JPH03109147A - 自動車のニープロテクタ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エアバッグユニットとニープロテクタとを備
えた自動車におけるニープロテクタ構造に関するもので
ある。

（従来の技術） 近年、車両衝突時における乗員保護の千金を図るべく、
エアバッグユニットの装着がなされるようになってきて
おり、助手席の乗員保護のためのエアバッグユニットも
提案されている。この助手席用のエアバッグユニットは
、例えば特開昭５８−２３７５６号公報に開示されてい
るように、車体の車室内前面部の比較的高い位置に配設
されるが、助手席には子供が着座せずに立った姿勢でい
る場合等もあることから、エアバッグユニットのエアバ
ッグが膨らむ際の衝撃緩和を図るべく、上記公報に開示
されているように、エアバッグユニットの下側に該エア
バッグユニットよりも後方側に張り出す棚状張出部材を
設け、これにより、エアバッグユニットと乗員との間に
所要の距離を確保する工夫もなされている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、車両衝突時における乗員保護を一層確実
ならしめるべくニープロテクタをも備えている自動車に
おいては、該ニープロテクタが棚状張出部材の下側に設
けられることとなるため、次のような不都合を生ずる。

すなわち、車両衝突時上記ニープロテクタに当接した膝
は、該ニープロテクタを前方のみならず上方にも変位せ
しめることがあり、あるいは、ニープロテクタ自体は上
方に変位しなかった場合であっても、乗員の膝がニープ
ロテクタを前方に変位させながらまたは変位させた後上
方に変位することがある。このようにニープロテクタあ
るいは乗員の膝が上方に変位すると、その変位の程度に
よっては、上記棚状張出部材をも上方に変位あるいは変
形させることとなり、このため、車両衝突により棚状張
出部材の上方において膨らんで乗員の上体を拘束してい
るエアバッグも棚状張出部材に押圧されることが考えら
れ、このような場合には、エアバッグ展開角度が変化す
ることとなるため、エアバッグユニットの乗員保護性能
を十分に発揮させる上で不都合を生ずる。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、車両衝突時におけるエアバッグユニットの乗員保護
性能を十分に発揮させることのできる自動車のニープロ
テクタ構造を提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明に係る自動車のニープロテクタ構造は、棚状張出
部材の内部に所定の上方変位抑制手段を設けることによ
り、上記目的達成を図るようにしたものである。

すなわち、車体の車室内前面部に、エアバッグユニット
と、このエアバッグユニットの下方に位置するニープロ
テクタと、このニープロテクタおよび前記エアバッグユ
ニット間に位置して前記エアバッグユニットよりも後方
側に張り出す棚状張出部材とが設けられた自動車におけ
るニープロテクタ構造であって、前記棚状張出部材の内
部に、車両衝突時における前記ニープロテクタまたは該
ニープロテクタに当接した乗員の膝の所定量以上の上方
変位を抑制する上方変位抑制手段が設けられていること
を特徴とするものである。

上記「所定量以上」とは、上方に変位した二プロテクタ
または乗員の膝により、棚状張出部材を、乗員拘束中の
エアバッグの展開角度に変化を生ぜしめるほどに変位あ
るいは変形させることとなる変位量を意味する。

（発明の作用および効果） 上記構成に示すように、棚状張出部材の内部に、車両衝
突時におけるニープロテクタまたは該二プロテクタに当
接した乗員の膝の所定量以上の上方変位を抑制する上方
変位抑制手段が設けられているので、車両衝突よりニー
プロテクタ上方の棚状張出部材が変位あるいは変形して
乗員拘束中のエアバッグの展開角度を変化させるのを未
然に防止することができ、これにより、車両衝突時にお
けるエアバッグユニットの乗員保護性能を十分に発揮さ
せることができる。

（実　施　例） 以下添付図面を参照しながら本発明の実施例について詳
述する。

第１図は、本発明に係る自動車のニープロテクタ構造の
一実施例を示す、第２図の１−１線断面図であり、第２
図は、上記実施例を備えた車体の要部を示す斜視図であ
る。

第２図に示すように、車体の車室内前面部には、インス
トルメントパネル１０が車幅方向に延設されており、該
インストルメントパネル１０の助手席前方部分は前方に
凹んで形成され、この凹んだ部分には、エアバッグユニ
ット１２が設けられている。

そして、インストルメントパネル１０の下側には、ニー
プロテクタ１４が設けられており、また、インストルメ
ントパネルｌＯのエアバッグユニット１２の下側部分に
は、該エアバッグユニット１２よりも後方に張り出す棚
状張出部材たる棚状張出部１０ａが形成されている。

第１図に示すように、エアバッグユニット１２は、エア
バッグＩＢと、このエアバッグ１６を折り畳んだ状態で
収容するハウジング１Ｂと、このハウジング１８内にガ
スを供給してエアバッグ１６を膨らませるガス発生器２
０と、膨らんだエアバッグＩ６が当接することにより薄
肉脆弱部２２ａにおいて上下に分割するリッド２２とを
鋺えてなり、ブラケット２４．２６および２８を介して
ダッシュアッパパネル３０および車幅方向に延設された
バイブ状のインパネメンバ３２に固定されている。そし
て、このエアバッグユニット１２は、車両衝突時、衝突
センサからの検出信号により作動し、エアバッグＩＢを
図示２点鎖線で示すような展開角度で膨らませるように
なっている。

インストルメントパネル１０の棚状張出部１０ａは、断
面略Ｃ形に形成され、その後端部は、エアバッグユニッ
ト１２作動時のエアバッグＩＢ展開初期の高い圧力およ
びこのとき分割するリッド２２から乗員を保護すべく、
リッド２２の位置より所定長後方に位置している。

ニープロテクタ１４は、インストルメントパネルｌＯの
棚状張出部ｌＯａの下端部と路面−で前方に向けて斜め
下方に延びるニープロテクタプレート３４が、Ｓ形部材
３６を介してインパネメンバ３２に支持されてなり、車
両衝突時、乗員の膝がニープロテクタプレート３４に当
接するとＳ形部材３Ｂがつぶれて衝撃エネルギの吸収を
図るようになっている。

このとき、乗員の膝は、Ｓ形部材３Ｂのつぶれに伴いニ
ープロテクタプレート３４と共に前方に変位するが、そ
の際あるいはその直後上方へ変位することがある。

インストルメントパネルＩＯの棚状張出部１０ａの内部
、すなわち、棚状張出部１０ａの前方側のＣ形空間部に
は、車両衝突時乗員の膝が所定量以上上方に変位するの
を抑制する上方変位抑制手段たる円弧状ハニカム材３８
が設けられている。この円弧状ハニカム材３８は、上向
きに凸の円弧状に形成されたハニカムコア４０と上面板
４２と下面板４４とからなり、上面板４２の前端部が下
方に下面板４４まで回り込んで形成され、該上面板４２
の前端部においてインパネメンバ３２に固着され、その
後端部は棚状張出部１０ａの後端部近傍まで延びている
。

第３図に示すように、円弧状ハニカム材３８のハニカム
コア４０は、上記円弧の半径方向にセルが形成されてな
り、また、下面板４４の円弧の曲率半径は、乗員の膝頭
の曲率半径より大きな値に設定さレテいる。これらハニ
カムコア４０および下面板４４は、アルミ、樹脂等の材
質からなり所定値以上の荷重でつぶれるようになってお
り、一方、上面板４２は、鉄、アルミ、ＦＲＰ等の材質
で厚肉に形成され、容易に変形しないよう高い剛性が付
与されている。

上記円弧状ハニカム材３８の組付けは、まず、上面板４
２をインパネメンバ３２に溶着し、その後、予め下面板
４４が接着されたハニカムコア４０を上面板４２に接着
することにより行われるようになっている。

次に本実施例の作用について説明する。

第１図に示すように、車両衝突が発生すると、衝突セン
サからの検出信号によりエアバッグユニット１２が作動
して、エアバッグｔｅが所定の展開角度で膨らみ、これ
により、前方に慣性移動しようとする助手席の乗員の上
体を受は止める。一方、このとき、乗員の下体も前方に
慣性移動し、その膝がニープロテクタプレート３４に当
接する。そして、Ｓ形部材３Ｂをつぶしながらニープロ
テクタプレート３４と共に膝も前方に変位し、さらに膝
は上方にも変位する。

しかしながら、ニープロテクタ１４上方の棚状張出部ｌ
ｅａの内部には円弧状ハニカム材３８が設けられている
ので、上方に変位した膝は、この円弧状ハニカム材３８
の下面板４４に受は止められる。なお、この下面板４４
は円弧状に形成されているため、膝は滑ることなく確実
に受は止められることとなる。

そして、この下面板４４から膝に作用する反力は、ハニ
カムコア４０のつぶれによる衝撃エネルギ吸収作用によ
り減殺され、これにより膝の保護が図られる。また、円
弧状ハニカム材３８の上面板４２は、高剛性が付与され
ているので、膝からの上向き荷重に対してもほとんど変
形することはなく、また図示の位置からほとんど変位す
ることもない。したがって、インストルメントパネル１
０の棚状張出部１０ａおよびエアバッグユニット１２も
、略図示の位置に保持されることとなり、これにより、
棚状張出部１０ａがエアバッグＩＢあるいは分割したリ
ッド２２等に干渉して乗員拘束中のエアバッグ１Ｂの展
開角度を変化させることもなくなり、エアバッグユニッ
ト１２の乗員保護性能を十分に発揮させることができる
。

また、本実施例によれば、円弧状ハニカム材３８の上面
材４２が棚状張出部１０ａの後端部近傍まで延びている
ので、車両衝突時エアバッグ１Ｂにより乗員拘束がなさ
れる前に乗員の上体が棚状張出部１０ａに当接した場合
においても、乗員とエアバッグユニット１２のリッド２
２との間に所要の距離を確保することができる。

なお、本実施例においては、円弧状ハニカム材３８が乗
員の膝の上方変位を抑制するものとして説明したが、ニ
ープロテクタの構造によっては、車両衝突時ニープロテ
クタ自体が上方に大きく変位することも考えられる。こ
のような場合においても上記円弧状ハニカム材３８を設
けることにより、ニープロテクタの上方変位を抑制する
ことができることは言うまでもなく、上記実施例同様に
エアバッグユニット１２の乗員保護性能を十分に発揮さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る自動車のニープロテクタ構造の
一実施例を示す、第２図の１−１線断面図、 第２図は、上記実施例を備えた車体の要部を示す斜視図
、 第３図は、上記実施例の円弧状ハニカム材を単品で示す
斜視図である。 ＩＯ・・・インストルメントパネル １０ａ・・・棚状張出部（棚状張出部材）１２・・・エ
アバッグユニット １４・・・ニープロテクタ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 車体の車室内前面部に、エアバッグユニットと、このエ
   アバッグユニットの下方に位置するニープロテクタと、
   このニープロテクタおよび前記エアバッグユニット間に
   位置して前記エアバッグユニットよりも後方側に張り出
   す棚状張出部材とが設けられた自動車におけるニープロ
   テクタ構造であって、 前記棚状張出部材の内部に、車両衝突時における前記ニ
   ープロテクタまたは該ニープロテクタに当接した乗員の
   膝の所定量以上の上方変位を抑制する上方変位抑制手段
   が設けられていることを特徴とする自動車のニープロテ
   クタ構造。