JPH0291212A - ポリエステルモノフィラメントおよびその製造方法 - Google Patents

ポリエステルモノフィラメントおよびその製造方法

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JPH0291212A
JPH0291212A JP63245256A JP24525688A JPH0291212A JP H0291212 A JPH0291212 A JP H0291212A JP 63245256 A JP63245256 A JP 63245256A JP 24525688 A JP24525688 A JP 24525688A JP H0291212 A JPH0291212 A JP H0291212A
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heat
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規特性を有するポリエステルモノフィラメ
ントおよびその製造方法に関するものであり、さらに詳
しくは伸長弾性率、熱収縮応力およびこの熱収縮応力の
最大点(ピーク温度)が高く、かつ熱収縮率が小さいと
いう産業布帛用途に好適な新規特性を有するポリエステ
ルモノフィラメントおよびその効率的な製造方法に関す
るものである。
(従来の技術) ポリエステルの中でもポリエチレンテレフタレート(以
下PETと略称する)は、すぐれた化学的、物理的性質
を有しており、従来から産業用モノフィラメントとして
広く使用されている。
そして、例えば抄紙装置用、r通商用、ゴム補強用およ
びスクリーン紗用などの産業用布帛の分野に用いる資材
モノフィラメントには、熱収縮率が小さく、しかも伸長
弾性率、熱収縮応力およびピーク温度が高いという特性
が要求されている。
すなわち、熱収縮率の大きいモノフィラメントは、製繊
加工時に布帛の織面修正が容易である反面、熱セットな
どに対する寸法安定性に欠け、布帛の仕上寸法を損なう
という問題があった。
また、モノフィラメントの伸長弾性率および熱収縮応力
が低い場合、とくに熱収縮応力が低い場合には、生機セ
ット時に布帛のナックル部における経糸・緯糸相互の押
付は力が上がらないため、布帛の使用時に目ずれを起こ
しやすく、布帛の走行安定性の阻害や皺の発生などの不
具合を招くばかりか、目ずれによる皺の発生は、その部
分が破壊しやすくなるため、さらに布帛の使用寿命化が
著しく短くなるという好ましくない結果を招く。
さらに、熱収縮応力が高いモノフィラメントであっても
、ピーク温度が低いと、布帛の製織時における熱セット
をピーク温度以上で行った場合に、−旦最大熱収縮応力
で締付けられたナックル部の締付力が、最大ピーク温度
以上に加熱されることによって低下し、例えば指でしご
いただけで容易に目ずれを生じる程度の布帛しか与える
ことができない。
この様な状況から、産業用ポリエステルモノフィラメン
トとしての特性改良を目指した種々の検討が行なわれて
いる。
例え・ば、PETモノフィラメントの低収縮率化を目的
としたものとしては、■熱水中で延伸後、PETの融点
よりも5〜40℃低い温度で弛緩熱処理する方法(特開
昭48−18517号公報)および080〜100℃の
水中で一段延伸し、200〜300℃の気体中または1
50〜200℃の液体中で二段延伸した後、300〜4
00 ’Cの気体中または200〜250℃の液体中で
弛緩熱処理する方法(特公昭53−9298号公報)が
提案されているが、これらの方法で得られたPETモノ
フィラメントは、低収縮率化が達成され、布帛の寸法安
定性は得られるものの、伸長弾性率および熱収縮応力が
低下するため、生機セットによる織り面修正がしにくい
ことに加えて、布帛の使用時に目ずれを起こしやすく、
皺の発生および短寿命化などの不具合を招くばかりか、
スクリーン紗などのメツシュ構遺物にした場合に、目ず
れによるメツシュむらを発生するという問題があった。
また、■特開昭58−220815号公報および■特開
昭59−76917号公報では、熱収縮応力を高めたP
ET繊維が提案されているが、これらのPET繊維は、
その200℃乾熱収縮率が20%以上と大きすぎるため
、布帛の仕上げ寸法を著しく損うという不具合を包含し
ている。
さらに、■特開昭59−187618号公報では、熱収
縮率が低く、しかも熱収縮応力の高いPETl維が知ら
れているが、こめPET繊維のピーク温度は100℃以
下と低いために、布帛の高温熱セット時にナックル部の
締付力が低下し、容易に目ずれを起こすという問題を残
していた。
さらにまた、PETモノフィラメントの製法として、0
85〜95℃の水浴中で3.3〜3.5倍に一段延伸し
、150〜260℃の気体中で1゜7〜2.3倍に二段
延伸した後、200〜260℃の気体中で1.0〜0.
95倍で熱処理する方法(特公昭57−23006号公
報)、085〜100℃の湿熱中で2.0〜2,5倍に
一段延伸し、200〜300°Cの気体中で2.0〜4
.0倍に二段延伸した後、200〜300℃の気体中で
1.0〜0.9倍で熱処理する方法(特開昭60−12
6317号公報)および070〜100℃の水中で4〜
6倍に一段延伸し、融点より15゛C低い温度で全延伸
倍率が6.0〜7.5倍になるよう二段延伸した後、融
点より15℃低い温度で0〜5%の制限収縮下に熱処理
する方法(特公昭56−4644号公報)などが知られ
ているが、これら高温延伸/弛緩熱処理による方法では
、伸長弾性率が不十分であったり、熱収縮応力が低すぎ
たり、また熱収縮率が大きかったりするPETモノフィ
ラメントしか得ることができず、産業用とした場合の製
織性や目ずれに問題を包含するものであった。
(発明が解決しようとする課題) このように、産業用布帛としての分野に用いるPETモ
ノフィラメントには、熱収縮率が小さく、しかも伸長弾
性率、熱収縮応力およびそのピーク温度が高いという特
性が要求されているものの、これらの4特性を均衡に満
足するものは知られておらず、従来のPETモノフィラ
メントは上記したいずれかの特性または2種以上の特性
を欠き、製織時の織面修正不良や布帛使用時の目ずれ発
生などの問題を残すものであった。
なお、目ずれ対策としては、織り密度の増大や大系化に
よって布帛を構成する各糸の自由度を制限する方法が知
られているが、この方法は使用原材料の増大によるコス
トアップばかりか、布帛の用途によってはr過や乾燥効
率の低下などを招くため好適ではない。
かかる状況に鑑み、本発明の目的は、布帛織面の熱修正
を容易に行うことができ、かつ熱寸法安定性がすぐれる
と共に、布帛の使用時に目ずれを起こすことがなく、安
定した織面の保持が可能なPETモノフィラメントおよ
びその製造方法を提供することにある。
そして、上記本発明の目的は、伸長弾性率、熱収縮応力
およびこの熱収縮応力のピーク温度が高く、かつ熱収縮
率が小さいという新規特性を有するPETモノフィラメ
ントにより達成可能であり、かつ上記特性を有するPE
Tモノフィラメントは、比較・的低温で延伸し、次いで
高温で定長熱処理するという独特のプロセスにより取得
できることが見出され、本発明を完成するに至った。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、エチレンテレフタレート単位を85
重量%以上含有し、極限粘度が0.64以上のポリエス
テルからなるモノフィラメントであって、昇温遠度10
0℃/分で加熱昇温する過程における熱収縮応力の最大
点が200°C以上に存在し、かつ下記特性を具備する
ことを特徴とするポリエステルモノフィラメントおよび
エチレンテレフタレート単位を85重量%以上含有し、
極限粘度が0.64以上のポリエステルを水浴中に溶融
紡糸し、得られた未延伸糸を80〜100℃の温度で3
.5〜5.0倍に一段延伸し、次いで110〜140℃
の温度で全延伸倍率が5.0〜5.8倍になるよう二段
延伸した後、180〜260°Cの温度で0.98〜1
.05倍の実質定長下に熱処理することを特徴とする特
許 るポリエステルモノフィラメントの製造方法を、その要
旨とするものである。
最大熱収縮応力≧0.25g/d 3%伸長弾性率≧95% 200℃乾熱収縮率≦15% 本発明において用いる素材ポリマは、ポリエチレンテレ
フタレートおよびエチレンテレフタレート単位を85重
量%以上含有する共重合ポリエステルまたはこれらポリ
エステルを主成分とするブレンド物であり、エチレンテ
レフタレートm位以外の共重合単位としてはエチレンイ
ソフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位、ブチ
レンイソフタレート単位などが挙げられる。
ただし、本発明のポリエステルモノフィラメントは、オ
ルソクロルフェノール中、25℃で測定した極限粘度は
0.65以上、とくに0.70以上の範囲にあることが
重要であり、0.65未満の場合には、たとえ本発明の
方法で製造しても十分な熱収縮応力および伸長弾性率が
得られないなめ好ましくない。
なお、本発明のポリエステルモノフィラメントは、ブ・
レンドされた他の熱可塑性重合体を少割合含有すること
ができ、さらには耐熱剤、耐光剤、耐候剤、可塑剤、艷
消剤、研磨剤、滑剤、帯電防止剤、染料および顔料など
の通常の添加剤を含有することができる。
そして、本発明のポリエステルモノフィラメントは、昇
温速度100゜C/分で加熱昇温する過程における熱収
縮応力の最大点(ピーク温度)が200℃以上に存在し
、かつ下記3特性を満足することが重要である。
最大熱収縮応力≧0.25g/d 3%伸長弾性率≧95% 200℃乾熱収縮率≦15% ここで、熱収縮応力の最大点(ピーク温度)とは、力木
ボウエンジニアリング社製熱応力測定機(タイプKE−
2L型)を用い、初加重0.05g/d、昇温速度10
0℃の条件で熱収縮応力を測定する際に、最大熱収縮応
力ピークが発現する温度である。
すなわち、図面にモデル図を示したように、測定雰囲気
温度(横軸)を徐々に昇温して行くと、熱収縮応力(縦
軸)はほぼ直線的に増加し、やがて最大のピークを描い
た後下降する。この最大ピークが発現する温度が熱収縮
応力の最大点(ピーク温度)であり、このピーク温度に
対応する熱収縮応力が、最大熱収縮応力である。
そして、上記ピーク温度と最大熱収縮応力の関係におい
て、ピーク温度が200℃以上、とくに220℃以上に
あり、かつ最大熱収縮応力が0゜25g/d以上、とく
に0.30g/d以上にある2要件を満足する必要があ
り、ピーク温度が200℃未満では布帛の製織時に、と
くに熱セットなどで目すれを生じ易くなり、また最大熱
収縮応力が0.25g/d未満では布帛の熱セットによ
る表面修゛正が困難となるばかりが、熱セツト後にナッ
クル部や糸相互間の押付は力不足により、布帛使用時に
目ずれを生じ易くなるため好ましくない。
なお、本発明のポリエステルモノフィラメントであって
も、布帛製造時にピーク温度以上で熱セットする場合に
は目ずれを生ずる場合があるが、本発明のポリエステル
モノフィラメントによれば120〜200℃の温度で容
易に熱セツト効果を得ることができるため、ピーク温度
以上の温度で熱セットする必要がなく、布帛の目ずれに
関する不具合を効果的に解消することができる。
また、本発明のポリエステルモノフィラメントは、JI
S  L1013 1981 7.9.伸長弾性率B法
によって測定した3%伸長弾性率が95%以上、とくに
98%以上であることが必要であり、この3%伸長弾性
率が95%未満のモノフィラメントで織成した布帛は、
ナックル部の経糸と緯糸間相互の押付は力が弱くて目ず
れを生じ易く、例えば抄紙網などのベルト状布帛として
用いる場合・の走行安定性が失われ、さらには目ずれ部
分が皺になってその部分から破損、する傾向があり、耐
久寿命を著しく損なうため好ましくない。
さらには、スクリーン紗などのメツシュ構造物に用いる
場合には、目ずれによるメツシュ規格外れが生ずるため
好ましくない。
さらに、本発明のポリエステルモノフィラメントは、J
IS  L1013  1981 7.15゜(2)乾
熱収縮率B法により測定した200℃乾熱収縮率が15
%以下、とくに12%以下にある必要があり、200℃
乾熱収縮率が15%を越える場合には、布帛製織時にお
ける寸法変化が著しく、目的とする網の目開きが得られ
ないなどの支障が生ずるため好ましくない。
伸長弾性率、熱収縮応力、この熱収縮応力のピーク温度
および熱収縮率を上述の範囲に満足する本発明のポリエ
ステルモノフィラメントは、布帛製織時の熱修正を容易
に行うことができ、かつ熱寸法安定性がすぐれると共に
、布帛の使用時に目ずれを起こすことがなく、安定した
織面の保持が可能であ、す、産業布帛用途に好適な新規
特性を有している。
次に、上記新規特性を有する本発明のポリエステルモノ
フィラメントの製造方法について説明する。
本発明のポリエステルモノフィラメントを製造す・する
に際しては、まず極限粘度0.65以上のポリエステル
を常法によりエクストルーダーの紡糸口金から溶融押出
し、水浴中で冷却固化することにより未延伸糸を得る。
得られた未延伸糸は引き続いて高伸長弾性率および高熱
収縮応力を得るための延伸に供されるが、−段のみの延
伸では十分な高倍率が得られないことから二段階で延伸
される。
まず、−段目延伸は比較的低温の高倍率延伸、すなわち
80〜100℃、とくに85〜95℃の温度で3.5〜
5.0倍、とくに3.8〜4.5倍の条件が採用される
一段目延伸温度が100℃を越えると延伸張力が著しく
低下し、延伸が困難になるばかりか、伸長弾性率゛の高
いモノフィラメントかえられず、逆に80℃未満では延
伸時に断糸し易くなるため好ましくない。
また、−段目延伸倍率が3.5倍未満では延伸むらを生
じて均一でしかも伸長弾性率と熱収縮応力の高いモノフ
ィラメントを得ることが出来ず、逆に5.0倍を越える
と次の二段目延伸において断糸し易くなるため好ましく
ない。
この−段目延伸に用いる熱媒体としては、モノフィラメ
ントの表面から容易に除去することができ、しかもモノ
フィラメントにないし物理的、化学的な変化を本質的に
与えることがない物質であればいかなるものをも用いる
ことができるが、比較的低温延伸であることから、経済
的には温水浴または加熱空気浴が好適である。
次に、二段目延伸は安定な延伸性を得るために一段目延
伸温度よりは若干高めではあるが、比較的低温で、しか
も比較的高倍率な延伸条件、すなわち110〜140°
C1とくに120〜130℃の温度で、全延伸倍率が5
.0〜5.8倍、とくに5.3°〜5.5倍となるよう
な条件が採用される。
二段目延伸温度が140℃を越えると伸長弾性率と熱収
縮応力の高いモノフィラメントがえられず、逆に110
℃未満では延伸時に断糸し易くなるため好ましくない。
また、二段目延伸倍率が低すぎると伸長弾性率と熱収縮
応力の高いモノフィラメントを得ることが出来ず、逆に
高すぎる場合には断糸し易くなるばかりか、次の熱処理
を行っても収縮率の低いモノフィラメントを得ることが
できないため好ましくない。
この二段目延伸に用いる熱媒体としては、モノフィラメ
ントの表面から容易に除去することができ、しかもモノ
フィラメントにないし物理的、化学的な変化を本質的に
与えることがない物質であればいかなるものをも用いる
ことができるが、高沸点の不活性液体を満たした液体浴
、空気f、不活性ガス炉、赤外線炉および高周波炉など
の加熱装置が好ましく用いられる。
このようにして延伸されたモノフィラメントは、延伸に
より得られた高伸長弾性率と高熱収縮応力を損なうこと
なく、収縮率を低下させ、しかも熱収縮応力のピーク温
度を高めるために、熱処理に供される。
熱処理は180〜260℃、とくに200〜240℃の
高温下に、0.98〜1.05倍、とくに1.0〜1.
03倍の実質定長下に行われる。
熱処理温度が260 ”Cを越えるとモノフィラメント
が溶融断糸し易くなるばかりか、伸長弾性率と熱収縮応
力の高いモノフィラメントが得られず、逆に180℃未
満ではモノフィラメントの伸長弾性率と熱収縮応力は高
くなるものの、ピーク温度が低下すると共に、収縮率も
大きくなるため好ましくない。
また、熱処理倍率が低すぎると収縮率は低くなるものの
、伸長弾性率と熱収縮応力の高いモノフィラメントを得
ることが出来ず、逆に高すぎても伸長弾性率と熱収縮応
力の高いモノフィラメントが得られなくなるため好まし
くない。
この実・質定長熱処理における効果の発現理由について
は明らかではないが、定長領域での高温熱処理によって
、低温で生じた分子間の歪みが効果的に除去されて、伸
長弾性率と熱収縮応力の著しい低下を生ずることなく、
収縮率が低下し、しかもピーク温度が高くなるものと考
えられる。
この熱処理に用いる加熱装置としては、上述した二段目
延伸と同様な高沸点の不活性液体を満たした液体浴、空
気炉、不活性ガス炉、赤外線炉および高周波炉などが挙
げられる。
このようにして得られる本発明のポリエステルモノフィ
ラメントは、伸長弾性率、熱収縮応力およびこの熱収縮
応力のピーク温度が高く、かつ熱収縮率が小さいという
新規特性を有しており、たとえば抄紙装置用、沢通商用
、ゴム補強用およびスクリーン紗用などの産業用布帛と
して用いる際に、布帛織り面の熱修正を容易に行うこと
ができ、かつ熱寸法安定性がすぐれると共に、布帛の使
用時に目ずれを起こすことがなく、安定した織面の保持
が可能であるというすぐれた効果を発揮する。
以下に・実施例を挙げて本発明をさらに詳述する。
実施例1〜5、比較例1〜12 極限粘度0.71のポリエチレンテレフタレート(東し
■製T301T)を日本製M■製40mmφエクストル
ーダーに供し、紡糸温度290℃でノズルから押出し、
水浴中で冷却固化することにより2150デニールの未
延伸糸を得た。
この未延伸糸について表−1に示した条件で一段目延伸
(温水浴使用)、二段目延伸(乾熱浴使用)および熱処
理(乾熱浴使用)を行い、それぞれ390デニールの延
伸モノフィラメントを得た。
各モノフィラメントについて、3%伸長弾性率、最大熱
収縮応力とそのピーク温度および200℃乾熱収縮率を
測定した結果を表−1に併せて示す。
なお、−段目延伸温度を70℃とした場合(比較例10
)は、延伸倍率4.5倍で断糸し、延伸不可能となった
また、−段目延伸温度を90℃、延伸倍率を5゜3倍と
した場合(比較例11)は、延伸温度120℃、全延伸
倍率5.8倍の二段目延伸途中で断糸し、延伸不可能と
なった。
さらに、−段目延伸温度を90℃、延伸倍率を3.5倍
とし、二段目延伸温度を100”Cとした場合(比較例
12)は、全延伸倍率5.8倍で断糸し、延伸不可能と
なった。
(以下本頁余白) 表−1の結果から明らかなように、本発明の方法により
得られたポリエステルモノフィラメント(N01〜5)
は、伸長弾性率、熱収縮応力およびこの熱収縮応力のピ
ーク温度が高く、かつ熱収縮率が小さいという新規特性
を有している。
〈発明の効果) 以上説明したように、本発明のポリエステルモノフィラ
メントは、伸長弾性率、熱収縮応力およびこの熱収縮応
力のピーク温度が高く、かつ熱収縮率が小さいという新
規特性を有しており、たとえば抄紙装置用、濾過有用、
ゴム補強用およびスクリーン紗用などの産業用布帛とし
て用いる際に、布帛織り面の熱修正を容易に行うことが
でき、かつ熱寸法安定性がすぐれると共に、布帛の使用
時に目ずれを起こすことがなく、安定した縁面の保持が
可能であるというすぐれた効果を発揮する。
そして、上記特性を有する本発明のポリエステルモノフ
ィラメントは、比較的低温で二段延伸した後、比較的高
温で定長熱処理するという効率的な方法により容易に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
図面はモノフィラメントの最大収縮応力とそのピーク温
度の発現状態を示すモデル図(グラフ)である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エチレンテレフタレート単位を85重量%以上含
    有し、極限粘度が0.64以上のポリエステルからなる
    モノフィラメントであつて、昇温速度100℃/分で加
    熱昇温する過程における熱収縮応力の最大点が200℃
    以上に存在し、かつ下記特性を具備することを特徴とす
    るポリエステルモノフィラメント。 最大熱収縮応力≧0.25g/d 3%伸長弾性率≧95% 200℃乾熱収縮率≦15%
  2. (2)エチレンテレフタレート単位を85重量%以上含
    有し、極限粘度が0.65以上のポリエステルを水浴中
    に溶融紡糸し、得られた未延伸糸を80〜100℃の温
    度で3.5〜5.0倍に一段延伸し、次いで110〜1
    40℃の温度で全延伸倍率が5.0〜5.8倍になるよ
    う二段延伸した後、180〜260℃の温度で0.98
    〜1.05倍の実質定長下に熱処理することを特徴とす
    る請求項(1)に記載の特性を有するポリエステルモノ
    フィラメントの製造方法。
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