JPH03121822A - 射出成形機用スクリュー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂の射出成形機に用いられるスクリュー
に関し、特に精密成形用に適する射出成形機用スクリュ
ーに係るものである。

〔従来の技術〕

種種の合成樹脂製品には第１０図に概要が示されるよう
な射出成形機により生産されているものが多い。

第１０図に例示される射出成形機では、スクリュー回転
モータ８で回転駆動されるとともに射出シリンダ９によ
り進退するスクリュー１が内挿され、かつ材料ホンバフ
と先端のバルブ５を有するシリンダ１８が金型６に連接
している。

射出成形機による成形では、材料合成樹脂を可塑化して
金型内に射出し可塑化合成樹脂を目的の成形品とする工
程において、従来汎用されているフルフライトスクリュ
ー（スクリューの全長にわたって単一のスクリューフラ
イトのみが設けられているスクリュー）を高速回転で用
いて合成樹脂を可塑化、流動させようとすると、可塑化
が充分に行われず未溶融樹脂が残存し、金型内へそのま
ま射出されることがあった。未溶融樹脂は、成形品の品
質を悪化させるのみでなく、可塑化合成樹脂の導通路が
狭搾したゲートとなった金型ではそのゲートに未溶融樹
脂が詰り、成形品を未充填にすることさえあって成形安
定性を欠く難点があった。さりとてスクリュー回転を低
速としたり背圧を上げる等の方法は、未溶融樹脂の残存
を少なくし、それの混存は防止することができても生産
性を低下させる点に問題があった。

これらに対処すべく未熔融樹脂の混在を防止するための
種種のスクリューが提案されてきた。

すなわち、第５〜７図に示されるようにスクリュー１の
スクリューフライト３が欠除された部分に混練溝または
小突起を含む混練手段２が設げられたものや、第８．９
図に示されるようにスクリュー１の全長の途中のスクリ
ューフライト３間に混練手段２が設けられたもの等が代
表的なものである。

〔発明が解決しようとする課題］ しかし前述されたような混練手段が設けられたスクリュ
ーであっても、第５〜７図に示されるような態様のもの
では、スクリューフライト３が可塑化合成樹脂を移動さ
せるための推力発生機能を果たしているため、スクリュ
ーフライト３の欠除部では前記移動は核部より後端側の
スクリューフライト３の押出し推力に依存するほかなく
、混練手段２より後端側のスクリューフライト３間に可
塑化合成樹脂がなくなれば混練手段３には可塑化合成樹
脂が残存したままとなり、合成樹脂材料を変更する、い
わゆる材料替え性を悪化させることになる。さらに、射
出成形機の停止時にはシリンダの温度は直ちに障下しな
いため、高温下に残存した混練部内の樹脂は分解または
変色を起すこともあり、次回ショツト時の成形品の品質
に悪影響を与えがぢであった。

また、合成樹脂はそれぞれ熱伝導率や比熱等が異なりス
クリュー途中では可塑化合成樹脂中の未溶融樹脂の割合
が多いために、第８．９図に示されるようなスクリュー
フライト３の間に混練手段２が設けられた態様のものに
おいては、一般にこれらがそのまま混練手段に送り込ま
れて核部でいわゆる糞詰り状態を惹起するに至る。

このようになると異常圧力によって可塑化合成樹脂にか
かる剪断力が大きくなりすぎ、過熱による障害が発生し
易い。特にスクリュー回転が高速のフルフライトスクリ
ューでは、本来、混在未溶融樹脂がスクリュー先端にそ
のまま達し易いのを、この従来例では混練手段で無理に
機械的エネルギを加え熔融を促進しようとするために成
形品にヤケや黒点（いずれも材料の過熱に起因する）を
生ずる難点が避けられなかった。

本発明ではスクリューの高速回転により合成樹脂の可塑
化を早め、射出成形の生産効率を向上させるとともに、
未溶融樹脂が金型内に混入することを防止し同時に金型
内に射出される可塑化合成樹脂の温度の均一性を確保す
ることにより精密成形が可能となるスクリューを提供す
る。

［課題を解決するための手段］ このような目的に副って本発明は、 棒状に構成されるとともにこの棒状の周部にその棒状の
軸線をラセン軸とするスクリューフライトを有する射出
成形機用スクリューにおいて、 スクリュー先端部における前記スクリューフライト間に
、このスクリューフライトのラセン方向に所定間隔を置
いてそのスクリューフライトと同じラセン方向でかつそ
のスクリューフライトのピッチより大きなピッチを有す
るとともに、前記軸線をラセン軸とする複数のラセン溝
を具えた構成となっている。

〔作　用〕

スクリューフライトにより可塑化合成樹脂は先端側へ送
られながら剪断作用により可塑化合成樹脂中の未溶融樹
脂は摺潰、溶融される。

方、スクリューフライト間に設けられるスクリューフラ
イトと同じラセン方向でかつそのスクリューフライトの
ピッチより大きなピッチを有するラセン溝内においては
、流れ込む可塑化合成樹脂は回転混合しかつ可塑化合成
樹脂の位置交換が行われ品温が均一化されるとともにそ
の溝に沿って流動しながら溝内から流れ出す。そして再
び剪断作用により可塑化合成樹脂中の未溶融樹脂は摺潰
、溶融され、さらにラセン溝内で回転混合される。

〔発明の効果〕

したがって、金型内の射出される可塑化合成樹脂中に未
溶融樹脂が残存することが効果的に防止されるとともに
、射出される可塑化合成樹脂の品温か均一化され、その
結果、 ａ　未充填不良品の発生または金型内のスプールの閉塞
が防止されること、 ｂ　均一な品温のもとで射出成形が行われるから精密度
の高い成形が可能となること、Ｃスクリューが高速回転
で稼動できるから生産性が向上すること、 などの効果を奏する。

〔実施例］ 次に本発明の具体的な実施例につき図面を参照しつつ説
明する。

第１図に示されるように棒状のスクリュー軸１１の外周
に、このスクリュー軸１１の軸線をラセン軸とするスク
リューフライト１２が設けられており、その先端部にお
けるスクリューフライト１２の複数ピッチ間にスクリュ
ーフライトＩ２のラセン方向に所定間隔を置いてそのス
クリューフライトと同じラセン方向とした複数のラセン
溝１４が刻設されている。これらのラセン溝１４は第２
図の展開図および第３図の展開斜視図に示されるように
前記スクリューフライト１２のピッチより大きなピッチ
を有するとともに、これらのラセン溝１４には前記スク
リューフライト１２に沿う平行溝１４゛が連接されてい
る。第１〜３図に示される実施例では各ラセン溝１４の
両端にそれぞれ鈍角θをなして平行溝が連接されている
がどちらか一方の端にのみ連接されていてもよい。また
、スクリュー軸ＩＩの軸線をラセン軸とするスクリュー
フライト１２の先端部数ピンチの間の直径が、その先端
部以外のスクリューフライト１２間の直径よりも大きく
されており、この直径が大きくされた部分を底面として
浅溝部１３が形成されている。

したがって、スクリュー軸１１の先端部のスクリューフ
ライト１２間の浅溝部１３とラセン溝１４とが混練部■
を形成し、スクリューの先端部に混練部■を具えるとと
もに全長にわたるスクリューフライト１２を有するスク
リュ１０が構成される。

本発明のスクリュー１０は第４図に示されるように混練
部Ｉにはスクリューフライト１２が存在するため可塑化
合成樹脂は必ずスクリュー１０の先端方向へと送られて
いく。そして、その間にラセン溝１４内に残った可塑化
合成樹脂もスクリューフライト１２に沿う平行溝１４”
があるため流動され易く、ラセン溝１４内での樹脂の残
留をなくし、色替え性または材料替え性の向上に貢献す
る。

本実施例では、浅溝部１３の直径がスクリューフライト
１２の差渡し径よりも１〜２ｍｌ１１小となされており
、換言すれば浅溝部１３の深さはスクリューフライト１
２の外周面から０．５〜１１程度である。さらに、他の
実施例として、混練部Ｉの開始部からスクリュー１０の
先端に向けて浅溝部１３を徐徐に浅くすることもできる
。

このような実施例では未溶融樹脂に対して付与される剪
断力が徐徐に付加されることになり、剪断発熱によるヤ
ケや黒点の発生が防止し易く生産性の向上に寄与する。

０ ４

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本発明の具体的な実施例を示す説明図で、
第１図は要部正面図、第２図は本発明における混練部の
展開図、第３図は同じく展開斜視図であり、 第４図は混練部における樹脂の挙動を示す説明図であり
、 第５．６．７．８．９図夫々は従来技術を示す説明図で
あり、第１０図は射出成形機の概要を示す図である。 スクリュー 混練手段 スクリューフライト スクリュー スクリュー軸 スクリューフライト 浅溝部 ラセン溝 平行溝 １

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　棒状に構成されるとともに、この棒状の周部にその
   棒状の軸線をラセン軸とするスクリューフライトを有す
   る射出成形機用スクリューにおいて、 スクリュー先端部におけるスクリューフライト間に、こ
   のスクリューフライトのラセン方向に所定間隔を置いて
   そのスクリューフライトと同じラセン方向でかつそのス
   クリューフライトのピッチより大きなピッチを有すると
   ともに、前記軸線をラセン軸とする複数のラセン溝 を具えたことを特徴とする射出成形機用スクリュー。 ２　スクリュー先端部のスクリューフライト間における
   直径が、後端側のスクリューフライト間の直径よりも大
   であるとともに、この直径が大となったスクリューフラ
   イト間に前記ラセン溝が設けられたことを特徴とする請
   求項１に記載の射出成形機用スクリュー。 ３　前記ラセン溝の少くとも一方の端部には、前記スク
   リューフライトに沿う平行溝が連なることを特徴とする
   請求項１に記載の射出成形機用スクリュー。