JP3626827B2 - シリンダライナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関、特に大型ディーゼル機関に使用される二層式シリンダライナに関する。
【0002】
【従来の技術】
大型ディーゼル機関用シリンダライナは、近年かかる大型ディーゼル機関が高出力化とともに長ストローク化されるに伴ない、高い熱応力への耐久性と上部の高温部から下部の低温部の全長に亙って高い耐摩耗性及び良好な摺動性を備えることが要求されている。
【0003】
かかる要求に応えるため、従来、前記シリンダライナにおいては、鋳鉄製の一体型ライナに、その内面をレーザ焼入れによる熱処理を施したものや、高強度で高い耐摩耗性を有する合金鋼等の材料からなる内層材を、鋳鉄材からなる外層材の内側にHIP(熱間加圧接合)処理によって接合した二層ライナ等が提案され、実用に供せられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記レーザ焼入れ処理を施した一体型ライナは近年の高出力、長ストロークに対応できる充分な強度と耐摩耗性を備えるに至っていない。また、前記のようなHIP接合による二層ライナは、高い強度と耐摩耗性を有するが、製造過程が複雑で、多大な製造工数を要するとともに、HIP接合のための装置を必要とすること等によって製造装置が複雑、かつ高コストとなる等の解決すべき問題点がある。
【0005】
従って本発明は製造が容易で製造工数が低減され、かつ製造するための装置も簡単化された低コストでの製造が可能で、高強度かつ高い耐摩耗性及び良好な摺動性を有するシリンダライナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はかかる課題を解決するため、スティール製ライナ本体内面のライナ上端からその下端がピストンの上死点において第1段ピストンリングの外面が摺接される位置の範囲に亙って高摺動性鋳鉄系肉盛材料を、粉体プラズマ肉盛溶接して構成したことを特徴とするシリンダライナを提案する。
【0007】
ここで前記高摺動性鋳鉄系肉盛材料としては、高い摺動性を備えた高C(炭素)−高Si(珪素)−Fe(鉄)系のベース材がフェライト系、あるいはパーライト系の鋳鉄材料が高い肉盛溶接性を備えているので好適である。
【0008】
また、前記肉盛り溶接は、粉体プラズマ溶接による肉盛りが最も適しており、大型ディーゼル機関用シリンダライナを対象とした実験例によれば、肉盛り溶着量が10〜15Kg/Hと高能率で、希釈率は10〜15%以下と極めて低く、良好な溶接性能が得られている。
【0009】
かかる発明によれば、高温で高い熱負荷を受けるライナ上部内面のライナ上端からその下端がピストンの上死点において第1段ピストンリングの外面が摺接される位置の範囲に亙って高強度でかつ高い耐摩耗性及び良好な摺動性を有する高C−高Si−Fe系鋳鉄材料等の高摺動性鋳鉄系材料を粉体プラズマ肉盛り溶接したので、ライナ上部の熱疲労強度が向上するとともに高温となるライナ上部内面が高い耐摩耗性を備えることとなり、大型ディーゼル機関に好適な高強度で、高い摺動性能を備えたシリンダライナを得ることができる。
【0010】
また、スティール製ライナ本体の上部内面のみに粉体プラズマ肉盛溶接を施すという、極めて簡単な工程かつ少ない工数で二層式シリンダライナを製造することが可能となり、従来のHIP接合による二層式シリンダライナに較べ、簡単で装置コストを大幅に少なくして二層式シリンダライナを製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。
但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0012】
図1は本発明の実施形態に係るディーゼル機関用二層式シリンダライナの取付時を示す軸心線に沿う断面図である。
図1において10はシリンダライナ、11はジャケット、12は該シリンダライナ10の外面6とジャケット11との間に形成され冷却液が収容される冷却液室である。
【0013】
前記シリンダライナ10は、耐摩耗性、耐腐食性を有する合金鋼等の鋼材から成るライナ本体1を構成するライナ上部3の内面に、高摺動性鋳鉄系肉盛材料を肉盛りして構成されている。2はその肉盛部である。前記高摺動性鋳鉄系肉盛材料としては、高い熱疲労強度及び耐摩耗性、良好な摺動性、並びに製造の容易さ及び低コストの面から、高C(炭素)−高Si(珪素)−Fe(鉄)系のベース材がフェライト系、あるいはパーライト系の鋳鉄材料を用いる。
【0014】
また、前記肉盛材料の肉盛りは、該肉盛材料の粉本体を前記ライナ本体1のライナ上部3の内側のライナ上面5から所定長さLに亙り、低希釈溶接法である粉体プラズマ肉盛溶接により所定厚さtに亙って行なう。
前記長さLは、その下端が少なくともピストンの上死点において第1段ピストンリング(図示省略)の外面が摺接される位置とする。また、前記厚さtはシリンダライナ10の内径、使用する機関の仕様、肉盛部2の強度、肉盛り作業性等によって決める。
【0015】
そして前記粉体プラズマ肉盛溶接により肉盛部2を形成した後、シリンダライナの内面4を研磨等により所定の寸法に仕上げる。
【0016】
以上のように構成されたシリンダライナ10は、ライナ上部3の内面4を高C−高Si−Fe系鋳鉄材料を粉体プラズマ肉盛溶接により形成したので、高い繰り返し熱負荷を受けるライナ上部3の熱疲労強度が従来の鋳鉄製一体型シリンダライナに較べ2倍以上と、大幅に増大するとともに、高温下でピストンリングが摺動するライナの内面4の耐摩耗性が向上する。さらに鋳鉄系材料であるのでピストンリングとのなじみ性、つまり摺動性も良好となる。
【0017】
また、かかる粉体プラズマ肉盛溶接法は、発明者らの実験によれば、大型ディーゼル機関用シリンダライナの対象として肉盛溶着量が10〜15Kg/Hと高能率で、希釈率が10〜15%以下と極めて低く、良好な溶接性が得られる。しかもライナ上部3の内面のみに粉体プラズマ肉盛溶接を行なえばよいので、従来の二層式シリンダライナに較べて極めて簡単な製法でかつ少ない製造工数で以ってシリンダライナを製造することができる。これにより、従来の二層式シリンダライナに較べ製造コストが大幅に低減された二層式シリンダライナを得ることができる。
【0018】
【発明の効果】
以上の記載のごとく本発明によれば、高温で高い繰返し熱負荷を受けるライナ上部の内面に、高温強度が高く、かつ高い耐摩耗性及び良好な摺動性を有する高C−高Si−Fe系鋳鉄材料等の高摺動性鋳鉄系材料を粉体プラズマ肉盛り溶接したので、ライナ上部の熱疲労強度が向上するとともに高温となるライナ上部内面が高い耐摩耗性及び摺動性を備えることとなり、大型ディーゼル機関に好適な高強度で高い摺動性能を備えたシリンダライナを得ることができる。
【0019】
また、スティール製ライナ本体の上部内面のみに粉体プラズマ肉盛溶接を施すという、極めて簡単な工程かつ少ない工数で二層式のシリンダライナを製造することが可能となり、従来のHIP接合による二層式シリンダライナに較べ、簡単な製法で製造コストが大幅に低減された二層式シリンダライナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るディーゼル機関用シリンダライナの要部概略断面図である。
【符号の説明】
1 ライナ本体
2 肉盛部
3 ライナ上部
4 内面(摺動面)
5 ライナ上面
10 シリンダライナ
Claims (1)
- スティール製ライナ本体内面のライナ上端からその下端がピストンの上死点において第1段ピストンリングの外面が摺接される位置の範囲に亙って高摺動性鋳鉄系肉盛材料を、粉体プラズマ肉盛溶接して構成したことを特徴とするシリンダライナ。
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JP06189397A JP3626827B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | シリンダライナ |
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