JPH028065B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、フイラメントの幕が溶融液状に流出
する並べた複数のフイラメントノズルを有するノ
ズルヘツド、及びフリース支持コンベヤベルトを
有するフリース形成装置が設けられており、その
際ノズルヘツドとフリース形成装置の間に、フイ
ラメントを延伸するため２つの平面内に配置され
た複数の引出しローラから成る引出しローラユニ
ツトが配置されており、この引出しローラユニツ
トの引出しローラを介してフイラメントの幕が波
形に案内されている、合成ポリマー製の延伸フイ
ラメントから糸フリースを製造する装置に関す
る。

従来技術 特開昭57−51858号公報に開示されている公知
の装置において、ノズルヘツドから流出したフイ
ラメント幕は、まず引出しローラを介して案内さ
れ、それから加熱され、かつ加熱した状態で延伸
され、その際延伸は引出しローラのさらに高い周
速度によつて行われる。続いてこのようにした延
伸されたフイラメントは、エジエクタを介してフ
リース支持コンベヤベルト上にたい積される。延
伸のためにフイラメントを後から加熱することが
付加的な構造費用を要することを除外しても、そ
れにより、すなわち加熱状態で延伸することによ
りフイラメントの糸の特に高い強度は得られな
い。

発明が解決しようとする課題 それ故に本発明の課題は、フイラメントの延伸
度をわずかな帯域幅で極めて正確に設定できるよ
うに、しかも延伸フイラメントが３〜４ｇ／d_tex
又はそれどころかほぼ６ｇ／d_texまでの強度を有
する程度にも設定できるように、初めに述べたよ
うな装置を改善することにある。

課題を解決するための手段 この課題は次のようにして解決される。すなわ
ちノズルヘツドの後に、冷却空気を加えた引出し
シユートが接続されており、かつフリース形成装
置が引出しローラの後に接続された拡散器を有
し、この拡散器がフリース支持コンベヤベルトの
上方に配置されており、かつこの拡散器が平らの
糸群として延伸フイラメントを受取る。

驚くべきことに、フイラメント糸を引出しシユ
ート内で延伸前に冷却すれば、フイラメント糸の
強度は著しく高くなることがわかつた。このよう
にして課題に示した値になるまで所定の延伸を行
うこともできる。さらに後続の拡散器において糸
群の温度が調節できる。それにより、延伸は拡散
器内で固定化できる。全体としてはつきりと高く
なつたフイラメント強度が達成できる。

本発明によれば延伸度は引出しローラユニツト
によつて決められる。延伸度は、引出しローラユ
ニツトの構成と制御により極めて正確に、かつ統
計的変動に関して狭に帯域幅で調整できる。

簡単な点で優れている本発明の有利な実施形は
次のような特徴を有する。すなわちノズルヘツド
のフイラメントノズルからフイラメントが出る速
度とそれより高い引出しローラの引出し速度との
間の差によつて、延伸が調節できる。このような
装置の運転方法は、３〜４ｇ／dtexの強さのあ
らかじめ配向したフイラメントが得られるよう
に、前記の差を調節するという特徴を有する。極
めて高い延伸度が可能な本発明の別の実施形は次
のような特徴を有する。すなわち引出しローラユ
ニツトが、入口側引出しローラおよび出口側延伸
ローラを有し、また引出しローラの速度とそれよ
り高い延伸ローラの速度との差により、延伸が調
節できる。本発明による装置のこの実施形の運転
方法は、3.5〜６ｇ／dtexの強さの延伸フイラメ
ントが得られるように、ローラ間の前記の差を調
節するという特徴を有する。

引出しローラの引出し速度または延伸ローラの
延伸速度という表現が、常にフイラメントの幕に
ローラが作用する速度を表わすことは明らかであ
る。

実施例 本発明の実施例を以下図面により説明する。

図示した装置は、所定の延伸度で延伸した合成
ポリマー製フイラメントから糸フリースを作るた
め使用するものである。合成ポリマーとしては、
例えばポリアミドまたはポリエステルが使用でき
る。装置の基本構成には、フイラメント２の幕が
溶融液状に流出する並べた複数のフイラメントノ
ズルを有するノズルヘツド１、引出しシユート３
および少なくとも１つの拡散器を有するフリース
形成装置４および吸入装置６を有するフリース支
持コンベヤベルト５が含まれている。

吸気は、循環空気通路７を介して引出しシユー
ト３に案内され、かつここに、場合によつては新
鮮空気と共に冷却空気として導入可能である。こ
の冷却空気の温度は、例えば５〜30℃の範囲にあ
る。その前に押出し機８が接続されており、この
押出し機には合成ポリマーが供給され、かつこの
押出し機は、ノズルヘツド１に接続されている。
その後には、でき上つた糸フリース１０を巻取る
装置９が接続されている。

引出しシユート３とフリース形成装置４の間に
は、２つの平面的に配置された複数の引出しロー
ラ１２からなる引出しローラユニツト１１が設け
られている。これら引出しローラ１２を介してフ
イラメントの幕が波形に案内される。引出しシユ
ート３は、冷却シユートとして形成されているだ
けである。フイラメント２の延伸は、引出しロー
ラユニツト１１によりまたはその中で行われてい
る。

第１図による実施形では延伸は、ノズルヘツド
１のフイラメントノズルからフイラメント２が出
る速度とそれより高い引出しローラ１２の引出し
速度の間の差により、引出しローラユニツト１１
によつて行われる。この差は調節可能であり、例
えば３〜４ｇ／dtexの強さのあらかじめ配向し
たフイラメントが得られるように調節することが
できる。

第２図による実施形では、引出しローラユニツ
ト１１の引出しローラ１２の機能は相違してい
る。これら引出しローラは、入口側のａのところ
では純粋な引出しローラとして動作し、かつ出口
側のｂのところでは延伸ローラとして動作する。
延伸は、ａのところの引出しローラの速度とｂの
ところのそれより高い延伸ローラの速度との差に
よつて調節できる。この差は、延伸フイラメント
が3.5〜６ｇ／dtexの強さを有するように調節す
ることができる。

第１図による実施形においても第２図による実
施形においても、引出しローラ１２は加熱およ
び／または冷却できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による装置の側面図、第２図
は、第１図による装置の別の実施例を示す図であ
る。 １……ノズルヘツド、２……フイラメント、３
……引出しシユート、４……フリース形成装置、
５……フリース支持コンベヤベルト、６……吸入
装置、７……循環空気通路、８……押出し機、９
……巻取り装置、１０……糸フリース、１１……
引出しローラユニツト、１２……引出しローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フイラメントの幕が溶融液状に流出する並べ
   た複数のフイラメントノズルを有するノズルヘツ
   ド、及びフリース支持コンベヤベルトを有するフ
   リース形成装置が設けられており、その際ノズル
   ヘツドとフリース形成装置の間に、フイラメント
   を延伸するため２つの平面内に配置された複数の
   引出しローラから成る引出しローラユニツトが配
   置されており、この引出しローラユニツトの引出
   しローラを介してフイラメントの幕が波形に案内
   されている、合成ポリマー製の延伸フイラメント
   から糸フリースを製造する装置において、 ノズルヘツド１の後に、冷却空気を加える引出
   しシユート３が接続されており、かつフリース形
   成装置４が引出しローラ１２の後に接続された拡
   散器を有し、この拡散器がフリース支持コンヘヤ
   ベルト５の上方に配置されており、かつこの拡散
   器が平らな糸群として延伸したフイラメント２を
   受取ることを特徴とする、糸フリースの製造装
   置。 ２ ノズルヘツド１のフイラメントノズルからフ
   イラメント２が出る速度とそれより高い引出しロ
   ーラ１２の引出し速度との間の差によつて、延伸
   が調節できる、特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ３ 引出しローラユニツト１１が、入口側引出し
   ローラａおよび出口側延伸ローラｂを有し、また
   引出しローラａの速度とそれより高い延伸ローラ
   ｂの速度との間の差により、延伸が調節できる、
   特許請求の範囲第１項記載の装置。