JPH03101820A - 分散装置 - Google Patents

分散装置

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JPH03101820A
JPH03101820A JP24041089A JP24041089A JPH03101820A JP H03101820 A JPH03101820 A JP H03101820A JP 24041089 A JP24041089 A JP 24041089A JP 24041089 A JP24041089 A JP 24041089A JP H03101820 A JPH03101820 A JP H03101820A
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dispersion
plate
dispersing
drive shaft
partition plate
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JP24041089A
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Nobuaki Kubo
信明 久保
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、分散装置に関し、詳しくは、塗料の製造時
に、樹脂に顔料を分散させる際等、各種物品の製造工程
で、粉体材料および液体材料の分散処理に利用される分
散装置に関するものである〔従来の技術〕 従来、各種粉体材料および液体材料の分散装置としては
、ロールミルやボールミル等、種々の構造のものがある
。そのうち、塗料材料の分散に好適であるとして広く利
用されているものに、サンドグラインドくル等と呼ばれ
ている構造の分散装置がある。
第6図は、サンドグラインドくルの構造の一例を示して
いる。分散処理を施す塗料原料を導入する分散室lは、
全体が筒状をなし、中心部に回転自在な駆動軸2が嵌挿
されている。駆動軸2には、軸方向に沿って一定間隔毎
に、円板状の分散板3が取り付けられている。分散室1
には、ガラスやセラミック,鉄の小球等からなる分散媒
体(図示せず)が収容されている。分散室1の下端に設
けられた導入口1aから連続的に供給された塗料原料等
の分散処理物は、駆動軸2および分散板3の回転に伴っ
て、前記分散媒体とともに攪拌混合され、塊状の粉体材
料が細かく粉砕されて液体材料の中に均一に分散するよ
うになる、いわゆる分散処理を施されながら、分散室1
内を上方に移動し、充分に分散処理された分散処理物が
、分散室lの上部に設けられた排出口1bから排出され
るようになっている。
〔発明が解決しようとする課理〕
ところが、前記のような従来構造の分散装置においては
、導入口1aから導入された分散処理物の一部が、充分
な分散処理作用を受けることなく、分散室Iを素通りし
て、そのまま排出口1bから排出されてしまう、いわゆ
るショートバスを起こすという問題があった。分散処理
物の中に、このような非分散部分がわずかでも存在して
いると、分散処理物全体の品質性能が低下する。そのた
め、従来は、一度分散装置を通過させた分散処理物を再
び分散装置に送り返して分散処理を繰り返すことによっ
て、前記したような非分散部分が残らないようにしてい
たが、分散処理工程が面倒になり作業時間が非常に長く
かかるという問題があった。
また、分散処理工程では、分散処理物は高速回転する分
散板および分散媒体から運動エネルギーを与えられ激し
く動かされたり局部的な剪断力が加えられて分散作用を
受けるのであるが、分散室の構造によって、分散処理物
に充分な運動エネルギーが与えられない部分や、分散処
理物が動かず滞留してしまう、いわゆるデッドスペース
が生じるという問題もあった。このようなデードスペー
スに入り込んだ分散処理物には、当然、充分な分散作用
が施されず、分散処理効果が低下する。上記のようなデ
ッドスペースの出来る場所として考えられるのは、第6
図のような構造であれば、分散板3,3の間で駆動軸2
の外周面に隣接する個所X、あるいは、分散室lの内周
面で分散板3.3の中間個所Y等がある。前記デッドス
ペースXができるのは、分散板3および駆動軸2は一定
の回転数で回転しているので、分散板3の外周に近い部
分と分散板3の付け根である駆動軸2の外周面付近とで
は、回転面の周速に大きな差がつく。
その結果、分散板3の外周近《では分散処理物に充分な
運動エネルギーを与えられるが、駆動軸2の外周近くに
存在する分散処理物には充分な運動エネルギーが与えら
れず、分散処理物が滞留したり分散作用が充分に行われ
ないことになるのである。また、デッドスペースYにつ
いては、上下の分散板3から遠い位置なので分散処理物
への運動エネルギーの伝達が不充分になるためである。
そこで、この発明の課題は、前記したような構造の分散
装置において、分散処理物のショートパスを確実に防止
し、分散処理物全体に対して均一で良好な分散処理作用
を与えることができ、品質性能に優れた分散処理品を得
ることのできる分散装置を提供すること番こある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にかかる分散装置のうち
、請求項1記載の発明は、複数枚の分散板を軸方向に間
隔をあけて備える駆動軸が、筒状の分散室内に、その軸
方向を分散室の軸方向に沿わせるようにして設置されて
おり、駆動軸を回転駆動させることにより、分散室内に
導入された分散処理物を分散媒体とともに攪拌しながら
分散室内を軸方向に沿って移動させて分散処理を行う分
散装置において、各分散板の間になる位置には、分散室
の内周面から中心側に向けて突出する仕切り板が設けら
れ、各仕切り板は、それぞれの内周縁が、実質的に、分
散板の回転軌跡外周縁よりも内側に入り込むように設計
されている。
分散装置の基本的構造は、前記した従来のサンドグライ
ンドくルの構造と同様のものが採用される。すなわち、
筒状の分散室の中心に、その軸方向に沿って駆動軸が嵌
挿され、駆動軸にはその軸方向に沿って複数枚の分散板
が取り付けられている。分散室の一端には分散処理物の
導入口が設けられ、他端には排出口が設けられている。
筒状の分散室は、導入口を下、排出口を上にした垂直型
のものと、分散室を水平状に設置した水平型のものの何
れでも良い。
なお、分散板の構造として、従来の分散装置では、分散
板に複数の孔を貫通形威しておくことによって、分散媒
体の動きを活発にし、分散処理効果を高めようとしたも
のがあるが、この発明では、貫通孔のない分散板を用い
るのが好ましい。これは、分散板に貫通孔があいている
と、この貫通孔を通過して分散処理物のショートバスが
生しる心配があるためであり、貫通穴のない分散板を用
いることによって、分散処理物のショートバスを確実に
防ぎ、分散処理効果を高めることができるのである。
この発明では、駆動軸の各分散板の間になる位置に、分
散室の内周面から中心側に向かって突出する板状の仕切
り板が取り付けられている。仕切り板の内周形状または
内径は、駆動軸の分散板の形状および寸法に合わせて設
定される。すなわち、実質的に、仕切り板の内周縁が分
散板の回転軌跡外周縁よりも内側に入り込むように設定
されるのである。ここに、実質的にとは、仕切り板内周
縁のうち、少なくとも、最も中心側に突出した先端部分
が、分散板の回転軌跡の外周縁よりも内側に入りこんで
おれば良いことを意味する。具体的には、例えば、仕切
り板の最も中心側に突出した先端部分で測った、内周形
状が最も狭い部分の内径を、仕切り板の内周径と呼ぶこ
とにし、また、分散板を回転駆動させたときに、分散板
の外周先端が痛く円周軌跡の最も外径を分散板の回転軌
跡外径と呼ぶことにした場合に、仕切り板の内周径が分
散板の回転軌跡外径よりも小さくなるように設計するこ
とが、その一例である。より具体的には、例えば、仕切
り板の内周形状が円形で、分散板の外周形状も円形であ
る場合は、仕切り板の内径が分散板の外径よりも小さく
なるように設定する。また、仕切り板の内周形状が多角
形で、分散板の外周形状も多角形の場合は、仕切り板の
最も狭い部分の内径、すなわち内周径が、分散板を回転
させたときに外周先端部分が痛く軌跡の外径よりも小さ
くなるように設定するのである。
なお、仕切り板の内周形状および分散板の外周形状とし
ては、互いに相似の多角形状であって、分散板の外周形
状よりも仕切り板の内周形状がわずかに小さい程度のも
のが、仕切り板を取り付けた分散室内への駆動軸および
分散板の組み込みが容易で好ましい。
仕切り板は、一定の厚みを有する板状のものを用いるほ
か、断面形状が、中央から両側に向かってなだらかな凹
曲線を描く富士山状のもので実施できる。このように、
富士山状曲面を有する仕切り板であれば、仕切り板の曲
線形状に沿って分散処理物および分散媒体がスムーズに
移動できる。
また、仕切り板の付け根部分にデッドスペースが生しる
心配もなくなる。
駆動軸の分散板は、上記のように、仕切り板の形状寸法
に合わせて、その形状寸法を設定するが、分散板の回転
軌跡外周縁と分散室内周面との間の隙間を、5〜50m
mに設定しておくのが好ましい。この隙間が狭いほど、
前記した分散処理物のショートパスが生じ難い。但し、
隙間が狭すぎると、分散媒体の破損等が生じる可能性が
ある。
駆動軸の軸径と分散板の回転軌跡外周縁直径との比は、
1 / 1. 1〜1/5に設定しておくのが好ましい
。この比が大きいということは、同じ形状の分散板であ
れば駆動軸の外径が太いということになり、駆動軸の近
くに生じるデッドスペースが少なくなる。但し、前記比
が大きすぎると、分散処理物の存在する空間が狭くなり
過ぎて、処理能力が低下する。また、駆動軸の外径が大
きくなると、駆動軸の外径と仕切り板の内周径との隙間
が狭くなる。分散板の回転軌跡外径に対して駆動軸の外
径を大きくするには、駆動軸自体を太くしてもよいが、
駆動軸の外周にリング状のボスを嵌合してもよい。
この発明の分散装置は、塗料や各種コーティング材等の
製造分野における、通常の分散プロセス工程において利
用できるとともに、従来、分散装置を用いて行っていた
各種材料の粉砕プロセス、混合混線プロセス等にも利用
することが可能である。したがって、この発明において
、「分散」とは、狭義の「分散」そのものだけでなく、
実質的に「分散」と類似の技術として考えられている「
粉砕」や「混練」等をも意味している。
〔作  用〕
分散装置の分散室内面に仕切り板を設けておくと、分散
処理物は、交互に並ぶ仕切り板と分散板の間を縫うよう
にして移動していくことになるので、分散処理作用が充
分に行われる。
特に、各仕切り板は、それぞれの内周縁が、実質的に、
分散板の回転軌跡外周縁よりも内側に入り込むように設
計されているので、分散処理物および分散媒体が、分散
室の中をまっすぐに通過することは実質的に不可能にな
り、分散処理物のショートパスの問題がなくなる。これ
は、例えば、仕切り板の内周形状および分散板の外周形
状が円形であれば、仕切り板と分散板とが軸方向で常に
重なった状態になっているので、勿論、分散室の一端か
ら他端までを仕切り板もしくは分散板に衝突することな
く分散処理物が通過することは不可能である。また、仕
切り板の内周形状および分散板の外周形状が多角形の場
合は、分散板の回転位置によって、仕切り板の内周形状
と分散板の外周形状の間に、瞬間的には軸方向の通過空
間が生じるが、実際には、分散板の回転速度に比べて分
散処理物の軸方向への移動・速度は小さいので、分散板
と仕切り板の間に生じる軸方向の通過空間を分散処理物
が真っ直ぐに通過することはできない。
すなわち、分散板が回転しているときには、分散板の形
状が円形でなくても、実質的には、分散板の回転軌跡外
径に相当する大きさの円板と同じ機能を果たすことがで
きるのである。
また、仕切り板が設けられていると、分散室内で、分散
板の間の空間に生しるデッドスペースの一部が仕切り板
で埋められることになり、分散室内の空間全体で均一な
分散作用が行われるようになる。
請求項2記載の発明によれば、分散板の回転軌跡外周縁
と分散室内周面との間の隙間を、従来のものよりも狭く
設定しておくことによって、この隙間を通過する分散処
理物は、回転する分散板と固定された分散室内面との間
で、大きな剪断力が加えられて良好な分散作用が与えら
れる。したがって、分散板による分散作用を受けずに、
分散板の外周と分散室内面との間を通過してしまう分散
処理物が無くなり、分散処理効果が高まる。
請求項3記載の発明によれば、駆動軸の軸径と分散板の
回転軌跡外周縁直径との比を、従来のものよりも大きく
設定しておくことによって、駆動軸の外周面の周速が大
きくなり、駆動軸の外周面近くでも分散処理物に対して
充分な運動エネルギーを与えることができる。その結果
、従来の構造のように、駆動軸の外周面近くに分散処理
物が滞留するデッドスペースが生じることが無くなる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明にかかる分散装置を、図面を参照しな
がら以下に詳しく説明する。
第1図は、分散装置の全体構造を示しており、基本的な
構造については、前記した従来の通常のサンドグライン
ドミル式の分散装置と同様である分散室10は、垂直筒
状をなし、その中心に、その軸方向に沿って駆動軸20
が通されている。
駆動軸20は、分散室10の土壁を貫通して、モータ等
の駆動機構(図示せず)に連結支持されている。駆動軸
20の下端は分散室10内で浮いている。
駆動軸20には、軸方向に一定の間隔をあけて、複数枚
の分散板30が取り付けられている。分散板30は一定
の厚みの板状をなし、その平面形状は、第2図に示すよ
うに、ほぼ正四角形状をなしている。分散板30の間に
は、駆動軸20の外径を太くするためにリング状のボス
21が嵌め込まれている。分散室10の内周面には、分
散板30の間になる位置に、それぞれ、仕切り板40が
取り付けられている。仕切り板40の内周形状は、第2
図に示すように、分散板30とほぼ相似形状の正四角形
をなしている。そして、仕切り板40の内周形状は、分
散板30の外形状よりもわずかに大きくなっている。こ
れによって、仕切り板40が取り付けられた分散室IO
に、分散Fi30を取り付けた駆動軸20を組み込み際
に、分散板30付の駆動軸20を軸方向から挿し入れる
ようにすれば、分散板30が仕切り板40に引っ掛から
ずに通過できるので、分散装置の組立製造が簡単になる
分散室10の底面には、分散処理物の導入口l1が設け
られている。導入口11には、分散媒体が分散室10か
ら落ちないようにスクリーンl3や逆止弁等が取り付け
られている。分散室10の上部には分散処理された分散
処理物を取り出す排出口I2が設けられており、この排
出口12と分散室10下方の間にも、分散媒体の排出を
阻止するスクリーン14やギャソプ等が設けられている
。したがって、分散媒体は分散室10の内部を移動する
だけで、分散処理物のみが導入口11から分散室10を
通って排出口12へと通過していく分散室10の外周を
囲って、空洞状の冷却ジャケッ}50が設けられている
。冷却ジャケット50には、冷却水の供給口51および
排出口52が設けられており、冷却ジャケフト50に冷
却水を循環させることによって、分散室lOを冷却でき
るようになっている。これは、分散処理を行う分散処理
物が熱を発生し、熱の発生により分散処理物が悪影響を
受ける可能性のある場合に有効である。
上記のような構造の分散装置の作動について説明する。
駆動軸20を回転駆動させると、導入口11から分散室
10内に導入された分散処理物は、分散媒体からせん断
作用を受けながら、分散室10内を、その軸方向に、す
なわち土方へと移動していく。駆動軸20および分散板
30の回転により、分散処理物および分散媒体は、駆動
軸および分散板30の運動エネルギーもしくは遠心力を
受けて激しく動かされる。このときに、分散処理物中の
粉体、例えば顔料等に剪断応力が発生して塊状であった
顔料等も細かく粉砕されて分散溶液中に均一に分散され
ることになる。
分散処理物は、第1図に示すように、分散板30と仕切
り板40の表面に沿って、両者の間を縫うように移動し
なけれはならない。すなわち、分散板30と仕切り板4
0の対向面、分散板30の外周先端と分散室IOの内面
の隙間、および、仕切り板40の内周先端と駆動軸20
のボス2I外面との隙間を順次通過していくのである。
分散処理物が上記のように移動することによって、回転
する分散板30と固定された仕切り板40の間で大きな
剪断力を受け、前記した分散作用が非常に良好に行われ
ることになる。駆動軸20の外径すなわちボス21の外
径が太いので、ボス2lの外面でも周速がかなり速くな
り、この部分に接する分散処理物および分散媒体にも充
分な運動エネルギーが与えられる。
つぎに、第2図を参照しながら、分散板30の回転状態
について詳しく説明する。分散板30は、正四角形状を
なすが、図に一点鎖線で示す、その回転軌跡外周縁30
aは、仕切り板40の内周縁40aのうちの大部分、す
なわち、その四隅を除いた大部分で、仕切り板内周縁4
0aの外側に位置している。換言すれば、仕切り板40
の内周縁40aは、実質的に、分散板300回転軌跡外
周縁30aよりも内側に入り込んでいる。そのため、分
散処理物および分散媒体の、いわゆるショートパスが起
きないようになっている。なお、子細にみれば、この場
合、正四角形状をなす分散板30は、回転時であっても
、瞬間的には、同し正四角形状をなす仕切り板40との
間に、軸方向の通過空間が生じる。しかし、分散板30
は絶えず高速回転しているので、この通過空間も絶えず
移動もしくは形状を変えており、実質的には通過空間が
ないのと同じ状態になっていると言える。すなわち、分
散処理物および分散媒体は、その軸方向の移動速度が、
それほど速くないので、分散板30および仕切り板40
の間に瞬間的に生じた上記空間を真っ直ぐに通過しよう
としても、高速で回転する分散板30に衝突したり、分
散板30周辺の分散処理物および分散媒体の流れによっ
て方向を変えられてしまい、いわゆるショートバスを起
こし得ないのである。
つぎに、第3図に示した実施例は、仕切り板40の形状
を変えた場合である。仕切り板40の断面形状が、中心
側に向けて高《突出する中央部分から両側(図の上下側
)に向かって次第に凹曲線状になだらかに低くなった、
いわゆる富士山状をなしている。仕切り板40の内周縁
40aが分散板300回転軌跡外周縁30aよりも内側
に入りこんでいる。仕切り板40の平面形状については
、前記実施例等と同様でよい。このような仕切り板40
の構造であれば、分散処理物および分散媒体が、仕切り
板40の曲面形状に沿ってスムーズに移動でき、分散作
用が良好に行われる。また、平板状の仕切り板40では
、仕切り板40の付け根部分に、分散処理物および分散
媒体が滞留し易いデッドスペースが出来る可能性がある
が、前記したような曲面形状であれば、仕切り板40の
表面全体に沿って分散処理物および分散媒体が確実に移
動できる。
第4図に示す実施例は、仕切り板40および分散板30
の平面形状を何れも円形にするとともに、仕切り板40
の内径を分散板30の外径よりも小さく設定して、仕切
り板40の内周縁40aが分散板30の回転軌跡外周縁
30aよりも内側になるようにしている。このような構
造であれば、分散板30の回転位置がどこであっても、
仕切り板40と分散板30の間に、軸方向の通過空間が
生じず、ショートバスの防止効果が高い構造である。但
し、この場合には、前記した正四角形状の実施例の場合
のように、予め組み立てた駆動軸20および分散板30
を、仕切り板40を取り付けた分散室工0に軸方向に挿
し込んで組み立てることは出来ない。
つぎに、この発明にかかる分散装置の作用効果を実証す
るために、実際に分散装置を製造して、その分散性能を
確認した結果について説明する。
分散装置の構造は、前記第1図および第2図の実施例と
同様のものに種々の変更を施して使用した。
分散装置の分散性能を評価する基準として、滞留時間分
布パラメータτを測定した。これは、分散室10に、分
散処理物の代わりとなる水アメを定常状態で供給通過さ
せておき、分散室10の導入口11に、トレーサとなる
NaClをパルス的に添加供給する。排出口12側で上
記トレーサの濃度変化を経時的に測定して、同時に供給
したトレーサが分散室内に滞留している時間のバラッキ
、すなわち滞留時間分布関数を求めた。第5図に模式的
に示しているように、トレーサの濃度は、時間とともに
増加し、最大値を示したのち再び減少する。この濃度曲
線の山が急峻であるほど、滞留時間の分布にバラッキが
少なく、ショートパスの発生が少ないと言える。このよ
うなトレーサの濃度変化の状態が滞留時間分布関数とな
る。この滞留時間分布関数を累積出口濃度関数に変換す
る。すなわち、注入トレーサ量の10%が分散室10か
ら排出されるまでの無次元滞留時間の値をτと定義する
ことによって、このτ値で分散装置のショートパスの発
生傾向を評価できるのである。
具体的には、τ値が大きいほど、トレーサの滞留時間の
バラツキが少なく、ショートパスの発生が少ないことを
意味している。
また、分散性能を評価する別の基準として、分散処理物
である塗料が一定の粒径以下に分散されるまでの処理時
間を測定した。勿論、分散性能が高いほど処理時間が短
くて済む。
測定に使用した塗料は、下記のものである。
塗料A・・・メラミンアルキド樹脂塗料顔料:弁柄 塗料B・・・アクリルメラミン樹脂塗料fif料:Cu
フタロシアニンブルー 測定に用いた分散装置は、下記のような条件のものを用
いた。
(a)  仕切り板・・・第1図および第2図に示した
形状の仕切り板30を取り付けた場合(表中、「有り」
と記す)と取り付けない場合(「無し」と記す)で実施
した。
い)駆動軸径・・・駆動軸20にボス21を取り付けた
場合(表中、「太い」と記す)と駆動軸20のみの場合
(「普通」と記す)で実施した。駆動軸20自体の外径
は3Qmmφ、ボス21の外径は50mmφであり、分
散板の回転軌跡外周縁直径は110mmφであるので、
分散板の回転軌跡外周縁直径D+ と駆動軸外径Dよと
の比は、D./D,=0.45(r太い」の場合)また
は0.27(r普通」の場合)となる。
(C)分散板孔・・・複数の孔があいた従来の分散板を
用いた場合(表中、「孔有り」と記す)と、孔が全くな
い平坦な分散板を用いた場合(「孔無し」と記す)で実
施した。
(d)  分散板径・・・分散板の外径すなわち回転軌
跡外周縁直径が110mmφの場合(表中、「普通」と
記す)と、125nφの場合(「大」と記す)で実施し
た。このとき、分散室の内周径は145nφであったの
で、分散板の回転軌跡外周縁直径との間の隙間は、17
.511(r普通」の場合)または10mmCr大」の
場合)となる。
第1表に測定結果を示している。
上記結果から、この発明にかかる分散装置は、仕切り板
を設けていることによって、従来のものに比べて、τ値
が極めて大きくなり、ショートバスの防止効果が非常に
高いことが実証できた。また、一定の分散度を達成する
までの処理時間が短くて済むことから、分散処理性能に
も優れていることが実証できた。
なお、実施例lと実施例2を比べれば、駆動軸の外径を
大きくして、駆動軸の外径と分散板の回転軌跡外径との
比を大きくしておくことによって、より優れた作用効果
が発揮できることが判る。
また、実施例3と実施例2を比べれば、分散板の外径を
大きくして、分散室内面との隙間を狭くしておくことに
よって、より優れた作用効果が発揮できることが判る。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる分散装置によれば、前
記したような構造の仕切り板を分散室内に備えておくこ
とによって、分散処理物のショートバスを確実に防止し
て、分散処理作用を均一に行わせることができる。また
、分散室内のデッドスペースを無くすことによって、分
散処理物に対する分散エネルギーの供給を均一に行え、
分散効率を高めることができる。したがって、分散装置
の処理能力を高めると同時に品質性能の優れた分散処理
品を提供することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、分散板の回転軌跡外周縁
と分散室内周面との間の隙間を狭く設定しておくことに
よって、ショートパスの発生をより確実に防止でき、分
散処理性能をより優れたものにできる。
請求項3記載の発明によれば、駆動軸の軸径と分散板の
回転軌跡外周縁直径との比を大きく設定しておくことに
よって、駆動軸の近くに生しるデノドスペースを無くす
ことができ、分散処理性能をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第l図はこの発明にかかる実施例の全体構造断面図、第
2図は前図n−n線における断面図、第3図は仕切り板
の構造が異なる実施例を示す要部断面図、第4図は仕切
り板および分散板の構造が異なる実施例を示す断面図、
第5図は分散性能評価方法を説明するグラフ図、第6図
は従来例の全体構造断面図である。 10・・・分散室 20・・・駆動軸 21・・・ポス
 30・・・分散板 40・・・仕切り板

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数枚の分散板を軸方向に間隔をあけて備える駆動
    軸が、筒状の分散室内に、その軸方向を分散室の軸方向
    に沿わせるようにして設置されており、駆動軸を回転駆
    動させることにより、分散室内に導入された分散処理物
    を分散媒体とともに攪拌しながら分散室内を軸方向に沿
    って移動させて分散処理を行う分散装置において、各分
    散板の間になる位置には、分散室の内周面から中心側に
    向けて突出する仕切り板が設けられ、各仕切り板は、そ
    れぞれの内周縁が、実質的に、分散板の回転軌跡外周縁
    よりも内側に入り込むように設計されていることを特徴
    とする分散装置。 2 分散板の回転軌跡外周縁と分散室内周面との間の隙
    間が5〜50mmである請求項1記載の分散装置。 3 駆動軸の軸径と分散板の回転軌跡外周縁直径との比
    が1/1.1〜1/5である請求項1または2記載の分
    散装置。
JP24041089A 1989-09-16 1989-09-16 分散装置 Pending JPH03101820A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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