JPH031182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は洋灯吊具締結具に関し、天井面等の
床面から離れた遠隔の場所においても階段あるい
は踏み台等の足場を使用せずとも洋灯吊具を良好
に天井板に確実に取り付けたりあるいは取り外し
て、洋灯やその他吊り下げ看板等をその取り付け
た吊具に係止することができる洋灯吊具締結具の
提供にある。 第１図に示す如く洋灯吊具は、係止部が一部切
欠状の係止環１とされ、この係止環１の基部１ａ
の近傍外縁につば２が設けられ、このつば２から
延出する先端部が螺釘３とされて取付け部材に固
着される構造のものであつて、この係止環１は蛍
光灯やあるいは吊り看板等の係止部として良好に
用いられているものである。 このような洋灯吊具４は通常壁体やあるいは天
井面に取り付けられるものであるから、例えば、
天井面にこの洋灯吊具４をねじ込んで取り付ける
際には作業者ははしご、踏み台等の何らかの足場
を確保しなければならず、その足場のうえで作業
するため、作業性が非常に悪いものとなつてい
た。 更に加えて、洋灯吊具４を天井面に固着した
後、この洋灯吊具４に看板やあるいは蛍光灯等の
洋灯を吊り下げる際にも、同様に足場を確保して
作業しなければならないという欠点があつて、作
業上非常に問題があつた。 この考案は以上のような従来の欠点を解消せん
としてなされたもので、以下図面に基づいてこの
考案の一実施例を説明する。 第２図乃至第６図において、５は摺動板で、６
はこの摺動板５の先端部に穿設された洋灯吊具４
の係止環１と螺釘３の基部１ａが嵌出入できる略
円形の切欠孔である。 ７，８は摺動板５の軸線上に設けられた長孔
で、この図面の実施例においてはこの長孔７，８
を案内孔として摺動板５が上下に摺動自在とされ
ている。 第３図において示す９は側板で、１０，１１は
側板９に穿設されたボルト孔である。 このボルト孔１０の穿設位置は、前記摺動板５
の長孔７，８のそれぞれ最上位置に対応する位置
である。 第４図ＡおよびＢにおいて、１２は側板９ａ，
９ｂの基部９０，９０に脱着自在に取り付けられ
た遠隔棒である。 この遠隔棒１２は、任意長で伸縮自在あるいは
固定的に任意長の長さをもつ構成のものでもよ
い。 第４図Ａ拡大図で、１３は側板９近傍から斜め
上方へ延出する係止線棒で、この係止線棒１３の
基部の折り曲げ端１３ａを側板９ａ，９ｂ間を連
結するボルト１４に挿通して係止線棒１３を側板
９ａに固定し、かつＶ字状の折り曲げ端１３ｂを
看板や洋灯等の引つ掛け部として利用する。 第４図Ａ，Ｂ及び第５図Ａ，Ｂには、この係止
線棒１３は図示されていないがこの考案の実施例
には係止線棒１３は必要である。 第４図Ａおよび第４図Ｂはこの考案に係る洋灯
吊具締結具４の摺動板５が摺動最低位置に固定さ
れている状態の側面及び正面図であり、同じく、
第５図Ａ，Ｂは摺動板５が側板９ａ，９ｂより最
上方へ突出した状態の側面図及び正面図である。 このような構成からなるこの考案に係る洋灯吊
具締結具は、第６図Ａに示す如く、まず摺動板５
を第５図Ａ，Ｂの如く上方へ突出させ、洋灯吊具
４を摺動板５の切欠孔６に挿入する。 尚、この際、第６図Ｂ示の如く洋灯吊具４のつ
ば２を摺動板５の切欠孔６の上端面に当接するよ
うに嵌入する。 この状態で摺動板５を下方に向かつて摺動させ
ると、洋灯吊具４のつば２が停止材となつて所定
位置で摺動板５の落下は停止される。第６図Ｃ。 このように洋灯吊具４を締結具内に装置した状
態で、遠隔棒１２を操作者が握持し、ついで床面
から操作者が天井面に向かつて突き出して洋灯吊
具４の螺釘３を天井面に当接し、更に遠隔棒１２
を手で回転させることによつて洋灯吊具４の螺釘
３をねじ込んでいけば洋灯吊具４は天井面に螺入
されて固定されることとなる。 このような状態で遠隔棒１２を少し下方に下げ
ると、洋灯吊具４は天井面に固定されているため
摺動板５もこの洋灯吊具４に支持されてそのねじ
込み位置に固定され、一方側板９ａ，９ｂは遠隔
棒１２に従つて下方に移動し、洋灯吊具４の係止
環１を被覆する側板９ａ，９ｂがはずれ洋灯吊具
４の係止環１は解放されることとなる。 この状態で、洋灯吊具４の固定位置から左右い
ずれかの方向へ遠隔棒１２をずれすと、洋灯吊具
４は天井壁面に残り、締結具は係止環１から外れ
ることとなる。 このようにした後、第６図Ｄ，Ｅに示す如く洋
灯吊具４に係止を要する看板１５あるいは係止具
１６を係止線棒１３のＶ字状折り曲げ端１３ｂに
引つかけて、遠隔棒１２を差し出して洋灯吊具４
の係止環１にこれらを引つ掛けると看板１５ある
いは係止具１６が、洋灯吊具４に係止されること
となる。 又、洋灯吊具４を天井面１７から取り外す際に
は摺動最低位置まで摺動板５を低下せしめ、この
状態で側板９ａ，９ｂの間にすなわち摺動板５の
上部に生じている空間１８内に洋灯吊具４の係止
環１を挟み込み、この状態で螺脱する方向に遠隔
棒１２を回転させれば洋灯吊具４は天井壁面から
螺脱されることとなる。 以上詳述した如くこの考案に係る洋灯吊具締結
具は非常に簡便な構造で床面等から天井面等の遠
隔位置であつても足場を確保せずに、極めて簡易
に洋灯吊具を取付けたりあるいは取じ外ずしたり
あるいはこの洋灯吊具に係止物を遠隔位置から引
つ掛けることができる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は洋灯吊具の外観説明図、第２図はこの
考案に使用する摺動板の平面説明図、第３図はこ
の考案の一実施例で使用する側板の平面説明図、
第４図Ａ，Ｂはこの考案の一実施例に係る洋灯吊
具締結具の摺動最低位置の側面及び正面説明図、
第５図Ａ，Ｂは同じくこの考案の一実施例で使用
する洋灯吊具締結具の摺動板最上位置状態を示す
側面図及び平面図、第６図Ａ乃至Ｆはこの考案の
一実施例に係る洋灯吊具締結具の使用状態説明図
である。 １……係止環、１ａ……基部、３……螺釘、４
……洋灯吊具、５……摺動板、６……切欠孔、９
……側板、１２……遠隔棒、１３……係止線棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端部に洋灯吊具の係止環とこの係止環から延
   出する螺釘の基部が嵌出入できる略円形の切欠孔
   が穿設された摺動板と、この摺動板を摺動自在に
   支持しかつ摺動板の摺動移動位置で上記切欠孔を
   両側部から被覆ししかも摺動最低位置で摺動板上
   部に空間を形成する２枚の側板と、この側板の基
   部に取り付けられる遠隔棒と、側板近傍から斜め
   上方へ延出する係止線棒とからなる洋灯吊具締結
   具。