と、を備えたレプリカ採取手段に
よっても達成される。
レプリカ被採取面の表面層を除去する除去手段をレプリ
カ採取容器内に備えた請求項14に記載のレプリカ採取
手段としてもよい。
上記の課題はまた、レプリカ被採取面を耐水研摩紙で研
摩する手段を備えている請求項14または15に記載の
レプリカ採取手段によっても、レプリカ被採取面をバフ
研摩する手段を備えている請求項14乃至16に記載の
レプリカ採取手段によっても達成される。
上記の課題はまた、バフ研摩する手段またはバフ研摩さ
れる面にアルミナ水溶液を供給するアルミナ水溶液供給
手段を、レプリカ採取容器内に偏えている請求項17に
記載のレプリカ採取手段によっても達成される。
上記の課題はまた、被検体である金属材料のレプリカ被
採取面近傍にエツチング用の電極の一方を接続する電極
接続手段と、レプリカ被採取面に貯留保持されたエツチ
ング用の液体にエツチング用の電極の他方を浸漬する電
極浸漬手段と、をレプリカ採取容器内に備えている請求
項14乃至18に記載のレプリカ採取手段によっても達
成される。
上記の課題はさらに、一端に試料採取用開口を試料採取
容器と、前記試料採取用開口に装着され前記試料採取容
器が被測定個所に装着されたとき、被測定体と試料採取
容器の間を水密に封止するスカートと、前記試料採取容
器の壁面に設けられて該試料採取容器に高圧の気体を注
入するガス注入口と、前記試料採取容器の設置状態で下
方になる試料採取容器の壁面に開閉手段を介して入口側
を試料採取容器側にして接続された排気手段と、該排気
手段の入口側に配置されたフィルタと、前記試料採取容
器内の試料採取用開口近傍に配置された切削手段と、該
切削手段に近接して同じく前記試料採取容器内に配置さ
れた研削手段と、前記試料採取容器内に配置され、前記
切削手段に近接した位置に開口する高圧気体注入手段と
、前記試料採取容器に固着され、前記切削手段、前記研
削手段、前記開閉手段および前記排気手段を制御、 I
II動する駆動装置と、を備えている試料採取装置によ
っても達成される。
〔作用〕
金属材料は、供用中に受ける熱履歴、応力履歴により、
経年変化を生じ、強度特性が変化する。
この強度特性の変化は、金属材料に加わった熱履歴、応
力履歴に伴う金属組織の変化に起因するところが大きい
。つまり、金1組織の変化の度合を検出して、強度特性
の変化を知ることができる。
本発明は、金属組織の変化を知るバロメータとして、金
属組織各部分の耐食性に着目した。即ち、金属組織を構
成する各相の耐食性は、当該金属材料が新たに製造され
た時点と熱履歴を受けて金属組織が変化したあとで異る
から、供用中の金属組織を構成する耐食性の相対的な変
化を知ることにより、当該金属材料の強度特性を知るこ
とができる。
金属材料の表面を化学的もしくは電気化学的にエツチン
グし、エツチング面のレプリカを採取すると、実機部材
を取り出すことなく、化学的もしくは電気化学的エツチ
ングによる腐食特性を反映した表面形態が非破壊で取り
出される。化学的エツチングや電気化学的エツチングは
、エツチング対象部材がおかれている環境下での磁気的
外乱や内部で応力に影響を受けないため、レプリカ採取
時に係る表面形態のばらつきが小さく、劣化検出の精度
が向上する。
レプリカの表面形態を観察し、金属組織を構成する各種
の相の相対的な腐食量を測定すれば、あらかしめ求めて
おいた、各種の時効を受けた比較材の腐食量と対比して
被検材の時効の程度が判定され、前記比較材で求められ
ている強度特性から被検材の強度特性即ち、劣化の程度
が判定される。
例えばフェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼の
場合、未使用材では、フェライト相の方がオーステナイ
ト相よりCr濃度が高いため、オーステナイト相の方が
腐食量が多いのに対して、劣化材である実機材は、フェ
ライト相中にCr濃度のゆらぎが起こると、その低Cr
1lli度領域のCr濃度がオーステナイト相のCr濃
度より低くくなるため選択的にエツチングされ、それに
伴って該低Cr濃度領域中に微粒状に存在する高Cr′
a度領域も脱離し、その結果としてフェライト相の方が
オーステナイト相よりも腐食量が多くなるという反転現
象が起きる。さらにより時効が進んだ実機材では、フェ
ライト相中にCr濃度の高いα(アルファプライム)相
が析出し、周囲の低Cr濃度の相の選択的エツチングに
伴って該α′相が脱離する際に、低Cr濃度の相の表面
にエッチピットと呼ばれるくぼみができる。このエッチ
ピットの孔径は、脱離するα′相の寸法に依存し、劣化
程度に係ってくるため、あらかじめ求めておいた孔径と
強度特性との関係より、実機材の劣化度が判定される。
エツチングに先きだって、被検面を耐水研摩紙を用いて
研摩したのち、アルミナ水溶液を用いてバフ研摩して鏡
面仕上することにより、エツチングの結果のバラツキを
低下させることができる。
本発明は、また、材料の高温時効脆化に伴う残留磁気特
性の変化に着目した。実機部材の高温時効に伴う脆化を
生じた個所の表面から、当該実機部材の実機での使用条
件に影響を及ぼさない程度の微小量の試料が取り出され
、その磁気特性が検出される。材料の高温時効脆化と、
磁化特性の間には、第23図に示される関係があり、磁
化特性とシャルピー衝撃値の間には、第24図に示され
る関係がある。実機部材から取り出された試料の磁化特
性が検出されると、上述の関係から、時効による材料の
劣化の程度、すなわちシャルピー衝撃値の減少の程度が
判定される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。第1
図は、炉水6で満たされた原子炉圧力容器1の壁面に接
するようにクレーン8で吊り下げられたレプリカ採取手
段7を示している。該レプリカ採取手段7には、原子炉
室の床面に配置されたモニタ9が接続されている。原子
炉圧力容器1内には、その底部と、炉心サポート5の間
に制御棒案内管3が設けられ、該制御棒案内管3内から
上部グリノドまで伸びる制御棒2が配置されている。前
記クレーン8はレプリカ採取手段7を原子炉壁面の被検
査個所に移動させ、かつ該被検査個所での作業の間、レ
プリカ採取手段7をその場所に保持する。
原子炉内壁面の内張りや、図示されていない一次系配管
、−次系のポンプ等にはフェライト/オーステナイト2
相ステンレス鋼(以下、2相ステンレスと云う)が用い
られている。これらの実機に用いられる部材(以下実機
部材という)は、288℃〜316°Cという原子炉の
稼動条件下で長時間使用されると、第2図のようにスピ
ノーダル分解により、2相ステンレス10のフェライト
相11中に、大きさが200Å以下という非常に微細な
析出物である、アルファプライム相(以下α′相という
)12が発生する。
前記α′相12は、8o%程度の高いCr濃度を持ち、
該α′相の析出の結果CTa度が10%近傍に低下した
Cr欠乏相13中に第2図に示されるように、10〜2
00人の間隔で格子状に分布する。Cr濃度が20%程
度であるオーステナイト相14にはα′相12は析出せ
ず、前述のような変調構造は形成されない。
前記スピノーダル分解によるα′相の生成と変調構成の
形成は、当該実機部材の構造強度の低下、つまり、47
5℃脆性と呼ばれる経年劣化をもたらす。2相ステンレ
スであるCF系材料における時効に伴う硬さの変化を第
3図に、時効に伴う衝撃エネルギ吸収量の変化を第4図
に示す。第3゜4図の横軸にとった、時効の程度を表わ
す時効パラメータPは次式で与えられる。
P=logt+0.4343(Q/R)(1/673.
2−1/T)・・・・・・(1) 但し、t:時効時間(Hr)、T:時効温度(K)、R
:ガス定数。
Qは活性化エネルギ(Kca Q /mol)で、Q=
−43,8+4.77 (%Si) +2.66 (%
Cr)で計算される。硬さは、P=1.5近傍からPが
大きくなるにつれ、徐々に増加しはじめるが、衝撃エネ
ルギ吸収量は、P=2.0近傍からPが大きくなるにつ
れ、急激に減少する。例えば、実機部材の一つであるC
F−8材の試験片21,22゜23を用意し、試験片2
1に450℃×100Hr、試験片22に450℃X 
1000 Hr、試験片23に450℃X 5000 
Hrの時効処理をそれぞれ施すと、時効パラメータPは
、それぞれP=2.54、P=3.54、P=4.24
となり、熱処理後の硬度は、第3図から、それぞれ39
0Hv、445Hv、465Hvとなり、衝撃エネルギ
吸収量は、第4図から、それぞれ200J。
38J、20Jである。
前記3種の時効処理が施された試験片21,22.23
における時効に伴うミクロ組織の変化と、これら試験片
と同材料で時効処理が施されていない試験片のミクロ組
織とを調べるために、各試験片が、第5図に示す手j@
で表面研摩された後、観察された。まず、初めに各試験
片から、10mmX110mmX10の試料41が切り
出され1次いで、該試料41が#150から#600ま
での耐水研摩紙42を用いてペーパー研摩された。該試
料41は、さらに、粒径o、05μmのアルミナ(AQ
203)1o〜15%水溶液43により、バフ研摩され
、鏡面仕上げされた。鏡面仕上げされた試料41が、ビ
ーカ44内に満たされた10%シュウ酸45中に浸漬さ
れ、対向電極46と試料41との間に0.5mV〜1m
Vの電圧が印加され、10〜15秒間、電気化学的エツ
チングが施された。エツチング後、試料41は取り出さ
れ、走査型電子顕微鏡SEM内に導入され、表面形態が
観察された。
時効処理が施されていない試料(以下、受は入れ材とい
う)の表面形態を示すSEM写真の概略図である第6図
のごとく、受は入れ材では、Cr濃度が30%近傍のフ
ェライト相11よりも、Cr濃度が約20%のオーステ
ナイト相14の方が腐食されやすいため、選択的にエッ
チされている。
これに対し、試験片21.22から切り出された試料の
エッチ後のSEM写真の概略図である第7図に示される
ように、450℃X100Hr時効材や450℃X 1
000 Hr時効材では、フェライト相11の方がオー
ステナイト相14よりも選択的にエッチされており、相
対的エッチ量の反転現象が起きている。これは、スピノ
ーダル分解によってフェライト相11中に生じる高Cr
濃度領域と低Cr濃度領域のうち、低Cr濃度領域が選
択的にエッチされ、それに伴って高Cr濃度領域が非常
に微細なため表面から脱離したこと、及び低Cr濃度領
域のCr濃度は10%程度で、オーステナイト相14よ
りも腐食量が多くなり、前述のような反転現象が発生す
るためである。
一方、試験片23から切り出された試料のエッチ後のS
EM写真の概略図である第8図に示されるように、45
0℃X 5000 Hr時効材の場合には、第7図と同
様に反転現象は起きているが、フェライト相11中に腐
食孔(エッチピット)81が発生している。これはCr
欠乏相13の選択的エッチに伴って脱離したα′相12
の存在を示す。
従来、Cu、Agおよびそれらの希薄合金、ざらにNb
、W、ケイ素鉄合金等で転位とエッチピットの1対1の
対応がつけられている例があるが、特に2相ステンレス
の場合には時効パラメータの大きい試料に対しては、α
′相12とエッチピットの対応をつけることが可能であ
る。第8図のエッチピット81は約1.5μmの大きさ
を有し、この大きさは時効パラメータの増大とともに増
加する。
以上のごとく、電気化学的にエツチングされた2相ステ
ンレスの表面形態のI!察により、フェライト相のスピ
ノーダル分解による変調構造の有無や、α′相の発生の
有無が調べられる。
前記エッチ表面の反転現象やエッチピットの発生をもと
に、CF系2相ステンレスにおけるスピノーダル分解と
α′相の発生開始点を示すTTT線図を描くと、第9図
のようになる。例えば450℃時効では、70hr91
と100hr92との間で前記反転現象が生じ、300
0hr93と5000h r94との間にα′相が発生
する遷移時間が存在する。スピノーダル分解の発生開始
点を示す曲線95とα′相の析出開始点を示す曲線96
は、時効温度と時効時間を細かく選ぶことにより精度よ
く描くことができる。前記のごとく、α′相やCr欠乏
相は200Å以下という非常に微小な析出相であるため
、従来その存在を調べるには高分解能の透過型電子顕微
鏡や中性子小角散乱等の大がかりな装置が必要とされて
いた。本発明の方法は、非常に簡単な手順と装置により
、容易に2相ステンレスの組織変化を調べることができ
るという効果がある。また、エツチング条件の強弱を変
えることにより、調べたい脆化度の領域におけるエッチ
表面と強度特性の関係を詳細に測定することができると
いう効果もある。
時効パラメータの大きい試料に形成されるエッチピット
の孔径を走査型電子顕微鏡で測定し、該試料の衝撃エネ
ルギ吸収量を計測することにより、第10図に示される
ように、エッチピットの孔径とwI撃エネルギ吸収量の
関係を得ることができる。
本発明の方法を用いて、予め実機部材と同一の材料につ
いてエッチ表面の形態と強度特性との関係を求めておく
と、供用中の実機部材のエッチ表面を観察することによ
り、プラント構造強度を評価し、寿命予測を行うことも
可能である。
第11図は本発明の実施例であるレプリカ採取手段7が
原子炉炉壁102の検査のために設置された状態を示す
。図に示すレプリカ採取手段7は、被検面に接する部分
にシール部材であるスカート109を備えた開口部をも
つレプリカ採取容器101と、該レプリカ採取装置10
1の前記スカート109の開口面とほぼ直角方向の開口
部に水密に固着された駆動装置125と、前記レプリカ
採取容器101内で該駆動装置125にそれぞれ傘歯車
を介して結合され回転駆動される耐水研摩紙で研摩する
手段であるディスク112及びバフ研摩する手段である
ディスク115と、前記レプリカ採取容器101の壁面
を貫通して該容器101内の前記ディスク112付近に
開孔する除去手段であるウォータージェット用ノズル1
05と、前記駆動装置125に結合され前記ディスク1
15付近に開孔するアルミナ水溶液供給手段であるアル
ミナ注入用チューブ113と、前記レプリカ採取容器1
09壁面に設けられ該容器へのガス注入を行う流体排出
手段であるガス注入口107と、一端を前記駆動装置1
25に接続され、他端の開口部を前記ディスク115付
近に位置させた電極接続手段であるスポット溶接用チュ
ーブ118及び該チューブ118に内装された電極11
7と、一端を前記駆動袋fi125に接続され他端開口
部に備えた吊鐘状のスカート119を前記スポット溶接
用チューブ118の開孔部付近に位置させるとともに、
電極浸漬手段であるエツチング用電極122を内装した
エツチング装置120と、前記遇区動装置125によっ
て回転駆動されるピニオンに係合するラックに連結棒を
介して連結され前記スカート119付近に配置されたレ
プリカ形成手段であるレプリカ採取用ロール123と、
前記レプリカ採取容器101の壁面に装置の設置状態で
下方に突出する形に設けられた水溶液溜め116と、レ
プリカ採取容器101の前記水溶液溜め116が設けら
れた側の面の外側にゲートバルブ111を介して接続さ
れた粗引きポンプ110と、を備えている。
前記ディスク112,115はスカート109の開口面
に対して垂直な軸を中心として回転するとともに、該軸
に平行の方向に進退可能であり、装置の設置状態で上下
となる方向(スカート109の開口面に平行な方向)に
移動可能に構成されている。
前記スポット溶接用チューブ118も内装する電極11
7と共に、スカート109の開口面に対して垂直の方向
に進退可能に、かつ装置の設置状態で上下となる方向(
以下、単に上下方向という)に移動可能に構成されてい
る。エツチング装置120は前記スポット溶接用チュー
ブ118と同様の方向に移動可能であると共に、その内
部にシュウ酸水溶液が注入されるように構成されている
レプリカ採取用ロール123は、前述のようにラックに
連結棒を介して連結されていて、ピニオンの回転により
、前記スカートの開口面に垂直の方向に進退するととも
に、上下方向にも移動可能としである。また、該ロール
123は円筒形をしていて、前記連結棒に設けられた該
連結棒の進退方向および上下方向に垂直な軸のまわりに
回転可能となっており、その外周面にはレプリカ採取の
ための媒体が装着されるようになっている。
前記ディスク112,115、アルミナ注入用チューブ
113、スポット溶接用チューブ、エツチング装置、及
びレプリカ採取用ロールの回転、上下方向の移動、スカ
ート開口面に垂直な方向の進退は、いずれも前記除動装
置125により行われる。
次に本レプリカ採取手段のレプリカ採取の動作手順を説
明する。レプリカ採取手段7は、炉壁面に4個の吸盤で
吸着する図示されていないXYステージに設置され、該
XYステージ上で炉壁面に対して平行に移動すると共に
、該XYステージにより炉壁面に保持される。XYステ
ージ自体は、前記4個の吸盤内の炉水が排水されて真空
状態となり、この吸盤により炉壁面に吸着・固定する。
レプリカ被採取位置にレプリカ採取手段7が設置される
と、レプリカ採取容器101のスカート109の開口面
が炉壁102のレプリカ被採取面上へ固定される。この
とき、ゲートバルブ11】−は閉じられている。次にガ
ス注入口107より高圧窒素ガス108がレプリカ採取
容器101に導入され、該容器101から炉水6が排出
される。この際、レプリカ採取容器101の開口部には
、ゴム等のやわらかい材質でできたスカート109が装
着され、レプリカ採取容器101は、該スカート109
を介して炉壁102に接しているため、このスカート1
09がレプリカ採取容器101と炉壁102の表面の間
をシールし、容器101外の炉水6が、該容器101内
に逆流することはない。
容器101内の排水後、容器101内の窒素ガスとほぼ
同じ圧力の窒素ガスが粗引きポンプ110内に満たされ
、ゲートバルブ111が開かれる。
次いで、粗引きポンプ110により容器101内の窒素
ガスが排出され、容器101内の圧力が容器外部の水圧
よりも低圧に保持される。この圧力差により容器101
が炉壁102に安定に保持される。
尚、ここでは、高圧窒素ガスをレプリカ採取容器101
に充満させて該レプリカ採取容器内の炉水を排出し、次
いで粗引きポンプ110により該レプリカ採取容器内の
高圧窒素ガスを排出するようにした例を述べたが、レプ
リカ採取容器101の下部に止弁を備えた排水管を設け
、この排水管に高圧窒素ガスで州動されるエゼクタ−を
接続してもよい。こうすれば排水と同時にレプリカ採取
容器101内の圧力を低圧(真空)とすることができる
炉壁102の表面上には、クラッド103や酸化膜10
4等の薄い表面層が存在しており、レプリカの採取の障
害となるので、レプリカ採取容器101内の圧力が低下
したら、ウォータージェット用ノズル105から高圧水
106が噴射され、該表面層が除去される。
クラッド等の表面層が除去されたら、耐水研摩紙42が
貼付されたディスク112が、被採取面に接触するまで
炉壁方向に前進し、次いでその状態で回転して被採取面
が#600まで研摩される。
#600まで研摩された面は、さらにアルミナ注入用チ
ューブ113からアルミナ水溶液114を注入しながら
、ディスク115によりバフ研摩される。注入されたア
ルミナ水溶液114は、水溶液溜116に回収される。
以上の手順が終了すると、被採取面近傍の炉壁にスポッ
ト溶接用チューブ118が接地され、電極117が炉壁
面上にスポット溶接される。次いでエツチング装置12
0が、レプリカ被採取面である炉壁102上にスカート
119を介して固定され、該エツチング装置120内に
10%シュウ酸水溶液121が注入される。エツチング
装置12oは、スカート119が被採取面を囲む位置に
なるように位置が設定される6次いでスポット溶接され
た前記電極117とエツチング装置120に内装された
エツチング用電極122の間に電圧が印加され、被採取
面のエツチングが行われる。
次にエツチング装置120が炉壁面から離れて後退、移
動し、レプリカ採取用の媒体を外周に装着したレプリカ
採取用ロール123が被採取面に回転しながら圧着され
、媒体上に、エッチされた被採取面の凹凸が転写されて
レプリカ124が形成される。レプリカ形成のためにレ
プリカ採取用ロール123の外周に装着される媒体とし
ては、溶媒に濡らしたアセチルセルロースや、薄いコロ
ジオン、又はファルンバール等が使用できる。尚、上述
の手順におけるディスク112,115の被採取面への
接触、後退、移動もエツチング装置の場合と同様、開動
装置125により行われる。レプリカ採取容器101に
は、被採取面に対する各種作業観察のための光源を兼ね
た観察用ファイバスコープ126が設けられており、前
述の各機器の操作は、該ファイバスコープ126で得ら
れる情報をもとに行われる。
レプリカ採取が終了すると、レプリカ採取容器101の
内部圧力は外部の静水圧とすくなくともほぼ同じになる
まで高められ、レプリカ採取手段7はXY子テーブルら
離脱してクレーン8により、炉水6上に巻き上げられる
。巻き上げられたレプリカ採取容器101からレプリカ
124が回収され、Pt/Pa (a : 2)あルイ
はcr等(7)ffi金、属がレプリカ表面に蒸着され
てシャドーイングが施される。シャドーイングの上から
、さらに補強のため、カーボンが蒸着される。蒸着面側
が、溶かしたパラフィンでガラス板に固着される。最後
にレプリカは走査型電子顕微鏡に導入されて観察される
本実施例によれば、炉壁の一部を切り出すことなく、非
破壊で、炉壁のエッチ表面が観察され、炉壁面の劣化の
程度の判定が可能になるという効果がある。
第13図のごとく、被測定面(被採取面)から採取した
レプリカから得られた蒸着膜を走査型電子顕微鏡で観察
し、オーステナイト相とフェライト相の反転現象が起き
ていなければ、スピノーダル分解は生じておらず脆化し
ていないと判定される。反転現象が起きていれば、スピ
ノーダル分解又は核生成は発生しており、さらに、エッ
チピットが確認できなければ脆化は小さいと判断できる
また、エッチピットが観察される場合には、エッチピッ
トの孔径を測定して、予め求めておいたエッチピットの
孔径と強度特性との関係を比較することにより、被測定
面の脆化の程度を評価することが可能である。この際、
高分解能を有する走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微
鏡を用いてエッチ表面から得られた蒸着膜をa察するこ
とにより、劣化診断の精度と信頼性が一段と高まる。
本実施例によれば、2相ステンレスのフェライト相のス
ピノーダル分解又は核生成成長機構によって生じる47
5℃脆性を直接被測定体の金属組織変化から非破壊で評
価できるという効果がある。
第13図に示す手順のごとく、被測定面の脆化の程度を
エッチピットの孔径測定によって求める代りに、一原子
層毎の組成分析を行うことのできるアトムプローブや、
1O−13T程度の非常に微少な磁気密度を検知できる
5QUID(超電心量子干渉素子)を用いることにより
、脆化度評価の精度をさらに高めることができる。
第14図に、本発明の電気化学的手法による簡易劣化判
定法に、アトムプローブ及び5QUIDを用いる方法を
組み込んだ、原子力プラントに用いられる2相ステンレ
ス鋼の脆化度を評価する手順を示す。まず、原子力プラ
ントの2相ステンレス鋼からなる原子炉炉壁や一次系配
管、ポンプ等のうち、脆化度の測定対象と位置が選定さ
れる。
選定された被測定個所のエツチングが行われ、エツチン
グ表面のレプリカが採取される。採取されたレプリカ表
面に蒸着膜が形成され、電子顕微鏡でfl′!察される
。オーステナイト相とフェライト相の相対的な腐食量の
反転の有無がチエツクされ、これにより、スピノーダル
分解による時効析出の有無が判定される。ここまでの手
順は、前述の第12.13図により説明した方法と同一
である。
次いで、被測定部の微小試料が採取され、アトムプロー
ブ試料が作成される。第15図は、微小試料を採取する
のに用いられる1本発明に係る試料採取装置の実施例を
示し、第16図はこの試料採取装置を用いて試料が採取
されるときの手順の例を示している。採取された微小試
料を用いて第17図に示されるようなアトムプローブ試
料が作成され、第18図に示される原理でアトムプロー
ブ分析が行われて、第19図のごとき原子層毎の濃度変
化が明らかとなり、時効析出の程度が定量的に調べられ
るので、金属組織変化に伴う被測定部の脆化度の定量的
評価が可能となる。
また、5QUIDが用いられた場合には、5QUIDで
被測定体から検出されるB−H曲線が受は入れ材(第2
1図)、と脆化材(第22図)で異なり、第23図のご
とく、脆化が進行するにつれて残留磁束密度が上昇する
ので、予め求めておいた第24図に示されるような残留
磁束密度とシャルピー衝撃値との関係から被測定体の強
度の低下が推定される。
次に、微小試料の採取以降の手順について図面を参照し
て説明する。
まず、第15図に示す真空粗引き型の試料採取装置50
により、被測定個所の微小試料が採取される。試料採取
装置50は、試料採取用開口を有する略円筒形の試料採
取容器150と、前記試料採取用開口に装着され、前記
試料採取容器150が被測定個所に設置されたとき、被
測定個所の表面と試料採取容器の間を水密に封止するゴ
ム製のスカート152と、前記試料採取容器150の壁
面に設けられて該試料採取容器に高圧窒素ガス108を
注入するガス注入口151と、前記試料採取容器150
の設置状態で下方(以下、単に下方という)になる試料
採取容器150の壁面に開閉手段であるゲートバルブ1
55を介して接続された排気手段である粗引きポンプ1
54と、該粗引きポンプ154の入口側に設けられたフ
ィルタ157と、前記試料採取容器150内の試料採取
用開口近傍に配置された切削手段であるドリル159A
と、該ドリル159Aに隣接して、同じく試料採取容器
150内に配置された研削手段である研削砥石159B
と、試料採取容器150内に配置され、前記ドリル15
9Aに近接した位置に開口する高圧気体注入手段である
高圧窒素ガス注入用ノズル158と、前記ドリル159
A近傍の状況を観察できるように配置された観察用ファ
イバースコープ126Aと、試料採取容器150に固着
され、前記ドリル159A、研削砥石159B、ゲート
バルブ155、粗引ポンプ154の動作を制御する恥動
装置125Aと、を偏えている。ドリル159Aは傘歯
車を介して駆動装置125Aに連結されたスカート15
2の開口面に垂直な軸のまわりに回転して切削を行うと
ともに、該軸方向の進退及び上下方向の移動が可能なよ
うに構成されている。研削砥石159Bは、傘歯車を介
して廓動装置125Aに結合されたスカート152の開
口面に垂直な軸のまわりに回転して被測定面(切削面)
の研削を行うとともに、該軸方向の進退及び上下方向の
移動が可能なように構成しである。
以下、上記構成の試料採取装置を用いて試料を採取する
手順を、第16図を参照して説明する。
まず試料採取容器150が、被採取面(被測定個所)で
ある炉壁102上に被採取面に試料採取用開口を対向さ
せ、スカート152を介して固定される。試料採取容器
150は、真空排気されて吸着する吸盤を4ケ所に備え
て、炉壁に吸着固定されるXYステージに搭載され、該
XYステージ上で炉壁に平行に移動され、固定される。
ゲートバルブ155は閉じられている。次いで、ガス注
入口151から、試料採取容器150内に高圧窒素ガス
108が注入される。試料採取容器150は、前述のよ
うに、ゴム製のスカート152を介して炉壁に固定され
ているので、試料採取容器150内に充満していた炉水
153は高圧窒素ガス108の試料採取容器150内へ
の注入に伴って、前記スカート152と炉壁102の間
から炉内へ排出され、試料採取容器150内は高圧窒素
ガスで満たされる。粗引きポンプ154のケーシングに
も、ガス注入口33が設けられており、このガス注入口
33からも高圧窒素ガス108が注入される。次にドリ
ル159Aにより、炉壁102の表面が切削され、同時
にゲートバルブ155が開かれ、粗引きポンプ154が
運転される。切削粉156は高圧窒素ガス108と共に
排出され、フィルター157に回収される。また、粗引
きポンプの運転と同時に高圧窒素ガス注入用ノズル15
8から、切削部近傍に高圧窒素ガスを注入して、切削部
から粗引きポンプ154に向う窒素ガスの流れを作った
状態でドリル切削が行われると、切削粉156は効率よ
くフィルター157に回収される。
切削が終了したらゲートバルブ155が閉じられ、切削
された面が、研削砥石159Bにより、なめらかに研削
仕上される。これで、試料の採取が終了し、試料採取装
置150は原子炉外へ取出され、フィルター157から
切削粉が回収される。
被測定個所が炉壁面に複数個所あるときは、1個所ごと
に試料採取装置を原子炉外に取出してもよいが、被測定
個所を区別する必要がないときは、同一フィルターに順
次、複数個所の切削粉を混在させて回収してもよい。ま
た、試料採取装置にフィルター交換手段を設け、その都
度、試料採取装置を原子炉外に取り出すことなく、継続
的に試料採取を行うようにしてもよい。継続して試料採
取を行う場合は、前述のXYステージ上で、試料採取装
置を移動し、新たな被測定個所に試料採取装置が固定さ
れ、上述の手順が繰り返えされる。
上述の方法によれば、試料採取容器151内の炉水を排
除して試料が採取されるので、炉水中の浮遊物の試料中
への混入が防止される。
フィルター157で回収される切削粉のうち、実際にア
トムプローブ分析に必要な量は極微量であるが、原子炉
炉壁が被測定体である場合、切削粉が放射能を帯びてい
るので、第17図に示されるようなアトムプローブ試料
181の作成及び分析は、全て遠隔操作で行われる。ま
ず直径0.25mのMOワイヤが切り出されて中央で曲
げられ、Moループ171が形成される。このMoルー
プ171の中央にMoの下地金属172が点溶接され、
この下地金属172の先端に電導性接着剤173を介し
て切削粉156が装着される。
切削粉156の表面原子がアトムプローブの一つの機能
である電界イオン顕微鏡(F I M)で観察されると
きは、切削粉156が装着された下地金属172の先端
が、イオンミリング等の処理により、半球状に形成され
る。また切削粉156の表面から深さ方向に組成分析さ
れる場合は、超高真空中において、試料(切削粉)に正
の高電圧が印加されるとともに、下地金属172の軸に
対して垂直の方向からパルスレーザ光174が切削粉1
56の先端に照射されると、パルスレーザ光174に励
起されて、切削粉156の表面から原子が蒸発イオン1
75となって脱離する。
第18図はアトムプローブの動作原理を示す。
切削粉156が装着されたアトムプローブ試料181に
DC電源182より、数KVの正の高電圧が印加され、
さらにその先端に窒素レーザ183からパルスレーザ光
184が照射されると、切削粉先端の最も高い電界領域
に存在する表面原子が蒸発イオン175となってスクリ
ーン185の中央部の穴を通過して検出器186に到達
する。この蒸発イオンの飛行時間が、真空チャンバー1
87の外部に設けられたタイマー188で測定され、コ
ンピュータ189で蒸発イオンの同定が行われる。
上述の手順によって切削粉の表面原子が1個毎分析され
ると、一原子層あたりの検出イオン数は、材料の種類と
電圧や試料とスクリーンの距離によって推定されるので
、最表面から深さ方向への濃度プロファイルが得られる
。第19図は、このようにして得られた2相ステンレス
鋼の未処理材(受は入れ材)におけるフェライト相中の
CrVA度プロファイルであり、第20図は同様にして
得られた2相ステンレス鋼の475°CX 1000 
Hr時効材におけるフェライト相中のCr濃度プロファ
イルである。受は入れ材のCr濃度は約28%の近傍に
あり、濃度のゆらぎはほとんど見られない。これに対し
て時効材のCra度プロファイルはα′相の発生に伴う
Cr濃度のゆらぎとそのゆらぎ内の高cr1度領域の存
在を示している。
本方法によれば、実機部材の材料強度の低下の原因とな
る極微小析出物の大きさや濃度を原子層オーダーで評価
できる。
また、含フェライト系ステンレス鋼等の金属材料の高温
加熱による脆化について、種々試験した結果、高温時効
に伴い、金属材料の電気抵抗率ρや透磁率μなどの電磁
気的特性及び硬さや金属組織などの機械的性質も変化す
ることがわかった。
特に、第21図、第22図に示すように、材料の高温時
効脆化と磁化特性の変化とがよく対応することが見出さ
れた。第21図及び第22図は、それぞれ受は入れ材お
よび高温熱処理材の磁気ヒステリシスの測定結果を示し
、被測定体の磁気ヒステリシスループの面積(磁気ヒス
テリシスロス)や残留磁束密度が、脆化の程度により変
化していることを示している。この現象を利用して、特
に含フェライト系ステンレス鋼等の金属材料の脆化の進
行程度が精度良く検知される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、原子力プラントの実機部材である2相
ステンレス鋼の475°C脆性に伴う材料強度の低下を
簡単な電気化学的エツチングにより評価することが可能
なので、大がかりな装置を必要とせず、容易に材料の劣
化の程度を調べることができるという効果がある。
また、外界磁気や残留応力等の外乱に影害を受けること
なく、脆化度を計測することができるので、データのバ
ラツキが減少し精度よく劣化診断を行うことが可能にな
るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は原子炉炉壁内面の劣化判定のために配置された
簡易劣化判定装置を示す断面図、第2図は475℃脆性
における2相ステンレス鋼の金属組織変化を示す概念図
、第3図は2相ステンレス鋼CF系材料における時効に
伴う硬さの変化を示すグラフ、第4図は2相ステンレス
鋼CF系材料における時効に伴う?fff撃エネルギの
変化を示すグラフ、第5図は本発明の一実施例である簡
易劣化判定方法に用いる比較データ作成の手順図、第6
図は受は入れ材のエツチング後の表面形態を示すSEM
写真の概略図、第7図は450°×100Hr時効材及
び450’ X100OHr時効材のSEM写真の概略
図、第8図は450℃×5000Hr時効材のS E 
M写真の概略図、第9図はCF系2相ステンレス鋼にお
けるスピノーダル分解とα′相の発生開始点を示すTT
T線図、第10図はエッチピットの孔径と衝撃エネルギ
の関係を示すグラフ、第11図は原子炉炉壁に装着され
たレプリカ採取手段の実施例を示す断面図、第12図は
本発明の簡易劣化判定方法のレプリカ作成と観察までの
実施例を示す手順図、第13図は本発明の簡易劣化判定
方法のレプリカ観察と劣化判定までの実施例を示す手順
図、第14図は微小試料を採取する場合の実施例を示す
手順図、第15図は本発明の実施例である試料採取装置
を示す断面図、第16図は第15図に示す試料採取装置
により試料採取する例を示す手順図、第17図はアトム
プローブ試料の例を示す正面図、第18図はアトムプロ
ーブ分析の原理を示すブロック図、第19図および第2
0図は試料の原子層ごとのCr J度の変化の例を示す
グラフ、第21.22図は試料のB −H曲線の例を示
すグラフ、第23図は試料の残留磁束密度が時効の程度
によって変化することを示すグラフ、第24図は残留磁
束密度の変化につれてシャルピー衝撃値が変化すること
を示すグラフである。 1・・・原子炉圧力容器、2・・・制御棒、3・・・制
御棒案内管、4・・・上部グリッド、5・・・炉心サポ
ート、6・・・炉水、7・・・簡易劣化判定装置、8・
・・クレーン、9・・・モニター、10・・・2相ステ
ンレス鋼、11・・・フェライト相、12・・・α′相
、13・・・Cr欠乏相、14・・・オーステナイト相
、21・・・450’CX100hr、22−450’
CX1000h r、23・・450°CX5000h
r、41−試料、42−・・耐水研摩紙、43・・・ア
ルミナの10〜15%水溶液、44・・・ビー力、45
・・・10%修酸倍散6・・・対向電極、81・・・エ
ッチピット、95・・・スピノーダル分解の発生開始点
を示す曲線、96・・・α′相の析出開始点を示す曲線
、101・・レプリカ採取用容器、102・・・炉壁、
103・・・クラッド、1.04・・・酸化膜、105
・・ウォータージェット用ノズル、106・・・高圧水
、107・・・ガス注入口、108・・・高圧窒素ガス
、109・・・スカート、110・・・粗引きポンプ、
111・・・ゲートバルブ、112・・ディスク、11
3・・アルミナ注入用チューブ、114・・AR20、
水溶液、115・・・ディスク、116・・・水溶液溜
め、117・・・電極、118・・・スボッ1−溶接用
チューブ、119・・・スカート、120・・・エツチ
ング装置、121・・・倍散水溶液、122・・・電極
、123・・・レプリカ採取用ロール、124・・・レ
プリカ、125・・・恥a 装置、126・・・ファイ
バースコープ、150・・・試料採取容器、151・・
・ガス注入口、152・・・スカート、153・・炉水
、154・・・粗引きポンプ、155・ゲートバルブ、
157・・・フィルタ、158 高圧窒素ガス注入用ノ
ズル、159A・・ドリル、159B・・・研削用砥石

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、金属材料の表面に化学的または電気化学的にエッチ
    ングを施し、該エッチングによって得られる表面形態か
    ら前記金属材料の強度特性を推定するとともに、前記金
    属材料の経年変化の程度を評価する簡易劣化判定方法。 2、供用中の金属材料の劣化の程度を検知する劣化判定
    方法において、予め前記金属材料と同一材質の未使用材
    及び劣化材に化学的または電気化学的にエッチングを施
    し、該エッチングによって得られる表面形態と、前記金
    属材料の強度特性との関係を求めておき、前記金属材料
    に化学的または電気化学的にエッチングを施し、得られ
    るエッチング表面の形態を別の媒体に転写し、転写した
    該媒体の表面形態を測定するとともに、予め求められて
    いる前記表面形態と強度特性の関係と比較することによ
    り、前記金属材料の強度特性を推定し、劣化の程度を評
    価する特徴とする簡易劣化判定方法。 3、原子力プラントまたは化学プラントのフェライト/
    オーステナイト2相ステンレス鋼からなる金属材料の劣
    化の程度を判定する劣化判定方法において、前記金属材
    料に化学的または電気化学的にエッチングを施し、得ら
    れるエッチング表面の形態を別の媒体に転写し、転写し
    た該媒体の表面形態を測定して、フェライト相とオース
    テナイト相の腐食量の相違から前記金属材料の構造強度
    の低下と劣化の有無を判定することを特徴とする簡易劣
    化判定方法。 4、原子力プラントまたは化学プラントのフェライト/
    オーステナイト2相ステンレス鋼からなる金属材料の劣
    化の程度を判定する劣化判定方法において、前記金属材
    料に化学的または電気化学的にエッチングを施し、得ら
    れるエッチング表面の形態を別の媒体に転写し、転写し
    た該媒体の表面形態を分析装置で観察して、エッチング
    によりフェライト相中に形成される腐食孔の孔径を測定
    し、得られた孔径を予め求めておいた前記金属材料と同
    一材料のフェライト相中に形成される腐食孔の孔径と強
    度特性との関係に比較することにより、前記金属材料の
    構造強度の低下と劣化の程度を評価することを特徴とす
    る簡易劣化判定方法。 5、エッチングの前に、レプリカ被採取面が、耐水研摩
    紙を用いて研摩され、次いでアルミナ水溶液を用いてバ
    フ研摩されることを特徴とする請求項1乃至4に記載の
    簡易劣化判定方法。 6、別の媒体が、アセチルセルロース、薄いコロジオン
    、ファルンバールのうちのいずれかであることを特徴と
    する請求項2乃至5のいずれかに記載の簡易劣化判定方
    法。 7、転写した媒体材料の表面形態が、走査型電子顕微鏡
    または透過型電子顕微鏡を用いて観察されることを特徴
    とする請求項2乃至6のいずれかに記載の簡易劣化判定
    方法。 8、電気化学的エッチングがシュウ酸中でおこなわれる
    ことを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の簡
    易劣化判定方法。 9、供用中のフェライト/オーステナイト2相ステンレ
    ス鋼の劣化の程度を検知する劣化判定方法において、前
    記フェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼のフェ
    ライト相及びオーステナイト相中のCr量を比較して当
    該フェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼の劣化
    の程度を判定する簡易劣化判定方法。 10、供用中のフェライト/オーステナイト2相ステン
    レス鋼の劣化の程度を検知する劣化判定方法において、
    フェライト相中のアルファプライム相の大きさをもとに
    当該フェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼の劣
    化の程度を判定する簡易劣化判定方法。 11、供用中のフェライト/オーステナイト2相ステン
    レス鋼の劣化の程度を検知する劣化判定方法において、
    前記フェライト/オーステナイト2相ステンレス鋼のフ
    ェライト相及びオーステナイト相中のCr量を比較する
    とともに、フェライト相中のアルファプライム相の大き
    さを検知して当該フェライト/オーステナイト2相ステ
    ンレス鋼の劣化の程度を判定する簡易劣化判定方法。 12、原子力プラントまたは化学プラントのフェライト
    /オーステナイト2相ステンレス鋼からなる金属材料の
    劣化の程度を判定する劣化判定方法において、前記金属
    材料に化学的または電気化学的にエッチングを施し、得
    られるエッチング表面の形態を別の媒体に転写し、転写
    した該媒体の表面形態を測定して、フェライト相とオー
    ステナイト相の腐食量の相違から前記金属材料の構造強
    度の低下と劣化の有無を判定し、該構造強度の低下及び
    または劣化が認められる場合には、前記金属材料の一部
    を該実機部材の供用に支障を来たさない微小量採取し、
    アトムプローブで構成元素の濃度変化を調べ、あらかじ
    め前記金属材料について求めておいた濃度変化と劣化の
    関係とに比較するこよにより、前記構造強度の低下と劣
    化の程度を推定することを特徴とする簡易劣化判定方法
    。 13、原子力プラントまたは化学プラントのフェライト
    /オーステナイト2相ステンレス鋼からなる金属材料の
    劣化の程度を判定する劣化判定方法において、前記金属
    材料に化学的または電気化学的にエッチングを施し、得
    られるエッチング表面の形態を別の媒体に転写し、転写
    した該媒体の表面形態を測定して、フェライト相とオー
    ステナイト相の腐食量の相違から前記金属材料の構造強
    度の低下と劣化の有無を判定し、該構造強度の低下及び
    または劣化が認められる場合には、前記金属材料から該
    実機部材の供用に支障を来たさない微小量を試料として
    採取し、該試料の磁気特性の変化を超電導量子干渉計で
    計測し、予め前記金属材料について求めておいた磁気特
    性の変化と劣化との関係に比較するこよにより、前記構
    造強度の低下と劣化の程度を推定することを特徴とする
    簡易劣化判定方法。 14、レプリカ被採取面に当接する開口部を有するレプ
    リカ採取容器と、該レプリカ採取容器の前記開口部に設
    けられレプリカ被採取面との間をシールするシール部材
    と、前記レプリカ採取容器内の流体を排出する手段と、
    前記レプリカ採取容器内に設けられエッチング用の液体
    をレプリカ被採取面に貯留し保持するエッチング装置と
    、前記レプリカ採取容器内に設けられエッチ後のレプリ
    カ被採取面にレプリカ形成用の媒体を押圧するレプリカ
    形成手段と、を備えたレプリカ採取手段。 15、レプリカ被採取面の表面層を除去する除去手段を
    レプリカ採取容器内に備えた請求項14に記載のレプリ
    カ採取手段。 16、レプリカ被採取面を耐水研摩紙で研摩する手段を
    備えていることを特徴とする請求項14または15に記
    載のレプリカ採取手段。 17、レプリカ被採取面をバフ研摩する手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項14乃至16に記載のレプリ
    カ採取手段。 18、バフ研摩する手段またはバフ研摩される面にアル
    ミナ水溶液を供給するアルミナ水溶液供給手段を、レプ
    リカ採取容器内に備えていることを特徴とする請求項1
    7に記載のレプリカ採取手段。 19、被検体である金属材料のレプリカ被採取面近傍に
    エッチング用の電極の一方を接続する電極接続手段と、
    レプリカ被採取面に貯留保持されたエッチング用の液体
    にエッチング用の電極の他方を浸漬する電極浸漬手段と
    、をレプリカ採取容器内に備えていることを特徴とする
    請求項14乃至18に記載のレプリカ採取手段。 20、一端に試料採取用開口を試料採取容器と、前記試
    料採取用開口に装着され前記試料採取容器が被測定個所
    に装着されたとき、被測定体と試料採取容器の間を水密
    に封止するスカートと、前記試料採取容器の壁面に設け
    られて該試料採取容器に高圧の気体を注入するガス注入
    口と、前記試料採取容器の設置状態で下方になる試料採
    取容器の壁面に開閉手段を介して入口側を試料採取容器
    側にして接続された排気手段と、該排気手段の入口側に
    配置されたフィルタと、前記試料採取容器内の試料採取
    用開口近傍に配置された切削手段と、該切削手段に近接
    して同じく前記試料採取容器内に配置された研削手段と
    、前記試料採取容器内に配置され、前記切削手段に近接
    した位置に開口する高圧気体注入手段と、前記試料採取
    容器に固着され、前記切削手段、前記研削手段、前記開
    閉手段および前記排気手段を制御、駆動する駆動装置と
    、を備えている試料採取装置。
JP1261632A 1989-10-06 1989-10-06 簡易劣化判定方法及び装置 Expired - Lifetime JPH07119755B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1261632A JPH07119755B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 簡易劣化判定方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1261632A JPH07119755B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 簡易劣化判定方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03123859A true JPH03123859A (ja) 1991-05-27
JPH07119755B2 JPH07119755B2 (ja) 1995-12-20

Family

ID=17364593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1261632A Expired - Lifetime JPH07119755B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 簡易劣化判定方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07119755B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003294605A (ja) * 2002-04-02 2003-10-15 Toshiba Corp 材料特性変化評価方法および材料使用温度推定方法
JP2003329790A (ja) * 2002-05-08 2003-11-19 Toshiba Corp 原子力プラント構造物の材料劣化評価方法
JP2006260780A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Japan Atomic Energy Agency 超短パルスレーザー集光と高電圧印加の併用による針状サンプル表層のイオン化方法、及びこれを使用した針状サンプル表層の分析方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6199050U (ja) * 1984-12-04 1986-06-25
JPS63212844A (ja) * 1987-03-02 1988-09-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 腐食疲労寿命予測法
JPS63235861A (ja) * 1987-03-24 1988-09-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 耐熱鋼の余寿命評価方法
JPH01147360A (ja) * 1987-12-04 1989-06-09 Hitachi Ltd 劣化検出方法及びその装置
JPH01185444A (ja) * 1988-01-21 1989-07-25 Nippon Steel Corp 極低炭素鋼の組織現出液および現出方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6199050U (ja) * 1984-12-04 1986-06-25
JPS63212844A (ja) * 1987-03-02 1988-09-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 腐食疲労寿命予測法
JPS63235861A (ja) * 1987-03-24 1988-09-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 耐熱鋼の余寿命評価方法
JPH01147360A (ja) * 1987-12-04 1989-06-09 Hitachi Ltd 劣化検出方法及びその装置
JPH01185444A (ja) * 1988-01-21 1989-07-25 Nippon Steel Corp 極低炭素鋼の組織現出液および現出方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003294605A (ja) * 2002-04-02 2003-10-15 Toshiba Corp 材料特性変化評価方法および材料使用温度推定方法
JP2003329790A (ja) * 2002-05-08 2003-11-19 Toshiba Corp 原子力プラント構造物の材料劣化評価方法
JP2006260780A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Japan Atomic Energy Agency 超短パルスレーザー集光と高電圧印加の併用による針状サンプル表層のイオン化方法、及びこれを使用した針状サンプル表層の分析方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07119755B2 (ja) 1995-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Xu et al. The effects of dissolved hydrogen on the corrosion behavior of Alloy 182 in simulated primary water
JPH02167463A (ja) 劣化度予測装置および方法
Lozano-Perez et al. TEM investigations of intergranular stress corrosion cracking in austenitic alloys in PWR environmental conditions
Kondo et al. Metallographic investigation on the cladding failure in the pressure vessel of a BWR
JPH03123859A (ja) 簡易劣化判定方法及び装置
Olszta et al. High-Resolution Crack Imaging
JPH05142203A (ja) 高強度材料の耐環境割れ特性診断法
Stehle et al. Characterization of ZrO2 Films Formed In-Reactor and Ex-Reactor to Study the Factors Contributing to the In-Reactor Waterside Corrosion of Zircaloy
Bi et al. Study on pitting corrosion of storage tank bottom steel in acidic condition using acoustic emission
Mazille et al. The use of acoustic emission for the study and monitoring of localized corrosion phenomena
Jiang et al. Irradiation-induced corrosion tendencies evolution at the phase boundaries containing carbides in duplex stainless steel
JPH0949897A (ja) 炉内機器の照射損傷検出と補修の方法及びその装置
Venkatraman et al. Nondestructive Testing: An Overview of Techniques and Application for Quality Evaluation
JPH0278947A (ja) 劣化検査方法及びその装置
Ibrahim et al. Radiolytic corrosion of cu nuclear waste containers
Kelly Pitting
Parker et al. Non-destructive life assessment of high temperature components and weldments
Kido et al. Behavior of lithium and boron in irradiated and unirradiated oxides formed on Zircaloy-4 claddings
Persaud et al. Applying state‐of‐the‐art microscopy techniques to understand the degradation of copper for nuclear waste canisters
Smart et al. Mechanical properties of oxides formed by anaerobic corrosion of steel
Cai et al. Influence of macroscopic defects on the corrosion behavior of U–0.79 wt% Ti alloy in sodium chloride solution
JPH11173970A (ja) 加速応力腐食割れ試験による材料の鋭敏化度評価システム
Barton et al. Nondestructive evaluation of metal fatigue
Qiao et al. Determination of thickness uniformity of nickel coatings deposited on zirconium alloy by magnetron sputtering
CN115931422A (zh) 焊接接头内部裂纹的取样方法及分析方法