JPH03115600A - 冷間圧造用鋼線の製造方法 - Google Patents

冷間圧造用鋼線の製造方法

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JPH03115600A
JPH03115600A JP25093589A JP25093589A JPH03115600A JP H03115600 A JPH03115600 A JP H03115600A JP 25093589 A JP25093589 A JP 25093589A JP 25093589 A JP25093589 A JP 25093589A JP H03115600 A JPH03115600 A JP H03115600A
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wire
pickling
electrolytic
steel wire
phosphate
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JP25093589A
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Katsunori Morishige
森重 勝則
Takashi Sasaki
敬 佐々木
Hideji Fukushima
福島 秀治
Hajime Fukiganehara
吹金原 肇
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25FPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC REMOVAL OF MATERIALS FROM OBJECTS; APPARATUS THEREFOR
    • C25F1/00Electrolytic cleaning, degreasing, pickling or descaling
    • C25F1/02Pickling; Descaling
    • C25F1/04Pickling; Descaling in solution
    • C25F1/06Iron or steel

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明はボルト、ナツト及び小ねじ等の締結部品並びに
自動車及び電気機器等の各種機械部品を冷間圧造によっ
て製造するための素材である冷間圧造用鋼線の製造方法
に関する。
[従来の技術] 線材に冷間で圧縮、押出し、圧穿、転造及び剪断等の1
又は2以上の加工を加えて締結部品又は機械部品を製造
する冷間圧造においては、炭素鋼線が素材として使用さ
れている。
この冷間圧造用炭素鋼線は、従来、以下のようにして製
造されている。先ず、原線を所定径に冷間伸線加工した
後、球状化焼鈍する。次いで、コイル状に巻回された線
材を酸洗い槽内の酸洗い液に浸漬してバッチ酸洗い処理
することにより、熱処理工程にて生成した表面スケール
を除去する。
その後、線材を水洗及び/又は中和処理した後、リン酸
塩被膜処理して線材の表面をリン酸亜鉛等のリン酸塩に
より被覆し、加工性を向上させる。
次いで、このリン酸塩被膜処理後の線材を製品径まで冷
間伸線加工すると、冷間圧造用炭素鋼線が製造される。
しかしながら、このバッチ式の酸洗い処理では、コイル
状の線材を酸洗い液に浸漬するため、コイルの線材同士
の重なり部等は酸洗い液に接触しに<<、酸洗い条件が
不均一になるという欠点がある。このため、酸洗い処理
後の線材表面の清浄度が不均一になり、凹凸が大きくな
る。この酸洗い処理の不均一は線材の長手方向及び円周
方向のいずれにも発生する。
そして、このような酸洗い条件の不均一が存在すると、
後工程のリン酸塩被膜処理においてリン酸塩皮膜の厚さ
にバラツキが発生し、このため圧造加工性にも局部的な
バラツキが生じてしまうという問題点がある。
この酸洗い処理の不均一を解消するために、酸洗い液へ
の浸漬時間を長(することも考えられるが、そうすると
生産能率が悪くなるという欠点がある外、浸漬時間を長
くしてもそれに見合う均一性の改善効果は得られない。
このように酸洗いの不均一によって生じるリン酸塩皮膜
の付着むらは、冷間圧造工程におけるリン酸塩皮膜の剥
離及びダイス詰り等のトラブル発生の原因となっている
そこで、本願出願人は塩酸を収納した複数の電解槽中に
線材をストランド状で通過させる電解酸洗い方法を提案
した(特開平1−13B997号公報及び特開平!−1
38999号公報)。
この方法においては、線材を均一に酸洗い処理すること
ができると共に、比較的迅速に酸洗い処理することがで
きるので、電解槽の長さを実用上許容できるものにする
ことができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このストランド式の電解酸洗い方法によ
り酸洗い処理して製造された冷間圧造用炭素鋼線はその
圧造加工性が必ずしも十分なものではなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
均一に酸洗い処理することができると共に、圧造加工性
が優れた高品質の線材を高生産性で製造することができ
る冷間圧造用鋼線の製造方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するだめの手段] 本発明に係る冷間圧造用鋼線の製造方法は、球状化焼鈍
後の炭素鋼線材を複数の電解セル中に順次走行させ前記
電解セル内の酸洗い液中に連続的に又は断続的に浸漬し
て電解酸洗いする工程と、この電解酸洗い後の線材をリ
ン酸塩処理液に連続的に又は断続的に浸漬してリン酸塩
皮膜で被覆する工程とを存し、前記電解酸洗い工程は、
前記酸洗い液による電解処理時間t(秒)と電流密度d
(A/dm” )との積tdが111500以下となる
条件で電解酸洗いすることを特徴とする。
〔作用コ 本発明においては、球状化焼鈍後の線材を複数の電解セ
ル中に順次走行させて電解セル内の酸洗い液中に連続的
に又は断続的に浸漬することにより、焼鈍処理により生
成したスケール等を除去する。
次いで、必要に応じて線材を水洗等した後、線材をリン
酸塩処理液に連続的に又は断続的に浸漬して線材表面に
リン酸塩を被覆する。このように、線材を連続的に又は
断続的に酸洗い液及びリン酸塩処理液中に浸漬するので
、生産性が優れていると共に、酸洗い処理の不均一も防
止される。
そして、本発明においては、電解酸洗い処理時間tと、
電流密度d (A/d川2用との積tdが8500以下
になるように電解条件を設定する。
リン酸塩被膜処理によって線材表面に形成されるリン酸
塩皮膜は、線材表面との間の密着性が良好であることが
必要である。このリン酸塩皮膜の密着性が悪いと、リン
酸塩皮膜の剥離が発生し、圧造加工性が低下する。
そこで、本願出願人はこのリン酸塩皮膜の線材表面に対
する密着性について種々実験研究した結果、以下の事実
を知見した。
先ず第1に、リン酸塩皮膜の密着性はその結晶粒の大き
さに影響を受け、結晶粒が小さい方が密着性が良好にな
る。逆に、結晶粒が大きくなると、リン酸塩皮膜が線材
表面から剥離しやすくなる。
第1図は密着性が良好であったリン酸塩皮膜を光学顕微
鏡により500倍に拡大して撮影した光学顕微鏡写真で
ある。この第1図に示すように、密着性が良好なリン酸
塩皮膜はその結晶粒が小さい。
一方、第2図は密着性が劣っていたリン酸塩皮膜を光学
顕微鏡観察した結果を示す光学顕微鏡写真(500倍)
である。この第2図に示すように、密着性が低いリン酸
塩皮膜はその結晶粒が大きい。
従って、密着性を高めるためには、結晶粒が小さいリン
酸塩皮膜を形成する必要がある。尚、ここでいう密着性
とは、加工した後に線材表面に残留したリン酸塩皮膜の
程度によって評価したものである。
第2に、リン酸塩皮膜の結晶粒の大きさは電解酸洗い処
理により得られた線材の表面状態に著しい影響を受ける
。第3図及び第4図は電解酸洗い処理後の線材表面の状
態を示す光学顕微鏡写真(倍率500倍)である。第4
図に示す光学顕微鏡写真は電解酸洗い処理が過剰であっ
たために、線材表面が研磨面になった場合の表面状態を
示す。このように線材表面が研磨された場合には、この
線材表面をリン酸塩被膜処理すると、得られたリン酸塩
皮膜は結晶粒が大きくなる。一方、第3図に示すように
、電解酸洗い処理が第4図の場合よりも軽度であり、電
解酸洗い処理によりスケールは十分に除去されているも
のの、線材の表面状態が研磨面ではない場合には、リン
酸塩被膜処理により結晶粒が小さいリン酸塩皮膜が形成
される。従って、結晶粒が小さいリン酸塩皮膜を形成す
るためには、延いては密着性が良好なリン酸塩皮膜を形
成するためには、電解酸洗い処理が過度にならないよう
に、適度のものにする必要がある。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものである
。即ち、本願発明者等は電解処理条件と得られたリン酸
塩皮膜の結晶粒の大きさ及び密着性との関係について実
験的に究明した結果、電解酸洗い処理における電解酸洗
い処理時間tと、電流密度dとの積tdを電解酸洗い処
理の程度を示す指標とし、この積tdを8500以下と
することにより、結晶粒が小さく、密着性が優れたリン
酸塩皮膜が得られることを見い出した。
また、この積tdの下限値は、線材のスケール付着量及
び鋼種等に応じて変化するものであり、スケールが十分
に除去されるものに設定すればよい。通常の球状化焼鈍
熱処理及び鋼種の場合には、積tdを3500以上に設
定すれば、十分にスケールを除去することができる。
このように電解酸洗い処理条件を設定することにより、
前工程の熱処理により生成したスケールを十分に除去す
ることができると共に、後工程にて線材表面にリン酸塩
皮膜を極めて優れた密着性で被覆することができる。
なお、本発明において、加工性とは線材を実際の製品に
圧造する際の加工精度及び潤滑性等をいう。
[実施例コ 以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して説
明する。
第5図は本発明の実施例方法にて使用する電解酸洗い装
置を示す断面図である。
この電解酸洗い装置においては、複数個(図示例は、N
α1.Nα2〜Nα8の8個)の電解セルが仕切り壁に
より仕切られて隣接し、−列に配列されて設けられてい
る。
各電解セルの電解槽1間の仕切り壁には線材Wが挿通す
るための孔が設けられており、線材Wの移動方向(図中
矢印にて示す)の最上流側の電解槽1の外壁には、線材
Wの入口4が穿設されている。また、線材Wの移動方向
の最下流側の電解槽1の外壁には線材Wの出口5が穿設
されている。
各電解槽1内には塩酸等の電解酸洗い液2が貯留されて
いる。この電解酸洗い液2は入口4及び出口5から若干
漏出し、その漏出骨が常時補給されるようになっている
なお、この人口4及び出口5を設けずに、線材Wを電解
槽1の外壁内面に沿って電解槽1内に導入し、又は外壁
内面に沿って電解槽1から導出することとしてもよい。
各電解槽1内の酸洗い液2内には、平板状の1対の不溶
性電極3がその面を垂直にして線材Wの通過域を挟んで
対向するように配設されている。
この電極3はカーボン材等の酸洗い液2に不溶性の材料
で形成されていて、例えば第6図(a)。
(b)に示すような寸法(単位は關)を有している。な
お、電極3は走行線材Wを等距離で挟み、又は囲むよう
に配置すればよく、第5図及び第6図に示す板状のもの
に限らずリング状、半割りリング状、フ字状又は箱杖等
の種々の形状及び配列のものを使用することができる。
本実施例においては、炭素鋼線の原線を冷間伸線加工し
た後、球状化焼鈍する。そして、この焼鈍熱処理後の線
材Wを第5図に示す電解装置の最上流側の電解槽1内に
その人口4を介して導入し、各電解槽1を順次通過させ
た後、最下流側の電解槽1からその出口5を介して外部
に導出する。
この場合に、各電極3には線材Wに対して正又は負の電
圧が印加されている。これにより、電解酸洗い液2内に
浸漬して電解槽1を通過する線材Wは、正極性と負極性
とが交互に組み合わされた条件で電解酸洗いを受け、そ
のスケール等が除去される。
このように線材Wを各電解槽1に順次走行させて繰り返
し連続的に電解酸洗いを実施する場合、その電解酸洗い
条件は以下のように設定することが好ましい。
先ず、酸洗い液2としては、塩酸(HCf)を使用する
。この塩酸を酸洗い液として使用することにより電解酸
洗い力を大幅に向上させ、その処理速度を高めて線材W
の浸漬時間を短縮することができる。このような効果を
得るためには、先ず、HCI濃度を5乃至35%(重量
%)の範囲に調節する必要がある。HCI 78度が5
%未満では酸洗い力が弱く、逆に35%を超えるとガス
及びミスト量が増加して作業環境が悪くなるので、好ま
しくない。
また、電解酸洗い液2の浴温は、10乃至60°Cの範
囲に規制することが好ましい。浴温が10℃未満の場合
は酸洗い力が弱り、60℃を超えるとHClの蒸発消耗
量が増加して処理コストが高くなるので、好ましくない
本実施例においては、電解酸洗い処理時間tとその電流
密度dとの積tdが8500以下になるように電解処理
条件を設定する。これにより、スケールを十分に除去す
ることができると共に、電解酸洗い処理が過度になって
線材表面に研磨面が発生してしまうことを防止すること
ができる。
但し、この電流密度は、線材Wと不溶性電極3との間に
流れる電流I (A)を、線材を効表面積S (dog
2)  (線材と不溶性電極とが相対する線材の部分で
電極と最短距離にある部分)で除した値とする。
なお、その他の電解酸洗い条件については特に制限する
必要はないが、不溶性電極3として比重が1.7以上の
カーボン材を使用することにより、特に酸洗い力の向上
が期待できる。また、電解セル数は適宜状めることがで
きるが、通常、6個以上が好ましい。更に、線材Wに対
する電極極性の配列は、第5図及び後述する第8図及び
第9図に示す如く、正極性・負極性・正極性・負極性・
・・のように正極性と負極性とを交互に組合わせた形と
する外、正極性・正極性・負極性・負極性・・・又は負
極性・正極性拳負極性・正極性・・・のように組合わせ
ることもできる。この電極極性の組み合わせは、目的に
応じて適宜選択すればよい。
上述の繰り返し電解酸洗い方法によれば、線材の走行速
度を高速にしても、優れたスケール除去効果が得られる
。例えば、線材の走行速度が200m/秒以上の高速の
場合でも、脱スケール性が優れており、作業環境上の問
題が発生しないと共に、処理コストが低い。
このよイにして、線材を電解槽1内の酸洗い液2中に連
続的に浸漬させて電解酸洗い処理を施した後、第7図に
示すリン酸塩被膜処理装置により、線材Wの表面にリン
酸塩を被覆する。このリン酸塩被膜処理装置は、槽9内
にリン酸亜鉛溶液等の処理液10が貯留されており、プ
ーリー11に案内された線材Wがこの処理液10内に浸
漬されてその被膜処理装置を通過するようになっている
このように、線材Wがリン酸塩被膜処理液10内に浸漬
して走行する間に、その表面にリン酸塩の皮膜が形成さ
れる。
酸洗い処理後の線材Wは必要に応じて水洗及び/又は中
和処理を受けた後、そのまま、即ち、コイルに巻き取ら
れることなく直接リン酸塩被膜処理槽9に供給され、連
続的にリン酸塩被膜処理される。このように、インライ
ンで酸洗い及びリン酸塩被膜処理を施すので、線材Wは
電解槽1及び処理槽9内を同一の速度で走行するため、
各処理時間を調節するためには、処理槽9内で線材Wを
複数回ターンさせることが好ましい。このターン回数を
調整することにより、リン酸塩被膜処理時間を所定のも
のに調節することができる。また、この酸洗い工程とリ
ン酸塩被膜工程との工程の連続化により生産性も向上す
る。
本実施例においては、線材Wが適度の酸洗い処理を受け
ているので、結晶粒が小さいリン酸塩皮膜を形成するこ
とができる。これにより、リン酸塩皮膜の線材表面に対
する密着性が向上し、圧造用炭素鋼線材として優れた加
工性を得ることができる。
第8図(a)は本発明の他の実施例にて使用する電解酸
洗い装置を示す図であり、同図(b)に示すように、不
溶性電極3aはリング状をなし、この不溶性電極3aの
中空部に線材Wを通過させるものである。そして、第8
図(a)に示すように、この不溶性電極3aから構成さ
れる電解セルを複数個(図示例の場合は8個)、線材W
の走行方向に適長間隔をおいて配列しである。この電解
セルは2個1組で絶縁材6を介して組合わせられ、各組
の電解セル対を線材Wの走行方向に並べて配列されてい
る。そして、HC!電解酸洗い液2を貯留した槽8から
高圧ポンプPで汲み揚げた電解酸洗い液2をヘッダーバ
イブ7を介して中空の不溶性電極3aへ導き、中空内で
電解酸洗い液2をジェット噴射状に流して線材Wと接触
させながら、線材Wを電解酸洗いする。本装置の場合、
電解酸洗い液2を線材Wの走行方向と平行又は角度をも
たせた方向から0.7〜1.7m/秒の流速を有する流
体として流すことにより、更に一層酸洗い効果を向上さ
せることが可能である。
本実施例においても、中空の不溶性電極3a及び絶縁体
6により電解セルが構成され、各電解セル内に供給され
ている酸洗い液2に線材Wが浸漬される。そして、線材
Wがこの相互に離隔配置された各電解セル内を通過して
この電解セル内の酸洗い液2へ断続的に浸漬されること
により、第5図に示す実施例と同様の効果が得られる。
また、本実施例においては、酸洗い液2が所定の流速で
線材Wの長手方向に通流しているので、線材Wに対して
常に新鮮な酸洗い液が供給されることになり、極めて高
い効率で電解酸洗い処理がなされる。
第9図は本発明の更に他の実施例にて使用する電解酸洗
い装置を示す模式図である。
単位電解槽20は、線材Wの走行方向の上流側及び下流
側に設けられた導電性の壁21に、線材Wが挿通するた
めの入口22及び出口23を備えている。また、この壁
21間には円筒状をなす絶縁体24が介装されていて、
壁21及び絶縁体24により囲まれた空間に電解酸洗い
液2が充満するようになっている。各電解槽20の絶縁
体24の下端部には導入孔25が穿設されていて、この
導入孔25を介して配管26が各電解槽20内と共通的
に連通している。この配管26は電解酸洗い液の貯留タ
ンク(図示せず)と連結されており、送給ポンプ(図示
せず)により電解酸洗い液2が加圧状態(例えば、0.
8〜5kg/cm2程度)にて導入口25を介して電解
槽内に供給される。
単位電解槽20は線材走行方向に所定間隔をおいて複数
個rシデムに配列され、走行線材Wは各単位電解槽内を
順次走行し、通過するが、単位電解槽内には0.8〜5
kg/Cm2程度の加圧状態にて電解液が充満されてい
るので、その人口22及び出口23から電解酸洗い液2
が噴射状態で排出され、ジェット噴流27となる。従っ
て、走行線材Wの周囲では図中矢印の如く電解液2が線
材走行方向に平行又は略平行に噴射され、線材走行方向
に対して層状に順方向流及び対向流が形成される。
単位電解槽20の加圧圧力が上記範囲であって、電解槽
20間の間隔が500mm以下の場合には、順方向流及
び対向流同士が衝突した部分では乱流域が形成される。
このため、走行線材Wは、単位電解槽20を通過する際
、少なくとも電解液の対向流及び順方向流と線材表面全
周にて接触し、電解液の瞬間的な入れ替えが達成される
ことになり、効率的な電解処理が可能となる。なお、順
方向流との接触よりも対向流との接触の方が線材走行速
度との相対速度差が大きい。
また、乱流域が形成されるように単位電解槽を接近させ
て配置し、又は電解酸洗い液の加圧レベルを調整すれば
、乱流域で線材表面の活性化が一層促進され、高速且つ
効率的な電解処理がなされる。
このような効果を得るためには、単位電解槽を少なくと
も2個配置すればよいが、処理目的、処理液、電解条件
、線材走行速度及び電解槽内の加圧状態等の種々の要因
に応じて適宜の数の単位電解槽を配置すればよ(、通常
、6〜14個の単位電解槽を設置する。
尚、電解酸洗い液として塩酸を用いた例で説明したが、
塩酸に替えて硫酸等を使用できることはいうまでもない
次に、本発明の実施例方法により実際に圧造用炭素鋼線
材を製造した結果について説明する。
爽丘此1 線径が5,5■の炭素鋼線材(材質は5WRCH)を線
径が2.9mmになるように冷間伸線加工し、常法に従
って球状化焼鈍処理した。そして、第5図又は第8図に
示す酸洗い装置によりこの線材を電解酸洗い処理した。
酸洗い液は濃度が10%の塩酸を使用した。また、電解
セルは第5図又は第8図に示すように8個である。
電解酸洗い後の炭素鋼線は水洗し、第3図に示すリン酸
塩被膜処理装置により、リン酸塩皮膜を形成した。処理
液はリン酸亜鉛溶液を使用した。
このリン酸塩被膜処理時間は15秒である。
これらの条件にて、電解酸洗い処理及びリン酸塩被膜処
理を実施し、その酸洗い処理時間を及び電流密度dを種
々変化させて得られたリン酸塩皮膜の密着性を試験した
これらの試験結果を下記第1表に示す。
但し、第1表の密着性欄において、Oは密着性が良好で
あったもの、×は密着性が不良であり、剥離しやすかっ
たものである。
この第1表からtdが8500以下である場合には、密
着性が優れたリン酸塩皮膜が得られる。これに対し、t
dが9000以上の場合には、リン酸塩皮膜の密着性が
劣る。
爽直健1 第9図に示す電解酸洗い装置を使用して、線材を電解酸
洗い処理した。そして、電解酸洗い処理時間を及び電流
密度dを種々変化させて、得られたリン酸塩皮膜の密着
性を試験した。
この試験結果を下記第2表に示す。
第1表 第2表 この第2表に示すように、電解酸洗い装置が実施例1の
場合と異なっても、同様に積tdが8500以下である
場合には、リン酸塩皮膜の密着性が優れているのに対し
、積td力月2000の場合には、リン酸塩皮膜の密着
性が劣る。
[発明の効果コ 以上説明したように本発明によれば、炭素鋼線材を複数
の電解セルの酸洗い液中に連続的に又は断続的に浸漬し
て酸洗いすると共に、リン酸塩被膜処理液中に連続的に
又は断続的に浸漬してリン酸塩皮膜を形成し、この酸洗
い処理時間tとその電流密度dとの積tdを8500以
下に設定したから、密着性が優れたリン酸塩皮膜を形成
することができ、加工性が優れた冷間圧造用炭素鋼線材
を極めて高効率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はリン酸塩皮膜の結晶粒を示す光学顕
微鏡写真(倍率500倍)、第3図及び第4図は線材の
表面状態を示す光学顕微鏡写真(倍率500倍)、第5
図は本発明の第1の実施例方法にて使用する電解酸洗い
装置を示す断面図、第8図はその電極の寸法を示す模式
図、第7図は同じくリン酸塩被膜処理装置を示す模式的
斜視図、第8図は本発明の他の実施例方法にて使用する
電解酸洗い装置を示す断面図、第9図は本発明の更に他
の実施例にて使用する電解酸洗い装置を示す模式図であ
る。 1;電解槽、2;酸洗い液、3.3a:電極、6;絶縁
材、9;処理槽、10;IJン酸塩処理液20;単位電
解槽 第 ■ 1ン1 弔 図 第 3 図 第 図 (b) 第 図 (2) 0 第 図 手続補正書 (方式) %式% 事件の表示 平成1年特許願第250935号 2゜ 発明の名称 冷間圧造用鋼線の製造方法 3、補正をする者 事件との関係    特許出願人 住所 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号名称
   (1,19)株式会社 神 戸 製 鋼 所代表
者亀高素吉 4、代理人 住所 東京都港区浜松町2丁目3番29号 磯山第2ビル4階(〒105) 5、補正命令の日付(発送臼) 平成1年12月26日 6、補正の対象 明細書及び図面 7、補正の内容 (1)明細書第24頁第18行乃至第20行目に、「第
3図及び第4図は線材の表面状態を示す光学顕微鏡写真
(倍率500倍)」とあるのを、「第3図及び第4図は
線材の表面状態を示す写真(倍率500倍)をそのまま
トレースした図」に訂正する。 (2)図面の第3図及び第4図を添付の図面の如く訂正
する。 以上

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)球状化焼鈍後の鋼線材を複数の電解セル中に順次
    走行させ前記電解セル内の酸洗い液中に連続的に又は断
    続的に浸漬して電解酸洗いする工程と、この電解酸洗い
    後の線材をリン酸塩処理液に連続的に又は断続的に浸漬
    してリン酸塩皮膜で被覆する工程とを有し、前記電解酸
    洗い工程は、前記酸洗い液による電解処理時間t(秒)
    と電流密度d(A/dm^2)との積tdが8500以
    下となる条件で電解酸洗いすることを特徴とする冷間圧
    造用鋼線の製造方法。
  2. (2)前記電解酸洗い工程は、前記線材の走行方向に所
    定間隔をおいて配列された複数個の電解槽内に前記線材
    を順次通過させてその電解槽内の酸洗い液中に断続的に
    浸漬させるものであり、前記各電解槽内の酸洗い液は前
    記電解槽内に加圧状態で充満され、その線材の入口及び
    出口から外方に噴出されていることを特徴とする請求項
    1に記載の冷間圧造用鋼線の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012179647A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Sumitomo Metal Ind Ltd 冷間鍛造用鋼線の製造方法
CN105648318A (zh) * 2016-02-25 2016-06-08 邢台钢铁有限责任公司 一种具有高的低温高速扭转性能的精制线材及其生产方法和用途
JP2016520188A (ja) * 2013-06-05 2016-07-11 ウォー・ジン・インダストリアル・カンパニー・リミテッド ディーゼルエンジン用グロープラグの金具及びその製造方法
CN111893276A (zh) * 2020-08-03 2020-11-06 宝钢金属有限公司 一种环保耐热高温合金钢丝制备方法

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