JP2619680B2 - ポリプロピレンヤーンの製造方法及び製造装置 - Google Patents

ポリプロピレンヤーンの製造方法及び製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般にポリプロピレンヤーンの製造に関
し、特にポリプロピレンヤーンを溶融紡糸により製造す
る方法及びその装置に関する。
従来の技術及びその問題点 溶融紡糸ポリプロピレンは、釣糸等のモノフィラメン
トやカーペットヤーン等のステープルファイバーに商業
的に使用されている。しかし、ポリプロピレンフィラメ
ントヤーンを衣料市場に出そうという試みには多くの問
題が生じ、ナイロン又はポリエステル製の高品質,低デ
ニールのヤーンが一般的であり、プロピレン製のヤーン
が市販されても、それは例外である。ポリプロピレンが
独特の特質、たとえば蒸気相で水分を移動させる好まし
い性質だけでなく、熱及び化学薬品に安定な機械的強度
を有すると共に、低廉であることを考えると、ポリプロ
ピレンは非常に望ましいテキスタイルヤーンを提供する
と思われ、前述の例外的な市販は驚くべきことである。
しかし、極めて重大な問題は、ポリエステルやポリア
ミドに開発された製造技術、特に予め配向させるヤーン
(POY)の製造方法が商業的なポリプロピレン製造には
全く不適当なことにある。このように連続ヤーンを製造
するために確立された方法や装置が利用できないという
ことは、本質的に溶融ポリプロピレンが構造粘性現象を
示す非ニュートン液体として挙動し、例えば参考のため
に後述するヨーロッパ特許公開第0025812号又は米国特
許第4347206号の第4図及び第5図に示すような“延伸
共鳴”又は“紡糸共鳴”と呼ばれる現象を引き起こすこ
とに起因すると考えられる。簡単のため極論すると、ポ
リプロピレンは押出し時に染料膨張を生ずるだけでな
く、紡糸口金下部において形成された膨張物がドロウダ
ウンする場合、1本の連なったソーセージのような厚み
の不均一なフィラメントが生じる。ポリプロピレン材の
改質を目的とし、又は特殊な方法に関する多くの先行技
術がある(フランス国特許第12765755号、ヨーロッパ特
許公開第0028844号、西ドイツ国特許公開第3323202号
等)。ヤーン製造者による最初のプロセスで準仕上げの
フィラメントヤーンを作り、その後、例えばヤーン使用
者による2番目の別個のプロセスで最も多くヤーンが使
用される商業的な用途に必要な織り目出し(textured)
及び/又は延伸を行ない、実質的に配向させる。しか
し、一体的な方法、例えば紡糸していない重合体から始
まり複数の連続及び実質的に配向したフィラメントから
成る最終的なポリプロピレンヤーンを単独の製造装置で
溶融紡糸,延伸して製造する方法は、製造速度が低く、
典型的には毎分500m以下であり、又は製造速度が毎分約
1000mの許容し得る速度で操作できても延伸装置当り得
られるヤーンの数に深刻な限界があった。その結果、投
資した装置当りの生産量は十分なものでなく、多数の延
伸装置を使用し保守しなければならなかった。
従って、本発明の主な目的は、例えば8本から16本又
はそれ以上の多数のヤーンを1台の装置で、最終製品の
ヤーン製造速度約1000m/分で得ることができ、ヤーンを
衣料用又は他の用途に適したヤーン及びフィラメントデ
ニールを有する、完全に配向した連続ヤーン(FOY)の
形状及び/又は嵩高連続ヤーン(BCY)の形状で得るこ
とができ、ポリプロピレン固有の優れた性質を備える製
品が得られる一体的な方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、前述の新規な方法を実施するた
めの装置を提供することにある。
発明の概要 以下の説明から明らかになるこれら及び他の目的は、
本発明に従い、連続し且つ実質的に配向した個々のフィ
ラメントの複数からなるポリプロピレンヤーンを一体の
工程で溶融紡糸及び延伸して製造する方法により達成さ
れる。本発明の方法は、 (A)夫々が少くとも10本の、例えば約30本,約60本又
はそれ以上の個々のフィラメントから成る少くとも8
本、好ましくは少くとも10本、より好ましくは12本から
16本の連続マルチフィラメントヤーンを形成するのに十
分な数の個々のフィラメントを、少くとも毎分400m、好
ましくは少くとも600m/分の押出し速度で、本質的に垂
直な空気急冷帯に同時に押出して前記フィラメントを固
化し、 (B)前記フィラメントを配列し、段階(A)に対応す
る数の平行且つ相互に間隔をおいた(例えば5mm〜50mm
の間隔)ヤーンストランドの実質的に平面状の並列体
(アレイ)を形成し、 (C)前記ヤーンストランドを前記平面状の並列体に保
ったまま、回転軸が平行な一連の回転シリンダの周囲表
面部分に通すことにより、ストランドを共に延伸して、
例えば典型的には1:1から1:3の延伸比で必要且つ実質的
な配向を達成し、各ストランドは別々の走行路を通って
前記表面部分を通し、前記別々の走行路を前記シリンダ
の平行軸と直交する平面で実質的に定め、各ストランド
を前記首位表面部分と摩擦接触させ、その接触走行路の
長さを1000mmから6500mm、好ましくは1000mmから4000m
m、より好ましくは1500mmから3500mmとし、前記接触走
行路の長さの少くとも50%、好ましくは75%から100%
を、合計数が2台から6台、好ましくは3台から5台、
より好ましくは4台のシリンダで与え、 (D)前記延伸段階(C)後に、必要に応じてテクスチ
ュアライジング(texturizing)及び/又は絡み合わせ
段階を設け、 (E)好ましくは、前記ヤーンストランド各々に対し、
1番目及び2番目破断制御装置グループを、前記別々の
走行路の間隔をおいた位置に設け、及び (F)例えばFOY又はBCYとして、例えば典型的にはヤー
ンデニールが40から約800の範囲、フィラメント当り1.5
から15デニールの製品として得られる前記ヤーンストラ
ンドを、少くとも毎分1000m、例えば毎分2000m又はそれ
以上の速度で最終的に巻き取る ことを特徴とする。
本発明の方法に使用するための装置は、多数の従来の
要素、例えば、 (a)押出し機とポンプに接続する従来の紡糸プレート
又は多数の紡糸口金枠体などの紡糸口金装置;紡糸プレ
ート又は紡糸口金は溶融ポリプロピレン組成物を溶融紡
糸するための複数個の開口部を有し、 (b)紡糸口金装置から出た溶融ポリプロピレンを冷却
又は急冷及び固化して複数本のフィラメントを形成する
ための垂直軸又はシュート装置、 (c)モノフィラメントを合わせて1本以上のマルチフ
ィラメントヤーンストランドを形成するための装置 (d)前記1本以上のヤーンストランドの前記フィラメ
ントを実質的に配向させるための延伸装置、及び (e)巻取り装置 を含む。
本発明の装置は、紡糸口金装置(a)が、少くとも10
本のフィラメント、典型的には約30本,60本又はそれ以
上の連続フィラメントを夫々含む、少くとも8本、例え
ば10本,12本,14本,16本又はそれ以上のヤーンを形成す
るために十分な数の開口部を有し;垂直軸装置が、少く
とも2.5m、例えば3〜5m又はそれ以上のフィラメントが
紡糸口金装置を出て機械的なフィラメント接触装置に最
初に接触するまでの自由走行路の長さを与えるのに十分
な長さをもち、自由走行路の長さは約7.5m以上でも実行
可能であるが、一般に好ましくなく;延伸装置は、平行
な回転軸をもつ一連のシリンダを、ヤーンストランドに
摩擦接触する走行路の長さが1000mmから6500mm、好まし
くは1000mmから4000mm、より好ましくは1500mmから3000
mmになるよう配置させて構成し、摩擦接触長さの少くと
も50%、好ましくは75%から100%が、合計2台から6
台、好ましくは3台から5台、より好ましくは4台のシ
リンダに接触して与えることを特徴とする。
従って、本発明は多数のヤーンに十分な数のフィラメ
ントを高速紡糸する要素と、得られたフィラメントのヤ
ーン形成グループを、例えば共通に、少数の大型シリン
ダで平行な別々の走行路に沿って延伸する要素とを組合
わせたものであり、摩擦接触の長さが特別な限界内にあ
り、少くとも大部分が大型シリンダで与えるものであ
る。
本発明の方法を実施する場合、本質的に従来と同様に
シリンダを所定の一般的高温に保つ。また、本質的に既
知の方法でシリンダを用いて、所定延伸比で必要な速度
の増加分を与える。
本発明の方法と装置とを使用する時、ヤーンが破断す
る頻度は非常に低い傾向にあることを見出した。特別な
理論で拘束するつもりはないが、シリンダとフィラメン
トとの面間接触が増大し、摩擦相互作用及び/又は熱移
動の均一性が改良される傾向にあると考える。実際的な
目的のために、本発明に従って延伸するのに使用するシ
リンダの大部分又は全部が、等しい直径を有することが
好ましい。シリンダの径は少くとも300mm、好ましくは
少くとも400mmにすべきである。径が1000mmを越える場
合でも操作可能であろうが実際的な目的の為には一般に
好ましくない。シリンダに要求される長さ(=幅)は、
あるシリンダで共通に延伸するヤーンストランドの数及
び平行ストランド間に必要な又は望まれる最低限の間隔
に左右される。典型的なストランドの間隔は、一般に5m
mから50mm、例えば8mm〜15mmの範囲にあり、同時に16本
のストランドを延伸する場合の典型的なシリンダの長さ
は200mmから500mmの範囲になる。
複数のヤーンストランドを大型のシリンダで延伸する
方法の別の利点は、ヤーンが破断した場合、隣接シリン
ダ間に合理的な間隔を設けている限り、制御,取外し及
び修理が比較的簡単な方法で達成できることである。
表面材料及び表面状態は特に決定的なものとは考えな
い。ステンレススチールの表面,クロムメッキ層及び類
似の構造をもつ金属が適切である。
本発明により延伸するために合計4台のシリンダとす
ることが、構造及び操作を簡便とするために好ましい。
例えば400mmから500mmの範囲で等しい径をもつ合計4台
の延伸シリンダにより、1500mmから3000mmの好ましい接
触走行路長さを与える場合、“上流側”(例えば紡糸口
金に最も近い位置)の1番目シリンダ及び続く又は2番
目シリンダを従来の駆動装置の使用に基づき比較的“低
い”周速で回転させる。勿論この周速は押出し速度に左
右されるが、典型的には600m/分から1000m/分の範囲内
でよい。最初の2台のシリンダは共通の速度をもつが、
これは必ずしも全く同一の速度を意味しない。低速の初
めのグループの第2のシリンダを第1のシリンダより幾
分高く、例えば5%から15%高い周速で操作することは
利点であろう。
前述の好ましい配置をとる2番目シリンダグループを
共通の“高い”周速、例えば1番目シリンダグループの
周速に従い、1200m/分から2200m/分の速度で、また典型
的には1:1から1:3の範囲にある望ましい延伸比で操作す
る。更に、2番目シリンダグループの“共通”の速度は
全く同一の速度を意味するものではなく、2番目グルー
プの第2のシリンダは(前述の好ましい延伸態様の最後
のシリンダ)、2番目シリンダグループの直前の第1シ
リンダより周速がやや高くてもよい。
必要とする製品に対応してテクスチュアライジング及
び/又は絡み合わせ段階を設けてもよく、ポリプロピレ
ンフィラメントヤーンの処理に使用する従来の方法又は
装置が使用できる。本実施態様ではテクスチュアライジ
ング及び/又は絡み合わせ段階の前後にシリンダを加え
ることが一般に必要であり、特にテクスチュアード(te
xtured)及び/又は絡み合わせたヤーンを、巻取り機の
速度に合わせて支持位置、例えば孔のある吸引ドラムの
溝の支持位置から移動させるために必要である。一般
に、巻取り速度は少くとも1200m/分になるが、本発明の
多くの目的のために、更に高い巻取り速度、例えば2000
m/分又はそれ以上を用いる。
テクスチュアライジング及び/又は絡み合わせ段階と
製品ヤーンの巻取りとは本質的に従来式であり、市販の
要素で実行できるため、この態様に関しては更に詳細に
説明する必要がない。
ヤーン破断制御方法及び装置は公知のものであるが、
本発明は、1台の延伸装置で多数のヤーンを500m/分を
かなり超える速度で延伸することに関し新規な態様を提
供するものである。特にヤーンの破断はその全てを排除
できるものでなく、簡単で効果的に破断制御及び補修は
本発明の更なる重要な態様である。
前述したように、例えば8本以上のヤーンのアレイ
を、互いに平行で全ての延伸シリンダの回転軸に関し直
角の別々の走行路に沿って大型シリンダで延伸する本発
明の概念は、広いシリンダ表面が本質的には極く少数の
大型シリンダで提供されることに基づく。隣接するシリ
ンダ間で、例えば延伸装置の2台の隣接するシリンダの
平均シリンダ径の2分の1以上の十分な間隔をとるの
で、ヤーン破断管理担当の操作員が延伸装置に簡単に接
近でき、破断したストランドの補修及び再送出にはなん
ら問題がない。更に、好ましい実施態様に従い、1番目
及び2番目破断制御装置を、前記ヤーンストランド夫々
の摩擦接触走行路の終端近傍(例えば延伸装置の最後の
大口径シリンダの後ろ)だけでなく開始点近傍(例えば
紡糸口金の次に位置する1番目大口径シリンダと2番目
大口径シリンダとの間)に設ける。延伸段階に更に小型
シリンダを、例えば大口径シリンダの間に設けてよいが
好ましくない。一般に延伸段階中ヤーン走行路を偏向さ
せるために大口径シリンダだけで十分である。フィラメ
ントを共に延伸するための大口径シリンダと、延伸装置
の開始点及び終端近傍の破断制御装置とを組合わせるこ
とにより、本発明によって一連の少数の大型シリンダで
行う延伸段階において、10本,12本又は16本の平行ヤー
ンを1000m/分又はそれ以上の速度で1台の延伸装置を用
い、同時に延伸する時でさえ特に効果的に破断制御及び
補修ができる。
本発明に従い、典型的にはヤーン検出器の2番目破断
制御装置が、ヤーンの通過が不連続であったり存在しな
いことを検出し、その目的で設けてある小型の切断具及
び1番目破断制御装置に存在する全てのストランドを動
作させる。各ヤーン切断具に伴う吸引開口部が破断スト
ランドの新たに切断された先端を受ける。2番目及び/
又は1番目破断制御装置に対応する制御装置は、ストラ
ンドが破断されると作動を始め、当然のことであるが操
作員にストランドの破断及びストランドの位置を知らせ
る。その後、操作員は、可動の吸気器を作動させ、それ
を切断具の動作の後、破断ストランドが入っている吸引
開口部に向けて手動でストランドを切断し、切断したス
トランドの新たな先端を可動の吸気器に吸引させる。破
断していないストランドの生産を停止することなく、操
作員が既に破断しているストランドを、アレイに欠けて
いるところがあるために識別でき、シリンダ表面が広い
ので対応する走行路に接近でき、簡単に再挿入できる。
任意のテクスチュアライジング及び/又は絡み合わせ
段階に、破断したストランドを再び完全に挿入した後、
この再送りヤーンを、可動の吸気器から巻取り器及び/
又は巻取り器と共に作用するヤーン補修機に送る。各種
の形式のヤーン吸気器,ヤーン検出器などを含む、この
種のヤーン破断制御装置は市販され、ストランドの数を
除いて更に説明を要しない。本発明の方法では、延伸装
置当り少くとも8本、典型的には16本のストランドが夫
々制御を必要とするので、例えば各ヤーンについて1台
の切断具/吸気器と、ヤーン検出モジュール等の十分な
数のモジュール装置組合せとが必要である。運転開始時
又はヤーン破断補修時のヤーンの送りを促進させるた
め、1番目及び/又は2番目破断制御装置の好ましい実
施態様は、自動ストランド送りを有し、ストランドのア
レイに実質的に対応し且つヤーンアレイの幅方向に伸び
る細長い棒に配置した多数のヤーン案内スロットを備え
る。アレイ中の何本かのストランド又は全てのストラン
ドを案内するための細長い変位可能な滑り棒を設け、前
記ストランドがスロットを通過せずスロットの上方を通
過する。滑り棒は運転開始又はヤーン補修のためにだけ
この位置をとり、完全なアレイが滑り棒を通過するとき
に引下げて、全てのストランドが滑り棒のスロットに再
び入る。
実 施 例 以下に、本発明の実施例を、添付図面を参照しつつ説
明する。
本発明の方法に使用する適切なポリプロピレンは、連
続マルチフィラメントヤーンの溶融紡糸用として市販の
ものが入手できる。例えば、ヒモント社(イタリア国)
販売の商標モプレン(MOPLEN)という製品であり、通常
の添加剤を含有又は含有しない商業用紡糸グレードのペ
レットが好ましい。換言すると、本発明の方法を実施す
るために、特に制限するような物質要因や特別な配合は
一般に必要でない。具体例をあげると、メルトインデッ
クス(ASTM D 1238/L参照)が230℃,21.6Nの条件で
約10dg/分以上、例えば10dg/分乃至12dg/分から18dg/
分、曲げ弾性モジュラス(ASTM D 790)が約1500N/m
m2以上、例えば約1700N/mm2、降伏引張強度(ASTM D
638)が35N/mm2から40N/mm2、例えば38N/mm2、降伏伸
張率(ASTM D 638)が約10%、例えば11%、ビカッ
ト軟化点(ASTM D 1525)が150℃〜160℃、例えば15
5℃のポリプロピレンホモポリマーがある。分子量分布
値(重量平均分子量と数平均分子量の比など)は、約5
から約6の範囲にあることが、本発明の方法に適切であ
ると見出した。着色したマスターバッチを使用してもよ
く、及び/又は着色材や他の添加剤を使用前に添加して
もよい。
一般に述べると、本発明に使用するポリプロピレン
は、市販の押出機と紡糸ポンプを使用して、押出し速度
400m/分以上で、典型的にはフィラメント当り1デニー
ルから15デニールの繊度範囲、また典型的にはヤーンの
繊度が40デニールから800デニールの範囲に入るよう、
マルチフィラメントを紡糸するために必要な径をもつ紡
糸プレート又は紡糸口金の孔を介して溶融紡糸できるも
のでなければならない。従って、適切なポリプロピレン
として、押出し、ドロウダウンして得たフィラメントが
塑性流動の限界近くまで延伸することにより分子配向が
達成できるという意味の“実質的な配向(substantial
orientation)”が可能なものでなければならない。一
般に、実質的に配向したフィラメントは、溶融紡糸した
フィラメントの固化後、実質的な延伸を行う前に得られ
る“ドロウダウン(drown−down)”フィラメントと比
較すれば、伸張率がかなり減少又は“低く”なる。典型
的な場合、実質的に配向したフィラメントは、夫々室温
での伸張率が約250%以下になる。本発明の方法に従っ
て得る最終的なヤーンの伸張率は更に低い場合が多い
が、これはFOY又はBCY製品を作るかどうか、即ち、延伸
後ヤーンに織り段階及び/又は縫合段階を適用するかど
うかによる。
“実質的な配向”という用語は、“実質的に完全な配
向”を、ヤーンの通常の最終用途に十分な実質的に完全
な配向に近い状態と共に包含するものである。
本発明の方法の重要な第一の特徴は、1台の延伸装置
で所定数のヤーンを同時に製造すること、又は本発明に
従い、ヤーン製造と共に所定数の“ヤーンストランド”
を製造することに関する。これに関連して、“フィラメ
ント”は無限の長さをもつ“繊維(ファイバー)”であ
り、“個々のフィラメント”は1本のヤーン又は“ヤー
ンストランド”を形成する複数のフィラメントの1本を
言及するもので、後者の用語“ヤーンストランド”は個
々のフィラメントがグループになり、1グループ又は1
単位として延伸されたものをいう。このようなストラン
ドは、各延伸単位につき、本発明により実際に走行する
ストランド又はヤーンの実際の数に従って、1から8,1
から12,1から14,又は1から16の連続数で本発明を実施
するときに明示してよい。
従来、マルチフィラメントヤーンの各ヤーン又はスト
ランドは、ヤーン当り、典型的には約30本,60本又は約1
20本の、多数の個々のフィラメントを含むものであり、
本明細書ではマルチフィラメントヤーンについて述べる
場合、10本以上のフィラメントが該ヤーンに存在すると
見なす。通常ヤーンは、10本よりかなり多いフィラメン
トを含み、前述の仮定は理論的なものというより実施上
の事柄である。
本発明の方法を実行する装置の第一に重要な部分は、
第1図に示すように、紡糸口近装置(11)を備えてい
る。紡糸口金装置(11)は、固定式の紡糸プレートでよ
く、好ましくはフィラメントの繊度及び/又はヤーン1
本当りのフィラメント数及び/又は最終ヤーンに必要な
フィラメントの断面に合わせて夫々多数の交換可能な挿
入式で円形の紡糸口金(111),(112)などを含む1台
以上の枠板(113),(114)で形成する。
延伸装置又は延伸ユニット1台当り8本以上のヤーン
若しくはヤーンストランドを形成するのに十分な数のフ
ィラメントを溶融紡糸することは、本発明の方法にとっ
て重要であるが、これらのヤーンストランドが共通の軸
装置(12)を通過するかどうか、又は軸装置が2以上の
チャンバー(第1図及び第1A図には2台のチャンバー
(121),(122)を示す)を備えるかどうかは重要なこ
とではない。また、紡糸装置の開口部若しくは穴をヤー
ンストランドに一致して既にグループに分けて形成する
かどうか、又はヤーンストランドが固化している間にグ
ループで配向するかどうかも重要なことと考えない。外
形線がフック状若しくは耳状のストランド案内装置(13
1),(132)は、必要数のフィラメントを集めて各スト
ランドにするために、通常、使用される。
“押出し速度”は、最低製造速度を決定する限り本発
明の別の重要な特徴であり、本発明に従い、押出し速度
は毎分1000m以上である。“押出し速度”という用語
は、“溶融紡糸速度”と同義に使用するが、必ずしも紡
糸口金から出る時の溶融物の速度をいうのではなく、む
しろ固化しているが本質的には配向していないフィラメ
ントの形成速度をいう。本発明の方法によると、通常約
400m/分以上の押出し速度で操作する。
軸装置(12)若しくはチャンバー(121),(122)は
共に、本質的に垂直な“空気式急冷帯”を形成する。空
気式急冷帯”は、熱交換媒体が液体と云うよりむしろ気
体であり、また気体の急冷媒体の温度が紡糸口金の紡糸
孔からでる溶融物の温度より相当低いことを意味する。
従って、“空気”という用語は、典型的には約0℃から
約50℃の範囲、好ましくは約10℃から約30℃の範囲にあ
る急冷温度に不都合な問題を起こすことなく保つことが
できるあらゆる実際の気体又は気体混合物を含むと意図
する。温度管理をしながら空気を強制的に、例えば加速
するが本質的には層流の空気を軸装置(12)、又はその
部分に通すことが一般に好まれる人工的な冷却の必要性
は、周囲の気候に左右されるだろう。
本発明に従い適切な量の溶融ポリプロピレンを紡糸口
金装置(11)に送るため、従来式の押出し機装置(10)
を使用できる。具体的には40デニールから250デニール
のヤーンを製造する場合、スクリュー径1×75mmの押出
し機(100)が使用でき、合計16本から32本のヤーンを
押出し機(100)から押出し製造する場合、150デニール
から800デニールの範囲にあるヤーンを製造するため、
スクリュー径は1×90mmが適切であろう。溶融ポリプロ
ピレンを十分に、また適切に温度管理をして確実に紡糸
口金装置(11)に送るため、従来と同様、紡糸ポンプ
(101)及び加熱装置(102)を一般に使用する。
第1A図は、軸装置(12)から見た紡糸口金端部の概略
的平面図である。軸装置(12)の上部は一対の平行に延
びる冷却のためのチャンバー(121),(122)からな
り、夫々空気透過性の対になった内壁及び外壁(12
3),(125)及び(124),(126)で囲み実質的に層流
の冷たい空気、又は冷却された空気を導管(129)を介
して供給する。側壁(127),(128)は空気透過性であ
る必要はないが、外壁(125),(126)は紡糸口金(11
1),(112)の端部に容易に接近できるよう取外しでき
ることが好ましい。
紡糸口金において形成する8本以上のストランドの冷
却又は急冷の程度、又は以下に詳述する1番目シリンダ
(141)でストランドアレイを形成するときの冷却又は
急冷の程度は、溶融ポリプロピレンが、軸装置(12)か
らなる空気式急冷帯を通過する量、又は軸装置(12)中
に単位時間当り通過する量に左右される。しかし、本発
明により、紡糸口金(111),(112)の下端から、機械
的なヤーン接触装置との最初の接触点までを測る軸装置
の垂直方向長さ、又は“高さ”(H)は2.5m以上、例え
ば約3mから6mまで実際的な理由から約7.5mを大きく超え
ない長さにすることが一般に好ましい。
本発明の方法の重要な次の段階は、ヤーンストランド
(S)の“平面状のアレイ”(A)の形成である。これ
を遂行するため、フィラメント(F)を集めてストラン
ドを形成するが、通常同じ数のフィラメントで形成す
る。例えば64本のフィラメントを含むストランドを夫々
形成する。このようなグループは、紡糸口金(111),
(112)の開口で予め形成してよいが、各チャンバー(1
21),(122)から出るストランドの左右案内棒(13
1),(132)として配置する“フック”又は“耳状具”
によることが好ましい。フィラメントが互いに密に詰ま
っている集合ストランドを、本発明により延伸装置(1
4)の1番目シリンダ(141)の表面に導き“ストランド
アレイ”を形成する。このようなアレイの特徴は、本発
明により延伸装置で延伸する全てのストランドが共通し
て平行に整列することにある。ストランドは互いの間
隔、ストランドの数と、シリンダの軸長とに従い、例え
ば0.5mmから50mm以上の間隔をとり、その後各ストラン
ドは夫々の走行路を走行する。一般に等間隔のアレイで
あることが好ましいと考えるが、全走行路を延伸操作
中、例えばフィラメントの実質的な配向を達成するまで
平行で、実質的に前述のアレイに保つ限り、アレイが等
間隔であることは絶対的な必要事項ではない。従って、
各ストランドは、夫々の延伸シリンダの回転軸と直交す
る1平面上を延伸段階中走行するように、延伸シリンダ
の回転軸を実質的に平行にすることが必要である。これ
を第1B図に線図で示す。図中、シリンダ(C)上のスト
ランド(S)の摩擦走行路の長さFPLは、シリンダ
(C)の回転軸(A)と直交する平面(P)及びストラ
ンド(S)とシリンダ(C)との接触長さにより、実質
的に定まる。
簡単に述べたように、平行延伸シリンダと各ストラン
ドの摩擦接触長さは、本発明の方法に重要であると考え
る。具体的に述べると、第1図に示す平行延伸シリンダ
(a),(b),(c)及び(d)の合計が1000mmから
6500mmの範囲、好ましくは1500mmから4000mm、特に2000
mmから3000mmの範囲にあり、またこの摩擦接触長さは2
台から6台の少数のシリンダによって、少くとも過半数
(例えば50%以上)、好ましくは大部分(例えば75%か
ら100%)を占めることが重要であると考える。合計3
台から5台のシリンダを使用してよいが、偶数台のシリ
ンダが好ましい。2台のシリンダでも十分であるが、必
要とするシリンダ径は実際的でないだろう。第1図に示
すように合計4台のシリンダが適切であり、好ましい。
第1図には、シリンダ(141),(142),(143)及び
(144)が実質的に等しい摩擦接触長さの部分(a),
(b),(c)及び(d)を与えている。概して1番目
シリンダ(141)は最後のシリンダ(144)より低周速で
回転し、その周速の差が、必要な又は所望の延伸比に相
応する。各シリンダを駆動体(図示せず)に接触し、ま
た、各シリンダが、80℃から130℃の範囲にある所定
の、実質的に一定の表面温度を保つよう温度制御又は加
熱装置を設ける。
典型的には、1番目シリンダ(141)又は1対の1番
目シリンダ(141),(142)の周速は600m/分から1000m
/分の範囲にあり、他方のシリンダ(143),(144)の
周速は1200m/分から2000m/分以上の範囲になるだろう。
シリンダ(141)と(142)とに、及びシリンダ(143)
と(144)とに、例えば10%程度の僅かの周速の差をも
たせることに利点があろう。一般に、“すべり量”(例
えばヤーンの速度が接触しているシリンダの速度より低
い場合)が20%以下、好ましくは10%を僅かに下回る場
合に存在すると考えられる。摩擦接触を保つことができ
れば延伸シリンダをセラミックスやガラスなどで特別に
被覆又は表面処理することは妨げないが、従来のステン
レススチール,クロム(例えば電気メッキによるもの)
のシリンダ表面が本発明の多くの目的に十分適切であ
る。
好ましくは、1番目ヤーン破断制御装置(151)を1
番目シリンダと2番目シリンダとの間、例えば延伸段階
の開始点近傍に設け、他方、2番目ヤーン破断装置(15
2)を延伸段階の終了点近傍、例えばシリンダ(144)の
下流側に設ける。
第1C図に線図で示すように、滑り棒(ロッド又はバ
ー)(153)を使用してもよい。簡略して、3本のスト
ランド(S1),(S2),(S3)を通すための3個のスロ
ット(156),(157),(158)の設けたスロット棒(1
52)を図示する。通常の操作時では、例えば従来のヤー
ン検出装置(図示せず)を設けた適切なスロットを通過
する。装置の運転開始又は破断ストランドを再送出する
場合、滑り棒(153)は符号(153b)の実線で示す位置
まで下方位置から移動する。ストランドが、符号
(S1a),(S2b),(S3b)で示すように、スロット上
方を通過するように、所定の装置に用いるアレイ及び所
定のストランド数に一致して全てストランドを配置した
後、滑り棒を位置(153a)(破断で示す)まで引き下げ
或は移動させる。その後、全てのストランドは、対応す
るスロットを介して通常の走行路(S1a),(S2b),
(S3a)に沿って自動的に案内、走行する。
第1図に示す装置が、嵩高及び/又はテクスチュアラ
イズドヤーン(texturized yarn)を製造する装置の場
合、ストランドは、多数のテクスチュアライジング熱風
噴射ノズル(164)等のテクスチュアライジング及び/
又は絡み合わせ装置(16)を通過し、集束ドラム(coll
ector drum)(163)まで送る。そこからストランドを
補助ロール(17)を介して引き取る。また、ストランド
を装置(164)に案内し、送るため、補助ロール(16
0),(161)を使用してもよい。
第2図に、ポリプロピレンマルチフィラメントヤーン
を溶融紡糸し延伸するために使用される、先行技術の一
体製造装置を示す。明らかに理解できるが、先行技術の
螺旋形走行路式延伸装置(24)は、小径の2本のロール
からなるため、多数の軸(22a),(22b),(22c),
(22d)を必要とする。この2本の回転軸は、互いにあ
る角度をなして配置されており、高速一体操作に最も適
したものと考えられた。一般に、各軸は、典型的には20
0mm又はそれ以下の小径のシリンダを備え、2台以上の
前述のような、或は類似の装置が必要であり、このよう
な先行技術の機械では多数のヤーンストランドの平行走
行路を設けることは不可能であった。第2A図に螺旋形走
行路式延伸装置の拡大図を示す。第3図に示す11本のス
トランド(S)のアレイ(A)を、本発明が示唆する平
行に整列された大径のシリンダ(C)に比較すれば明ら
かに理解できるように、少数の大径のシリンダを使用す
ることにより、上記の他の利点に加えて多数のヤーンを
同時に延伸装置を通過させるが、他方、先行技術の装置
の場合、各軸又はモジュールには1群の延伸装置を必要
とし、軸及び延伸装置当りの製造するストランド数は僅
かに1本又はごく少数である。
第4図及び第4A図に、本発明にかかる装置の実施例の
側面及び平面を概略的に示す。第4図に、第1図と同じ
要素、即ち、押出し機(40)から紡糸口金(41)を介し
て供給を受け、フィラメント(F)を製造するための一
対の軸部分(421),(422)を示す。フィラメント
(F)を集めてストランド(S)を形成し、延伸装置
(44)を用いて平面アレイ(A)の形状で延伸する。延
伸装置(44)は、前述したように、径が約400mm以上の
実質的に等しい4台の延伸シリンダを備えている。その
後、配向ヤーンストランドを、テクスチュアライジング
及び絡み合わせ装置(46)を通過させ、補助ロール(4
7)を介して巻取り装置(49)に送る。
しかし、第4A図の平面図に示されているように、第4
図の装置は実際には“対”にされており、1台の押出し
機(40)が一対の紡糸口金(41),(42a)、一対の二
重の軸(421),(422),(421a),(422a)、一対の
延伸装置(44),(44a)、一対の補助ロール(47),
(47a)及び一対の巻取り装置(49),(49a)を備え、
同じ押出し機(40)から一体操作で得られる連続製品の
流れとして、典型的には約2000m/分の速度で、典型的に
は30本又はそれ以上の連続フィラメントを製造する。
第4図には、上記の第1図に関連して説明したヤーン
破断制御装置は省略されている。しかし図面を簡略にす
るためであって、本発明に従いポリプロピレンヤーンの
高速マルチストランドで製造するときには、ヤーンの破
断を最適制御するため実際に使用されよう。
要約すると、本発明は、衣料用として適切なものを含
む、高品質のポリプロピレン連続フィラメントヤーン製
品を、経済的に製造するための非常に有効且つコンパク
トな装置を提供する。
本明細書に詳述した方法及び装置は適切に変更でき
る。好ましい実施例を詳細に説明したが、本発明は、こ
れら実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例にかかるポリプロピレンヤー
ン製造装置を概略的に示す側面図、第1A図はその紡糸口
金の1例を示す平面図、第1B図は製造装置の延伸シリン
ダの1例を示す斜視図、第1C図は製造装置の案内棒及び
これに対応する滑り棒の1例を概略的に示す斜視図、第
2図は連続ポリプロピレンマルチフィラメントヤーンを
製造するための従来の一体製造装置を示す側面図、第2A
図は第2図に示した従来製造装置に用いられる延伸ロー
ルを示す斜視図、第3図は本発明製造装置の大型延伸シ
リンダの1例を示す斜視図、第4図は本発明にかかる製
造装置の実施例を概略的に示す側面図、第4A図はその平
面図である。 (11)……紡糸口金装置 (12)……垂直軸装置 (13)……マルチフィラメントヤーンストランド形成装
置 (14)……延伸装置 (19)……巻取り装置 (111),(112)……紡糸口金 (141),(142),(143),(144)……シリンダ (152)……スロット棒 (153)……滑り棒 (156),(157),(158)……平行スロット (A)……アレイ (S)……ストランド (F)……フィラメント

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続し且つ実質的に配向した個々のフィラ
    メントの複数からなるポリプロピレンヤーンを一体の工
    程で溶融紡糸及び延伸して製造する方法において、 (A) 各々が少なくとも10本のフィラメントからなる
    8本以上の連続フィラメントヤーンを形成するのに十分
    な数の前記個々のフィラメントを、毎分400m以上の押出
    し速度で押出し、同時に本質的に垂直な空気式急冷帯に
    導いて前記フィラメントを固化するステップ、 (B) 前記フィラメントを配列して、ステップ(A)
    に対応する数の平行且つ相互に間隔を置いたヤーンスト
    ランドの実質的に平面状に並ぶ並列体を形成するステッ
    プ、 (C) 前記ヤーンストランドを、前記並列体に保持し
    つつ、平行な回転軸を有する一連の回転シリンダの周囲
    表面部分を通過させることによって前記実質的な配向を
    達成するために、前記複数のフィラメントを共に延伸す
    るステップであって、前記各ストランドは、前記シリン
    ダの平行軸に直交する平面によって実質的に画定される
    別々の走行路に沿って前記周囲表面部分を通過させら
    れ、1000mmから6500mmの接触走行路長で前記周囲表面部
    分と摩擦接触させられ、この摩擦接触走路の長さの少な
    くとも50パーセントを2台から6台のシリンダで支え、
    最終的に、製品ヤーンとして得られた前記ヤーンストラ
    ンドを、少なくとも毎分1000mの早さで巻取るステッ
    プ、 とを備えていることを特徴とするポリプロピレンヤーン
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記空気式急冷帯を有し且つ押出し点から
    ヤーン案内装置との最初の接触点まで延びる自由な垂直
    走行路に、前記ステップ(A)で形成されたフィラメン
    トを通過させ、該走行路の長さが少なくとも2.5mとさ
    れ、好ましくは7.5mを超えない長さであることを特徴と
    する請求項1記載のポリプロピレンヤーン製造方法。
  3. 【請求項3】前記ステップ(C)におけるシリンダの表
    面温度を80℃から130℃の範囲の本質的に高い所定の表
    面温度に保つことを特徴とする請求項1又は2記載のポ
    リプロピレンヤーン製造方法。
  4. 【請求項4】前記接触走行路長の75%から100%を前記
    複数のシリンダで与え、並びに、前記シリンダの1番目
    グループを1番目共通の周速で回転させ、前記シリンダ
    の2番目グループを2番目共通の周速で回転させること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のポリプ
    ロピレンヤーン製造方法。
  5. 【請求項5】前記接触走行路長が1000mmから4000mの範
    囲、好ましくは1500mmから3000mmの範囲にあり、前記接
    触走行路長の75%から100%の長さを4台のシリンダで
    付与することを特徴とする請求項1から4のいずれかに
    記載のポリプロピレンヤーン製造方法。
  6. 【請求項6】溶融ポリプロピレン組成物を溶融紡糸する
    ための複数開口部を有する紡糸口金装置、該紡糸口金装
    置から出た後の溶融ポリプロピレンを冷却、固化して複
    数のフィラメントを形成するための垂直軸装置、前記フ
    ィラメントを合わせて少なくとも1本のマルチフィラメ
    ントヤーンストランドを形成するための装置、前記少な
    くとも1本のヤーンストランドのフィラメントを実質的
    に配向させるための延伸装置、及び巻取り装置を備える
    ポリプロピレンヤーン製造装置であって、前記紡糸口金
    装置が、各々少なくとも10本のフィラメントを有する8
    本以上のヤーンを形成するのに充分な数の開口部を有
    し、前記垂直軸装置は、前記フィラメントが前記紡糸口
    金装置から出て最初の機械的なフィラメント接触装置に
    接触するまでの自由走行路の長さを少なくとも2.5mとす
    るのに十分な長さを備え、前記延伸装置は、回転軸が実
    質的に平行な一連の回転シリンダを備え、前記ヤーンス
    トランドとの摩擦接触走行路が1000mmから6500mmとなる
    ように前記回転軸が配置され、前記摩擦接触走行路長の
    少なくとも50%の長さが2台から6台の前記回転平行シ
    リンダで付与されることを特徴とする請求項1から5の
    いずれかに記載の方法を実施するためのポリプロピレン
    ヤーン製造装置。
  7. 【請求項7】前記延伸装置の下流に配置されるテクスチ
    ュアライジング(texturizing)及び/又は絡み合わせ
    装置と、前記ヤーンストランドを前記テクスチュアライ
    ジング及び/又は絡み合わせ装置から前記巻取り装置へ
    送るためのローラーグループを備えていることを特徴と
    する請求項6記載のポリプロピレンヤーン製造装置。
  8. 【請求項8】前記シリンダが、少なくとも300mm、好ま
    しくは400mm以上の直径を有し、該シリンダ表面を実施
    的に一定の温度に保持するための装置を有していること
    を特徴とする請求項6又は7記載のポリプロピレンヤー
    ン製造装置。
  9. 【請求項9】前記シリンダの1番目グループを1番目共
    通の周速で回転させ、前記シリンダの2番目グループを
    2番目共通の周速で回転させるための駆動装置を備えて
    いることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載
    のポリプロピレンヤーン製造装置。
  10. 【請求項10】前記シリンダの総数が4台であり、前記
    シリンダの全てが実質的に同じ直径を有していることを
    特徴とする請求項6から9のいずれかに記載のポリプロ
    ピレンヤーン製造装置。
  11. 【請求項11】前記延伸装置のいずれか2台の隣接する
    シリンダの間隔が、該隣接シリンダの平均直径の少なく
    とも1/2であることを特徴とする請求項6から10のいず
    れかに記載のポリプロピレンヤーン製造装置。
  12. 【請求項12】前記ヤーンストランドの各々に対する1
    番目及び2番目のヤーン破断制御装置が前記摩擦接触走
    行路の開始及び終端近傍に設けられ、前記ヤーン破断制
    御装置の少なくとも1台がヤーンストランドの数に対応
    する数の平均スロットを有し、該スロットを細長いスロ
    ット棒に配置させ、前記ヤーンストランドを前記スロッ
    トから共通に持ち上げ、その後該ヤーンストランドから
    離脱して該ヤーンストランドを共通に再送させる細長い
    滑り棒を備えていることを特徴とする請求項6から11の
    いずれかに記載のポリプロピレンヤーン製造装置。
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