JPH03100494A - 原子力施設の熱遮蔽体 - Google Patents

原子力施設の熱遮蔽体

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JPH03100494A
JPH03100494A JP1237243A JP23724389A JPH03100494A JP H03100494 A JPH03100494 A JP H03100494A JP 1237243 A JP1237243 A JP 1237243A JP 23724389 A JP23724389 A JP 23724389A JP H03100494 A JPH03100494 A JP H03100494A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、原子力施設の熱遮蔽体に係り、特に運転を終
了した原子力発電所の熱遮蔽体の解体を容易に行うため
に好適な原子力施設の熱遮蔽体に関する。
[従来の技術] 原子力施設としての原子力発電所は、一定の期間が経過
すれば、その寿命または償却期間を迎え。
リプレースあるいは永久に使用しないような処置を講じ
なければならない。このような、原子力発電所の廃止の
ために行う処理をデコミッショニングと言う。
ところで、原子力発電所のデコミッショニングで考慮し
なければならない問題は、施設内の設備。
機器が放射化され、放射能で汚染されていることであり
、放射性物質を管理した状態で処理、処分し、作業者お
よび周辺への影響を防止しなければならない点である。
このため、デコミッシミニングとして、密閉管理、遮蔽
隔離、解体撤去の3方式と、これらの組み合わせ方式が
考えられているが、我が国の方針としては、昭和59年
に通産省より解体撤去方式が有効であることが示されて
いる。
この解体撤去方式で問題となる放射化機器としては、原
子炉圧力容器、炉内構造物、熱遮蔽体および生体遮蔽体
が挙げられる。
この種、原子力施設における従来の熱遮蔽体の形状は、
火力原子力発電Vo132. Na1l−1981pP
−63〜83等に記載されている。
第5図は熱遮蔽体を配備した沸騰水型原子力発電所の概
要を示す図である。
この第5図に示す沸騰水型原子力発電所は、炉心1と、
原子炉圧力容器2と、炉心1から放射される中性子の放
射化範囲3を囲む熱遮蔽体4と、ペデスタル5と、ダイ
アフラム床6と、原子炉格納容器7と、生体遮蔽体8と
を備えている。
前記熱遮蔽体4は1円筒形状をしており、原子炉圧力容
器2の周囲を取り囲むように設置されている。
次に、第6図〜第8図は熱遮蔽体の構造を示すもので、
第6図は平面図、第7図は縦断正面図、第8図は第6図
中のA部の詳細図である。
前記熱遮蔽体4は、厚さ約600mmのコンクリート壁
10の両側を鋼板11.12で挟み込むサンドインチ構
造となっている。コンクリート壁10内には、縦方向に
リブ13が組み込まれているが、鉄筋は配筋されていな
いため、殆どコンクリートだけの構造体となっている。
なお、熱遮蔽体4には第7図に示すように、配管スリー
ブ14等も設置されている。
このように、熱遮蔽体4は、炉心1からの中性子遮蔽等
を目的として設置されているため、一般のコンクリート
構造物に比べて厚い構造体となっており、炉心1に非常
に近い位置に設置されている。
一方、熱遮蔽体4はプラントの通常運転中、炉心1の燃
焼により原子炉圧力容器2と同様に中性子の照射を受け
、放射化される。熱遮蔽体4内に生成される放射性核種
としては、Co−60,Fe−55、Mn−54等が主
体となっており、放射化範囲3はプラントにより中性子
ブランクス等が異なるため特定することはできないが、
概ね第5図に示すように、炉心1のレベルを中心として
放射化レベルが最も高く、周辺になるに従い放射化レベ
ルは低くなるが、熱遮蔽体4全域が放射化されると考え
られる。また、熱遮蔽体4の周囲空間は、炉心1.原子
炉圧力容器2、または生体遮蔽体8および熱遮蔽体4自
身からの放射線により、高濃度の放射能雰囲気を醸し出
している。
放射化コンクリート構造物の解体については、作業者の
被爆防止のために、遠隔操作解体および粉塵等の飛散防
止を考慮した解体が要求される。
次に、従来から一般に行われている熱遮蔽体の解体技術
について説明する。
熱遮蔽体4の解体は、第5図に示す炉心1.原子炉圧力
容器2を撤去した後に行う。
一般に、コンクリート構造物の解体については、従来よ
りソーブレード等による機械的工法、アブレッシブウォ
ータジェット等による研削による工法または火薬類によ
る爆破工法等、その解体技術は多くある。しかしながら
、爆破によるコンクリート破砕では放射性の粉塵の発生
が多く、その対策が問題となるため、コンクリートを機
械的工法または研削工法によりブロック状に切断する方
法が有力と考えられている。
ついで、第9図はコンクリート構造物の切断機であるソ
ーブレードの一例を示す斜視図である。
この第9図に示すように、前記熱遮蔽体の解体等に使用
するソーブレード20は、吊り装置21と、切断装置2
2と、切断装置駆動部23と、支持装置24と、支持脚
25とを備えている。
そして、前記吊り装置21により切断装置22およびそ
の支持装置24を熱遮蔽体(第9図中では省略)の内側
に上部より吊り下げ、支持装置24の支持脚25を伸ば
すことにより切断装置22を固定し、切断装置駆動部2
3により切断装置22を駆動し、この切断装置22によ
り熱遮蔽体のコンクリート壁をリング状またはブロック
状に切断し、別に用意した把持装置(図示せず)により
切断片を撤去する。
[発明が解決しようとする課題] 前述のごとく、熱遮蔽体4は、炉心1から放射される中
性子の遮蔽を目的としていることから、炉心1の近傍に
設置されている。このため、原子炉を停止するまでの約
40年間という長期にわたり高い温度条件に晒されてお
り、温度によるコンクリートの劣化が解体時に重大な問
題となる。
すなわち、熱遮蔽体1は通常運転中、約60℃程度の雰
囲気温度に晒されており、また定検期間中は常温となる
等、約40年間に加熱、冷却が繰り返されるため、コン
クリートはかなりの劣化を起こすものと想定される。前
記熱遮蔽体2は、第8図に示すように、コンクリート壁
10の両側を鋼板11゜12で挟み込み、さらにリブ1
3で補強し、強度を持たせているため、通常運転中には
機能上問題はないが、解体時に前述したソーブレード2
0等による機械的切断工法を適用し、熱遮蔽体4をリン
グ状またはブロック状に切断する場合には、熱遮蔽体4
の周外側にある鋼板11.12を切断し、コンクリート
10をリング状またはブロック状に切断後、把持装置に
より搬出撤去する際に、内側の劣化したコンクリート材
が塊状または粒状に崩壊し、第5図に示すダイアフラム
床6およびペデスタル5内に飛散してしまう。
このように、従来技術においては熱遮蔽体4が例えば4
0年間にわたって高温に晒されることにより、コンクリ
ート材が腐食し、崩壊する点に配慮がなされていないた
め、実際には熱遮蔽体4の解体ができないという問題が
あった。
また、熱遮蔽体4の解体時には、まだその周辺には高度
に放射化された生体遮蔽体8等が残っているため、高雰
囲気線量を保っており、さらに原子炉格納容器7内の広
い空間内での解体作業となるため、大掛かりな遠隔解体
装置を配備しなければならず、作業が非常に複雑で、か
つ工期も長期間掛かるという問題もあった。
本拠明の第1の目的は、解体時のコンクリート材の崩壊
、飛散を防止し、しかも簡単な吊り装置を用いて簡易に
構築および解体し得る原子力施設の熱遮蔽体を提供する
ことにある。
また、本発明の第2の目的は、耐熱強度の増大を図り得
る原子力施設の熱遮蔽体を提供することにある。
さらに、本発明の第3の目的は、構築および解体の作業
性をより一層向上させ得る原子力施設の熱遮蔽体を提供
することにある。
また、本発明の第4の目的は、放射能のストリーミング
を的確に防止でき、信頼性の高い原子力施設の熱遮蔽体
を提供することにある。
さらに1本発明の第5の目的は、構築および解体作業の
能率を向上でき、かつ放射能のストリーミングを的確に
防止し得る原子力施設の熱遮蔽体を提供することにある
そして、本発明の第6の目的は、より一層耐熱強度の増
大を図り得る原子力施設の熱遮蔽体を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 前記第1の目的は、少なくとも内、外二重円筒形の耐熱
金属板により中空円筒形の空間を形成し、この中空円筒
形の空間内に、コンクリート製の熱遮蔽ブロックを積み
重ねて構成したことにより。
達成される。
また、前記第2の目的は、前記熱遮蔽ブロックを、耐熱
金属板製の型枠にコンクリートを詰め込んで形成したこ
とにより、達成される。
さらに、前記第3の目的は、前記熱遮蔽ブロックに、搬
出入用の把手を設けたことにより、達成される。
また、前記第4の目的は、前記中空円筒形の空閣内に、
これの半径方向と円周方向と高さ方向とにそれぞれ熱遮
蔽ブロックを複数個ずつ積み重ねるとともに、前記半径
方向に隣接する熱遮蔽ブロック同士を、前記円周方向と
高さ方向とにそれぞれ位相をずらして配置したことによ
り、達成される。
さらに、前記第5の目的は、前記熱遮蔽ブロックを、前
記中空円筒形の空間の半径方向に2個のブロック片を連
結した形状で、かつ2個のブロック片を前記中空円筒形
の空間の円周方向と高さ方向とに互いに位相をずらした
形状に形成したことにより、達成される。
そして、前記第6の目的は、前記耐熱金属板として、鋼
板の表面に耐熱塗料を塗布したものを用いたことにより
、達成される。
[作用] 本発明では、熱遮蔽体の構築時には、少なくとも内、外
二重円筒形の耐熱金属板により中空円筒形の空間を形成
する。なお、必要により三重以上の円筒形状の耐熱金属
板で構成してもよい。
ついで、前記中空円筒形の空間内に、予め製作されたコ
ンクリート製の熱遮蔽ブロックを搬入し、複数個の熱遮
蔽ブロックをすき間なく積み重ね、完成させる。
そして、前記熱遮蔽体の解体時には、前述の構築時とは
反対に、中空円筒形の空間内から熱遮蔽ブロックを吊り
装置を使って吊り上げて搬出し、撤去する。
このように、本発明では耐熱金属板により形成された中
空円筒形の空間内に、コンクリート製の熱遮蔽ブロック
を積み重ねて構成しており、コンクリート製の熱遮蔽ブ
ロックは耐熱金属板で保護されているので、高温による
コンクリートの腐食が少なく、シたがって熱遮蔽体の解
体時にコンクリート材の崩壊、飛散を未然に防止するこ
とができ、しかも簡単な吊り装置を使用して簡易に構築
および解体することが可能である。
また1本発明では前記熱遮蔽ブロックを、耐熱金属板製
の型枠にコンクリートを詰め込んで形成しているので、
熱遮蔽ブロックの耐熱強度を増大させることができ、ひ
いては熱遮蔽体全体の耐熱強度を向上させることができ
る。
さらに、本発明では前記熱遮蔽ブロックに、搬出入用の
把手を設けているので、吊り装置を使っての構築および
解体の作業性を、より一層向上させることができる。
また1本発明では前記中空円筒形の空間内に、これの半
径方向と円周方向と高さ方向とにそれぞれ熱遮蔽ブロッ
クを複数個ずつ積み重ねている。
しかも、前記半径方向に隣接する熱遮蔽ブロック同士を
、前記円周方向と高さ方向とにそれぞれ位相をずらして
積み重ねている。したがって、前記半径方向に隣接す、
る熱遮蔽ブロック列の合わせ面が、前記円周方向と高さ
方向とに互いにジグザグ状になる結果、熱遮蔽ブロック
同士の合わせ面からの放射能のストリーミングを的確に
防止でき、ひいては熱遮蔽体全体の信頼性を向上させる
ことが可能となる。
さらに、本発明では前記熱遮蔽ブロックを、前記中空円
筒形の空間の半径方向に2個のブロック片を連結した形
状で、かつ2個のブロック片を前記中空円筒形の空間の
円周方向と高さ方向とに互いに位相をずらした形状に形
成しており、中空円筒形の空間内に、2個分の熱遮蔽ブ
ロックを1度で搬入、搬出することができるので、構築
および解体作業の能率の向上を図ることができ、また隣
接する熱遮蔽ブロック同士の合わせ面を、中空円筒形の
空間の円周方向と高さ方向とにそれぞれジグザグ状に積
み重ねることができるので、放射能のストリーミングを
的確に防止することもできる。
そして、本発明では前記耐熱金属板として、鋼板の表面
に耐熱塗料を塗布したものを用いているので、熱遮蔽体
全体の耐熱強度を、より一層向上させることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は沸騰水型原子力発電所の熱遮蔽体に適用した本
発明の一実施例を示す一部分の斜視図、第2図は熱遮蔽
体を構成する熱遮蔽ブロックの一部破断拡大斜視図であ
る。
これらの図に示す実施例の熱遮蔽体30では、第1図に
示すように、内、外二重の耐熱金属板31゜32により
中空円筒形の空間が形成されている。前記耐熱金属板3
1.32は、鋼板の表面に耐熱塗料を塗布して構成され
ている。
前記中空円筒形の空間内は、第1図に示すように、円周
方向θに等間隔をおいて固定されたリブ33により仕切
られている。前記リブ33は、工形鋼で形成され、この
工形鋼の両側のフランジを前記耐熱金属板31.32の
内側に溶接して固定されている。
前記耐熱金属板31.32と円周方向θに隣接するリブ
33.33とにより囲まれた空間内には、第1図に示す
ように、前記中空円筒形の空間の半径方向Yに2個、同
中空円筒形の空間の円周方向θと高さ方向Zにはそれぞ
れ複数個ずつ、熱遮蔽ブロック44がすき間なく積み重
ねられている。前記半径方向Yに隣接する熱遮蔽ブロッ
ク34.34は、前記円周方向θと高さ方向Zとにそれ
ぞれ位相をずらして積み重ねられている。その結果、耐
熱金属板31側の熱遮蔽ブロック34列と、耐熱金属板
32側の熱遮蔽ブロック34列とは、熱遮蔽ブロック3
4.34の合わせ面35が中空円筒形の空間の円周方向
θと高さ方向Zとにそれぞれジグザグ状に配列されてい
る。
各熱遮蔽ブロック34は、第2図に示すように、型枠3
6と、これの内部に詰め込まれたコンクリート37と、
搬入、搬呂用の把手38とを有して構成されている。前
記型枠36は、好ましくは鋼板の表面に耐熱塗料を塗布
した耐熱金属板により、予め決められた熱遮蔽ブロック
34の外形に形成されている。また、前記型枠36には
コンクリート注入口39と、コンクリート注入時の空気
抜き穴40と、把手露出用の穴41と、上面の4隅に形
成された位置決め用の凹部42と、底面の4隅に形成さ
れかつ下方の熱遮蔽ブロック34の位置決め用の凹部4
2に嵌合する位置決め用の突起43とが設けられている
。前記コンクリート37は、型枠36内に前記コンクリ
ート注入口39を通じて注入され、詰め込まれている。
前記把手38は、立形に形成され、その脚部を型枠36
の内面に溶接して固定され、または脚部をコンクリート
27内に埋め込んで固定されており、頭部を型枠36に
形成された前記穴41に臨ませている。
なお、熱遮蔽ブロック34は前述のごとく、全体として
耐熱金属板31.32と、前記円周方向θに隣接するリ
ブ33.33とで囲まれた空間内にすき間なく納まり、
しかも前記半径方向Yに隣接する熱遮蔽ブロック34.
34の合わせ面35が前記円周方向θおよび高さ方向Z
とも、ジグザグ状になる大きさに設定されている。また
、配管スリーブ(第7図中の符号14を参照)を設ける
位置に相当する熱遮蔽ブロック31には、配管スリーブ
を通す溝を予め形成しておくものとする。
前記熱遮蔽体30を構築するには、まず円筒形の内、外
二重の耐熱金属板31.32により形成された円筒形の
空間内に、円周方向θに間隔をおいて、工形鋼であるリ
ブ33を配置し、そのフランジを前記耐熱金属板31.
32の内側に溶接して固定し、枠を構成する。
また、予め型枠36内にコンクリート37を詰め込み、
かつ把手38を設けた熱遮蔽ブロック34を必要個数、
製作しておく。
ついで1例えば天井クレーンを使用し、この天井クレー
ンに熱遮蔽ブロック34の把手38をロープ等で結び、
熱遮蔽ブロック34を吊り上げ、前記耐熱金属板31.
32と、円周方向θに隣接するリブ33゜33とで囲ま
れた空間内に搬入し、第1図に示すように積み重ねて行
く。この熱遮蔽ブロック34の搬入時に、前記耐熱金属
板31.32の内面、およびリブ33のウェブの両面を
ガイドとして使用し、また熱遮蔽ブロック34の積み重
ね時に、各熱遮蔽ブロック34の上面に設けられた位置
決め用の四部42と底面に設けられた位置決め用の突起
43とを嵌合して位置決めする。
前記耐熱金属板31.32と、円周方向θに隣接するリ
ブ33.33とにより囲まれた総ての空間に熱遮蔽ブロ
ック34をすき間なく積み重ねることによって熱遮蔽体
30が完成する。
このように構築された熱遮蔽体3oは、第1図から分か
るように、耐熱金属板31.32によって形成された中
空円筒形の空間の半径方向Yに2列に配列された熱遮蔽
ブロック34.34同士が前記空間の円周方向θおよび
高さ方向Zとも位相がずれていて、熱遮蔽ブロック34
.34の合わせ面が前記円周方向θおよび高さ方向Zと
もジグザグ状になっている。したがって、熱遮蔽体30
の使用状態において炉心から放射される放射能のストリ
ーミングを効果的に防止することが可能となる。
次に、第3図は使用終了後の熱遮蔽体の解体作業状態を
示す斜視図である。
沸騰水型原子力発電所を例えば30〜40年間使用後、
熱遮蔽体30を解体する場合には、前述の構築の場合と
作業手順が逆になる。
つまり、第3図に示すように、天井クレーン55を使用
し、この天井クレーン55に熱遮蔽体30の熱遮蔽ブロ
ック34の把手38をローブ56等で吊り上げ、耐熱金
属板31.32とリブ33.33とで囲まれた空間内か
ら熱遮蔽ブロック34を搬出し、撤去する。
この実施例では、熱遮蔽体30の使用中、各熱遮蔽ブロ
ック34は耐熱金属板3L、 32により保護され、し
かも熱遮蔽ブロック34自体が耐熱金属板で形成された
型枠36内にコンクリート37を詰め込んで構成されて
いる。
したがって、熱遮蔽体30の解体時に、放射化し、かつ
高温により腐食したコンクリート材が崩壊し、飛散する
不具合を未然に解消することができる。
また、この実施例では熱遮蔽体30の構築および解体作
業とも、熱遮蔽ブロック34に設けられた把手38を利
用することによって、簡単な吊り装置を使用して簡易に
、かつ安全に作業を進めることができる。
続いて、第4図は熱遮蔽ブロックの他の実施例を示す一
部破断斜視図である。
この第4図に示す熱遮蔽ブロック44は、耐熱金属板で
形成される中空円筒形の空間の半径方向Yに2個のブロ
ック片45.46を連結した形状に形成されている。
また、前記ブロック片45.46は前記空間の円周方向
θおよび高さ方向Zにそれぞれ位相をずらして連結され
ている。
そして、前記ブロック片45.46は耐熱金属板で形成
された単一の型枠47内にコンクリート48を詰め込ん
で構成されており、さらに各ブロック片45゜46に1
個ずつバランスさせて把手49が設けられている。前記
型枠47は、好ましくは鋼板の表面に耐熱塗料を塗布し
た材料で形成されている。また、型枠47の上面には前
記把手49を露出させる穴52と、熱遮蔽ブロック44
を積み重ねるときの位置決め用の凹部53とが設けられ
ており、型枠47の底面には同じく位置決め用の突起5
4が設けられている。
この第4図に示す実施例の熱遮蔽ブロック44は、ちょ
うど第2図に示す熱遮蔽ブロック34を前記空間の半径
方向Yに2個連結した形状に構成されているので、熱遮
蔽体の構築および解体する際の熱遮蔽ブロックの搬入、
搬出作業をほぼ2分の1省略することが可能となる。
この第4図に示す熱遮蔽ブロック44の他の作用につい
ては、前記第2図に示す熱遮蔽ブロック34と同様であ
る。
なお、本発明では熱遮蔽体を円筒形の三重以上の耐熱金
属板で構成してもよい。
また、各熱遮蔽ブロックを型枠内にコンクリートを詰め
込んで構成するものに限らず、コンクリート製のブロッ
クとしてもよい。その理由は、熱遮蔽ブロックを前述の
ごとく、耐熱金属板で囲まれた空間内に納めるようにし
ているので、コンクリートが直接高温に晒されることが
なく、高温による腐食が少ないからであり、また熱遮蔽
体の解体時に熱遮蔽ブロックを搬出するだけでよく、切
断する必要がないので、切断時に崩壊して飛散すること
がないからである。
[発明の効果] 以上説明した本発明の請求項1記載の発明によれば、耐
熱金属板により形成された中空円筒形の空間内に、コン
クリート製の熱遮蔽ブロックを積み重ねて構成しており
、コンクリート製の熱遮蔽ブロックは耐熱金属板で保護
されているので、高温によるコンクリートの腐食が少な
く、したがって熱遮蔽体の解体時にコンクリート材の崩
壊、飛散を未然に防止し得る効果を有する外、簡単な吊
り装置を使用して簡易に構築および解体し得る効果があ
る。
また、本発明の請求項2記載の発明によれば、前記熱遮
蔽ブロックを、耐熱金属板製の型枠にコンクリートを詰
め込んで形成しているので、熱遮蔽ブロックの耐熱強度
を増大させることができ。
ひいては熱遮蔽体全体の耐熱強度を向上させ得る効果が
ある。
さらに1本発明の請求項3記載の発明によれば、前記熱
遮蔽ブロックに、搬出入用の把手を設けているので、吊
り装置を使っての構築および解体の作業性を、より一層
向上させ得る効果がある。
また、本発明の請求項4記載の発明によれば、前記中空
円筒形の空間内に、これの半径方向と円周方向と高さ方
向とにそれぞれ熱遮蔽ブロックを複数個ずつ積み重ね、
しかも前記半径方向に隣接する熱遮蔽ブロック同士を、
前記円周方向と高さ方向とにそれぞれ位相をずらして積
み重ねているので、前記半径方向に隣接する熱遮蔽ブロ
ック列の合わせ面が、前記円周方向と高さ方向とに互い
にジグザグ状になる結果、熱遮蔽ブロック同士の合わせ
面からの放射能のストリーミングを的確に防止し得る効
果があり、ひいては熱遮蔽体全体の信頼性の向上を図り
得る効果がある。
さらに、本発明の請求項5記載の発明によれば、前記熱
遮蔽ブロックを、前記中空円筒形の空間の半径方向に2
個のブロック片を連結した形状で、かつ2個のブロック
片を前記中空円筒形の空間の円周方向と高さ方向とに互
いに位相をずらした形状に形成しており、中空円筒形の
空間内に、2個分の熱遮蔽ブロックを1度で搬入、搬出
することができるので、構築および解体作業の能率の向
上を図る効果を有する外、隣接する熱遮蔽ブロック同士
の合わせ面を、中空円筒形の空間の円周方向と高さ方向
とにそれぞれジグザグ状に積み重ねることができるので
、放射能のストリーミングを的確に防止し得る効果もあ
る。
そして、本発明の請求項6記載の発明によれば。
前記耐熱金属板として、鋼板の表面に耐熱塗料を塗布し
たものを用いているので、熱遮蔽体全体の耐熱強度を、
より一層向上させ得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は沸騰水型原子力発電所の熱遮蔽体に適用した本
発明の一実施例を示す一部分の斜視図、第2図は熱遮蔽
体を構成する熱遮蔽ブロックの一部破断拡大斜視図、第
3図は使用終了後の熱遮蔽体の解体作業状態を示す斜視
図、第4図は熱遮蔽ブロックの他の実施例を示す一部破
断斜視図、第5図は熱遮蔽体を配備した沸騰水型原子力
発電所の概要を示す図、第6図〜第8図は熱遮蔽体の構
造を示すもので、第6図は平面図、第7図は縦断正面図
、第8図は第6図中のA部の詳細図、第9図はコンクリ
ート構造物の切断機であるソーブレードの一例を示す斜
視図である。 30・・・熱遮蔽体、31.32・・・耐熱金属板、3
3・・・リブ、34・・・熱遮蔽ブロック、35・・・
熱遮蔽ブロック同士の合わせ面、36・・・熱遮蔽ブロ
ックの型枠、37・・・同コンクリート、38・・・同
把手、42.43・・・同位置決め用の凹部、突起、4
4・・・熱遮蔽ブロック、45.46・・・ブロック片
、47・・・熱遮蔽ブロックの型枠、48・・・同コン
クリート、49・・・同把手、53.54・・・同位置
決め用の凹部、突起、55・・・吊り装置としての天井
クレーン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、原子炉の炉心から放射される放射能を遮蔽する熱遮
    蔽体において、少なくとも内、外二重円筒形の耐熱金属
    板により中空円筒形の空間を形成し、この中空円筒形の
    空間内に、コンクリート製の熱遮蔽ブロックを積み重ね
    て構成したことを特徴とする原子力施設の熱遮蔽体。 2、前記熱遮蔽ブロックを、耐熱金属板製の型枠にコン
    クリートを詰め込んで形成したことを特徴とする請求項
    1記載の原子力施設の熱遮蔽体。 3、前記熱遮蔽ブロックに、搬出入用の把手を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の原子力施設の熱
    遮蔽体。 4、前記中空円筒形の空間内に、これの半径方向と円周
    方向と高さ方向とにそれぞれ熱遮蔽ブロックを複数個ず
    つ積み重ねるとともに、前記半径方向に隣接する熱遮蔽
    ブロック同士を、前記円周方向と高さ方向とにそれぞれ
    位相をずらして配置したことを特徴とする請求項1、2
    または3記載の原子力施設の熱遮蔽体。 5、前記熱遮蔽ブロックを、前記中空円筒形の空間の半
    径方向に2個のブロック片を連結した形状で、かつ2個
    のブロック片を前記中空円筒形の空間の円周方向と高さ
    方向とに互いに位相をずらした形状に形成したことを特
    徴とする請求項1、2または3記載の原子力施設の熱遮
    蔽体。 6、前記耐熱金属板として、鋼板の表面に耐熱塗料を塗
    布したものを用いたことを特徴とする請求項1記載の原
    子力施設の熱遮蔽体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032270A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Iken Engineering Kk 放射線遮蔽壁
JP2014089127A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Takenaka Komuten Co Ltd 放射線遮蔽壁
CN112466482A (zh) * 2020-11-26 2021-03-09 中广核研究院有限公司 一种反应堆堆坑堵缝屏蔽装置

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