JPH027887Y2 - - Google Patents

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JPH027887Y2
JPH027887Y2 JP1985068168U JP6816885U JPH027887Y2 JP H027887 Y2 JPH027887 Y2 JP H027887Y2 JP 1985068168 U JP1985068168 U JP 1985068168U JP 6816885 U JP6816885 U JP 6816885U JP H027887 Y2 JPH027887 Y2 JP H027887Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は粗紡機、精紡機等の紡機に関し、特に
そのドラフト装置の回転方向確認装置に関するも
のである。
[従来の技術] 一般にリング精紡機等の紡機においては、第4
図に示すように、ロービングには、バツクボトム
ローラ1と、同バツクボトムローラ1よりも速く
回転されるミドルボトムローラ2との間で準備ド
ラフトが与えられ、ミドルボトムローラ2と、同
ミドルボトムローラ2よりも速く回転されるフロ
ントボトムローラ3との間で主ドラフトが与えら
れる。そしてZ撚り又はS撚りをかけられ糸に形
成されたロービングはフロントボトムローラ3か
ら引き出され、撚りをかけられスピンドル4に装
着されたボビン5に巻き取られる。尚、各ボトム
ローラにはトツプローラが圧接されており、両者
間にロービングがニツプされて給送されるが、ト
ツプローラの図示は省略する。
ドラフト部を構成するこれ等のローラ1〜3
は、周知のように狭いギアボツクス(図示せず)
内の歯車列6に作動上連結されていて、駆動モー
タ7により駆動軸8を介して前記歯車列6を駆動
することによつて、前記ローラ1〜3が上述した
関係で回転され、駆動軸8に設けられたチンプー
リ9と、該チンプーリ9に張架された駆動テープ
10とを介して前記スピンドル4を駆動すること
により、ボビン5が回転される。
このような紡機において撚り方向を変更するた
めにスピンドル4の回転方向を変更する際は、駆
動モータ7の回転方向を逆転すると共に、前記歯
車列6のうちの不要な所定の歯車6a及び6b
(ツイストチエンジホイール)を、スペシヤルナ
ツトと呼ばれるナツト11を取り外すことによつ
て第5図に示すように抜き、歯車6cと6dとを
噛み合わせて、駆動モータ7の回転方向切り換え
によつて歯車6dの回転方向、従つて、上述した
諸ローラ1〜3の回転方向が変わらないようにす
る必要がある。このツイストチエンジホイールを
取り外さずに駆動モータ7の回転方向を逆転させ
れば、当然のことながら機台に損傷を生ずる結果
になる。
[考案が解決しようとする問題点] ところが従来の紡機には、ドラフト装置の回転
方向の確認手段が設けられておらず、回転方向の
確認は作業者の判断に委ねられていたので、機台
に損傷を生じる可能性があるという問題点があつ
た。本考案はかかる問題点を速やかに解決するこ
とを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] この目的から本考案は、正逆転可能な駆動モー
タと、該駆動モータによつて駆動されるボビン駆
動用の駆動軸と、該駆動軸及び歯車列を介して駆
動されるドラフト部と、該駆動モータの正逆転切
換スイツチとを備え、前記歯車列のうち所定の歯
車の取着状態を変更することにより、ドラフト部
の回転方向を一定に維持しながらボビンの回転方
向を切り換えて、ロービングの撚り方向を切り換
える紡機ドラフト装置において、前記所定の歯車
の取着用部品を前記歯車列から取り外した時に該
取着用部品を設置する部材と、該取着用部品の設
置状態を検出する検出手段とを設け、該検出手段
に連動する制御回路が前記駆動モータに接続され
ており、該制御回路は、前記所定の歯車の取着状
態と前記正逆転切換スイツチの正逆転切換状態と
が一致した時に前記駆動モータの駆動が可能に配
線されていることを特徴とするものである。
[作用] ドラフト装置の回転方向を変えてボビンを逆転
し撚り方向を変更する場合、ドラフト部の回転方
向を一定に維持するために歯車列のうちの所定の
歯車を抜き出す。一般的には、該所定の歯車が歯
車列に取着されている時にはZ撚り(正転)、取
着されていない時にはS撚り(逆転)であり、こ
の取着状態(正転又は逆転)を制御回路に連動す
る検出手段(リミツトスイツチ)が検出する。
即ち、所定の歯車を歯車列に取着している取着
用部品(スペシヤルナツト)を外して、同取着用
部品を所定の部材(機台)に設置する。この部材
もしくはその近傍には上述の検出手段が設けられ
ていて、取着用部品の存否即ち上述の所定の歯車
の取着状態を検出する。この検出手段は、取着用
部品が上述の部材に適切に設置されていなけれ
ば、取着用部品の不存在と判断するので、その設
置状態も検出する。
一方、制御回路には駆動モータの正逆転切換ス
イツチも設けられていて、この切換スイツチと上
述した検出手段とは、検出手段の検出した取着状
態(正転又は逆転)と切換スイツチの正逆転表示
状態とが一致した時に、駆動モータを作動可能に
接続されている。従つて、ドラフト装置の回転方
向は常に撚り方向に対応したものとなる。
[実施例] 次に、本考案の好適な実施例について添付図面
を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は
同一又は対応部分を示すものとする。
第2図及び第3図において、機台(取着用部品
を設置する部材)12の適宜の位置には、後述す
る正逆転切換スイツチ18のつまみ13を有する
切換スイツチ箱14が配設されている。このつま
み13をS側又はZ側に回すことによつて、後述
する制御回路における接続が切り換わり、駆動モ
ータ7(第1図、第4図)の回転方向がS撚り又
はZ撚りに対応する方向に変更される。この明細
書では、Z撚りに対応する方向への駆動モータ7
の回転を正転、S撚りに対応する方向への駆動モ
ータ7の回転を逆転と便宜上呼ぶことにするが、
勿論これと逆の呼びかたにしてもよい。実施例に
おいては、第4図のツイストチエンジホイール
(所定の歯車)6a,6bが取着されている場合
がZ撚りであり、スペシヤルナツト(取着用部
品)11を取り外してツイストチエンジホイール
6a,6bを抜いた場合がS撚りである。
作業者の視覚に入り易いこの切換スイツチ箱1
4の近傍には、ツイストチエンジホイール6a,
6bの取着状態、即ち取着されているか否か、及
び適切に設置されたか否かを検出する検出手段で
あるリミツトスイツチ15を図示のように配設す
ると共に、該リミツトスイツチの作動子15aの
作動範囲内の所定位置において、第4図に示した
歯車列6から取り外されたスペシヤルナツト11
をボルト16のような適宜の取着手段により機台
12に設置もしくは取着しうるように構成する。
この取着手段は、歯車列6においてスペシヤルナ
ツト11をツイストチエンジホイールに固定して
いたものでも、或は別のものでもよい。
これ等の切換スイツチ18及びリミツトスイツ
チ15は、第1図に示した電気回路において、駆
動モータ7に次のように接続されている。即ち、
第1図において、電源に並列に接続された制御回
路17にはリミツトスイツチ15及び切換スイツ
チ18が直列に接続されており、これ等のスイツ
チ15,18はそれぞれa接点及びb接点を並列
回路17a,17bに有する。スイツチ15及び
18のa接点は駆動モータ正転用リレーX1に直
列に接続されており、スイツチ15及び18のb
接点は駆動モータ逆転用リレーX2に直列に接続
されている。リレーX1の付勢時にはその常開接
点X11,X12及びX13が閉じて駆動モータ7が正転
され、リレーX2の付勢時にはその常開接点X21
L22及びX23が閉じて駆動モータ7が逆転される。
第1図に示す状態はリミツトスイツチ15の作
動子15a(第2図、第3図)が押圧されていな
い状態、即ちスペシヤルナツト11が歯車列6か
ら取り外されていないか(Z撚り)、又は取り外
されていても第2図及び第3図に関連して説明し
た所定の位置にセツトされていない(作業者のセ
ツトミス)状態であり、このときリミツトスイツ
チ15はそのa接点が図示のように閉じ、スペシ
ヤルナツト11を装着して作動子15aを押圧す
ればリミツトスイツチ15はそのb接点が閉じ
る。一方、切換スイツチ18はそのつまみ13が
第2図のZ側にあればa接点が接続され、S側に
あればb接点が接続される。
尚、駆動モータ7に接続されたOL1及びOL2
過負荷保護リレーであり、該リレーが付勢される
と、回路17に設けられたその常閉接点OL11
開成して、駆動モータ7の駆動が停止される。
次に上述した本考案の回転方向確認装置の作動
について説明する。先ず、ツイストチエンジホイ
ール6a,6bが歯車列6に組み込まれたZ撚り
の場合、スペシヤルナツト11は取り外されてい
ないので、リミツトスイツチ15はa接点が接続
されており、つまみ13がZ側にあるので、切換
スイツチ18もa接点が接続されている。そのた
めこれ等のa接点に直列に接続された正転用リレ
ーX1が付勢され、該リレーX1の常開接点X11
X13が閉じて駆動モータ7は正転方向に駆動され
る。
ロービングをS撚りにしたい場合には、スペシ
ヤルナツト11を取り外してツイストチエンジホ
イール6a及び6bをを抜くと共に、取り外した
スペシヤルナツト11をリミツトスイツチ15上
方の所定位置にセツトする。このようにセツトす
ることによつてリミツトスイツチ15の作動子1
5aが押圧されてb接点が閉じる。この段階で
は、切換スイツチ18はまだb接点が開いている
のでリレーX1,X2のどちらも付勢されず、駆動
モータ7は作動されない。切換スイツチ18のつ
まみ13をS側に回すと切換スイツチ18はその
b接点が閉じ、リレーX2が付勢されて常開接点
X21〜X23が閉じて駆動モータ7の逆転方向への
駆動が可能になる。
尚、図示の実施例においては、ツイストチエン
ジホイールの取着状態を検出する検出手段とし
て、スペシヤルナツトとリミツトスイツチとの組
み合わせを使用したが、その他、光電スイツチ、
近接スイツチ等も同様に使用することができる。
[考案の効果] 上述の説明から諒解されるように、制御回路1
7には、リミツトスイツチ15及び切換スイツチ
18が、歯車列6におけるツイストチエンジホイ
ールの取着状態とつまみ13の正逆転(撚り方
向)表示状態とが一致した時のみ駆動モータ7の
駆動が可能なように、接続されている。従つて、
切換スイツチの正逆転表示と実際のドラフト部の
回転方向が常に一致するので、機台の破損という
心配を全く無くすることができる。
しかも、本考案によれば、歯車列の所定の歯車
の有無を直接に検出するのではなく、この所定の
歯車の取着用部品を取り外して所定の部材に設置
し、同部材上における有無を検出するので、歯車
列が収容されている狭いギアボツクス内の歯車列
近傍に回転方向確認装置を設ける必要がないた
め、作業者の視覚、作業に都合の良い位置にある
部材を選んで取着用部品を設置でき、作業上及び
保守上からも好都合であると共に、ギアボツクス
内の潤滑油が付着することがないため、回転方向
確認装置の信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による回転方向確認装置の電気
回路図、第2図は切換スイツチ箱及びリミツトス
イツチの設置状態を示す正面図、第3図は一部断
面図で示す第2図の側面図、第4図は従来のドラ
フト装置全体を示す斜視図、第5図はツイストチ
エンジホイールを抜いた時の、第4図に鎖線で示
した領域Vの斜視図である。 1,2,3……ドラフト部を構成するバツクボ
トムローラ、ミドルボトムローラ、フロントボト
ムローラ、5……ボビン、6……歯車列、6a…
…ツイストチエンジホイール(所定の歯車)、6
b……ツイストチエンジホイール(所定の歯車)、
7……駆動モータ、8……駆動軸、11……スペ
シヤルナツト(取着用部品)、12……機台(取
着用部品を設置する部材)、15……リミツトス
イツチ(検出手段)、17……制御回路、18…
…正逆転切換スイツチ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 正逆転可能な駆動モータと、該駆動モータによ
    つて駆動されるボビン駆動用の駆動軸と、該駆動
    軸及び歯車列を介して駆動されるドラフト部と、
    該駆動モータの正逆転切換スイツチとを備え、前
    記歯車列のうち所定の歯車の取着状態を変更する
    ことにより、ドラフト部の回転方向を一定に維持
    しながらボビンの回転方向を切り換えて、ロービ
    ングの撚り方向を切り換える紡機ドラフト装置に
    おいて、前記所定の歯車の取着用部品を前記歯車
    列から取り外した時に該取着用部品を設置する部
    材と、該取着用部品の設置状態を検出する検出手
    段とを設け、該検出手段に連動する制御回路が前
    記駆動モータに接続されており、該制御回路は、
    前記所定の歯車の取着状態と前記正逆転切換スイ
    ツチの正逆転切換状態とが一致した時に前記駆動
    モータの駆動が可能に配線されていることを特徴
    とする紡機ドラフト装置の回転方向確認装置。
JP1985068168U 1985-05-10 1985-05-10 Expired JPH027887Y2 (ja)

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JP1985068168U JPH027887Y2 (ja) 1985-05-10 1985-05-10

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JPS61183978U JPS61183978U (ja) 1986-11-17
JPH027887Y2 true JPH027887Y2 (ja) 1990-02-26

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59192732A (ja) * 1983-04-11 1984-11-01 Toyoda Autom Loom Works Ltd 紡機におけるドラフトロ−ラ駆動機構
JPS59204928A (ja) * 1983-05-09 1984-11-20 Toyoda Autom Loom Works Ltd 紡機におけるドラフトロ−ラ駆動機構の制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59192732A (ja) * 1983-04-11 1984-11-01 Toyoda Autom Loom Works Ltd 紡機におけるドラフトロ−ラ駆動機構
JPS59204928A (ja) * 1983-05-09 1984-11-20 Toyoda Autom Loom Works Ltd 紡機におけるドラフトロ−ラ駆動機構の制御装置

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JPS61183978U (ja) 1986-11-17

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