JPH0223806Y2 - - Google Patents

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JPH0223806Y2
JPH0223806Y2 JP1983122343U JP12234383U JPH0223806Y2 JP H0223806 Y2 JPH0223806 Y2 JP H0223806Y2 JP 1983122343 U JP1983122343 U JP 1983122343U JP 12234383 U JP12234383 U JP 12234383U JP H0223806 Y2 JPH0223806 Y2 JP H0223806Y2
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cylinder liner
cylinder
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liner
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【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関のシリンダライナを冷却す
るための構造に関する。
第1図は、従来から中高速用内燃機関において
一般に使用されているシリンダライナ1の断面図
である。このシリンダライナ1は、ピストンリン
グやピストンとの摺動性を良くするために鋳鉄製
の一体構造となつている。シリンダライナ1の外
周面は、シリンダジヤケツト2によつて覆われ、
これによつて冷却液通路3が形成される。
近年、内燃機関の出力率が向上するにつれて、
ピストンリングやシリンダライナの摺動面の温度
が高くなり、ピストンリングとシリンダライナ1
に介在されている潤滑油の温度が高くなり、した
がつて潤滑油膜の形成が困難になつて来ている。
そのため第1図に示される先行技術では、シリン
ダライナ1の冷却が不十分である。
第2図は冷却性能を向上した他の先行技術のシ
リンダライナ4の断面図である。このシリンダラ
イナ4では、そのシリンダヘツド寄りの胴部に多
数の冷却液通路5を形成している。このような先
行技術では、冷却液通路5を内部に形成すること
によつてシリンダライナ4の強度が低下する。特
にそのシリンダライナ4の強度は、軸線方向に延
びる冷却液通路5と、その冷却液通路5に連通す
る周方向に延びる通路6との連結点6a付近にお
いて低下し、その付近でクラツクが発生するとい
う新たな問題に遭遇した。
内燃機関の出力率がさらに向上すると、シリン
ダライナの内周面に作用するシリンダ内の爆発圧
増加することになる。したがつてシリンダライナ
1,4の肉厚を極力厚くしなければならなくなる
が、そのようにすれば形状が大型化し、多くの材
料を必要とする。
本考案の目的は、高い出力率の内燃機関におい
ても十分な強度を有し、しかも冷却性能を向上す
ることができるようにした改良された内燃機関の
シリンダライナ冷却構造を提供することである。
本考案は、鋳鉄製シリンダライナのシリンダヘ
ツド寄りの外周面を、そのシリンダヘツド寄りに
なるにつれて大径として大略的に円錐台状に形成
し、 シリンダライナのシリンダヘツド寄りの前記外
周面を補強環で外囲し、 シリンダライナの前記外周面に、少なくとも最
上位置にあるピストンリングが到達する位置付近
で、シリンダライナの軸線方向に延びかつ周方向
に間隔をあけて複数の凹所を形成し、 これらの凹所の各内面は、前記シリンダライナ
の軸線を含む平面内で各凹所の軸線方向両端部で
円弧状に浅くなつており、 各凹所をシリンダライナの前記シリンダヘツド
寄りの外周面を外囲する補強環の内周面に臨ま
せ、この補強環に前記凹所の両端部と連通して、
それらの凹所の各軸線方向に沿つて冷却液を通過
させるための冷却液通路を形成し、 この補強環によつて、シリンダライナに半径方
向内方への圧縮応力を発生させるとともに、その
シリンダライナにシリンダヘツドに近接する方向
への圧縮応力を発生させることを特徴とする内燃
機関のシリンダライナ冷却構造である。
第3図は、本考案の基礎となる構成を説明する
ための断面図である。内燃機関のピストン6に設
けられたピストンリング7はシリンダライナ8の
内周面に摺接する。シリンダライナ8は、ピスト
ンリング7との摺動性を向上するために鋳鉄製と
される。シリンダライナ8のシリンダヘツド寄り
(第3図の上方)の端部9には、半径方向外方に
突出した段差部10が形成される。この端部9を
外囲して、補強環11が設けられる。補強環11
は、鋳鉄よりも強度の高い鋼鉄製であり、シリン
ダライナ8がシリンダヘツド寄りの部分において
シリンダ内の大きな爆発圧にも耐えることができ
るように、半径方向外方への変位を抑える。段差
部10は、補強環11の段差部12に当接し、こ
れによつてシリンダライナ8がシリンダヘツドか
ら離反方向(第3図の下方)に変位することを確
実に防ぐ。
シリンダライナ8には、補強環11が焼きばめ
または冷しばめによつて嵌合される。したがつて
シリンダライナ8には、半径方向内方への圧縮応
力が発生している。そのためシリンダ内爆発圧が
シリンダライナ8に作用したときシリンダライナ
8の応力が増大することが防がれる。
シリンダライナ8のシリンダヘツド寄りの外周
面と補強環11の内周面とには、タフトライド、
ヤニゼンメツキ、クロムメツキなどの防錆処理を
施し、冷却水がそれらの空間に浸透しても発錆し
ないようにする。
シリンダライナ8の端部9の外周面には、第4
図に示されるように周方向の間隔をあけて複数の
凹所13が形成される。この凹所13は、補強環
11の内周面に臨む。補強環11には、凹所13
と連通する冷却液通路14,15が形成される。
シリンダライナ8の外周面に凹所13が形成さ
れるので、このような凹所13の加工を容易に行
なうことができる。また補強環11には、冷却液
通路14,15が個別的に形成されており、しか
も強度の高い鋼製のため補強環11の強度が無闇
に低下することはない。こうしてシリンダライナ
8を十分に冷却し、しかもシリンダライナ8をシ
リンダ内の爆発圧に十分に耐える強度を達成する
ことが可能となり、出力率を向上することができ
る。
前記凹所13の各内周面は、第3図に示される
ように、前記シリンダライナ8の軸線を含む平面
内で各凹所13の軸線方向端部13a,13bに
なるにつれて円弧状に浅く形成される。このよう
に形成された凹所13によつて、冷却液通路14
から端部13bに供給された冷却液がその端部1
3b付近で澱みを生じることなく円滑に凹所13
の軸線方向上方(第3図の上方)に流過してゆ
き、もう一方の端部13aに沿つて円滑に案内さ
れて冷却液通路15から流出させることができ
る。これによつて冷却液通路14からの冷却液を
円滑に凹所13内を通過させてシリンダライナ8
を冷却し、冷却液通路15から排出することがで
き、冷却効果を向上することができるようにな
る。
第3図から明らかなように、凹所13は、少な
くとも最上位置にあるピストンリング7が到達す
る位置付近で、形成され、その高温度となる最上
位置にある第1のピストンリング付近の冷却が可
能である。
第5図は、本考案の一実施例の断面図であり、
前述の実施例の対応する部分には同一の参照符を
付す。この実施例では、シリンダライナ8の上部
9の外周面17を、シリンダヘツド寄りに徐々に
大径として大略的に円錐台状に形成してある。補
強環11は、このような端部9を気密に外囲す
る。このような構成によつてもまた、固定位置に
補強環11を固定したとき、シリンダ内の爆発圧
によるシリンダライナ8のシリンダヘツドから離
反する方向(第5図の下方)に作用する押圧力に
対して、そのシリンダライナ8にシリンダヘツド
に近接する方向(第5図の上方)への圧縮応力を
発生させることができ、これによつてシリンダラ
イナ8がシリンダヘツドから離反する方向に抜け
出すことが確実に防がれる。
以上のように本考案によればシリンダライナの
冷却性能を向上し、しかも補強環によつて十分な
強度を達成することができ、したがつて内燃機関
の出力率の向上を図ることが可能になるととも
に、無闇にシリンダライナを肉厚にする必要がな
くなり、材料を節減することができる。またシリ
ンダライナの外周面に凹所が形成され、補強環に
はその凹所に連通する冷却液通路が形成されるの
で、加工が簡略化され、生産性に優れている。
また本考案によれば、凹所の内面がその軸線方
向端部になるにつれて円弧状に浅く形成されてい
るので、冷却液通路からの冷却液を円滑に凹所内
を流過させて排出することが可能となり、これに
よつて熱交換効率が向上されて効率よくシリンダ
ライナを冷却することができるようになる。
また本考案では、凹所の各内面はシリンダライ
ナの軸線を含む平面内で各凹所の軸線方向両端部
で円弧状に浅くなつているので、ノツチや応力集
中によつて強度が低下せず、外側から加工しやす
いという効果がある。
しかも本考案によれば、シリンダライナのシリ
ンダヘツド寄りの外周面を、そのシリンダライナ
寄りになるにつれて大径として大略的に円錐台状
に形成したので、シリンダ内の爆発力によつてそ
のシリンダライナがシリンダヘツドから離反する
方向に押圧されても、その押圧力に対して前記外
周面を外囲する補強環によつてそのシリンダライ
ナにシリンダヘツドに近接する方向への圧縮力を
発生させることができ、これによつて前記シリン
ダライナがシリンダヘツドから離反する方向に変
位して抜け出してしまうことを確実に防ぐことが
でき、座標などを生じない。しかも、このような
シリンダライナおよび補強環の構成は簡単であ
り、このような簡単な構成によつて、強度の向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は先行技術の断面図、第2図は他の先行
技術の断面図、第3図は本考案の基礎となる構成
を説明するための断面図、第4図は第3図の切断
面線−から見た断面図、第5図は本考案の一
実施例の断面図である。 6…ピストン、7…ピストンリング、8…シリ
ンダライナ、9…端部、10,12…段差部、1
1…補強環、13…凹所、14,15…冷却液通
路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 鋳鉄製シリンダライナのシリンダヘツド寄りの
    外周面を、そのシリンダヘツド寄りになるにつれ
    て大径として大略的に円錐台状に形成し、 シリンダライナのシリンダヘツド寄りの前記外
    周面を補強環で外囲し、 シリンダライナの前記外周面に、少なくとも最
    上位置にあるピストンリングが到達する位置付近
    で、シリンダライナの軸線方向に延びかつ周方向
    に間隔をあけて複数の凹所を形成し、 これらの凹所の各内面は、前記シリンダライナ
    の軸線を含む平面内で各凹所の軸線方向両端部で
    円弧状に浅くなつており、 各凹所をシリンダライナの前記シリンダヘツド
    寄りの外周面を外囲する補強環の内周面に臨ま
    せ、この補強環に前記凹所の両端部と連通して、
    それらの凹所の各軸線方向に沿つて冷却液を通過
    させるための冷却液通路を形成し、 この補強環によつて、シリンダライナに半径方
    向内方への圧縮応力を発生させるとともに、その
    シリンダライナにシリンダヘツドに近接する方向
    への圧縮応力を発生させることを特徴とする内燃
    機関のシリンダライナ冷却構造。
JP12234383U 1983-08-05 1983-08-05 内燃機関のシリンダライナ冷却構造 Granted JPS6030341U (ja)

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JPS6030341U JPS6030341U (ja) 1985-03-01
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JPS62253945A (ja) * 1986-03-31 1987-11-05 Tech Res Assoc Highly Reliab Marine Propul Plant 液冷式内燃機関のシリンダ構造
JP5721595B2 (ja) * 2011-09-14 2015-05-20 三菱重工業株式会社 内燃機関の冷却構造

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS554506U (ja) * 1978-06-23 1980-01-12

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JPS5795422U (ja) * 1980-12-01 1982-06-11

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