JP2560425B2 - 断熱エンジンの構造 - Google Patents

断熱エンジンの構造

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JP2560425B2 JP14836188A JP14836188A JP2560425B2 JP 2560425 B2 JP2560425 B2 JP 2560425B2 JP 14836188 A JP14836188 A JP 14836188A JP 14836188 A JP14836188 A JP 14836188A JP 2560425 B2 JP2560425 B2 JP 2560425B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、冷却系を縮小した断熱エンジンの構造に
関する。
〔従来の技術〕 従来、エンジンの冷却装置に関しては、シリンダヘッ
ド及びシリンダライナの上部は勿論のこと、ピストンが
往復動するシリンダライナの下部のシリンダボディにも
水ジャケットが形成されているのが一般的である。とこ
ろで、セラミック材料を断熱材又は耐熱材としてピスト
ンヘッド、シリンダヘッド、シリンダライナ、バルブ等
のエンジン部材に利用した断熱エンジンの冷却装置は、
例えば、実開昭60−15921号公報に開示されている。こ
の断熱エンジンの冷却装置を第5図を参照して説明す
る。この断熱エンジンの冷却装置40については、シリン
ダライナ下方部外周のシリンダブロック41の縦方向に少
なくとも上下二段に形成された冷却室42,43と、各冷却
室42,43に設置され各冷却室42,43を流れる冷媒の温度を
検出する温度センサー44,45と、該温度センサー44,45の
検出信号に対応する冷媒の流速制御信号を冷媒駆動手段
47に伝達するコントローラ46とを有し、該コントローラ
46により各冷却室42,43中の冷媒の流速を制御するもの
である。この断熱エンジンについては、シリンダライナ
の上方部分52を一体に形成したシリンダヘッド50の内側
に、シリンダヘッド内壁部49とシリンダライナ上方部51
を一体に形成したライナヘッド55を嵌合している。シリ
ンダヘッド50の近傍には冷却室53が形成されている。シ
リンダボディであるシリンダブロック41及びシリンダヘ
ッド50は、鋳物で製作されている。ライナヘッド55は、
シリコンナイトライド(Si3N4)又はPSZ(Partially St
abilized Zirconia)で製作されている。また、シリン
ダライナ48は、PSZで製作され、シリンダボディ即ちシ
リンダブロック41へ焼ばめ、圧入等によって取付けられ
ている。更、ピストンヘッド54は、シリコンナイトライ
ドで製作されている。図中、符号A,Bは冷却水の流れ方
向を示す。
また、例えば、特開昭61−66848号公報には、断熱ピ
ストンについて開示されている。第6図に示すように、
この断熱ピストンは、セラミックスから成るピストン冠
部61と対向するスカート部62の端面にセラミックスから
成るコーティング層67を備えたものである。ピストン冠
部61とスカート部62との間には、空気層69が形成される
と共に断熱ガスケット66が介在されている。ピストン冠
部61とスカート部62とは、ボルト63に皿ばね68を介して
ナット64を締付けて互いに結合されている。図中、65は
シールリングを示す。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、往復動エンジンの冷却装置に関して
は、シリンダヘッド、シリンダライナの上部及びシリン
ダライナの下部のシリンダボディに水ジャケットを形成
したものについては、該水ジャケットが占めるスペース
は大きくなり、そのため軽量化、低コスト化、或いはエ
ンジンを暖機するのに、冷却水が多いためそれだけ長時
間を要するという問題点を有している。ところで、前掲
実開昭60−15921号公報に開示された断熱エンジンの冷
却装置40については、単一の室で冷却するものと異なり
温度勾配がなだらかになると共に、ピストンの潤滑も支
障なく行われるという効果は充分に果たし得るものであ
るが、シリンダボディ41にも冷却室42,43を備えている
ため、シリンダボディの加工コストが嵩み、重量の増大
をもたらし、しかも冷却の必要部位を冷却水をスムース
に流すことが困難であるという問題点を有している。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであ
り、往復動エンジンの熱発生については、クランクアン
グルで上死点(TDC)後、約70゜位で完了するものであ
り、その期間でのシリンダ内のガスは高温高圧であるた
め、熱伝導量が多く、それ以後の熱伝導量は全体の約30
%位であることに着眼し、シリンダヘッドのみを水冷却
してシリンダボディ側の水ジャケットを排除し、エンジ
ンの水冷却を必要最小限にしてエンジンそのものを小型
軽量に且つ加工性を向上させ、重量の低減及び大幅コス
トダウンを図り、更にエンジンの暖機性を向上させ、し
かも冷却の必要部位を冷却水をスムースに流すことによ
って極めて有効に且つ迅速に冷却し、冷却水用ポンプを
小型化する断熱エンジンの構造を提供することである。
また、この発明の別の目的は、シリンダボディを水冷
却しないことによるピストンリング及びピストンとシリ
ンダライナとの間の摺動問題を解決するため、シリンダ
ボディの上端部からシリンダライナ上部への熱伝導を良
好にしてシリンダライナにおける部位の温度上昇を防止
することであり、更に別の目的は、シリンダライナ上部
のみを冷却する水ジャケットを設け、該水ジャケットの
冷却水の循環の高速化及び高圧化を図って冷却効果を増
大させる断熱エンジンの構造を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の課題を解決し、上記の目的を達成
するために、次のように構成されている。即ち、この発
明は、シリンダライナ上部を一体構造に構成したシリン
ダヘッドにのみ水ジャケットを設け、シリンダボディの
内周面にセラミック製シリンダライナを配置し、該シリ
ンダライナの上端外周部にセラミック製フランジ部を接
合して前記シリンダライナ上部を形成するシリンダヘッ
ドの下面との当接面積を増大させたことを特徴とする断
熱エンジンの構造に関する。
また、前記フランジ部及び前記シリンダボディの上面
と前記シリンダライナ上部の下面との間に銅等の良熱伝
導体を介在させたことを特徴とする。
更に、セラミック製のピストンヘッド部とピストンス
カート部とを断熱層を介して固定したことを特徴とす
る。
また、この発明は、シリンダヘッドに水ジャケットを
設けると共に、セラミック製シリンダライナを内周面に
配置したシリンダボディの上端部のみに水ジャケットを
設け、セラミック製のピストンヘッド部とピストンスカ
ート部とを断熱空気層、断熱ガスケット等の断熱層を介
して固定したことを特徴とする断熱エンジンの構造に関
する。
また、シリンダボディの上端部に設けた水ジャケット
の冷却水を循環させるギヤポンプを設けたことを特徴と
する。
〔作用〕
この発明による断熱エンジンの構造は、以上のように
構成されており、次のように作用する。即ち、この断熱
エンジンの構造は、シリンダライナ上部を一体構造に構
成したシリンダヘッドにのみ水ジャケットを設け、シリ
ンダボディの内周面にセラミック製シリンダライナを配
置し、該シリンダライナの上端部にセラミック製フラン
ジ部を接合して前記シリンダライナ上部との当接面積を
増大させたので、シリンダボディに熱伝導された熱はシ
リンダヘッドとの当接面を通じて水ジャケットを設けた
シリンダライナ上部へ伝導され、直ちに冷却され、しか
も、最も高温になる部位には水ジャケットが配置され、
シリンダボディには水ジャケットを設けていないので、
従来のものに比較して冷却系を相当に縮小できる。ま
た、水ジャケットを小型且つ軽量に構成でき、しかも、
水ジャケットそのものを冷却水がスムースに流れる単純
な形状に構成でき、冷却水の流れ抵抗も小さくなる。し
かも、シリンダボディに水ジャケットを設けていないこ
とに伴って、シリンダボディの内周面に固定したシリン
ダライナの上面とシリンダライナ上部を設けたシリンダ
ヘッドの下面との接触面積を大きく構成し、シリンダボ
ディ側の熱がスムースにシリンダヘッドのシリンダライ
ナ上部側へ熱伝導し、シリンダライナを適度に冷却する
ことができる。
また、前記フランジ部及び前記シリンダボディの各上
面と前記シリンダライナ上部の下面との間に銅等の良熱
伝導体を介在させることによって、水ジャケットを設け
たシリンダライナ上部への熱伝導を一層向上させること
ができる。
更に、セラミック製のピストンヘッド部とピストンス
カート部とを断熱層を介して固定したので、ピストンヘ
ッド部からピストンスカート部への熱伝達を防止でき、
ピストンスカート部、ピストンリング及びシリンダライ
ナとの間の摺動特性を向上させることができる。
また、この発明は、シリンダヘッドに水ジャケットを
設けると共に、セラミック製シリンダライナを内周面に
配置したシリンダボディの上端部にのみ水ジャケットを
設け、セラミック製のピストンヘッド部とピストンスカ
ート部とを断熱層を介して固定したので、前記シリンダ
ライナの上端部外周部に限定して水ジャケットで冷却す
ることができ、最も高温になる部位の冷却効果を向上で
きる。
更に、シリンダボディの上端部に設けた前記水ジャケ
ットの冷却水を循環させるギヤポンプを設けたので、水
ジャケットの冷却水の循環の高速化及び高圧化を図って
冷却効果を増大させることができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による断熱エンジン
の構造の実施例を詳述する。
まず、第1図及び第2図を参照して、この発明による
断熱エンジンの構造の一実施例を説明する。この断熱エ
ンジンは、主として、水ジャケット2を設けたシリンダ
ヘッド1、水ジャケットを備えていないシリンダボディ
8、該シリンダボディ8に形成したシリンダの内周面に
配置したセラミック製シリンダライナ3、及びピストン
ヘッド部5とピストンスカート部6から成り且つピスト
ンリング溝23及びピストンピン孔13を有するピストン10
を含んだものである。
シリンダヘッド1は、吸排気バルブ18を配置した吸排
気ポート17(図では一方のみ示す)を備えていると共
に、シリンダライナ上部4の一部をシリンダヘッド部24
と一体構造に構成し且つ燃焼室11の外周部に水ジャケッ
ト2設けている。このシリンダヘッド1は、シリンダラ
イナ上部4及びシリンダヘッド部24が鋳鉄等の金属材料
で構成されているが、水ジャケット2によって燃焼室11
の外周部を冷却しているので熱に対する何らの問題も生
じない。このように、シリンダヘッド部24と上部に位置
するシリンダライナ上部4に対してのみ水ジャケット2
を設けるように構成したので、水ジャケット2自体の形
状を極めて簡潔な構造に形成でき、冷却水の流れ抵抗を
小さくすることができる。それ故に、冷却水を循環させ
る冷却水用ポンプの容量も小さく構成することができ
る。更に、ピストン10が往復動するシリンダライナ3及
びシリンダボディ8については、ピストンヘッド部5が
セラミック材であり且つ両者間に断熱ガスケット19及び
断熱空気層20を備えているので、それほど高温高圧にな
ることがないから、シリンダボディ8を鋳鉄、アルミニ
ウム等の金属材料で構成し、このシリンダボディ8に水
ジャケットを設ける必要はなく、またシリンダボディ8
の外周面に空冷のフィン等も設ける必要もない。シリン
ダボディ8から水ジャケットを排除した構造に構成する
ことに伴って、燃焼室11で発生する熱によって生じる摺
動面の問題を解決し、耐焼付性を向上させるために、シ
リンダボディ8の内周面に窒化珪素等のセラミック製シ
リンダライナ3を配置する。更に、シリンダライナ上部
4を一体構造に構成したシリンダヘッド1の下面25に対
して、窒化珪素等のセラミック製のシリンダライナ3の
上端外周部に窒化珪素等のセラミック製のフランジ部16
を接触状態に配置している。即ち、フランジ部16の内周
面とシリンダライナ3の上端外周部とを符号32で示すよ
うに接合する。窒化珪素と銅の接合は、線膨張係数が大
幅に違うので、そのままでは接合不可能であるが、窒化
珪素との接合部にはモリブデンMo、チタンTi、銅合金を
使い、更にその外周にはTi−Cu合金を使い、その外周に
銅合金を使うことにより、徐々に線膨張係数を大きくす
る方法によって、窒化珪素と銅との接合を達成すること
ができる。シリンダボディ8は、シリンダライナ3及び
フランジ部16の外周部に配置され、フランジ部16の部位
は大径に形成された部分34となっている。フランジ部16
の上面33及びシリンダボディ8の上面15とシリンダライ
ナ上部4を一体構造に形成したシリンダヘッド1の下面
25との間には、銅等の良熱伝導体9が介在している。従
って、シリンダライナ3を通じて熱伝導された熱は、シ
リンダボディ8で放熱されると共に、シリンダボディ8
の部分34から銅等の良熱伝導体9を経てシリンダヘッド
2の下面に熱伝導され、水ジャケット2へと放熱され
る。
この発明による断熱エンジンの構造は、上記のよう
に、シリンダヘッド1には水ジャケット2を設けている
が、シリンダボディ8から水ジャケットを排除したの
で、冷却系を小型にすることができ、それに伴ってラジ
エター、配管路、ポンプ等を小型化できる。更に、シリ
ンダボディ8の製作に当たっては、シリンダボディ自体
の構造をシンプルに構成でき、水ジャケット用の中子を
廃止でき、極めて加工性が容易になり、重量の低減、大
幅な鋳造コストの低減を図ることができる。このように
シリンダボディ8側から水ジャケットを排除した構成で
あるから、ピストン10及びピストンリング7とシリンダ
ライナ3との間の摺動特性を向上させるため、シリンダ
ヘッド1、シリンダライナ3及びシリンダボディ8の上
記構造に加えて更にピストン10について以下のように構
成している。
ピストン10については、燃焼室11の熱がシリンダライ
ナ3側へ出来るだけ伝導されないように断熱ピストンに
構成し、ピストンヘッド部5を窒化珪素、炭化珪素等の
セラミック材で製作する。ピストンヘッド部5は燃焼室
11が形成された形式であるが、必ずしもこの形状に限定
されるものではない。ピストンヘッド部5とピストンス
カート部6との取付けは、ピストンヘッド部5の中央部
に設けた取付ボス部31をピストンスカート部6の上壁端
部12の中央に形成した取付孔27に嵌合し、双方に形成し
た環状溝に金属リング28をメタルフロー即ち変形収容す
ることによって両者を固定することができる。また、ピ
ストンヘッド部5の下面とピストンスカート部6の上壁
端部12の上面との間には、断熱ガスケット19及び断熱シ
ールリング21が介在し、しかも断熱空気層20が形成さ
れ、断熱機能を果たしている。ピストンスカート部6は
鋳鉄、アルミニウム等の金属材料から構成されている。
次に、第3図及び第4図を参照して、この発明による
断熱エンジンの構造の別の実施例を説明する。この断熱
エンジンの構造は、上記実施例のものに比較して、シリ
ンダヘッド、シリンダライナ及びシリンダボディについ
て構造上若干相違する以外は同一の構成であるので、同
一の部品には同一の符号を付し、それらの説明を省略す
る。
この断熱エンジンは、主として、水ジャケット2を設
けたシリンダヘッド1、水ジャケット26を一部に設けた
シリンダボディ8、該シリンダボディ8に形成したシリ
ンダの内周面に配置したセラミック製シリンダライナ
3、及びピストンヘッド部5とピストンスカート部6か
ら成り且つピストンリング溝23及びピストンピン孔13を
有するピストン10を含んだものである。燃焼室11で発生
する熱によって生じる摺動面の問題を解決し、耐焼付性
を向上させるために、シリンダボディ8の内周面に窒化
珪素等のセラミック製シリンダライナ3を配置する。ま
た、ピストン10が往復動するシリンダライナ3及びシリ
ンダボディ8については、ピストンヘッド部5がセラミ
ック材であり且つ両者間に断熱ガスケット19及び断熱空
気層20を備えているので、それほど高温高圧になること
がないから、シリンダボディ8を鋳鉄、アルミニウム等
の金属材料で構成し、このシリンダボディ8の上端部34
にのみ水ジャケット26を設ける構造に構成するが、シリ
ンダボディ8の他の外周面には水ジャケットを設けてい
ない構造に構成されている。このように、シリンダボデ
ィ8の上端部34、言い換えれば、シリンダライナ3の最
も高温になる部位の外周部にのみ限定して水ジャケット
26を設けたので、水ジャケット26自体をシンプルに且つ
水の流れに対して低抵抗な構造に構成でき、水の流れを
スムースにすることができる。また、第4図に示すよう
に、水はシリンダボディ8即ちシリンダブロックの一端
部の入口35から他端部の出口29へと循環するが、冷却効
果を一層向上させるため、シリンダブロックの一端部の
入口35側にギヤポンプ30を設け、水流を高速に且つ高圧
に循環させるように構成する。このように、シリンダボ
ディ8の最も高温になる部位を効果的に冷却することに
よって、シリンダライナ3を適度な温度に維持すること
ができる。更に、シリンダヘッド1は、吸排気バルブ18
を配置した吸排気ポート17(図では一方のみ示す)を備
えていると共に、燃焼室11の外周部に水ジャケット2を
設けている。このシリンダヘッド1は、鋳鉄等の金属材
料で構成されているが、水ジャケット2によって燃焼室
11の外周部を冷却しているので熱に対する何らの問題も
生じない。しかも、水ジャケット2自体の形状を極めて
簡潔な構造に形成でき、冷却水の流れ抵抗を小さくする
ことができる。それ故に、冷却水を循環させる冷却水用
ポンプの容量、ラジエータ、配管路を小さく構成するこ
とができる。
〔発明の効果〕
この発明による断熱エンジンの構造は、以上のように
構成されているので、次のような特有の効果を奏する。
即ち、この断熱エンジンの構造は、シリンダライナ上部
を一体構造に構成したシリンダヘッドにのみ水ジャケッ
トを設け、シリンダボディの内周面にセラミック製シリ
ンダライナを配置し、該シリンダライナの上端部にセラ
ミック製フランジ部を接合して前記シリンダライナ上部
との当接面積を増大させたので、シリンダボディに発生
する熱はシリンダヘッドとの当接面を通じて水ジャケッ
トを設けたシリンダライナ上部へ伝導され、直ちに冷却
される。また、最も高温になる部位には水ジャケットが
配置され、シリンダライナの下部に対応するシリンダボ
ディには水ジャケットを設けていないので、従来のもの
に比較して冷却系を相当に縮小でき、シリンダボディの
鋳造の際に、シリンダボディの水ジャケット用中子が廃
止でき、加工性を容易にし、鋳造コストを大きく低減で
き、シリンダボディ自体の重量を低減できる。また、水
ジャケットを小型且つ軽量に構成でき、しかも、水ジャ
ケットそのものを冷却水がスムースに流れる単純な形状
に構成でき、冷却水の流れ抵抗も小さくなり、水ジャケ
ットが小さく水量が少ないため、冷却水は迅速に流れて
エンジンの高温部を直ちに冷却すると共に、冷却水は所
定温度にまで直ちに上昇するので、エンジンの暖機性を
向上させる。更に、シリンダボディに水ジャケットを設
けていないことに伴って、シリンダボディの内周面に固
定したシリンダライナの上端部とシリンダヘッドのシリ
ンダライナ上部側との接触面積が増大するように大きく
構成し、シリンダボディ側の熱がスムースにシリンダヘ
ッドのシリンダライナ上部側へ熱伝導し、水ジャケット
に放熱され、シリンダライナを適度に冷却することがで
きる。更に、前記フランジ部及び前記シリンダボディの
各上面と前記シリンダライナ上部の下面との間に銅等の
良熱伝導体を介在させることによって、シリンダボディ
から水ジャケットを設けたシリンダライナ上部への熱伝
導を一層向上させ、冷却効果を上げることができる。
更に、セラミック製のピストンヘッド部とピストンス
カート部とを断熱ガスケット、断熱空気層等の断熱層を
介して固定したので、ピストンヘッド部からピストンス
カート部への熱伝達を防止でき、ピストンスカート部へ
の熱伝導を遮断し、ピストンスカート部及びピストンリ
ングとシリンダライナとの間の焼付きを防止して摺動特
性を向上させることができる。
また、この発明は、シリンダヘッドに水ジャケットを
設けると共に、セラミック製シリンダライナを内周面に
配置したシリンダボディの上端部のみに水ジャケットを
設け、シリンダボディの下部から水ジャケットを排除
し、しかもセラミック製のピストンヘッド部とピストン
スカート部とを断熱層を介して固定したので、該水ジャ
ケットをシリンダライナ上部の細い外周部に別途設ける
ことにより、水ジャケット自体を縮小できるだけでな
く、シンプルな低抵抗の構造に構成でき、水の循環をス
ムースにすることができ、水との高速熱伝達を行わせて
冷却効果を上げることができる。シリンダボディの水ジ
ャケットについては、シリンダライナ上部の最も高温に
なる部位に限定して水冷却することとなり、冷却効果を
一層向上できる。
また、シリンダボディの上端部に設けた前記水ジャケ
ットの冷却水を循環させるギヤポンプを設けたので、水
ジャケットの冷却水の循環を高速に且つ高圧状態で循環
させることができ、冷却効果を増大させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による断熱エンジンの構造の一実施例
を示す断面図、第2図は第1図の符号Aの部分の拡大断
面図、第3図はこの発明による断熱エンジンの構造の別
の実施例を示す断面図、第4図は第3図の線IV−IVにお
けるシリンダの断面図、第5図は従来の断熱エンジンの
冷却装置の一例を示す断面図、及び第6図は従来のシリ
ンダライナの一例を示す断面図である。 1……シリンダヘッド、2……水ジャケット、3……シ
リンダライナ、4……シリンダライナ上部、5……ピス
トンヘッド部、6……ピストンスカート部、8……シリ
ンダボディ、10……ピストン、11……燃焼室、15,33…
…上面、16……フランジ部、19……断熱ガスケット、20
……断熱空気層、24……シリンダヘッド部、25……シリ
ンダヘッドの下面、26……水ジャケット、30……ギヤポ
ンプ、32……接合面。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダライナ上部を一体構造に構成した
    シリンダヘッドのみに水ジャケットを設け、シリンダボ
    ディの内周面にセラミック製シリンダライナを配置し、
    該シリンダライナの上端外周部にセラミック製フランジ
    部を接合して前記シリンダライナ上部との当接面積を増
    大させたことを特徴とする断熱エンジンの構造。
  2. 【請求項2】前記フランジ部及び前記シリンダボディの
    各上面と前記シリンダライナ上部を構成する前記シリン
    ダヘッドの下面との間に銅等の良熱伝導体を介在させた
    ことを特徴とする請求項1に記載の断熱エンジンの構
    造。
  3. 【請求項3】セラミック製のピストンヘッド部とピスト
    ンスカート部とを断熱層を介して固定したことを特徴と
    する請求項1に記載の断熱エンジンの構造。
  4. 【請求項4】シリンダヘッドに水ジャケットを設けると
    共に、セラミック製シリンダライナを内周面に配置した
    シリンダボディの上端部にのみ水ジャケットを設け、セ
    ラミック製のピストンヘッド部とピストンスカート部と
    を断熱層を介して固定したことを特徴とする断熱エンジ
    ンの構造。
  5. 【請求項5】前記シリンダボディの上端部に設けた前記
    水ジャケットの冷却水を循環させるギヤポンプを設けた
    ことを特徴とする請求項4に記載の断熱エンジンの構
    造。
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JPH01318748A (ja) 1989-12-25

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