JPH03101892A - 水処理方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、集積回路や写真工程で使用される比較的高純
度水の製造時における被処理水の処理方法及び装置に関
する。

（従来技術とその問題点） 従来から集積回路等の製造に使用される高純度水又は超
純水は、通常イオン交換一殺菌一濾過の各工程を経て製
造されている。前記殺菌工程は通常薬剤やオゾンを添加
して行うか、被処理水に通電する電気化学的な処理方法
かあるいは熱処理法により行われている。薬剤添加によ
る方法は薬剤が被処理水中に残留し又オゾン添加は水に
対する溶解量が少なくロスが多いため、電気化学的処理
方法と熱処理法が検討され、現在では熱処理法が中心と
なっている。

該電気化学的処理方法は、薬剤を使用しないため残留物
に対する配慮が不要でしかもコストが安く、更に装置の
小型化を図ることができるため、殺菌装置として有利な
方法といえる。この電気化学的処理方法では、処理コス
トの大部分を占める電力コストを低減するために単位時
間当たりの処理容量がその性能評価の大きなポイントと
なり、そのための種々の技術が従来から提案されている
。

その一例として、電極として多孔質電極を使用する方法
があり、該方法によると電極の表面積が大きくなり広い
面積で被処理水と接触して処理速度が上昇することが知
られている。しかし例えば多孔質の炭素板を電極として
使用し処理を行うと、実際に電極反応が生ずるのは対極
に面した平面部分のみで処理に寄与する面積の増加に対
する効果は僅かである。

（発明の目的） 本発明は、被処理水を処理する水処理槽に大量の電流を
通電して単位時間当たりの水処理量を増加させて短時間
に水処理、特に被処理水の殺菌を行うための方法及び装
置を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、第１に陽極及び陰極を具備する処理槽内に被
処理水を導入し前記両極間に通電して前記被処理水の処
理を行う水処理方法において、前記両極の少なくとも一
方の電極として集電体に接続された繊維状炭素を使用す
ることを特徴とする水処理方法であり、第２に内部に陽
極及び陰極が装着され、外部に被処理水導入口及び被処
理水取出口が設置された水処理槽を含む水処理装置にお
いて、前記陽極及び陰極の少なくとも一方として集電体
に接続された繊維状炭素を使用することを特徴とする水
処理装置である。

以下本発明を詳細に説明する。

本発明に係わる水処理方法及び装置は、殺菌等を必要と
する水処理に好適に使用することができる。

本発明では、水処理槽の少なくとも一方の電極として集
電体に接続された繊維状炭素電極を使用する。前述した
通り、多孔質炭素板等の通常の多孔質体を電極として電
解を行うと、電極自体は高表面積を有しても電極として
有効に機能する部分は対極に対向する面のみで実際には
電極有効面積を増加させる効果は少ない。

これに対し繊維状炭素電極を使用する本発明に係わる処
理槽では、理由は明確ではないが、繊維状炭素電極の各
繊維のそれぞれのほぼ全面が電極反応を行い、その有効
電極面積の増加量は多大なものとなる。該効果は、繊維
状炭素の長さが十分に長く電極内における電位勾配がな
く該電極のどの部分でも電位が等しいため、電極反応が
前記電極のどの部分でも生し該電極のほぼ全面が電極と
して機能するためと推測することができる。

従ってその電流密度は極小となり、これにより電流効率
が飛躍的に向上するか、あるいは通電量が飛躍的に増大
して単位重量当たりの処理能力が大きく増大する。

本発明に使用する繊維状炭素は市販のものを使用すれば
よく、フェルト状等の戒形したものあるいは綿状のもの
をそのまま使用することができる。

該繊維状炭素自体には電圧低減機能はないため、電圧を
減少させることにより消費電力の低減を図るためには、
パラジウム、ルテニウム、白金等の貴金属角］媒を前記
繊維状炭素上に担持させることも効果があり、これによ
り電圧を低減させて反応を促進するとともに、前記繊維
状炭素電極の寿命を延ばすことが可能になる。

該繊維状炭素電極は通常陰極として使用され陽極として
は寸法安定性電極やステンレス電極が使用されるが、陽
極として前記繊維状炭素を使用してもよく、この場合に
は電源として直流電源及び交流電源のいずれの使用も可
能である。

又水処理による純水製造に際しては、液中の固形不純物
を除去する必要があり、そのために従来方法では、殺菌
等の清浄化工程と別個に濾過工程を設けてあるいは清浄
化工程を設置せず単に濾過工程のみで水処理を終わらせ
ている。本発明では、被処理水の処理を行う処理槽に濾
過機能を有する例えばカートリッジフィルターを内蔵し
て前記被処理水の殺菌等とともに該被処理水中の固形不
純物を除去するようにしてもよい。

このような濾過機能を有する隔膜としては、カ一トリソ
ジフィルター、濾布等各種材質の使用が可能であり、処
理の継続につれて前記隔膜に不純物が蓄積して被処理水
の透過効率が低下するが、これを防止するには、前記隔
膜として容易に交換可能な例えばカートリソジフィルタ
ーを使用して定期的に交換することが好ましい。

本発明に使用する処理槽は、単位槽内に陽極と陰極が各
１個ずつ収容された単極式処理槽としても、あるいは陽
極と陰極を交互に積層した複極式処理槽としても、又は
前記単極式処理槽を複数個直列又は並列に接続して、そ
れぞれ処理能力を向上させるようにしてもよい。

次に添付図面に基づいて本発明に使用できる単極式電解
槽の好ましい例を説明するが、本発明は該電解槽に限定
されるものではない。

第１図は、本発明に使用できろ水処理装置の一例を示す
概略図である。

流量計１を通って流量調節された被処理水は、イオン交
換槽２内に導入されて不純物イオンが除去された後、円
筒状の処理槽３に被処理水導入口４から供給される。該
処理槽３は薄肉円筒状の隔膜５により陽極室６と陰極室
７とに区画され、前記被処理水は前記被処理水導入口を
通して前記処理槽３の陽極室６に供給される。該陽極室
６には円筒状の陽極集電体８に接続された繊維状炭素陽
極９が前記陽極集電体８と前記隔膜５間に充填され、又
前記陰極室７には円筒状の陰極集電体１０に接続された
繊維状炭素陰極１１が前記陰極集電体１０と前記隔膜５
間に充填されている。前記陰極集電体１０の内方の処理
槽３の中心部には周囲に濾過体が装着された円筒状のカ
ートリッジフィルター１２が設置され、前記陽極室６及
び陰極室７で殺菌処理された被処理水は前記陰極室７か
ら前記カートリッジフィルタ１２を通して前記処理槽３
外に取り出され、前記カートリッジフィルター１２を通
過する際に被処理水中の不純物が濾別される。処理槽３
内の被処理水は被処理水取出口１３を通して殺菌された
純水として貯水タンク１４内に供給され貯留される。

このように処理槽３で通電処理された被処理水は殺菌等
の清浄化を受け更にカートリンジフィルター１２で固形
不純物が除去された高純度水としてタンク１４内に貯留
されて、適宜必要な用途に使用される。

又本実施例の装置は処理槽３を分解することなくカート
リノジフィルター１２のみを外部に取り出すことのでき
る構造であり、カートリッジフィルター１２に目詰まり
が生した際には容易に交換することができる。

図示の電解槽では、円筒状の電解槽本体の外部を陰極室
とし内部を陽極室としたが、逆に外部を陽極室とし内部
を陰極室とすることも可能であり、被処理水も中心部か
ら周縁部に向かって流すこともできる。

なお図示の処理槽では繊維状炭素を陽極室及び陰極室に
充填する方式のみを示したが、例えば陽極又は陰極集電
体に薄厚のフェルト状の繊維状炭素を接合して水処理に
使用することもできる。

（実施例） 以下本発明の実施例を記載するが、該実施例は本発明を
限定するものではない。

実施例１゛ 第１図に示す単極式処理槽を使用して集積回路洗浄用高
純度水を調製した。処理槽本体は内径１２ｃｍ、長さ２
６．５ｃｍの塩化ビニル製円筒体とし、該本体内部に直
径６５ｍｍ、長さ２５Ｏｎ＋ｍの東洋濾紙株式会社製の
カートリッジフィルターを装着し該カートリソジフィル
ターと前記本体内壁間に極室部を構成し、更に該極室部
内に直径２．０ｍ　、長さ２５０ｍｍ、厚さ２．５　ｍ
ｍの多孔質ポリプロピレン製の中性隔膜を設置し該隔膜
の外側に陽極室を内側に陰極室を形威し陽極室と陰極室
の容積がそれぞれ７６１ｃｃ及び６０５ｃｃとなるよう
にした。

陽極及び陰極集電体として電極有効面積がそれぞれ８．
２ｄｍ”及び５．４ｄｍ２である円筒状チタンメソシュ
材を使用し、両集電体と前記隔膜間にフェルト状の繊維
状炭素陰極（日本カーボン株式会社製「カーボロンーＰ
フエルト」）を充填した。

この処理槽の陽極室に１０ｉ／分で水道水を供給し、直
流電源を使用して電圧を５．０■、７．５■、１０．Ｏ
Ｖ、１２．５Ｖ及び１５．ＯＶと変化させてそれぞれの
電流値を測定した。その結果を第１表に示す。

処理槽に供給する被処理水をイオン交換水としたこと以
外は同様にして電流値を測定した。その結果を第１表及
び第２図（ａｌ及び第３図（ａｌに示す。

第 ２ 表 第　　　１　　　表 実施例２ 陽極として酸化イリジウムが被覆されたチタン基体を使
用して実施例１と同様に水道水及びイオン交換水の処理
を行った。その結果を第２表及び第２図（ｂｌ及び第３
図（ａ）　（ｂｌ示す。

比較例１ 陽極として酸化イリジウムが被覆されたチタン基体を使
用し、陰極としてチタン板を使用して極間を２０ｍｍと
したこと以外は実施例１と同様に水道水及びイオン交換
水の処理を行った。その結果を第３表に示す。

ル紋奥主 陰極としてグラファイト板を使用したこと以外は比較例
１と同様に水道水及びイオン交換水の処理を行った。そ
の結果を第４表及び第２図（Ｃｌ及び第３図（Ｃｌに示
す。

五校班ユ 極間距離を２．５　ｍｒｒｌとしたこと以外は比較例Ｉ
と同様に水道水及びイオン交換水の処理を行った。

第　　　３　　　表 す。

第 ５ 表 第　　　４　　　表 第 ６ 表 その結果を第５表に示す。

比較例４ 極間距離を２．５　ｍｍとしたこと以外は比較例３と同
様に水道水及びイオン交換水の処理を行った。

その結果を第６表及び第２図（ｄｌ及び第３図（ｄ＋に
示（発明の効果） 本発明は、比較的高純度の水を調製する際に蕾気化学的
処理を行って被処理水の殺菌等を行う際に、少なくとも
一方の電極として集電体に接続された繊維状炭素を使用
することを特徴とする水処理方法及び装置である。

本発明によると、前記繊維状炭素により電極有効面積が
飛躍的に増大し大量の電流を流すことが可徒になる。従
って設置可能面積の小さい箇所でも小容量の処理槽を使
用して従来の大容量の処理槽と同等の被処理水の処理を
行うことが可能になり、更に該処理槽を複数槽接続する
ことで非常に大量の被処理水を一度に処理することが可
能になる。

しかも本発明の処理槽に濾過材を内蔵すると殺菌等の清
浄化処理と固形不純物の濾過を単一の処理槽で行うこと
ができ、例えば従来の殺菌等の清浄化工程を含有しない
高純度木製造ラインの濾過｛ｄに置換して濾過材が内蔵
された本発明の処理槽を設置すると、全体の装置の数が
増加させることなく殺菌等の清浄化を実施することが可
能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に使用できろ水処理装置の一例を示す概
略図、第２図及び第３図は、実施例における電流゛と電
圧の関係を示すグラフである。 ■　・ ３　・ ５　・ ７　・ ９　・ ｌ１・ １２・ ｌ３・ 流量計　２・・・イオン交換槽 処理槽　４・・・被処理水導入口 隔膜　６・・・陽極室 陰極室　８・・・陽極集電体 繊維状炭素陽極　１０・・・陰極集電体繊維状炭素陰極 カートリソジフィルター 被処理水取出口　１４・・・貯水タンク第２ 図 電 圧Ｃｖ）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）陽極及び陰極を具備する処理槽内に被処理水を導
   入し前記両極間に通電して前記被処理水の処理を行う水
   処理方法において、前記両極の少なくとも一方の電極と
   して集電体に接続された繊維状炭素を使用することを特
   徴とする水処理方法。
2. （２）陽極及び陰極の両極として集電体に接続された繊
   維状炭素を使用し、交流電流を流して水処理を行う請求
   項１に記載の水処理方法。
3. （３）内部に陽極及び陰極が装着され、外部に被処理水
   導入口及び被処理水取出口が設置された水処理槽を含む
   水処理装置において、前記陽極及び陰極の少なくとも一
   方として集電体に接続された繊維状炭素を使用すること
   を特徴とする水処理装置。
4. （４）少なくともいずれか一方の電極と被処理水取出口
   の間に濾過材を設置した請求項１に記載の水処理装置。