JPH03107424A - カムシャフトの製造方法 - Google Patents

カムシャフトの製造方法

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Publication number
JPH03107424A
JPH03107424A JP24336989A JP24336989A JPH03107424A JP H03107424 A JPH03107424 A JP H03107424A JP 24336989 A JP24336989 A JP 24336989A JP 24336989 A JP24336989 A JP 24336989A JP H03107424 A JPH03107424 A JP H03107424A
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JP
Japan
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camshaft
wear
resistance
temperature
cam
Prior art date
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Pending
Application number
JP24336989A
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English (en)
Inventor
Katsuya Ouchi
大内 勝哉
Yoshifumi Yamamoto
義史 山本
Shigezo Osaki
茂三 大崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカムシャフトの製造方法に関し、特に高出力エ
ンジンに使用されるカムシャフトの耐摩耗性、耐ピツチ
ング性の向上を図ったカムシャフトの製造方法に関する
(従来の技術) 近年エンジンの出力は急速に高出力化しており、この高
出力化に伴い、カムシャフトのカム部には、より高い面
圧が加わるようになってきている。
このため、カム部の耐摩耗性、耐熱性、耐腐食性等の物
性を向上させるべく、カムシャフトは従来、次のような
方法にて製造されていた。
(1)カム部を形成する金属基材の表面層を、レーザビ
ーム、電子ビーム等のビーム熱エネルギやTIG溶接等
のアーク熱エネルギ等で再溶融して硬化させ、金属基ヰ
3表面に耐摩耗性合金チル層を形成する方法。
(2)カム部を形成する金属基材の表面に、高合金化用
の金属粉末を、粉末のまま供給したり、溶媒に分散させ
てコーティングしたりあるいはバインダーでシート化し
て貼付するかした後、これら高合金化用の金属粉末と共
に金属基材表面を、レザビーム、電子ビーム等のビーム
熱エネルギやTIG溶接等のアーク熱エネルギ等で再溶
融し、金属基材表面に耐犀粍性高台金チル層を形成する
方法。
以上のような再溶融法によって得られるチル層は微細な
組織であり、カムシャフトのカム部に優れた耐摩耗性、
耐熱性、耐腐食性等の物性を付与する。
尚、再溶融処理に際して、予熱処理を施すようにした手
法が、特開昭59−93831号公報で提案されている
(発明が解決しようとする課題) しかし、上述した(1)、(2)の方法は、いずれも金
属基材の表面層をビーム熱エネルギやアーク熱エネルギ
等で急激に加熱して再溶融するため、次のような問題が
ある。
すなわち、カム部の表面層に、再溶融時の熱歪により引
張残留応力が発生する。
しかも、このような熱エネルギに晒されるカム部表面層
の熱影響部がマルテンサイトに変態するため、カム部表
面層の引張残留応力が増加する。
また−膜内には、再溶融処理の後にカム部の表面層に対
して仕上げ研削加工を施すが、この仕上げ研削加工によ
っても残留応力が発生する。
従って、製品化されるカムシャフトには、上記の熱歪及
びマルテンサイト変態に基因する引張残留応力に、研削
加工による残留応力が加わり、大きな残留応力が存在す
ることとなる。
そしてこの大きな残留応力により、エンジン運転中カム
シャフトのカムノーズ部にピッチングが発生し、その剥
離祠が周辺部祠に巻き込まれてしまうといった事故が発
生するおそれがあった。またこのようなピッチングによ
り、カム部の接触長さが縮小化し、これに伴ってカム部
の面圧が増大し、結果的にカム部の異常摩耗を誘発する
可能性もあった。
本発明は以上の諸点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的とするところは、カム部表面に再溶融合金チル層
を形成して製造されるカムシャフトにピッチングが発生
するのを規制できる(すなわち、耐ピツチング性に優れ
る)と共に、耐摩耗性にも優れるカムシャフトの製造方
法を提案するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明に係るカムシャフトの製造方法は、上記目的を達
成するために、カム部表面を再溶融処理し、その後カム
部を低温で焼鈍しするようにしたことを特徴とする。
低温焼鈍しの処理温度としては、300℃未満であるこ
とが好ましい。
(作 用) 本発明では、先ずカム部表面を、上述した方法(1)、
(2)と同様にして再溶融処理する。
この再溶融処理により、カム部表面に微細組織の耐摩耗
性(高)合金チル層が形成され、カム部表面の耐摩耗性
、耐熱性、耐腐食性等の物性が向上する。
次に、耐摩耗性(高)合金チル層を低温で焼鈍しする。
ここに、焼鈍し処理の温度が低温(すなわち、少量の熱
量)であるため、熱は表面の耐摩耗性(高)合金チル層
には達するものの、カム部の内部には及ばない。
従ってカム部内部は加熱されることがなく、焼鈍し時の
熱影響を受けることはない。
一方、表面の耐摩耗性(高)合金チル層は、低温で(す
なわち、穏やかに)加熱される。この結果として、耐摩
耗性(高)合金チル層中の引張残留応力が解放されて引
張残留応力を低減させることができ、これにより耐摩耗
性(高)合金チル層の耐摩耗特性、耐ピツチング特性が
向上する。
このとき、焼鈍し処理の温度が低温であるため、耐摩耗
性(高)合金チル層の微細な組織はそのまま維持され、
優れた耐摩耗性、耐熱性、耐腐食性等の物性はそのまま
保持される。
このような作用を発揮させるためには、焼鈍し温度を1
50℃以上で300℃未満とすることが好ましい。
150℃未満であると、加熱効果がなくなって引張残留
応力が解放されず、引張残留応力の低減効果を得ること
ができなくなる。
逆に、300℃を越えると、耐摩耗性(高)合金チル層
の組織に熱影響が及び、微細な組織が一部あるいは大部
分消失して硬度が低下し、耐摩耗性、耐熱性、耐腐食性
等の物性が損なわれてしまう。しかも、カム部内部にま
で熱影響が及ぶおそれがあり、カム部内部に熱歪等が生
じてカム部内部において引張残留応力が発生することが
ある。
また、低温焼鈍しの加熱手法としては、真空熱処理炉法
1通電加熱法等が好ましい。とりわけ通電加熱法は、内
部を加熱せずに表面層のみを加熱する上で最適な加熱法
である、断続加熱を容易に行うことができるため、−層
好ましい。
(実 施 例) 以下に、本発明の好適な実施例について詳述する。
実施例1〜3 先ず、鋳鉄性カムシャフトのカム部の表面を研削して黒
皮を除去した後に、このカム部表面にアクリル系の接着
テープで合金粉末シートを接む固定する。
この合金粉末シートは、その組成がMo;2゜5〜15
.0w1%、  P ; 0. 5−3. 0w1%、
Cr;10wt%以下、  C; 1. 5−5. 0
w1% Fe;残で、粒度か100メツシユアンダーの
合金粉末とアセトンで希釈したアクリル樹脂とを混練後
、厚さ0.1〜1.0mmでシート状に成形したもので
ある。
そしてこのシートを接着固定した後、カムシャフトを窒
素ガスの雰囲気内で1時間、温度300℃で脱ろう処理
し、アセトン、アクリル樹脂を除去する。
この後、表1の条件てTIGトーチからのアーク熱にて
高合金再溶融処理し、耐摩耗性高合金チル層を形成する
表1 高合金再溶融処理のTTG条件 以上のようにして高合金再溶融処理したカムシャフトを
、真空熱処理炉で以下の条件にて低温焼鈍し処理した。
実施例]:昇温速度5〜10℃/分 150℃×1.5時間保持後、炉冷 実施例2:昇温速度5〜b 200℃×1.5時間保持後、炉冷 実施例3:昇温速度5〜b 290℃×1.5時間保持後、炉冷 これら低温焼鈍し処理品のカムノーズ部につき、歪ゲー
ジ法で残留応力を測定し、またモータリングテストを実
施してピッチングの発生状況と摩耗状況を観察した。
この結果は、表2に示す通りであった。
更に、実施例1〜3のいずれにおいても、カムノーズ部
の基地硬さはHv775〜780を示し、硬さの低下は
見られなかった。
比較例1 低温焼鈍し処理を行わない高合金再溶融処理を行なった
だけの処理品のカムノーズ部につき、実施例1〜3と同
様の残留応力測定及びモータリングテストによるピッチ
ング発生状況と摩耗状況の観察を行った。
この結果は、表2に示す通りであった。
またカムノーズ部の基地硬さはHv785を示し、表2
からも明らかなように耐摩耗性は良好な結果を示したが
、ピッチングは多数発生した。
比較例2〜4 実施例1〜3と同様の高合金再溶融処理を行なった後の
カムシャフトを、以下の条件にて真空熱処理炉で焼鈍し
処理した。
比較例2:昇温速度5〜1 130℃×1゜ 比較例3:昇温速度5〜1 400℃×1゜ 比較例4:昇温速度5〜1 600℃×1゜ 0℃/分 5時間保持後。
O℃/分 5時間保持後。
0℃/分 5時間保持後。
炉冷 炉冷 炉冷 これら比較例2〜4の焼鈍し処理品のカムノーズ部につ
き、実施例1〜3と同様の残留応力測定及びモータリン
グテストによるピッチング発生状況と摩耗状況の観察を
行った。
この結果は、表2に示す通りであった。
またカムノーズ部の基地硬さは、比較例2では比較例1
と同程度であり、耐摩耗性は良好であった。しかし、比
較例3のカムノーズ部の基地硬さはHv670、比較例
4のそれはHv 520と、いずれも小さな値を示して
おり、表2から明らかなように摩耗量は大幅に増加した
表2から明らかなように、残留応力が低減し、耐摩耗特
性、耐ピツチング特性とも向上させるには、150℃以
上300℃未満の低温焼鈍し処理を行うことが重要であ
ることが判る。
また、300℃を超えると材料特性(高合金再溶融処理
部の硬度)が低下し、摩耗量が増加することが判る。
実施例4 実施例1〜3の高合金再溶融処理した後のカムシャフト
を、通電加熱法にて低温焼鈍し処理した。
この例では1サイクルを30秒とし、このうち最初の1
0秒間は電流値40Aで通電ONとし、残りの20秒は
通電をOFFとする断続加熱を行い、290℃まで昇温
し、最終サイクル(すなわち、290℃まで昇温するサ
イクル)の後、放冷して焼鈍し処理した。
なお、270℃まで昇温した時点及び280℃まで昇温
した時点で、若干の冷却を行なった。
第1図は、通電加熱によって低温焼鈍しを行なった際の
カムシャフトの温度変化を示すグラフで 2 ある。
そしてこのような焼鈍し処理品のカムノーズ部につき、
実施例1〜3と同様の残留応力測定及びモータリングテ
ストによるピッチング発生状況と摩耗状況の観察を行っ
た。
この結果は、残留応力は3kg1”/InAであり、カ
ムノーズ部の基地硬さの低下も見られず、耐摩耗特性、
耐ピツチング特性ともに良好であった。
(発明の効果) 以上詳述した本発明によれば、カムシャフトのカム部表
面の再溶融処理時に発生した引張残留応力を、その後に
実施する低温焼鈍し処理により解放させることができ、
残留する引張応力を低減させることができる。この結果
、製品化されるカムシャフトには大きな引張残留応力が
存在せず、ピッチングが発生するのを効果的に抑制する
ことができ、耐摩耗特性、耐ピツチング特性に優れたカ
ムシャフトを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に採用される通電加熱の際の処理を示す
グラフである。 特5′1出願人 ン ダ 株式公刊 代 理 人 弁理上 色 健 輔 同

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カム部表面を再溶融処理し、その後該カム部を低
    温で焼鈍しするようにしたことを特徴とするカムシャフ
    トの製造方法。
  2. (2)前記低温焼鈍しの処理温度が、300℃未満であ
    る請求項1記載のカムシャフトの製造方法。
JP24336989A 1989-09-21 1989-09-21 カムシャフトの製造方法 Pending JPH03107424A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005090618A1 (de) * 2004-03-18 2005-09-29 Hegenscheidt-Mfd Gmbh & Co. Kg Verfahren zum erhöhen der dauerfestigkeit von kurbelwellen
JP2011230614A (ja) * 2010-04-27 2011-11-17 Nsk Ltd 車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法

Cited By (2)

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