JPH028056Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はホテル等の車庫に用いられるシヤツタ
ー装置に関するものである。

［従来技術および考案が解決しようとする課題］ 従来、ホテル等の車庫に用いられるシヤツター
装置は、車庫の出入り口の全面を覆うものが多く
採用されていた。しかるにユーザーの中には、こ
の様な本格的なシヤツター装置でなく、自動車の
ナンバープレートを隠す程度の簡易的なシヤツタ
ー装置で足りるという要望が有り、そこでシヤツ
タープレートを車庫出入り口下面に出没自在に埋
設し、出没機構の作動によつてシヤツタープレー
トを上昇させて出入り口の一部を塞ぐようにした
ものがある。しかるに従来のものは、シヤツター
プレートの下降を、上昇させる場合と同様、駆動
モータの作動によつて行つていたため、迅速な下
降が成されないことになる。しかるに運転手は、
シヤツタープレートが下降してボンネツトに隠れ
視界から消え去つた時点でシヤツタープレートが
完全に下降したるものと勘違いしやすく、この状
態で誤つて発進すると、バンパーがシヤツタープ
レートに衝突してしまうという不具合が有り問題
となる。

［課題を解決する手段］ 本考案は、上記の如き事情に鑑み、これらの欠
点を一掃することができる車庫用のシヤツター装
置を提供することを目的として創案されたもので
あつて、車庫出入り口の一部を覆うためのシヤツ
タープレートと、このシヤツタープレートを出没
動させる出没機構とを設けてシヤツターユニツト
を構成し、このシヤツターユニツトを車庫出入り
口下面に埋設してなるシヤツター装置において、
前記出没機構を、正逆駆動する駆動モータと、駆
動モータの正駆動で上昇してシヤツタープレート
を閉塞位置まで上動させる上昇駆動部材と、該上
昇駆動部材が上下限位置に達したことを検知して
駆動モータの正逆駆動の停止をする上下限リミツ
トスイツチと、上限側リミツトスイツチの上限検
知に連繋して上昇駆動部材の下降を行うべく駆動
モータを逆駆動させる下降用切換えスイツチと、
上限側リミツトスイツチの上限検知に連繋して突
出作動をして閉塞姿勢のシヤツタープレートの下
降規制をする下降規制作動部と、該下降規制作動
部の下降規制解除をするための解除スイツチとを
設けて構成した斯る本考案のシヤツター装置はシ
ヤツターユニツトに、車庫内の自動車のナンバー
プレートを覆うシヤツタープレートと、このシヤ
ツタープレートを出没動させる出没機構を設け、
このシヤツターユニツトを車庫入口下面に埋設し
たことを特徴とするものである。

そして本考案は、この構成によつて、シヤツタ
ープレートを迅速に下降させることができるよう
にしたものである。

［実施例］ 本考案を図面に示された実施例に基づいて説明
する。ここで１は自動車Ｃを格納する車庫であ
り、この車庫１の出入り口側にシヤツターユニツ
ト２を埋設するとともに、奥側にはフートスイツ
チ６が配設されている。

前記シヤツターユニツト２はユニツト本体３に
出没機構４とシヤツタープレート５とを収容して
構成されているが、このユニツト本体３は略長方
体状の箱体でその上板３ａにはシヤツタープレー
ト５を通す細溝孔（図示せず）が設けられてい
る。

前記出没機構４は、先ず上下に各々回転軸４
ａ，４ｂを設け、各回転軸４ａ，４ｂの各端にス
プロケツト４ｃを軸止し、各上下のスプロケツト
４ｃにチエーン４ｄを張設する。各チエーン４ｄ
に平行且つ互い対向状になるよう断面略コ字形の
ガイドレール４ｅを配記するとともに、このガイ
ドレール４ｅ，４ｅ間にシヤツタープレート５を
摺動自在に挿入する。前記チエーン４ｄ，４ｄ間
には駆動杆４ｆを架設し、ここに設けた略Ｌ字形
をした受け部材４ｇ，４ｇで前記シヤツタープレ
ート５の下縁を受止め支持するよう構成されてい
る。さらにＭは正逆駆動する駆動モータであり、
回転軸４ｂに軸止したスプロケツト４ｈを駆動す
るように連結されている。そしてシヤツタープレ
ート５は、前記駆動モータＭの正駆動に基づいた
駆動杆４ｆの上昇により上板３ａから突出して出
入り口の一部、つまり自動車Ｃのナンバープレー
トＰ部分を覆うようになつており、この様にして
上昇駆動部材が構成されている。

さらにフートスイツチ６は車庫１の奥側に設け
られた板状のスイツチで、自動車Ｃの車輪がここ
に乗り上げて所定以上の重量がかかるとスイツチ
切換えをするものである。

第４図に制御回路図を示した。そして車輪が乗
り上げたことによりフートスイツチ６がオンに切
換えられると、駆動モータＭが正駆動して駆動杆
４ｆを上昇させ、これによつてシヤツタープレー
ト５は上板３ａから突出する。さらにLSU及び
LSDはそれぞれモータＭに内蔵された上下限リ
ミツトスイツチであつて、これらリミツトスイツ
チLSU，LSDはモータの回転数を検知すること
によつて駆動杆４ｆが上限及び下限に至つたこと
を検知してオフとなるように構成されている。ま
た、SWA，SWBは前記上限側リミツトスイツチ
LSUがオフになつたことに連繋してそれぞれオ
ンに切換わる切換えスイツチであつて、一方の切
換えスイツチSWAがオンとなると駆動モータＭ
の逆駆動側回路が閉回路となつて駆動モータＭは
逆駆動し、これによつて駆動杆４ｆは下限側リミ
ツトスイツチLSDがオフとなる下限位置に下降
復帰するよう設定されている。一方、他方の切換
えスイツチSWBはソレノイドＳに連結されてお
り、そしてこの切換えスイツチSWBがオンとな
ることによつてソレノイドＳが突出作動をし、こ
れによつて上限位置に有るシヤツタープレート５
の下縁を受止め支持して下降規制するようになつ
ており、この様にして上限位置に有るシヤツター
プレート５の下降規制をする下降規制作動部が構
成されている。そしてこのソレノイドＳはフート
スイツチ６がオンである間、通電されて突出状
態、つまり下降規制状態に維持されるが、自動車
Ｃが動いてフートスイツチ６がOFFになつてソ
レノイドＳへの通電が断たれると、ソレノイドＳ
は没入してシヤツタープレートの下降規制作動が
解除され、これによつてシヤツタープレート５は
直ちに没動する構成になつている。

叙述のごとく構成された本考案の実施例におい
て、車庫が空車の場合、フートスイツチ６が
OFFであるためシヤツタープレート５は没動し
た状態であるが、自動車Ｃがシヤツターユニツト
２を乗り越えて車庫１に入り、フートスイツチ６
に乗り上げると、これに連繋して駆動モータＭが
正駆動をし、これによつてシヤツタープレート５
が出動し、そしてシヤツタープレート５が上限に
達すると、これに連繋する切換えスイツチSWB
のON作動でソレノイドＳが突出作動し、これに
よつてシヤツタープレート５は受け止められて下
降規制され上限位置にそのまま保持されることに
なり、車庫の出入り口の一部が閉塞され、ナンバ
ープレートＰが隠されることになるが、さらにシ
ヤツタープレート５が上限に達したことに基づく
上限側リミツトスイツチLSUの検知作動で、駆
動モータＭの正駆動が停止するが、これに連繋し
て切換えスイツチSWAもONになつて駆動モー
タＭは逆駆動し、駆動杆４ｆは下限位置まで復帰
下降することになる。

一方、自動車Ｃが出庫するに際し、自動車Ｃを
前進させて車輪がフートスイツチ６から離れる
と、ソレノイドＳの通電がなくなつてシヤツター
プレート５の下降規制が解除され、この結果シヤ
ツタープレート５は何物にも邪魔されず、直ちに
下動して下限位置に既に下降している駆動杆４ｆ
に受け止められ、これによつて車庫は開口状態と
なつて、自動車Ｃの速やかな出庫ができる。

この様に本考案にあつては、閉鎖状態に有るシ
ヤツタープレート５が下降する場合に、該シヤツ
タープレート５を上限位置まで持ち上げた駆動杆
４ｆは既に下降しているため、シヤツタープレー
ト５は殆ど落下するようにして瞬時的な下降を
し、従つて視界からシヤツタープレート５が消え
去つたと殆ど同時に出庫しても、自動車がシヤツ
タープレートにぶつかるようなことがなく、迅速
で安全な出庫ができることとなる。

尚、前記実施例においてはシヤツタープレート
の出没動をフートスイツチにより行なつたが、フ
ートスイツチに代えて車庫内に光電管等によるス
イツチを設けてもあるいは手動にてオンオフさせ
るようにしてもよくこれらは任意である。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成された
ものであるから、車庫出入り口の一部を、出没す
るシヤツタープレートによつて閉鎖するものであ
るが、このシヤツタープレートが駆動モータの正
駆動で上限位置まで上昇して閉塞姿勢となり、上
限側リミツトスイツチがこれを検知することに連
繋して、今度は駆動モータは逆駆動して上昇駆動
部材を下限位置まで下降復帰せしめると共に、下
降規制作動部が突出作動して上限位置に有るシヤ
ツタープレートの下降規制をして、閉塞姿勢に保
持した状態に維持される。従つて、自動車が出庫
しようとして解除スイツチの切換えが成され、下
降規制作動部の下降規制が解除されると、シヤツ
タープレートは、何物にも邪魔されること無く、
殆ど落下するようにして瞬時的に下限位置まで落
下する。この結果、シヤツタープレートが運転者
の視界から消え去つた直後に出庫しても、シヤツ
タープレートにぶつかつてしまうような不具合が
無く、もつて迅速かつ安全な出庫が、シヤツター
プレートの出没作動を行う簡易型の車庫において
確実にできることとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る車庫用のシヤツター装置
の実施例を示したものであつて、第１図は車庫用
シヤツター装置を示す縦断正面図、第２図は同縦
断側面図、第３図はシヤツターユニツトの要部を
示す立体分解図、第４図は実施例の制御回路図で
ある。 図中、１……車庫、２……シヤツターユニツ
ト、３……ユニツト本体、４……出没機構、４ｆ
……駆動杆、５……シヤツタープレート、６……
フートスイツチ、Ｃ……自動車、LSU，LSD…
…上下限用リミツトスイツチ、SWA，SWB……
切換えスイツチ、Ｓ……ソレノイド、Ｍ……駆動
モータである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 車庫出入り口の一部を覆うためのシヤツター
   プレートと、このシヤツタープレートを出没動
   させる出没機構とを設けてシヤツターユニツト
   を構成し、このシヤツターユニツトを車庫出入
   り口下面に埋設してなるシヤツター装置におい
   て、前記出没機構を、正逆駆動する駆動モータ
   と、駆動モータの正駆動で上昇してシヤツター
   プレートを閉塞位置まで上動させる上昇駆動部
   材と、該上昇駆動部材が上下限位置に達したこ
   とを検知して駆動モータの正逆駆動の停止をす
   る上下限リミツトスイツチと、上限側リミツト
   スイツチの上限検知に連繋して上昇駆動部材の
   下降を行うべく駆動モータを逆駆動させる下降
   用切換えスイツチと、上限側リミツトスイツチ
   の上限検知に連繋して突出作動をして閉塞姿勢
   のシヤツタープレートの下降規制をする下降規
   制作動部と、該下降規制作動部の下降規制解除
   をするための解除スイツチとを設けて構成した
   ことを特徴とする車庫用のシヤツター装置。 ２ 前記解除スイツチは、車輪の乗り上げの有無
   で切換るフートスイツチであることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の車庫用
   のシヤツター装置。