JPH0299279A - 厚鋼材の製造方法 - Google Patents
厚鋼材の製造方法Info
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- JPH0299279A JPH0299279A JP24722988A JP24722988A JPH0299279A JP H0299279 A JPH0299279 A JP H0299279A JP 24722988 A JP24722988 A JP 24722988A JP 24722988 A JP24722988 A JP 24722988A JP H0299279 A JPH0299279 A JP H0299279A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は炭素量0.30〜0.70wt%の厚鋼材の製
造方法に係り、更に詳細には、比較的小断面或いは小形
の鋼片から広幅の厚鋼材を効率的に製造する方法に関す
る。 (従来の技術) 連続鋳造法にて製造される比較的小断面の鋼片或いは鍛
造等によって製造される小形の鋼片は。 その形状から搬送用ロールの間隙に落下することから特
定方向のみにしか圧延できないことが多く、製品寸法、
形状に制限があった。このため、広範な製品には使用で
きないのが実情であった。 これら小形厚肉の複数個の鋼片を溶接により一体化し、
その複合された鋼片を縦、横方向とも圧延できる形状と
すれば、多種類の寸法、形状の製品に対応できるように
なり、産業上の利点は極めて大となる。 (発明が解決しようとする課題) 例えば、これらの鋼片を溶接する方法としては第1図に
示す各種方法がある。すなわち、複数個の鋼片を当接し
て第1図(a)、(b)に示すような開先を加工し、サ
ブマージアーク溶接、ガスシールドアーク溶接のような
アーク溶接方法にて開先底部より鋼片の表面まで全板厚
を溶接する方法である。 しかし、これらの方法では1ラン当たりの積層厚さが高
々5++a+程度であり、例えば厚さ200+amの鋼
片を溶接するのには能率が良いとされている狭開先溶接
方法においても40ラン以上の溶接が必要となって、溶
接工数、溶接材料を大量に要した。特に複数個の鋼片の
厚さ方向側面を当接して広幅の厚鋼材を製造するのに適
用した場合、更に能率が悪く、コスト高を招く。 加えて、連続鋳造直後の圧延というライン中の溶接工程
のため、溶接所要時間が長く、好ましくない。 なお、鋼片を1ランで溶接する方法としては、第1図(
c)に示す電子ビーム溶接方法も考えられるが、連続鋳
造直後の高温の鋼片を現場で溶接するという要求特性か
ら、真空室内での溶接が一般的なこの溶接方法は実用的
ではない。 また、鋼材等の金属帯同士を圧延ラインの前工程で溶接
により接合する技術は薄板(板厚10mII+以下)で
は多くあり、最近ではレーザ溶接で接合される例もある
。しかし、板厚100+amを超えるような鋼片をライ
ン中で接合するという例は見当らない。 この点、本出願人は上記問題点を解決するために先に厚
鋼板の製造方法に係る特願昭62−296882号を提
案した。この方法によれば、幅1000av+未満のブ
ルームの2個以上から広幅の厚鋼板をエネルギーコスト
や工数等の大幅な増加を伴うことなく製造することがで
きる。しかし、その後の研究により、炭素量0.30w
t%以上の中炭素鋼については更に改善の必要があるこ
とが判明した。 すなわち、炭素量0.30%+1%以上の炭素鋼に適用
した場合、溶接部に割れが発生するおそれがあり、溶接
部が圧延中に破断するのを防ぐためには、使用する溶接
材料や溶接施工条件の厳密な管理を要する。 以上のことにより、従来、炭素量Q、3Qwt%以上の
中炭素鋼の鋼片を圧延前に短時間且つ低コストで接合す
ることは困難であった。 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、炭素量0.3
0tzt%以上の中炭素鋼からなる広幅の鋼片を高能率
且つ低コストで製造し得る方法を提供することを目的と
するものである。 (発明が解決しようとする課題) 前記目的を達成するため、本発明者らは、先に提案した
特願昭62−296882号を基に、これら炭素量0.
30%以上の中炭素鋼で小形厚肉の複数個の鋼片の溶接
を、溶接部の割れが圧延中の破断に至らない程度に抑制
でき、低コスト、短時間で施工可能な溶接技術について
詳細に検討した。その結果、以下のことが明らかになっ
た。 (1) 鋼片の当接面部の表裏面をそれぞれ厚さの5
%以上にわたって溶接しておけば、溶接金属中央部に高
温割れが発生していない限り、圧延中に溶接部の破断は
生じない。 (2)溶接金属部の厚さを確保し、高温割れを防止する
ためには開先内に炭素量0.20wt%以下の鉄粉を散
布しておけばよい。 すなわち、溶接金属の高温割れは第2図(a)、(b)
に示すようなものがあり、このうちの(a)は溶接金属
中央部に生じる割れであり、この割れは圧延中に溶接部
から破断を生ずるが、(b)に示す溶接熱影響部を起点
とする割れは圧延時に圧着して実用上問題とならないこ
とを見い出した。 更に、(a)の溶接金属中央部に生ずる割れの発生原因
について種々検討した結果、溶接金属中の炭素量及びビ
ード形状に起因していることを知見した。更に、この溶
接金属中央部に発生する割れを防止し且つビード形状改
善するためには、炭素量0.20wt%以下の鉄粉を開
先内に充填し、サブマージアーク溶接することによって
防止できることを見い出した。 このような割れ防止技術を用いて鋼片の当接面部表裏面
を鋼片厚さのそれぞれ5%以上(合計で10%以上とな
る)の厚さにわたって溶接すれば。 第3図に示すように圧延中に溶接部に破断が生じないこ
とを見い出した。 溶接金属の厚さは厚ければ厚いほど継手全体の強度が増
し、圧延中の破断の防止に有効ではあるが、表裏面合計
で鋼片厚さの50%を超えるような溶接は工数、使用す
る溶接材料を多量に要し、且つ長時間の溶接となるため
、好ましくない。 以上の如く、先に提案した特願昭62−296882号
の方法を炭素量が0.30wt%の中炭素鋼に適用する
場合、高温割れ等の発生に関し、特に鋼片同士の溶接部
に発生する割れのうち第1図(b)の割れは圧延工程に
悪影響を与えないこと及び第1図(a)の割れを防止す
るためには開先内に低炭素の鉄粉を充填し、サブマージ
アーク溶接により接合すれば良いとの基本的な知見を得
て、本発明を完成したものである。 すなわち、本発明に係る厚鋼材の製造方法は、炭素含有
量が0.30〜0.70讐t%、厚さ200fflll
1以上で幅1000mm以下の鋼片の2個以上を、厚さ
方向の側面同士を当接して配置し、且つ開先を形成し、
該開先内に炭素ff1o、20wt%以下の鉄粉を充填
して、前記鋼片の当接面部の表面側及び裏面側をそれぞ
れ鋼片厚さの5%以上且つ表面側及び裏面側合計で50
%以下にわたってサブマージアーク溶接した後、圧延を
行うことを特徴とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) 本発明は、前述したとおり、先に提案した特願昭62−
296882号の改善に係るものであり、炭素量が0.
30%の中炭素鋼においても高温割れ等を発生すること
なく鋼片同士を接合することにより、効率よく広幅の厚
鋼材の製造を可能としたものである。 次に、本発明における条件の限定理由を説明する。 鋼材の炭素量:0.30〜0.70wt%炭素量0.3
0wt%以上の中炭素鋼において高温割れ等が発生する
ので、本発明法の適用鋼材は炭素量を0.30wt%以
上とする。しかし、炭素量が0.70wt%を超えると
本発明法を適用しても高温割れ等を防止し得ないので、
上限を0.70wt%とした。 溶接接合する前の鋼材の寸法: 溶接接合する前の鋼材としては、現存の設備では大型鋼
材はど成分偏析が大きくなるという事情等を考慮し、比
較的小断面或いは小形の鋼片から厚鋼材を製造すること
を前提とし、具体的には、厚さ200mm以上、幅10
00m+n以下の鋼材で、この2個以上を用いる。 鉄粉の炭素量:0.20wt%以下 前述したように、ビード形状の改善及び溶接金属中央部
に発生する高温割れの防止のために開先内に鉄粉を充填
してサブマージアーク溶接するが、鉄粉の炭素量が0.
20wt%を超えると高温割れ防止の効果が達せられな
い。 なお、鉄粉の炭素量は、より好ましくは0.10wt%
以下とすることが推奨される。特に鋼材の炭素量が0.
50wt%以上の場合に効果がある。 溶接施工法: 上記材質1寸法形状を有する鋼材の2個以上を、厚さ方
向の側面同士を当接して配置するが、溶接時の開先は特
に限定されず、加工のしやすさ、溶接効率等を考慮する
と、V形が望ましい。 また、開先へ充填する鉄粉の散布厚さは15a+m以上
とするのが望ましい。開先のギャップが太きいときはガ
ラステープ等を開先内に挿入しておき、鉄粉の脱落を防
ぐことが推奨される。 溶接はサブマージアーク溶接によるが、その溶接条件は
開先形状により異なり、あまり高電流高速度溶接条件で
は前述の溶接金属中央部での高温割れを生じ易くするの
で、溶接電流は100OA以下、溶接速度は30cm/
win以下が望ましい。 使用ワイヤ成分は特に限定されないが、例えば、C:0
.10%以下、Si:0.5%以下、p:o、。 10%以下、S:0.010%以下の組成(重量%)の
ものが良好なビード形状を得る上で特に好ましい。 フラックスは、溶接後のスラブの剥離性が良いものであ
れば通常の使用されている溶融型、焼結型のいずれでも
利用できる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を示す。 失産舛上 第1表に示す化学成分を有する厚さ240m−の鋼片の
2個を厚さ方向の側面同士を当接して配置し、開先を形
成して、当接面部の表裏面各−層を第2表に示す溶接条
件にてサブマージアーク溶接した。溶接部の厚さは開先
形状、溶接条件、溶接パス数を変化させて片側15〜6
0mm、表裏合計30〜120+u+、すなわち、鋼片
厚さの12.5〜50%とした。 また、比較のため1片側の溶込み深さ10mm、全厚に
対する比率が鋼片厚さの4.17%の溶接部の溶接も行
った。 溶接後、ビード表面をカラーチエツクして欠陥の有無を
調べ、更に熱間にて板厚90m+++まで9パスで圧延
加工して溶接部の状況を調べた。 その結果は、第3表に示すように、本発明例のいずれに
も表面欠陥は認められなかった。また、溶接部の厚さが
鋼片厚さの5%以上の本発明例は90mm厚まで圧延し
ても、溶接部は破断しなかった。更に、本発明例のいず
れにも溶接金属中央部の高温割れが見当らなかった。 一方、溶接部厚さが鋼片厚さの4.17%の比較例は圧
延中に破断した。なお、溶接部厚さが鋼片厚さの5%以
上であるが、全厚に対する比率が100%(すなわち、
開先深さの全部)の比較例は、表面欠陥がなく圧延時に
割れは生じなかったものの、パス数が110パスと非能
率的であった。
造方法に係り、更に詳細には、比較的小断面或いは小形
の鋼片から広幅の厚鋼材を効率的に製造する方法に関す
る。 (従来の技術) 連続鋳造法にて製造される比較的小断面の鋼片或いは鍛
造等によって製造される小形の鋼片は。 その形状から搬送用ロールの間隙に落下することから特
定方向のみにしか圧延できないことが多く、製品寸法、
形状に制限があった。このため、広範な製品には使用で
きないのが実情であった。 これら小形厚肉の複数個の鋼片を溶接により一体化し、
その複合された鋼片を縦、横方向とも圧延できる形状と
すれば、多種類の寸法、形状の製品に対応できるように
なり、産業上の利点は極めて大となる。 (発明が解決しようとする課題) 例えば、これらの鋼片を溶接する方法としては第1図に
示す各種方法がある。すなわち、複数個の鋼片を当接し
て第1図(a)、(b)に示すような開先を加工し、サ
ブマージアーク溶接、ガスシールドアーク溶接のような
アーク溶接方法にて開先底部より鋼片の表面まで全板厚
を溶接する方法である。 しかし、これらの方法では1ラン当たりの積層厚さが高
々5++a+程度であり、例えば厚さ200+amの鋼
片を溶接するのには能率が良いとされている狭開先溶接
方法においても40ラン以上の溶接が必要となって、溶
接工数、溶接材料を大量に要した。特に複数個の鋼片の
厚さ方向側面を当接して広幅の厚鋼材を製造するのに適
用した場合、更に能率が悪く、コスト高を招く。 加えて、連続鋳造直後の圧延というライン中の溶接工程
のため、溶接所要時間が長く、好ましくない。 なお、鋼片を1ランで溶接する方法としては、第1図(
c)に示す電子ビーム溶接方法も考えられるが、連続鋳
造直後の高温の鋼片を現場で溶接するという要求特性か
ら、真空室内での溶接が一般的なこの溶接方法は実用的
ではない。 また、鋼材等の金属帯同士を圧延ラインの前工程で溶接
により接合する技術は薄板(板厚10mII+以下)で
は多くあり、最近ではレーザ溶接で接合される例もある
。しかし、板厚100+amを超えるような鋼片をライ
ン中で接合するという例は見当らない。 この点、本出願人は上記問題点を解決するために先に厚
鋼板の製造方法に係る特願昭62−296882号を提
案した。この方法によれば、幅1000av+未満のブ
ルームの2個以上から広幅の厚鋼板をエネルギーコスト
や工数等の大幅な増加を伴うことなく製造することがで
きる。しかし、その後の研究により、炭素量0.30w
t%以上の中炭素鋼については更に改善の必要があるこ
とが判明した。 すなわち、炭素量0.30%+1%以上の炭素鋼に適用
した場合、溶接部に割れが発生するおそれがあり、溶接
部が圧延中に破断するのを防ぐためには、使用する溶接
材料や溶接施工条件の厳密な管理を要する。 以上のことにより、従来、炭素量Q、3Qwt%以上の
中炭素鋼の鋼片を圧延前に短時間且つ低コストで接合す
ることは困難であった。 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、炭素量0.3
0tzt%以上の中炭素鋼からなる広幅の鋼片を高能率
且つ低コストで製造し得る方法を提供することを目的と
するものである。 (発明が解決しようとする課題) 前記目的を達成するため、本発明者らは、先に提案した
特願昭62−296882号を基に、これら炭素量0.
30%以上の中炭素鋼で小形厚肉の複数個の鋼片の溶接
を、溶接部の割れが圧延中の破断に至らない程度に抑制
でき、低コスト、短時間で施工可能な溶接技術について
詳細に検討した。その結果、以下のことが明らかになっ
た。 (1) 鋼片の当接面部の表裏面をそれぞれ厚さの5
%以上にわたって溶接しておけば、溶接金属中央部に高
温割れが発生していない限り、圧延中に溶接部の破断は
生じない。 (2)溶接金属部の厚さを確保し、高温割れを防止する
ためには開先内に炭素量0.20wt%以下の鉄粉を散
布しておけばよい。 すなわち、溶接金属の高温割れは第2図(a)、(b)
に示すようなものがあり、このうちの(a)は溶接金属
中央部に生じる割れであり、この割れは圧延中に溶接部
から破断を生ずるが、(b)に示す溶接熱影響部を起点
とする割れは圧延時に圧着して実用上問題とならないこ
とを見い出した。 更に、(a)の溶接金属中央部に生ずる割れの発生原因
について種々検討した結果、溶接金属中の炭素量及びビ
ード形状に起因していることを知見した。更に、この溶
接金属中央部に発生する割れを防止し且つビード形状改
善するためには、炭素量0.20wt%以下の鉄粉を開
先内に充填し、サブマージアーク溶接することによって
防止できることを見い出した。 このような割れ防止技術を用いて鋼片の当接面部表裏面
を鋼片厚さのそれぞれ5%以上(合計で10%以上とな
る)の厚さにわたって溶接すれば。 第3図に示すように圧延中に溶接部に破断が生じないこ
とを見い出した。 溶接金属の厚さは厚ければ厚いほど継手全体の強度が増
し、圧延中の破断の防止に有効ではあるが、表裏面合計
で鋼片厚さの50%を超えるような溶接は工数、使用す
る溶接材料を多量に要し、且つ長時間の溶接となるため
、好ましくない。 以上の如く、先に提案した特願昭62−296882号
の方法を炭素量が0.30wt%の中炭素鋼に適用する
場合、高温割れ等の発生に関し、特に鋼片同士の溶接部
に発生する割れのうち第1図(b)の割れは圧延工程に
悪影響を与えないこと及び第1図(a)の割れを防止す
るためには開先内に低炭素の鉄粉を充填し、サブマージ
アーク溶接により接合すれば良いとの基本的な知見を得
て、本発明を完成したものである。 すなわち、本発明に係る厚鋼材の製造方法は、炭素含有
量が0.30〜0.70讐t%、厚さ200fflll
1以上で幅1000mm以下の鋼片の2個以上を、厚さ
方向の側面同士を当接して配置し、且つ開先を形成し、
該開先内に炭素ff1o、20wt%以下の鉄粉を充填
して、前記鋼片の当接面部の表面側及び裏面側をそれぞ
れ鋼片厚さの5%以上且つ表面側及び裏面側合計で50
%以下にわたってサブマージアーク溶接した後、圧延を
行うことを特徴とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) 本発明は、前述したとおり、先に提案した特願昭62−
296882号の改善に係るものであり、炭素量が0.
30%の中炭素鋼においても高温割れ等を発生すること
なく鋼片同士を接合することにより、効率よく広幅の厚
鋼材の製造を可能としたものである。 次に、本発明における条件の限定理由を説明する。 鋼材の炭素量:0.30〜0.70wt%炭素量0.3
0wt%以上の中炭素鋼において高温割れ等が発生する
ので、本発明法の適用鋼材は炭素量を0.30wt%以
上とする。しかし、炭素量が0.70wt%を超えると
本発明法を適用しても高温割れ等を防止し得ないので、
上限を0.70wt%とした。 溶接接合する前の鋼材の寸法: 溶接接合する前の鋼材としては、現存の設備では大型鋼
材はど成分偏析が大きくなるという事情等を考慮し、比
較的小断面或いは小形の鋼片から厚鋼材を製造すること
を前提とし、具体的には、厚さ200mm以上、幅10
00m+n以下の鋼材で、この2個以上を用いる。 鉄粉の炭素量:0.20wt%以下 前述したように、ビード形状の改善及び溶接金属中央部
に発生する高温割れの防止のために開先内に鉄粉を充填
してサブマージアーク溶接するが、鉄粉の炭素量が0.
20wt%を超えると高温割れ防止の効果が達せられな
い。 なお、鉄粉の炭素量は、より好ましくは0.10wt%
以下とすることが推奨される。特に鋼材の炭素量が0.
50wt%以上の場合に効果がある。 溶接施工法: 上記材質1寸法形状を有する鋼材の2個以上を、厚さ方
向の側面同士を当接して配置するが、溶接時の開先は特
に限定されず、加工のしやすさ、溶接効率等を考慮する
と、V形が望ましい。 また、開先へ充填する鉄粉の散布厚さは15a+m以上
とするのが望ましい。開先のギャップが太きいときはガ
ラステープ等を開先内に挿入しておき、鉄粉の脱落を防
ぐことが推奨される。 溶接はサブマージアーク溶接によるが、その溶接条件は
開先形状により異なり、あまり高電流高速度溶接条件で
は前述の溶接金属中央部での高温割れを生じ易くするの
で、溶接電流は100OA以下、溶接速度は30cm/
win以下が望ましい。 使用ワイヤ成分は特に限定されないが、例えば、C:0
.10%以下、Si:0.5%以下、p:o、。 10%以下、S:0.010%以下の組成(重量%)の
ものが良好なビード形状を得る上で特に好ましい。 フラックスは、溶接後のスラブの剥離性が良いものであ
れば通常の使用されている溶融型、焼結型のいずれでも
利用できる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を示す。 失産舛上 第1表に示す化学成分を有する厚さ240m−の鋼片の
2個を厚さ方向の側面同士を当接して配置し、開先を形
成して、当接面部の表裏面各−層を第2表に示す溶接条
件にてサブマージアーク溶接した。溶接部の厚さは開先
形状、溶接条件、溶接パス数を変化させて片側15〜6
0mm、表裏合計30〜120+u+、すなわち、鋼片
厚さの12.5〜50%とした。 また、比較のため1片側の溶込み深さ10mm、全厚に
対する比率が鋼片厚さの4.17%の溶接部の溶接も行
った。 溶接後、ビード表面をカラーチエツクして欠陥の有無を
調べ、更に熱間にて板厚90m+++まで9パスで圧延
加工して溶接部の状況を調べた。 その結果は、第3表に示すように、本発明例のいずれに
も表面欠陥は認められなかった。また、溶接部の厚さが
鋼片厚さの5%以上の本発明例は90mm厚まで圧延し
ても、溶接部は破断しなかった。更に、本発明例のいず
れにも溶接金属中央部の高温割れが見当らなかった。 一方、溶接部厚さが鋼片厚さの4.17%の比較例は圧
延中に破断した。なお、溶接部厚さが鋼片厚さの5%以
上であるが、全厚に対する比率が100%(すなわち、
開先深さの全部)の比較例は、表面欠陥がなく圧延時に
割れは生じなかったものの、パス数が110パスと非能
率的であった。
ヌmλ
実施例1の実験N[12において、開先内へ充填する鉄
粉の炭素量を変化させ、他の条件は同様にして、鉄粉の
炭素量の影響を調査した。その結果を第4表に示す。 第4表より、開先に充填する鉄粉の炭素量が0゜20t
zt%以下である本発明例はいずれも溶接金属中央部の
割れがなく、表面欠陥も認められず、圧延時に破断は認
められなかった。しかし、鉄粉の炭素量が0.20wt
%より多い比較例では溶接金属中央部に割れが認められ
、圧延時に破断した。 【以下余白] (発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、炭素量0.30
wt%以上の中炭素鋼厚鋼材の表裏面各−部分のみのサ
ブマージアーク溶接により、圧延中に破断を生じない健
全な溶接部が得られ、高能率に厚鋼材を製造することが
でき、その工業的価値は極めて高いものである。
粉の炭素量を変化させ、他の条件は同様にして、鉄粉の
炭素量の影響を調査した。その結果を第4表に示す。 第4表より、開先に充填する鉄粉の炭素量が0゜20t
zt%以下である本発明例はいずれも溶接金属中央部の
割れがなく、表面欠陥も認められず、圧延時に破断は認
められなかった。しかし、鉄粉の炭素量が0.20wt
%より多い比較例では溶接金属中央部に割れが認められ
、圧延時に破断した。 【以下余白] (発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、炭素量0.30
wt%以上の中炭素鋼厚鋼材の表裏面各−部分のみのサ
ブマージアーク溶接により、圧延中に破断を生じない健
全な溶接部が得られ、高能率に厚鋼材を製造することが
でき、その工業的価値は極めて高いものである。
第1図(a)〜(c)は厚鋼材の溶接の場合の開先形状
の一例を説明する図。 第2図(a)、(b)は溶接金属の高温割れを示す説明
断面図、 第3図(a)、(b)は溶接接合した鋼材の圧延前後の
状態を示す断面図で、(a)は圧延前の状態を示し、(
b)は圧延後の状態を示し、 第4図(a)〜(f)はそれぞれ実施例に用いた開先形
状と積層法を説明する概略断面図である。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 (G) (C) (e) (Q) (Q) (b) (d) (f) (b) (b)
の一例を説明する図。 第2図(a)、(b)は溶接金属の高温割れを示す説明
断面図、 第3図(a)、(b)は溶接接合した鋼材の圧延前後の
状態を示す断面図で、(a)は圧延前の状態を示し、(
b)は圧延後の状態を示し、 第4図(a)〜(f)はそれぞれ実施例に用いた開先形
状と積層法を説明する概略断面図である。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 (G) (C) (e) (Q) (Q) (b) (d) (f) (b) (b)
Claims (1)
- 炭素含有量が0.30〜0.70wt%、厚さ200m
m以上で幅1000mm以下の鋼片の2個以上を、厚さ
方向の側面同士を当接して配置し、且つ開先を形成し、
該開先内に炭素量0.20wt%以下の鉄粉を充填して
、前記鋼片の当接面部の表面側及び裏面側をそれぞれ鋼
片厚さの5%以上且つ表面側及び裏面側合計で50%以
下にわたってサブマージアーク溶接した後、圧延を行う
ことを特徴とする厚鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24722988A JPH0299279A (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 厚鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24722988A JPH0299279A (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 厚鋼材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0299279A true JPH0299279A (ja) | 1990-04-11 |
Family
ID=17160373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24722988A Pending JPH0299279A (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 厚鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0299279A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010184244A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Hitachi Zosen Corp | シャー切断鋼板の突合せ両面サブマージアーク溶接方法 |
US8240544B2 (en) * | 2005-08-02 | 2012-08-14 | Linde Aktiengesellschaft | Introduction of nanoparticles |
WO2016010122A1 (ja) * | 2014-07-18 | 2016-01-21 | 株式会社神戸製鋼所 | 高Cr系CSEF鋼の初層サブマージアーク溶接方法 |
-
1988
- 1988-09-30 JP JP24722988A patent/JPH0299279A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8240544B2 (en) * | 2005-08-02 | 2012-08-14 | Linde Aktiengesellschaft | Introduction of nanoparticles |
JP2010184244A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Hitachi Zosen Corp | シャー切断鋼板の突合せ両面サブマージアーク溶接方法 |
WO2016010122A1 (ja) * | 2014-07-18 | 2016-01-21 | 株式会社神戸製鋼所 | 高Cr系CSEF鋼の初層サブマージアーク溶接方法 |
JP2016022502A (ja) * | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 株式会社神戸製鋼所 | 高Cr系CSEF鋼の初層サブマージアーク溶接方法 |
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