JPH0284471A

JPH0284471A - 筆記用水性インキ組成物

Info

Publication number: JPH0284471A
Application number: JP63237135A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Inoue; 浩井上
Original assignee: Sakura Color Products Corp
Current assignee: Sakura Color Products Corp
Priority date: 1988-09-20
Filing date: 1988-09-20
Publication date: 1990-03-26
Anticipated expiration: 2013-01-19
Also published as: JP2699179B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、耐洗濯性に優れた筆記部を形成し得る水性イ
ンキ組成物に関する。

従来技術とその問題点耐水性に優れた水性インキ組成物としては、種々のもの
が提案されている。例えば、特公昭６２−２５６８８２
号公報は、染料とエポキシ基を有する化゛合物との反応
により得られるエポキシ付加染料を部分スルホン化ポリ
エステル樹脂を含有する水性ビヒクルに溶解した水性イ
ンキを開示している。しかしながら、色素成分として染
料を使用する場合には、硬化後に優れた耐水性を発揮す
る樹脂を併用したとしても、乾燥した筆記部分から染料
自体が水に再溶解して、色滲みが発生することは、避は
難い。

また、色素成分として顔料を使用する水性インキ組成物
も知られている（特開昭５８−８０３６８号公報）。し
かしながら、このインキ組成物により得られる筆記部分
おいては、分散性安定剤として配合されたアクリル酸塩
系樹脂、マレイン酸塩系樹脂などが、アルカリ性である
洗剤の存在下に容易に水に再溶解するので、耐水性は、
やはり不十分である。

本発明者は、上記の如き従来技術の現状に鑑みて研究を
重ねた結果、特定の樹脂と顔料とを組み合わせて使用す
る場合には、筆記乾燥後の耐水性および耐洗濯性に優れ
た水性インキ組成物が得られることを見出した。

すなわち、本発明は、下記の水性インキ組成物を提供す
るものである：「（ａ）ポリウレタンまたはポリウレタンとポリエステ
ルとの混合物からなる樹脂成分０．２〜５０重世％、（ｂ）溶剤不溶性の顔料成分２〜３０重量％、（ｃ）水
または水と水可溶性有機溶剤との混合物からなる溶剤成
分５０〜９５重量％、および（ｄ）分散助剤０．０１〜
３０重量％からなることを特徴とする水性インキ組成物。」以下に
おいて、“％”とあるのは、全て“重量％”を意味する
。また、本明細書において、“筆記″とは、何らかの物
体乃至材料の表面にインキ組成物を付与することを意味
する。

本発明における樹脂成分としては、水溶性若しくは水分
散性であって、インキの筆記乾燥後にアルカリ性および
酸性条件下に高度の耐水性を発揮する塗膜を形成して、
洗濯などの水との苛酷な接触状況下にも筆記部分の色滲
みを防止し得るものである必要がある。本発明では、こ
の様な樹脂成分として、ポリウレタンまたはポリウレタ
ンとポリエステルとの混合樹脂を使用する。ポリウレタ
ンとしては、特に限定されないが、分子中に脂肪族ポリ
エステルや芳香族ポリエステルを含み、分子母１０万以
上、酸価４０以下のものが好ましい。

またポリエステルとしても、特に限定されないが、主鎖
にスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシル基などを持ち、
分子量５０００〜３００００程度、酸価１０以下程度の
ものが好ましい。ポリウレタンとポリエステルとの混合
樹脂を使用する場合には、後者の割合を混合樹脂重量の
８０％程度まで、より好ましくは５０％程度までとする
。ポリエステルの割合が８０％を上回る場合には、理由
は不明であるが、筆記具に収容した場合に、保存性が低
下して、時間の経過とともに、目詰まり、カスレなどの
現象が起こり易くなる傾向がある。インキ組成物中の樹
脂成分の割合は、顔料の種類、溶剤の種類、分散助剤の
種類などにより異なるが、通常０．１〜５０％、より好
ましくは１〜２０％程度である。樹脂成分の量が過剰と
なると、組成物の粘性が増大し過ぎて、筆記性が低下す
るのに対し、少な過ぎる場合には、筆記面に対する接着
性が低下するとともに、高度の耐水性乃至耐洗濯性が不
十分となる。

本発明における色素成分としては、安定で、発色性に優
れ且つ溶剤成分に不溶性のものを使用する。この様な色
素成分としては、下記の様なものが例示される。

無機顔料：カーボンブラック、酸化チタンなど、有機顔
料：アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アン
スラキノン系、ジオキサン系、インジゴ系、チオインジ
ゴ系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドレノン系、
アゾメチン系など、合成樹脂顔料：スチレン、メラミン
、アクリル、ベンゾグアナミン、エポキシ、塩化ビニル
などのモノマーの付加重合物など。

インキ組成物中の色素成分の割合は、顔料自身の種類、
樹脂の種類、溶剤の種類、分散助剤の種類などにより異
なるが、通常２〜３０％、より好ましくは４〜２０％程
度である。色素成分の量が多過ぎる場合には、粘度が高
くなって、筆記性が低下するのに対し、少な過ぎる場合
には、発色が不十分となる。

本発明における溶剤成分としては、他の成分を良好に溶
解若しくは分散させて流動性に優れた組成物を形成する
とともに、筆記後に容易に揮発するものを使用する。こ
の様な溶剤成分としては、水または水と水可溶性乃至水
混和性の有機溶媒との混合物が挙げられる。水可溶性乃
至水混和性の有機溶媒としては、下記の如きものが例示
される。

アルコール類：メタノール、エタノール、イソプロパツ
ール（ＩＰＡ）、ブタノールなど、エチレングリコール
モノエーテル類：エチレングリコールメチルエーテル、
エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコー
ルイソプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエ
ーテル、エチレングリコールイソブチルエーテルなど、
プロピレングリコールモノエーテル類：プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ルなどのアルキル（メチル、エチル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチルなど）置換エーテルなど。

溶剤成分として水と有機溶媒との混合物を使用する場合
には、後者の割合を混合物重量の６０％程度まで、より
好ましくは３０％程度までとする。

有機溶媒の割合が６０％を上回る場合には、顔料分散剤
或いはバインダー成分として使用することがある水溶性
樹脂の析出、含量の分散性の低下などをひき起こす場合
がある。

インキ組成物中の溶剤成分は、主にインキ組成物の乾燥
速度を規定するものであり、その割合は、樹脂の種類、
顔料の種類、溶剤自身の種類、分散助剤の種類などによ
り異なるが、通常５０〜９５％、より好ましくは７５〜
９０％程度である。溶剤成分の量が多過ぎる場合には、
粘性が低下し過ぎるともに、発色が不十分となるのに対
し、少な過ぎる場合には、粘度が上昇して、筆記性が低
下する。

本発明における分散助剤としては、従来から水系分散液
における分散剤として使用されているアクリル樹脂、マ
レイン酸樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−マ
レイン酸樹脂、ポリビニルアルコール、セルロースなど
の合成および天然の水溶性樹脂：アニオン系、カチオン
系、ノニオン系および両性界面活性剤などが挙げられる
。インキ組成物中の溶剤成分は、主に顔料の分散性を改
善するために使用されるものであり、その割合は、顔料
の種類および量に応じて適宜室められるが、通常０．０
１〜３０％、より好ましくは０．１〜１５％程度である
。分散助剤の量が多過ぎる場合には、耐水性および耐洗
濯性が著しく低下するともに、筆記面に対する接着性も
不十分となるのに対し、少な過ぎる場合には、顔料の析
出、筆記用具の目詰まりなどを生じる。なお、分散助剤
として水溶性の樹脂を使用する場合には、本発明樹脂成
分との相対的な量的関係で、耐水性が低下することがあ
り得る。従って、分散助剤の量は、樹脂成分の量の７０
％程度を超えない範囲内とすることが望ましい。

本発明のインキ組成物には、必要に応じ、公知の添加物
を適宜配合することが出来る。この様な添加物としては
、一アンモニア、トリエチルアミン、メチルジェタノール
アミン、トリエタノールアミンなどのｐＨ調調整剤 −シリコーン、脂肪酸誘導体などのレベリング性および
スリップ性改良剤ニーエチレングリコールおよびその二乃至三量体ならびに
これらの脂肪酸エステル類、コハク酸塩誘導体など、プ
ロピレングリコールおよびその二乃至三量体ならびにこ
れらの脂肪酸エステル類、コハク酸塩誘導体などの湿潤
剤および塗膜改良剤：などが例示される。

本発明のインキ組成物は、任意の方法により製造可能で
あり、特定の製造方法による必要はない。

その−例を挙げれば、以下の通りである。先ず加熱しつ
つ攪拌下に溶剤成分に樹脂成分を溶解若しくは分散させ
た後、分散剤および必要ならばその他の添加物を加え、
更に攪拌する。次いで、予め均−に分散させておいた顔
料を加え、さらに攪拌混合した後、必要ならば、混合物
を濾過し、所望のインキ組成物を得る。

本発明のインキ組成物は、公知の構造の筆記用具に収容
され、繊維類、紙、ガラス、金属、プラスチック、木材
などに対する筆記材料として使用することが出来る。

発明の効果本発明によるインキ組成物は、速乾性であり、顔料分散
性（保存安定性）が良く、乾燥後の筆記面に対する密着
性が良好で、耐水性、耐洗濯性、発色性などに優れてい
る。

実施例以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより
一層明確にする。

実施例１〜６および比較例１〜３第１表に示す割合（固形分として）で各成分を均一に混
合して、インキ組成物を得た。

なお、第１表における各記号は、下記の材料を示す。

顔料■・・・Ｃ０１，ピグメント　ブラック　７顔料■
・・・Ｃ，Ｉ、　　ピグメント　レッド　５７顔料■・
・・Ｃ，１，ピグメント　ブルー　１５樹脂Ｉ・・・水
溶性ポリウレタン分散液、商標“ＮＥＯＲＥＺ　Ｒ−９
６０″、英国ＩＣＩ社製樹脂■・・・水溶性ポリエステ
ル分散液、商標“ＷＮＴ″米国イ米国イーストマンラダ
ツク社製・・・スチレン−マレイン酸共重合体、商標“ハ
イロスＸ−２０５”、星光化学（株）製、これを当量の
１．３倍の２８％アンモニア水とともに固形分３０％の
水溶液としたもの（酸価２０５）樹脂■・・・アクリル樹脂分散液、商標“ウォーターゾ
ル　Ｓ−７４４”、大日本インキ化学（株）製、樹脂Ｖ・・・アクリル樹脂エマルジョン、商標“ＪＯＮ
ＣＲＹＬ　Ｊ−４５０″、米国ジョンソン社製、添加物
・・・プロピレングリコール：ポリオキシエチレン（３
）ドデシルエーテルアセテートのナトリウム塩＝２：１
（重量比）の混合物水・・・イオン交換水第１表顔料Ｉ　　　９　　　９　　　　　９９９９９Ｉ［９９ ■９樹脂Ｉ　　　２０　２０　２０　２０　２０　１０　２０Ｉ
Ｉ　　　　　　　　　　　　　１０ＩＩＩ　　　　　　　５５５５５２０５５ＩＶ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　２０Ｖ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　２０添加物３３３３３３
３３３３水　　６８　６８　６３　８３　６３　６３　５８　６
８　６３　６３ＩＰＡ　　　　　　　　　　　　　　　
５次いで、得られたインキ組成物をマーキングペン（サ
クラクレパス（株）製、白板マーカー“ＷＢＫ−Ｍ”用
の部材を使用、インキ充填量７ｇ）に充填し、正立およ
び倒立状態で１月保存した後、白紙に対して筆記を行な
い、正立状態のペンによる筆記と倒立状態のペンによる
筆記との濃淡差を肉眼で観察し、保存安定性を判定した
。

また、得られたインキ組成物を使用して、繊維に英文字
（Ａ）を筆記した後、各種の洗剤溶液（濃度０．２％）
を使用して洗濯機による１５分間の洗濯を５回繰り返し
、乾燥した後、洗濯前後の筆跡濃度を比較して、耐洗濯
性を判断した。但し、洗濯用固型石鹸の場合には、石鹸
を充分につけて２０回揉み洗いした。

これらの結果を第２表に示す。

なお、第２表における各記号は、下記の材料および事項
を示す。

洗剤Ｉ・・・直鎖アルキルベゼンスルホン酸ナトリウム
系中性洗剤洗剤■・・・脂肪酸ナトリウム系洗濯用固石鹸洗剤■・
・・洗濯用固形石鹸保存安定性 ◎・・・濃淡差が全くない。

Ｏ・・・濃淡差がほとんどないか、或いは極く僅かであ
る。

耐洗濯性 ◎・・・差が全くない。

○・・・差がほとんどない。

×・・・色落ちして読み取れない。

第２表ることか判明した。

（以　上）保存安定性ＯＯ◎ 耐洗濯性洗剤■○　Ｏ○ 洗剤■○　Ｏ○ 洗剤■Ｏ○　○ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○　◎　◎　××× ○　◎　◎　ＸＸＸ ○　◎　◎　ＸＸＸ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）（ａ）ポリウレタンまたはポリウレタンとポリエ
ステルとの混合物からなる樹脂成分０．２〜５０重量％
、（ｂ）溶剤不溶性の顔料成分２〜３０重量％、（ｃ）水または水と水可溶性有機溶剤との混合物からな
る溶剤成分５０〜９５重量％、および（ｄ）分散助剤０．０１〜３０重量％からなることを特
徴とする水性インキ組成物。