JPH0310330Y2 - - Google Patents

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JPH0310330Y2
JPH0310330Y2 JP1986196323U JP19632386U JPH0310330Y2 JP H0310330 Y2 JPH0310330 Y2 JP H0310330Y2 JP 1986196323 U JP1986196323 U JP 1986196323U JP 19632386 U JP19632386 U JP 19632386U JP H0310330 Y2 JPH0310330 Y2 JP H0310330Y2
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lubricating oil
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heat transfer
cooling water
rear casing
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は船外機用垂直クランク式内燃機関の潤
滑油冷却装置に関し、さらに詳しくは、クランク
軸等の機関回転部分から高速度で飛散する潤滑油
を、内部に冷却水を通過させた冷却器の伝熱面に
直接衝突させることにより冷却効率の向上を図つ
た前記潤滑油冷却装置に関するものである。
(従来の技術) デイーゼルエンジンなどの船外機用垂直クラン
ク式内燃機関には、機関の回転部分あるいは摺動
部に常時、潤滑油を給油し、摩擦熱による焼き付
きを防止するための潤滑装置が設けられている
が、この種潤滑装置には、通常、前記回転部や摺
動部から奪つた熱により温度上昇した潤滑油を冷
却水と熱交換して冷却する潤滑油冷却器が付設さ
れている。
ところで、上記船外機用垂直クランク式内燃機
関に付設されている潤滑油冷却器としては、一般
に、一方の熱交換流体の通路を形成するケースの
内部に、他の流体通路を形成する細いパイプを多
数収設した、所謂シエルアンドチユーブ型の熱交
換器が多く用いられ、一方の流路に冷却水ポンプ
から圧送される冷却水を供給すると共に、他方の
流路に潤滑油ポンプから圧送される潤滑油を供給
して、両者間で熱交換する構成となつている。
また、プレートタイプと称される潤滑油冷却器
は、偏平な管状のフインを多層に配列し、その内
部を潤滑油通路に構成し、これを冷却水ジヤケツ
ト内に収設することにより、熱交換するものであ
る。
(考案が解決しようとする課題) ところが、かかる従来の方式の潤滑油冷却器
は、いずれも冷却水および潤滑油を熱交換流路内
にポンプで圧送し、熱交換器内での絞り流速を上
げることにより流体間の熱交換の効率を上げよう
とするものであるため、圧送のためのエネルギー
ロスが相当大きくなると共に、熱交換器の構造が
極めて複雑になり、装置コストの高騰を招く問題
があつた。
なお、流体間の熱交換においては、一般に、流
体の流速を高めるほど伝熱面との熱伝達が良くな
ることが知られており、また、水と潤滑油との間
で熱交換を行う場合、同一流速下では物性上潤滑
油の方が熱伝達率が低いため、潤滑油の流速を引
き上げることが先決であるが、従来の潤滑油ポン
プによる流体圧送方式では潤滑油冷却器内での流
速を2m/s程度に引き上げるのが限界であり、
それ以上とするためには、パイプや継手などの材
質を高価なものに変更する必要があり、実際上、
潤滑油冷却器の性能向上を望めないのが実情であ
つた。
本考案はかかる従来の船外機用垂直クランク式
内燃機関における潤滑油冷却器が有していた問題
点に着目してなされたもので、機関の回転部から
漏出する潤滑後の潤滑油の飛散速度が相当高速で
あることに着目し、これを利用して、潤滑油を潤
滑油冷却器の伝熱面に直接衝突させ、熱伝達率を
向上させることにより潤滑油冷却器の効率アツプ
を図りもつて前記問題点を解決せんとするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための本考案の船外機用垂
直クランク式内燃機関の潤滑油冷却装置の特徴
は、クランクピン等の機関回転部分をクランクケ
ースと後部ケーシングにより包囲してなる船外機
用垂直クランク式内燃機関において、前記回転部
分に注油され、該回転部分から高速度で飛散する
潤滑油が直接衝突する位置の前記後部ケーシング
の外壁で、かつピストンと反対側の位置に、内部
に冷却水通路を備えた潤滑油冷却器を設置せしめ
ると共に、該潤滑油冷却器の伝熱面を熱伝導率の
高い材質で形成せしめ、かつ、前記クランクケー
スと該ケースに取付けられる後部ケーシングとを
アルミ鋳物で形成せしめた構成にある。
(作用) 上記構成を備えた本考案の潤滑油冷却装置の作
用を実施例に対応する第1図に基づいて説明する
と、機関運転時において潤滑油ポンプで圧送さ
れ、機関回転部分6,7,8に注油された後、該
機関回転武分6,7,8から漏出した潤滑油が
10m/s以上の高速度でクランクケース2、ケー
シング3内に飛散し、そのピストン4と反対側に
位置する潤滑油冷却器aの伝熱面31に衝突する
とき、熱伝導率の高い材質よりなる該伝熱面31
での境界層を破壊して急冷され該伝熱面31と潤
滑油との熱伝達率を上昇させるため潤滑油の冷却
効率を高めて壁温を低下させることになる。
しかも潤滑油冷却器aがクランクケース2と後
部ケーシング3との合わせ面から離れているの
で、合わせ面部での歪が小さいためアルミ鋳物製
であつても亀裂等はなく、合わせ面でのシール性
能に問題は生じない。
特にエンジンの吸気が外部を覆うカウリング内
を経て吸気管に吸入される船外機に適用するの
で、前記潤滑油温度の低下に伴う壁温の低下によ
り、前記両ケース2,3壁から放散される熱も低
くなり、吸気温度が上昇せず、吸気の充填効率を
向上させることになる。
(実施例) 以下本考案の実施例を添付図面にもとづいて詳
細に説明する。
第1図は本考案に係る潤滑油冷却装置を適用し
た船外機用垂直クランク式内燃機関の概要を示す
平断面図、第2図は同内燃機関を使用した船外機
の側面図である。
これらの図において、1はシリンダブロツク、
2は該シリンダブロツク1とアルミ鋳物などによ
り連続一体に形成されたクランクケース、3は該
クランクケース2の後部側開口12に前部側開口
13を合わせ面で合致して嵌着された後部ケーシ
ング、4は前記シリンダブロツク1内のライナー
孔5に挿設されたピストン、6は前記クランクケ
ース2と後部ケーシング3との合わせ面に設けら
れた図示なきメタル軸受により回転可能に支承さ
れたクランク軸、7は該クランク軸6に一体形成
されたバランスウエイト、8はクランク軸6の中
間部に設けられたクランクピンであつて、該クラ
ンクピン8と前記ピストン4に貫設したピストン
ピン9とが該ピストンピン9に小径部10b側を
配したコネクチングロツド10により連結されて
いる。
なお、前記クランクピン8のメタル摺動面に
は、図外の潤滑油ポンプから圧送供給される潤滑
油が強制注油される。
前記ピストン4が摺動するシリンダブロツク1
は、図の如くその壁が二重壁構造に形成され、内
外壁間に冷却水ジヤケツト14を具備していると
共に、該冷却水ジヤケツト14には、前記シリン
ダブロツク1の外周に設けた図外の冷却ポンプか
ら圧送される冷却水が供給される。
なお、前記クランク軸6と、クランクピン8お
よびバランスウエイト7を含む機関回転部分を包
囲するクランクケース2および後部ケーシング3
の内壁面15,16は、夫々前記機関回転部分か
ら飛散する潤滑油の方向と略々直角に対向するよ
う形成されている。
そして、前記後部ケーシング3の後端部の前記
ピストン4と反対側に位置する外壁11には、ロ
ツドボルト締付用窓孔17が図示の如く穿設され
て、内部に冷却水通路27を備えたアルミ鋳物な
どの熱伝導率の高い材質からなる2重壁構造の蓋
部材26により開閉可能に閉鎖されているが、該
蓋部材26は、外側面に燃料油通路28を形成す
る窪み29を形成し、これに平板状の外壁板30
を覆着することにより、内部に2つの流体通路を
隣接形成した潤滑油冷却器aがボルト締めにより
固着されて、前記機関回転部から飛散して該潤滑
油冷却器aの伝熱面31に衝突した潤滑油は、図
外の燃料ポンプから圧送される燃料油通路28を
通過する冷温の燃料油と共に、図外の冷却水ポン
プから圧送される冷却水通路27に供給される冷
却水により同時に急冷されるようになつている。
本考案の潤滑油冷却装置は叙上の構成を有する
ものであるが、次にその作用について説明する。
先ず機関運転時においてクランク軸6が回転す
ると、機関回転部分に注油された潤滑後の漏油
は、例えば機関が定格回転数(4500R.P.M.)付
近では10m/s以上の高速で飛散し、クランクケ
ース2および後部ケーシング3の内壁面15,1
6に高速で衝突するがピストン4と反対側に位置
する潤滑油冷却器aの伝熱面31に衝突した潤滑
油は伝熱面31での境界層を破壊するため、この
部分での熱伝達率が大巾に上昇し、冷却水通路2
7内を流れる冷却水と間の熱交換効率が向上する
ことになる。
しかして、上記潤滑油冷却器aの伝熱面31に
衝突して、燃料油通路28内を通過する冷温の燃
料油と共に、冷却水通路27に供給される冷却水
により同時に急冷された潤滑油は伝熱面31を伝
つて下方の潤滑油溜りに回収され、再び、潤滑油
ポンプで機関各所の要潤滑部に注油される。
(考案の効果) 以上述べた如く本考案の潤滑油冷却装置は、ク
ランクピン等の機関回転部分をクランクケースと
後部ケーシングにより包囲してなる船外機用垂直
クランク式内燃機関において、前記回転部分に注
油され、該回転部分から高速度で飛散する潤滑油
が直接衝突する位置の前記後部ケーシングの外壁
で、かつピストンと反対側の位置に、内部に冷却
水通路が備えた潤滑油冷却器を設置せしめると共
に、該潤滑油冷却器の伝熱面を熱伝導率の高い材
質で形成せしめ、かつ、前記クランクケースと該
ケースに取付けられる後部ケーシングとをアルミ
鋳物で形成せしめて、衝突する潤滑油の運動エネ
ルギーをかりて伝熱面での境界層を破壊し、熱伝
達率を向上させるものであるから、潤滑油ポンプ
による圧送スピードを上げることなく潤滑油冷却
器の効率を飛躍的に向上させることが可能とな
り、ポンプのエネルギーロスおよび装置コストの
大巾な高騰を抑制し得るというすぐれた効果を発
揮する。
しかも本考案の潤滑油冷却装置によれば、機関
回転部分から飛散する潤滑油の速度は、機関回転
数に略々比例して変化するため、回転数の低い低
負荷運転時には伝熱面での熱伝達率が低くなり、
潤滑油の過冷却を防止出来るという効果も期待さ
れる他、該潤滑油冷却器がクランクケースと後部
ケーシングの合わせ面から離れているため合わせ
面での歪が小となりケースの亀裂防止ならびにシ
ール機能の維持に好適となり、かつ特にカウリン
グで覆われエンジンの吸気がカウリング内を経て
吸気管に吸入される船外機に適用することにより
吸気温度の上昇を抑え吸気の充填効率を高め高出
力化が期待できる。
更に、本考案の潤滑油冷却装置は、クランクピ
ン等の機関回転部分のピストンと反対側の後部ケ
ーシング外壁位置に伝熱面を位置させて潤滑油冷
却器を配置するだけでコンパクトに組立てが可能
であるばかりでなく、従来のクランクケースに冷
却水通路を形成するものに比べて構造簡単で、か
つ製造し易く、該通路の断面積等の設計自由度が
大で、これにより冷却水の流速を上げ得るような
通路形成が容易となり、したがつて潤滑油の冷却
効果も極めて大となる他、冷却水が海水の場合に
スケールが付着する冷却水通路内の掃除も容易に
でき、特に、従来のシエルアンドチユーブ型の大
型の潤滑油冷却器の取付けが困難な船外機などの
垂直クランク式内燃機関に用いて頗る好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る潤滑油冷却装置を適用し
た船外機用垂直クランク式内燃機関の概要を示す
平断面図、第2図は同内燃機関を使用した船外機
の側面図、第3図は本考案潤滑油冷却装置のう
ち、クランク室に内蔵する形式の他の実施例を示
す平板型熱交換器の斜視図である。 2,3……ケーシング、6,7,8……機関回
転部分、27……冷却水通路、31……伝熱面、
a……潤滑油冷却器。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. クランクピン等の機関回転部分をクランクケー
    スと後部ケーシングにより包囲してなる船外機用
    垂直クランク式内燃機関において、前記回転部分
    に注油され、該回転部分から高速度で飛散する潤
    滑油が直接衝突する位置の前記後部ケーシングの
    外壁で、かつピストンと反対側の位置に、内部に
    冷却水通路を備えた潤滑油冷却器を設置せしめる
    と共に、該潤滑油冷却器の伝熱面を熱伝導率の高
    い材質で形成せしめ、かつ、前記クランクケース
    と該ケースに取付けられる後部ケーシングとをア
    ルミ鋳物で形成せしめたことを特徴とする船外機
    用垂直クランク式内燃機関の潤滑油冷却装置。
JP1986196323U 1986-12-20 1986-12-20 Expired JPH0310330Y2 (ja)

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JP1986196323U JPH0310330Y2 (ja) 1986-12-20 1986-12-20

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JP1986196323U JPH0310330Y2 (ja) 1986-12-20 1986-12-20

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5612033A (en) * 1979-07-10 1981-02-05 Fuji Heavy Ind Ltd Crank case in internal combustion engine

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