JPH028348A - 溶接熱影響部の耐粒界腐蝕性に優れたステンレス鋼 - Google Patents

溶接熱影響部の耐粒界腐蝕性に優れたステンレス鋼

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JPH028348A
JPH028348A JP15897488A JP15897488A JPH028348A JP H028348 A JPH028348 A JP H028348A JP 15897488 A JP15897488 A JP 15897488A JP 15897488 A JP15897488 A JP 15897488A JP H028348 A JPH028348 A JP H028348A
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stainless steel
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corrosion resistance
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corrosion
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Nobuyuki Sasao
笹尾 信之
Norifumi Uehara
上原 典文
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Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
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Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、耐蝕性を向上させなオーステナイト系ステ
ンレス鋼に関し、さらに詳しくは、溶接熱影響部の耐粒
界腐蝕性を向上させるように改質した5tlS 304
ステンレス鋼に関するものである。
〈従来の技術〉 オーステナイト系ステンレス鋼SUS304の溶接熱影
響部は、実用環境中で粒界腐蝕(IOC)や粒界型応力
腐蝕割れ(IGSCC)を起こした例が数多く報告され
、この原因の究明や防止策について検討が進められてい
る。
材料側からみたこの原因としては、材料に溶接を施す際
の入熱により、ある温度領域において材料の結晶粒界に
炭化物が析出して粒界近傍にクロムCrの欠乏層が発生
するためといわれている。すなわち、ステンレス鋼SO
8304には、成分として微量の炭素Cが0.03〜0
.08%(重量%、以下同じ)含まれている。このCは
、溶接を施す際の入熱でステンレス鋼の主成分であるC
rと結合して炭化物Cr 23 Ceの金属間化合物を
形成し、結晶粒界に析出してCrの欠乏層が発生する。
〈発明が解決しようとする課題〉 かようなCrの欠乏層が発生した領域は、特定の環境条
件下では著しい粒界腐蝕を起こして結晶粒の脱粒や残留
応力等の作用により粒界にクラックが生じるなどの影響
で、粒界の不安定性が懸念されている。
そこでこの発明は、ステンレス鋼SUS 304の溶接
に際して、溶接熱影響部に有害なCrの欠乏層が析出す
ることのない、優れた耐粒界腐蝕性を有するステンレス
鋼を提供することを目的としてなされたものである。
く課題を解決するための手段〉 この発明によれば、CO,03〜0,08%、Stl、
00%以下、Mn2.00%以下、101045%以下
、S O,030%以下、Ni8.OO〜10.50%
、Cr  18.00〜20.00%以下および残部が
Feからなる5tlS 304スデンレス鋼に、ランタ
ンLaを0.02〜0.10%添加することによって、
このステンレス鋼の溶接熱影響部の耐粒界腐蝕性を向上
さぜることがてきる。
く作用〉 前述したように、溶接を施す際の入熱で、ステンレス鋼
中のCかCrと結合して炭化物の金属間化合物を形成し
、結晶粒界に析出して粒界近傍にCr欠乏層が発生する
この発明においては、Cとの結合力がCrより強いLa
をステンレス鋼中に予め添加することによって、Cr欠
乏層の原因となる炭化物Cr23C6のCrをLaで置
換することができ、これによって粒界近傍でのCr欠乏
層の発生を防止し、その結果、溶接熱影響部での耐粒界
腐蝕性を向上させることができるのである。
この発明におけるLaの添加量は、0.02〜0.10
%の範囲とする。第1図は、Laの最適添加量を調査し
た結果であり、0.02%より少ないと耐食性は向上し
ているものの材料を改質する効果が不十分であることか
ら、下限を0,02%とする。一方、0.10%より多
いとステンレス鋼5LIS 304の製造工程である熱
間圧延において割れを生じることがあり、必要量以上の
添加は望ましく無いことから、上限を0.10%とする
〈実施例〉 以下に述べる材料試験に用いたこの発明のステンレス鋼
と従来のステンレス@SUS304の化学組成を第1表
に示す。
従来のステンレス@ [SUS 304 ]  (鋼種
A)と、LaをO,O’20%添加したこの発明のステ
ンレス@ [SUS 304+La]  C114種C
)にライて、鋭敏化(炭化物の析出温度域での加熱によ
り生じる粒界部での組織変化)処理を施した試験片を製
作した。鋭敏化処理は、650℃及び750℃に鋼を加
熱し、この設定温度に到達後、直ちに真空中で冷却して
焼なましすることによって行つな。これらの試験片を、
2%フッ酸水溶液中25℃の環境下で50時間の浸漬試
験を行い、単位面積当たりの腐蝕減量を測定して材料の
耐蝕性を評価しな。第2図は、溶体化(ST)材、65
0℃及び750℃鋭敏化処理材についての浸漬試験結果
を示すグラフであり、横軸を焼なまし時間、縦軸を腐蝕
減量としである。第2図のグラフから、SUS304(
鋼種A)を650℃及び750℃で鋭敏化処理を施すと
粒界腐蝕が促進されるのに対して、SUS304+La
 (鋼種C)は全面腐蝕が僅かであり、耐蝕性が向上し
ていることがわかる。
また第3a図および第3b図は、それぞれ上記浸漬試験
を施したSO8304(鋼種A)および5LIS 30
4+La (鋼種C)の溶体化(st)材と鋭敏化処理
(焼なまし750℃、1分)材について、その試験片表
面の腐蝕形態を走査型電子顕微鏡により観察した写真で
ある。これらの写真でみられるように、鋭敏化処理材の
SuS 304は結晶粒の脱粒を伴う粒界腐蝕を示して
いる(第3a図)のに対して、5LIS 304+La
は全面腐蝕であり、粒界腐蝕を示さない(第3b図)。
さらに、SUS 304とSO8304+Laとについ
て、鋭敏化処理を施していないこれらの鋼板にTIG溶
接によりビードオンを施した試験片を製作した。これら
の試験片を、2%フッ酸水溶液中25℃の環境下て20
0時間の浸漬試験を行い、溶接熱影響部([1^l)単
位面積当たりの腐蝕減量を測定して溶接熱影響部の耐蝕
性を評価した。第4図は、SUS 304  (鋼種A
)とsus 十ta (鋼種D)についてのビードオン
材溶接熱影響部の浸漬試験結果を示ずグラフであり、横
軸を溶接入熱、縦軸を溶接熱影響部腐蝕減量としである
なお溶接熱影響部腐蝕減量は、ビードオン材の腐蝕減量
からST材の腐蝕液1を差し引いて求めた。
また第5a図および第5 b図は、それぞれ上記浸漬試
験を施したSO83043(鋼種A)およびSUS30
4+La (鋼種D)について、そのビードオン材溶接
熱影響部(HAZ)表面の腐蝕形態を走査型電子顕微鏡
により観察した写真である。これらの写真にもみられる
ように、ビードから数IwIn雛れた位置の溶接熱影響
部(HAZ)に顕著な差が観察されている。第4図、第
5a図および第5b図から、SUS304(鋼種A)の
溶接熱影響部での粒界腐蝕による減量が顕著であるのに
対して、SUS 304+La (s種D)では粒界腐
蝕は認められず、全面腐蝕が僅かである。このことは、
SO8304にLaを添加することにより、炭化物の粒
界偏析を抑制して、粒界を安定化する効果が得られるこ
とを示している。
第6図は、SUS 304  (鋼種A)とSUS30
4+La(鋼種C)とについての室温引張試験結果のグ
ラフであり、sus 304にLaを0.02〜0.1
0%添加しても材料の引張特性には悪影響を与えない。
なおグラフに示した条件での引張強さは、5uS304
1fi 72.3 Kg−f/ am2、SO8304
カフ2.1 Kg−17ml112テアツタ。
〈発明の効果〉 以上説明したところかられかるようにこの発明によれば
、従来のSUS 304ステンレス鋼にLaを微量添加
することによって、この5uS304ステンレス鋼の溶
接熱影響部の粒界腐蝕性を著しく向上させることかでき
る。またLaの添加によって、材料の引張特性にはなん
ら悪影響を与えることはない。
そのためこの発明に係るステンレス鋼は、腐蝕性カスま
たは液体を取り扱うステンレス鋼製の溶接W13mを有
する配管材料等に特に好ましく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ステンレス鋼に添加するLaの最適量を調査
した浸漬試験結果を示すグラフ:第2図は、本発明ステ
ンレス鋼と従来のステンレス鋼とについて、溶体化(S
T)材と鋭敏化処理材との耐蝕性を調べるための浸漬試
験結果を示ずグラフ:第38図および第3b図は、それ
ぞれ従来のステンレス鋼および本発明ステンレス鋼につ
いて、浸漬試験を施した溶体化(ST)材と鋭敏化処理
材の試験片表面の腐蝕形態の走査型電子類g&鏡写真:
第4図は、本発明ステンレス鋼と従来のステンレス鋼と
について、TIG溶接によりビードオンを施した試験片
の溶接熱影響部での粒界腐蝕性を調べるための浸漬試験
結果を示すグラフ;第5a図および第5b図は、それぞ
れ従来のステンレス鋼および本発明ステンレス鋼につい
て、ビードオンを施した試験片の溶接熱影響部(HAZ
)表面の腐蝕形態の走査型電子顕微鏡写真:第6図は、
本発明ステンレス鋼と従来のステンレス鋼とについて、
室温引張試験結果を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、炭素0.03〜0.08%(重量%、以下同じ)、
    ケイ素1.00%以下、マンガン2.00%以下、リン
    0.045%以下、イオウ0.030%以下、ニッケル
    8.00〜10.50%、クロム18.00〜20.0
    0%および残部が鉄からなるSUS304ステンレス鋼
    に、ランタンを0.02〜0.10%添加したことを特
    徴とする溶接熱影響部の耐粒界腐蝕性に優れたステンレ
    ス鋼。
JP15897488A 1988-06-27 1988-06-27 溶接熱影響部の耐粒界腐蝕性に優れたステンレス鋼 Granted JPH028348A (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5475422A (en) * 1977-11-28 1979-06-16 Sumitomo Metal Ind Ltd Austenitic heat resistant steel with superior carbide embrittlement resistance
JPS54141310A (en) * 1978-04-24 1979-11-02 Kobe Steel Ltd Austentic stainless steel with superior corrosion resistance and hot workability
JPS61113749A (ja) * 1984-11-09 1986-05-31 Kawasaki Steel Corp 油井用高耐食性合金
JPS61136662A (ja) * 1984-12-06 1986-06-24 Kawasaki Steel Corp 耐応力腐食割れ性にすぐれたオ−ステナイト系ステンレス鋼

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