JPH0310575B2 - - Google Patents

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JPH0310575B2
JPH0310575B2 JP5217385A JP5217385A JPH0310575B2 JP H0310575 B2 JPH0310575 B2 JP H0310575B2 JP 5217385 A JP5217385 A JP 5217385A JP 5217385 A JP5217385 A JP 5217385A JP H0310575 B2 JPH0310575 B2 JP H0310575B2
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leaching
solution
raw material
precipitate
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Rodorigesu Domingo
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Intevep SA
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Publication of JPH0310575B2 publication Critical patent/JPH0310575B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B7/00Working up raw materials other than ores, e.g. scrap, to produce non-ferrous metals and compounds thereof; Methods of a general interest or applied to the winning of more than two metals
    • C22B7/02Working-up flue dust
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G31/00Compounds of vanadium
    • C01G31/02Oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B23/00Obtaining nickel or cobalt
    • C22B23/04Obtaining nickel or cobalt by wet processes
    • C22B23/0407Leaching processes
    • C22B23/0415Leaching processes with acids or salt solutions except ammonium salts solutions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B34/00Obtaining refractory metals
    • C22B34/20Obtaining niobium, tantalum or vanadium
    • C22B34/22Obtaining vanadium
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は炭素質バナジウムを含有する原材料よ
りバナジウムを取り出し、他の金属濃度を低下さ
せる方法に関するものである。特に、本発明は、
浸出助長剤の存在において、バナジウムを浸出、
回収するために含有する原材料を浸出し、浸出さ
れた溶液よりバナジウムを除去するようにしてバ
ナジウムを含有する原材料よりバナジウムを取り
出す方法に関するものである。
従来の技術 石油産業及びその他の産業における種々の商業
的生産過程においては、比較的高濃度のバナジウ
ム及びニツケルを含み、更に比較的低い濃度の他
の金属を含む副産物が生成される。多くの場合、
副産物の性質は異なる。即ち、バナジウムは酸化
価は、そのバナジウムを含む副産物によつて異な
つている。原料として用いられる副産物は、例え
ば、1中に22gのバナジウムを含む酸性液、バ
ナジウム燃料の原子炉パワープラントから排出さ
れる50%以上の五酸化バナジウム(V2O5)を含
む固形物、パワープラントより捕集され、4.17%
以上の濃度のバナジウムを含有するフライアツシ
ユ、ガス化過程より発生し12%以上のバナジウム
を含むフレキシコーク(flexicoke)のようなも
のである。
現在、バナジウムを含有する材料よりバナジウ
ムを除去し、ニツケル等のその他の金属の濃度を
低下させるために種々の方法が用いられている。
バナジウムを含有する材料よりバナジウムを回収
する工程は、通常浸出工程よりはじめられ、この
浸出工程において、硫酸等の苛性溶液にて処理さ
れる。前記の工程は、バナジウムが陽イオンを最
高の酸化レベルまで酸化させることによつて構成
されている。即ち、この工程においてバナジウム
は5価の状態に酸化される。バナジウムが溶液中
にて5価の状態に酸化されたのち、浸出された溶
液を、例えばNaOH、アンモニア(NH3)、塩化
アンモニウム等の凝固剤にて処理して、五酸化バ
ナジウム(V2O5)及びメタバナジ酸アンモニウ
ム(NH4VO3)を凝固させる。例えば、カナダ
特許783006号に示される浸出は、炭質のバナジウ
ム含有材料、例えば、炭質の原鉱、フレキシコー
ク、デルードコーク、20%重量比以上の有機物を
含む炭素含有原鉱等に用いた場合には、上記の硫
酸を苛性溶液として用いても、バナジウムがその
酸化状態のために及び/又はバナジウムが炭化水
素に付着しているので、容易に溶解されないため
に、効果的に侵出が行えない。アメリカ特許第
3840637号には、高い割合で炭化カルシウムを含
む原鉱よりバナジウムを回収する方法が示されて
いる。アメリカ特許に示されている方法によれ
ば、原鉱がローストされ、その後二酸化硫黄にて
なる酸性ガスを用いて浸出する。しかし乍ら、こ
の方法においても、炭質のバナジウム材料を処理
する場合には、浸出が効果的に行なえないものと
なつている。バナジウムを回収するために塩をロ
ーストする代表的方法は、アメリカ特許第
3733193号に開示されている。しかしながら、こ
のアメリカ特許第3733193号に示す方法も炭質の
バナジウム原鉱に用いた場合には、バナジウムの
回収がうまく行なえないものとなつていた。ま
た、アメリカ特許第4243639号には、燃料炭から
バナジウムを回収する方法が示されており、この
方法によれば、燃料炭をアルカリ金属のガス化触
媒の存在下において蒸気によつてガス化してバナ
ジウムを含む無機質の灰を回収し、この無機質の
灰を水中にて浸出する。このアメリカ特許第
4243639号の方法は、複雑で、コストが高く、し
かも燃料炭がガス化過程で破壊してしまう欠点を
有している。
発明の解決をしようとする問題点 上記に鑑みて、経済性に優れ、しかも広い範囲
のバナジウム含有原料、特に炭質の原料より、バ
ナジウムを除去回収する方法が望まれている。
そこで、本発明の主要な目的は、広範囲のバナ
ジウムを含有する原料よりバナジウムを除去回収
する方法を提供しようとするものである。
本発明の、より具体的な目的はバナジウムを含
有する原料より、バナジウムを浸出する方法を提
供することにある。
本発明の、もう一つの目的は、浸出助長剤の存
在下において、苛性溶液によりバナジウムを含有
する原料を浸出する方法を提供することにある。
また、本発明の更にもう一つの目的は、安価
に、バナジウムを含有する炭質原料よりバナジウ
ムを回収する方法を提供することにある。
問題を解決するための手段 上記の目的を容易に達成するために、本発明
は、炭素質バナジウムを含有する原材料よりバナ
ジウムを取り出し、他の金属濃度を低下させる方
法に関するものである。特に、本発明は、浸出助
長剤の存在下において、バナジウムを浸出、回収
するために含有する原材料を浸出し、浸出された
溶液よりバナジウムを除去するようにしてバナジ
ウムを含有する原材料よりバナジウムを取り出す
方法に関するものである。
本発明の第一の構成によれば、バナジウムを含
有する原料を供給する工程と、前記バナジウムを
含有する原料を、主に、五酸化バナジウム、三酸
化バナジウム、ナトリウム、カルシウム、カリウ
ムの次亜塩素酸塩、過酸化物、二酸化塩素、及び
その混合物にて成る群より選択される侵出助長剤
を含む酸性溶液によつて浸出する工程とにて成る
バナジウムを含有する副産物よりバナジウムを浸
出する方法が提供される。
本発明の第二の構成によれば、バナジウムを含
有する原料を供給する工程と、前記バナジウムを
含有する原料を、主に、五酸化バナジウム、三酸
化バナジウム、ナトリウム、カルシウム、カリウ
ムの次亜塩素酸塩、過酸化物、二酸化塩素、及び
その混合物にて成る群より選択される侵出助長剤
を含む酸性溶液によつて浸出する工程と、浸出し
た原料より飽和酸性溶液を分離する工程と、沈澱
剤により前記飽和溶液のPHを5.5乃至6.5に調整し
て3価または4価の状態で沈澱させる工程と、前
記沈澱物を溶液より分離、乾燥する工程と、乾燥
した沈澱物を約500℃乃至1000℃の温度の炉にて
空気及び塩の存在下で加熱して前記バナジウム沈
澱物を酸化させて5価の状態にして水溶性塩反応
生成物を形成する工程と、前記5価のバナジウム
溶液をフイルタにかけ、その結果得られる溶液の
PHを約2に調整してバナジウムを沈澱させる工程
とにて成るバナジウムを含有する副産物よりバナ
ジウムを除去、回収する方法が提供される。
本発明の方法においては、バナジウム及びその
他の金属を含有する液体、酸化物としてバナジウ
ムを含有する固体及び前記の液体と固体の混合物
を原材料として用いることが出来る。本発明によ
れば、浸出助長剤がバナジウムを含有する材料中
のバナジウムを強制的に溶解させる。浸出助長剤
の性質及び量は、原料の性状及び理論値に基づい
て決定される。例えば、フレキシコーク、デイレ
ードコークのようにバナジウムが炭化水素に付着
し、及び/又は3価の状態にて存在している炭質
の材料においては、本発明による浸出助長剤とし
ては、酸性溶液中において、浸出される材料中の
バナジウムとは異なる原子価で存在するイオン化
されたバナジウムが用いられる。バナジウムを含
有する原材料中のバナジウムと浸出助長剤との酸
化度の違いによつて、系内にこれを平衡するため
の変化が起こり、従つて、材料から溶液へのバナ
ジウムの移動が起こる。炭質の原材料を用いる場
合の浸出助長剤として、次亜塩素酸ナトリウム
(HaOCl)を用いることも出来る。次亜塩素酸ナ
トリウムは炭質原材料の表面を酸化して、材料の
硬い表面が苛性溶剤によつて湿潤出来るように
し、浸出を可能とする。バナジウム材料が湿潤出
来ない場合、及び異なる酸化度のバナジウムが含
有されている場合には、次亜塩素酸ナトリウムと
溶液中のバナジウムが組合せて用いられれば効率
のよい浸出が行い得る。
浸出された溶液をフイルターにかけたのちに、
単一の工程において溶液のPHを変化させることに
より、バナジウムとニツケルを沈澱させることが
出来る。溶液のPHを6に調整することによつて、
バナジウムを3価及び4価の状態で沈澱させ、PH
を9に増加させて、ニツケルを沈澱させる。沈澱
物は、メタバナジ酸ナトリウム(sodium
metabanade)を形成するために、焼精製する工
程を効果的に行うために必要な全ての要素を含ん
でいる。他の有用な金属は、水洗によつてメタバ
ナジ酸ナトリウムを一旦溶液としたのち、フイル
タにかけて取り出される。
実施例 図は、本発明による方法を示している。本発明
の方法は、基本的に三つの工程にて構成されてお
り、工程Aは浸出工程であり、工程Bは沈澱工程
であり、工程Cは精製工程である。浸出工程Aに
おいては、単一のバナジウム含有原材料又は複数
の原材料の組合せにてなるバナジウム原料は、ラ
イン10を経て浸出ゾーン12に供給される。こ
の浸出ゾーン12において、バナジウム原料は、
ライン16を経て供給される浸出助長剤の存在下
においてライン14を経て供給される苛性溶液に
接触される。苛性溶液としては、例えば硫酸、塩
酸、硝酸等の種々の酸性溶液を用いることが可能
であるが、硫酸を用いることが望ましい。浸出助
長剤の性質及び量は、原料中に含有されるバナジ
ウムの状態及びその濃度に応じて、浸出助長剤が
バナジウムを溶液中に浸出させるように選択され
る。一般に浸出されるバナジウム原料中に含有さ
れるバナジウムとは溶液中において異なる原子状
態のイオン状態のバナジウムが用いられる。これ
に用いるバナジウムは五酸化バナジウムが望まし
いが、三酸化バナジウムを用いることも出来る。
浸出助長剤の酸化度がバナジウム原料中のバナジ
ウムのものと異なることによつて、系は平衡する
ように変化させて、バナジウムを原料より溶液中
に浸出させる。原料が炭質のバナジウム材料であ
る場合には、ナトリウム(Na)、カルシウム
(Ca)カリウム(K)の次亜塩素酸塩、過酸化
物、二酸化塩素等の酸化剤が浸出助長剤として有
効であり、これらの酸化剤は、炭質材料の表面を
酸化させて、苛性溶液により固形表面が湿潤され
るようにして効果的に浸出を行なわせることにな
る。また、バナジウム材料が湿潤することが困難
で、異なる酸化度のバナジウムが材料中に含有さ
れている場合には、バナジウムの浸出助長剤との
前記の次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤を組合せ
て用いれば、有効な浸出助長剤となる。
上記のバナジウム含有原料の浸出は20乃至90℃
の温度で行なわれる。好ましくは、浸出を行なう
温度は60乃至90℃の範囲とし、浸出時間は1乃至
4時間、好ましくは1乃至2時間とする。バナジ
ウム材料の性質によつては、浸出過程で浸出ゾー
ン内にて溶液を撹拌することが有効である。溶液
の撹拌は例えばかき混ぜ等の周知の方法で行うこ
とが出来る。浸出が完了したのち、溶液はライン
18を通つて分離ゾーン20に導入される。分離
ゾーン20においては、浸出された原料は、飽和
浸出溶液より分離され、原料の性質に応じてライ
ン22を通じて回収され、廃棄される。飽和浸出
溶液は通常1以下のPHとなつており、原料によ
り、ppm単位から1中に数グラムの単位の広い
範囲でバナジウムを含有する。飽和浸出溶液は、
ライン24を介して、沈澱槽26に導入される。
本発明によれば、バナジウムとニツケルは、こ
の沈澱槽26にて単一の工程で沈澱される。この
時、沈澱されるバナジウムは3価及び4価であ
る。沈澱槽26内にて、飽和浸出溶液は、ナトリ
ウム(Na)、カリウム(K)及びカルシウムの水
酸化物等の、ライン28を介して供給される沈澱
剤に接触される。本発明の好適実施例によれば、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを沈澱剤とし
て用いることが望ましい。水酸化カルシウムを用
いた場合、カルシウムが飽和浸出溶液を汚染する
おそれがある。一方、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムを用いた場合、以下に説明するように、
ナトリウム及び/又はカリウムの存在によつて炉
42内にて反応生成物を形成させる。この沈澱工
程で起こり得る酸塩基反応は通常発熱反応である
ので、反応物は室温若しくは理論的に20℃に維持
して溶液中の要素の溶解性を低下させて沈澱を促
進させる。沈澱槽26内の飽和浸出溶液のPHは
5.5乃至6.5、好ましくは6.0乃至6.2の範囲に調整
される。水酸化ナトリウム又はその他の沈澱剤を
用いてPHを調整することによつて、バナジウムは
3価又は4価の状態で沈澱する。PHの調整後、溶
液中に残留するバナジウム粒子は、水酸化カルシ
ウム、酸化カルシウム又はその混合剤等の沈澱剤
をライン30を通して供給することによつて、凝
固する。その後、沈澱槽26内のPHは約8.5乃至
9.5、好ましくは約9に調整される。これによつ
て、浸出溶液中のニツケルが沈澱する。沈澱を終
つた溶液は、沈澱槽26よりライン32を通つて
分離器34に送られる。分離器34内において、
溶液は濾過され、排液は塩酸、硫酸、硝酸等の酸
性溶液にて中和させる。排液の中和剤としては塩
酸を用いることが望ましい。上記の方法によれ
ば、非常に多量のバナジウム、ニツケルが沈澱さ
れ、排液中に残留するバナジウム、ニツケルの量
は、飽和浸出溶液のバナジウム、ニツケルの濃度
との関係において、バナジウムは6ppm以下、ニ
ツケルは1ppm以下となることが研究室において
確認されている。図には明確に示されていない
が、若し排液中におけるバナジウム濃度が6ppm
以上となつた場合には、バナジウムの濃度に応じ
て水酸化カルシウムを濾過された液体に追加し
て、液中に残留するバナジウムの余剰分を凝固回
収する。沈澱物はその後ライン36を経てドライ
ヤ38に導入されて乾燥され、ドライヤ38から
ライン40を経て炉42に送られる。炉の温度は
約500℃乃至1000℃に調整されており、好ましく
は、750℃乃至1000℃に維持される。理論的には
炉の温度は950℃とすることが望ましい。炉は溶
融アルミナ反応器に並列されている。炉にはライ
ン44を経て炉の大きさ及び原料の炭素含有量に
応じた量の空気が導入されている。この空気の量
は、沈澱物中に含まれるバナジウムが反応生成物
を形成し水溶性塩となるように調整される。ナト
リウム又はカリウムの水酸化物が反応生成品を形
成する沈澱剤として用いられた場合には、反応生
成品を形成するのに充分なナトリウム、カリウム
が溶液中に含まれていることになる。ナトリウム
やカリウムが必要量含まれておらず、又はナトリ
ウム塩かカリウム塩が沈澱剤として用いられない
場合には、空気とともにナトリウム又はカリウム
を加える。炉内にライン40を通つて、供給され
る沈澱物に加えフレキシコーク又はフライアツシ
ユが炉に導入される。このフレキシコーク又はフ
ライアツシユは必要量のナトリウム又はカリウム
を含有している。炉42より出された生成物は、
冷却器にて冷却され、スラツジは粉砕され約70℃
〜100℃温度の熱水中に溶解される。スラツジを
水溶させたのち、溶液中には五酸化バナジウムが
存在し、他の金属は固体の状態となつている。そ
の後、溶液はライン48を通つて分離器50に送
られ、この分離器内にて溶液が濾過され、溶液中
の固体はライン52から再精製工程に送られる。
その後、溶液はライン54を経て沈澱槽56に送
られ、沈澱槽56にて単に塩酸等の酸性溶液をラ
イン58を介して供給してPHを調整してバナジウ
ムは純粋五酸化バナジウムを得ることが出来る。
その後、溶液は分離器60に導入され、分離器内
にて濾過され、固体はライン62を介してドライ
ヤ64に送られ、多少のバナジウムが残留する液
体はライン66を回して回収され、更に処理され
る。バナジウムを含有する溶液はライン68を介
してライン16に帰還して浸出ゾーン12に、浸
出助長剤として供給され又は更に処理されるため
に沈澱槽26に導入される。
以下の実験例は、本発明による方法を説明する
ためのものであり、これらの実験例は本発明を特
定するものではないことは銘記されるべきであ
る。また、以上の実験例における浸出助長剤、沈
澱剤、温度とは、用いる原料に応じて適宜変更さ
れるものである。
実験例 1 この実験例における原料としてはフレキシコー
ク150gを用いられ、原料の含有するバナジウム
濃度は15.58重量%であつた。原料は、浸出ゾー
ン内にて、硫酸20重量%の溶液1500mlに接触され
た。本発明においては、次亜塩素酸ナトリウム8
重量%の溶液にてなる150mlの浸出助長剤が硫酸
を含む前記の溶液に付加される。浸出ゾーンの溶
液槽の温度は可変速度モータを用いてガラス棒を
約25rpmに回転させてかき混ぜる撹拌が行なわれ
ている間、80℃に維持される。上記による浸出を
4時間行つたのち、溶液は濾過され、水洗され、
乾燥され、及び浸出されたフレキシコークはバナ
ジウムの含有量を得るための分析した。この結
果、1251ppm、99.2%のバナジウムが次亜塩素酸
ナトリウムにてなる浸出助長剤を用いた浸出によ
りフレキシコークより回収された。
濾過された飽和浸出溶液500mlは約22g/の
濃度となり、2g/のニツケルを含んでおり、
この溶液は、沈澱槽に送られた。沈澱槽において
飽和浸出溶液のPHを水酸化ナトリウム40重量%含
有する溶液を添加して6.7に調整してバナジウム
を3価及び4価の状態で沈澱させた。溶液の温度
は室温に維持した。溶液のPHを調整すると、バナ
ジウムが沈澱し、溶液中に残留したバナジウム
は、水酸化カルシウム32gを投入し、溶液のPH及
び潜在力が安定するまで混合したときに凝固し
た。これによつて、溶液のPHは、水酸化ナトリウ
ム40重量%を加えることによつて、9.2となり、
溶液中のニツケルが沈澱した。溶液は、その後、
沈澱槽より排出され、濾過され、排液は塩酸にて
中和された。この排液中のバナジウム濃度は
6ppm以下となり、ニツケルの濃度は1ppm以下と
なつた。
上記により得られた沈澱物は、乾燥され、950
℃の温度の炉に投入される。炉による加熱は約4
時間空気の存在下で行なわれた。この結果得られ
た反応生成物は、その後90℃に冷却され、これに
よつてバナジウムは5価の溶液となつた。この
後、溶液は濾過され、得られた液体のPHは塩酸溶
液と加えて2に調整された。上記によつて、90%
のバナジウムが五酸化バナジウムとして沈澱し
た。この五酸化バナジウムが乾燥され、最終生成
物としての五酸化バナジウムとなつた。
実験例 2 原料として粒径が180ミクロン乃至250ミクロン
のバナジウム1055ppmを含有するデイレードコー
クス150gを浸出ゾーンに投入した。浸出ゾーン
内にて、硫酸20重量%の溶液1500mlにデイレード
コークスを接触させた。本発明による、浸出助長
剤としては、次亜塩素酸ナトリウム8重量%の溶
液150mlに五酸化バナジウム18gを添付した化合
物を浸出ゾーンの硫酸溶液に以下の要領で加え
た。酸化剤として作用しデイレードコークスの湿
潤性を向上する次亜塩素酸ナトリウムを、デイレ
ードコークスと硫酸を含む浸出ゾーンに投入し
た。次亜塩素酸ナトリウム投入後、デイレードコ
ークスと次亜塩素酸との接触時間約10分間を経過
してから、浸出ゾーンに五酸化バナジウムを投入
した。なお、五酸化バナジウムは、硫酸溶液に溶
解させて、デイレードコークス投入前に浸出ゾー
ンに供給することも出来る。浸出槽の温度は、可
変速度モータを用いてガラス棒を、225rpmで駆
動してかき混ぜて撹拌する間、80℃に維持した。
上記の浸出を約4時間行つたのち、溶液を濾過、
水洗、乾燥した。浸出されたデイレードコークス
を分析してバナジウムの含有量を測定したとこ
ろ、浸出されたデイレードコークスには640ppm
バナジウムが含有されており、約40%のバナジウ
ムが、浸出ゾーンにおける浸出によりデイレード
コークスより浸出されたことが判明した。デイレ
ードコークス中のバナジウムの粒径のより小さい
ものを用いればバナジウムの回収率及び浸出率が
向上する。
浸出によつて得られた飽和浸出溶液は前記の実
験例1と同様に処理した。
効 果 本発明によれば、バナジウムの回収に用いるバ
ナジウム含有原材料に応じて適宜選択される浸出
助長剤を浸出工程で用いることにより、浸出工程
におけるバナジウムの浸出割合を飛躍的に向上し
て、最終生成物である五酸化バナジウムの回収率
を著しく向上出来る。しかも、この五酸化バナジ
ウムの回収の工程は簡単なものとすることが出来
る。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるも
のではなく、全ての本発明を実施するための実施
変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の方法を実施するための工程をブ
ロツクにて示す図である。 A:浸出工程、B:沈澱工程、C:精製工程、
12:浸出ゾーン、20:分離器、26:沈澱
槽、34:分離器、42:炉。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 バナジウムを含有する原料を供給する工程
    と、前記バナジウムを含有する原料を、主に、五
    酸化バナジウム、三酸化バナジウム、ナトリウ
    ム、カルシウム、カリウムの次亜塩素酸塩、過酸
    化物、二酸化塩素、及びその混合物にて成る群よ
    り選択される浸出助長剤を含む酸性溶液によつて
    浸出する工程とにて成るバナジウムを含有する副
    産物よりバナジウムを浸出する方法。 2 バナジウムを含有する原料を供給する工程
    と、前記バナジウムを含有する原料を、主に、五
    酸化バナジウム、三酸化バナジウム、ナトリウ
    ム、カルシウム、カリウムの次亜塩素酸塩、過酸
    化物、二酸化塩素、及びその混合物にて成る群よ
    り選択される侵出助長剤を含む酸性溶液によつて
    浸出する工程と、浸出した原料より飽和酸性溶液
    を分離する工程と、沈澱剤により前記飽和溶液の
    PHを5.5乃至6.5に調整して3価または4価の状態
    で沈澱させる工程と、前記沈澱物を溶液より分
    離、乾燥する工程と、乾燥した沈澱物を約500℃
    乃至1000℃の温度の炉にて空気及び塩の存在下で
    加熱して前記バナジウム沈澱物を酸化させて5価
    の状態にして水溶性塩反応生成物を形成する工程
    と、前記5価のバナジウム溶液をフイルタにか
    け、その結果得られる溶液のPHを約2に調整して
    バナジウムを沈澱させる工程とにて成るバナジウ
    ムを含有する副産物よりバナジウムを除去、回収
    する方法。
JP60052173A 1984-03-15 1985-03-15 バナジウムを含有する副産物よりバナジウムを浸出、除去、回収する方法 Granted JPS61209917A (ja)

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