JPH031212Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、送材面の送材方向前側に設けた刃口
のすぐ後側に刃物支持板と替刃押え板とを分離可
能に固定し、両板の間に替刃ａを挟合固定するよ
うにした替刃式木工用超仕上鉋盤を産業上の利用
分野とし、調整ねじを刃物支持板のドライバー挿
入孔から挿入するドライバーにより替刃ａの突出
度を離隔的に調整する装置に係るものである。

（従来の技術） 前項に述べた替刃式木工用超仕上鉋盤は先端の
刃縁から後端の内端縁までを正確に一定寸法に仕
上げた替刃ａを一日中に数回も交換して使用して
いるもので、交換の都度刃縁の突出度を調整する
ことは事実上不可能であるのみでなく、加工木材
の材質、切削の程度に応じて突出度を加減する工
具により調整ができる構成になつていない。しか
し、調整ねじをドライバーにより調整して刃物の
送材面への突出度を決めれば作業能率上からも有
利である。

尤もドライバーにより刃物に設けた偏心軸を回
して刃先の突出度を調整する装置は実公昭58−
50779号公報に開示されているが、その構成は本
考案と著しく異なり本考案に応用できない。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、替刃式木工用超仕上鉋盤において、
最も重要な問題点になる替刃の突出度をドライバ
ーにより離隔的に調整できることを解決の課題と
するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、前項に述べた問題点を解決すること
を目的とするもので、刃口５より送材方向の後側
に刃物支持板６と替刃押え板７を分離自由に設
け、刃物支持板６の傾斜面先端に形成した替刃嵌
込溝８に替刃ａを嵌めて替刃押え板７により挟合
固定する装置において、前記刃物支持板６に設け
る替刃嵌込溝８の内側端面に、偏心ねじ１２もつ
調整ねじ１０の六角形孔１３を有する頭部１１を
回転自由に嵌める溝９を形成すると共に、替刃押
え板７に、前記の溝９に軸方向で合致するドライ
バー挿入孔１５を設け、該挿入孔１５から挿入す
るドライバーを前記頭部１１の六角形孔１３に係
合して調整ねじ１０を回転することを特徴とする
替刃式木工用超仕上鉋盤の替刃突出度調整装置に
係るものである。

（実施例） 第１図は本考案を旋す替刃式木工用超仕上鉋盤
１の概要を示すもので、ハンドル２により昇降す
る送材ベルト機構２ａを設け、送材テーブル３の
送材面を刃物支持部とし、その支持部に凹陥穴４
を設け、この凹陥穴４の送材方向の前側に刃口５
を取付け、送材方向後側に刃物支持板６の刃口５
に対応させて形成した斜面６ａの先端に替刃嵌込
溝８を設け、該溝８に替刃ａを嵌めて替刃押え板
７により挟合固定し、その替刃ａの刃先縁を送材
面から突出する。刃物支持板６と替刃押え板７と
は分離できるようにしたものである。

本考案はこのような刃物支持板６と替刃押え板
７とを分離可能にして設けた装置において、替刃
嵌込溝８の内側面８ａに、偏心ねじ１２を突出し
た調整ねじ１０の頭部１１の側面を臨ませ、該頭
部１１によつて替刃ａの刃先の送材面への突出度
を可変的に調整できるようにするものである。

第２図は、刃物支持板６と替刃押え板７を図示
したもので、刃物支持板６の前記の斜面６ａの先
端に形成した替刃嵌込溝８の内側端面８ａに接続
して調整ねじ１０の偏心ねじ１２を中心にした回
転を自由に嵌める溝９を設ける。

調整ねじ１０は頭部１１に替刃押え板７の方向
を向いた六角形孔１３を設けてなり、その頭部１
１を溝９に現わして偏心ねじ１２を刃物支持板６
のねじ孔にねじ込み、溝９のすぐ下側において刃
物支持板６に弾拡ばね１４を嵌めて替刃押え板７
に弾接する。また替刃押え板７には、各調整ねじ
１０の頭部に対応させドライバー挿入孔１５を設
け、ドライバーをドライバー挿入孔１５から第
２、３図矢線のように押し込み、六角形孔１３に
嵌めて係合し、その係合により調整ねじ１０を
右、左の何れの方向にでも回転できるようにす
る。

本実施例はドライバーによつて全部の調整ねじ
１０を回転して、弾拡ばね１４の作用により替刃
押え板７を押して替刃嵌込溝８を少し拡げ、新し
い替刃ａの内側縁を調整ねじ１０の頭部１１に図
のように突き当ててから、両板６，７を再び固定
して替刃ａを挟合する。該固定の前にドライバー
挿入孔１５からドライバーを挿入して六角形孔１
３に係合し調整ねじ１０を回転して替刃ａの突出
度を調整する。

（考案の効果） 本考案は刃物支持板６に設けた替刃嵌込溝８を
替刃押え板７により閉じて替刃ａを挟着する公の
構成において、替刃嵌込溝８の内側端面に連通す
る溝９を設け、その溝９に調整ねじ１０の六角形
孔１３を持つ頭部１１を現して替刃ａの後側端縁
を支持し、替刃押え板７に溝９と軸線を合わけて
設けたドライバー挿入孔１５からドライバーを挿
入して前記六角形孔１３に係合し、替刃押え板７
の外部から調整ねじ１０を回転できる構成にな
り、調整ねじ１０を在来にない構成により簡易廻
すことができる効果を有し、しかも構成、操作が
共に簡易であつて、信頼性のある作用を期待でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を旋す替刃式木工用超仕上鉋盤
の概要正面図、第２図は本実施例の一部切断側面
図、第３図はドライバー挿入孔１５の部分の拡大
縦断面図である。 ３……送材テーブル、４……凹陥穴、５……刃
口、６……刃物支持板、７……替刃押え板、８…
…替刃嵌込溝、ａ……替刃、９……溝、１０……
調整ねじ、１１……頭部、１３……六角形孔、１
２……偏心ねじ、１５……ドライバー挿入孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刃口５より送材方向の後側に刃物支持板６と替
   刃押え板７を分離自由に設け、刃物支持板６の傾
   斜面先端に形成した替刃嵌込溝８に替刃ａを嵌め
   て替刃押え板７により挟合固定する装置におい
   て、前記刃物支持板６に設ける替刃嵌込溝８の内
   側端面に、偏心ねじ１２もつ調整ねじ１０の六角
   形孔１３を有する頭部１１を回転自由に嵌める溝
   ９を形成すると共に、替刃押え板７に、前記の溝
   ９に軸方向で合致するドライバー挿入孔１５を設
   け、該挿入孔１５から挿入するドライバーを前記
   頭部１１の六角形孔１３に係合して調整ねじ１０
   を回転することを特徴とする替刃式木工用超仕上
   げ鉋盤の替刃突出度調整装置。