JPH027726B2 - - Google Patents
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- JPH027726B2 JPH027726B2 JP11179482A JP11179482A JPH027726B2 JP H027726 B2 JPH027726 B2 JP H027726B2 JP 11179482 A JP11179482 A JP 11179482A JP 11179482 A JP11179482 A JP 11179482A JP H027726 B2 JPH027726 B2 JP H027726B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D—WORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D19/00—Flanging or other edge treatment, e.g. of tubes
- B21D19/005—Edge deburring or smoothing
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)
Description
本発明は金属帯のエツジドロツプ矯正方法に関
する。 金属板の圧延においては板端縁部(以下“エツ
ジ”という)においてロールの偏平化の度合が小
さいためエツジドロツプが不可避である。すなわ
ち、全体的な断面形状(中凸、フラツト、中凹な
ど)とは別に、板幅のエツジ10〜50mm付近からエ
ツジにかけて急激に厚みが減少する。この板厚減
少量(エツジドロツプ量)はかなり大きく(鋼の
ホツトストリツプで大きいものでは0.1mm程度)、
このためホツトストリツプ、コールドストリツプ
等の薄鋼板ではエツジ付近をトリミングすること
が多く歩留低下の大きな原因となつている。 現在の製造ラインではエツジドロツプ軽減対策
は特に行なわれておらず放置されていると言え
る。 圧延法の工夫によるエツジドロツプ軽減法の研
究はいくつか行なわれているが、第1表に要約す
る如く効果が小さいかあるいは実施困難である。
する。 金属板の圧延においては板端縁部(以下“エツ
ジ”という)においてロールの偏平化の度合が小
さいためエツジドロツプが不可避である。すなわ
ち、全体的な断面形状(中凸、フラツト、中凹な
ど)とは別に、板幅のエツジ10〜50mm付近からエ
ツジにかけて急激に厚みが減少する。この板厚減
少量(エツジドロツプ量)はかなり大きく(鋼の
ホツトストリツプで大きいものでは0.1mm程度)、
このためホツトストリツプ、コールドストリツプ
等の薄鋼板ではエツジ付近をトリミングすること
が多く歩留低下の大きな原因となつている。 現在の製造ラインではエツジドロツプ軽減対策
は特に行なわれておらず放置されていると言え
る。 圧延法の工夫によるエツジドロツプ軽減法の研
究はいくつか行なわれているが、第1表に要約す
る如く効果が小さいかあるいは実施困難である。
【表】
【表】
本発明の目的は斬新且つ簡素なエツジドロツプ
矯正方法を提供することにあり、金属帯のエツジ
付近をフラツトにして従来行われていたエツジの
トリミングを不要とするものである。 本発明に従い、金属帯の圧延によるエツジドロ
ツプ量に対応する所定の塑性伸びを曲げ引張り加
工で該金属帯に与えることを特徴とする金属帯の
エツジドロツプ矯正方法が提供される。 エツジドロツプ量δに対し、必要な塑性伸びの
大きさは、後に説明するように、非エツジドロツ
プ部の板厚減少量が0.7δ〜5δとなるようなもので
ある。 本発明の曲げ引張り加工は、例えばテンシヨン
レベラで行うことができる。テンシヨンレベラは
通常鋼帯の形状不良矯正を目的として用いられて
いる。すなわち、圧延において長手方向の伸び率
が幅方向の位置によりわずかに異なるため中伸
び、耳波等が発生するが、テンシヨンレベラでわ
ずかな塑性伸びを与えると、圧延において伸びの
小さかつた部分が主に伸び、トータルの伸び率が
幅方向にほぼ一様になつてストリツプがほぼ平坦
となる。この形状不良矯正に必要な伸び率は通常
0.3〜0.5%以下でそれ以上の伸び率はほとんど不
要である。このため現在のテンシヨンレベラは最
大伸び率が1〜1.5%程度の仕様のものがほとん
どで、必要最小限の小さな伸び率で使用されるた
めテンシヨンレベラによる板厚減少や幅縮みは非
常に小さく実際の製造においては無視されてい
る。これに対して本発明における伸び率は通常の
テンシヨンレベリングより大きくなり、板厚減少
と幅縮みを考慮することが必要になつてくる。 添付の図面を参照して本発明の原理と実施例を
以下に説明する。 本発明は本発明者らの実験による「金属帯の曲
げ引張りは圧延に於けるエツジドロツプと逆の現
象を生ずる」ことの知見を基礎とするものであ
る。 まず、この実験について説明する。厚さ1.0mm、
幅200mmの冷延鋼板にφ50のワークロール5本の
テンシヨンレベラで圧下量及び張力を変化させて
曲げ引張り加工を行い伸び率と板厚を測定した。
大きな伸び率を得るためにテンシヨンレベラを複
数回通過させたが、これはロール本数の多いテン
シヨンレベラを1回通過させた場合と等価であ
る。なお用いた冷延鋼板はスリツトされた製品で
あるため実験前にエツジドロツプはなく厚さは幅
方向にほとんど均一であつた。この実験により以
下のような現象が明らかとなつた。 (1) 伸びの増大につれ板厚が減少するがエツジ付
近のみ板厚の減少が小さく、そのためエツジド
ロツプとちようど逆の現象(以下においてはエ
ツジアツプ現象と呼ぶ)が起こる。エツジより
20mm以上内側では板厚は一様に減少する。 (2) 伸びの増大につれエツジとエツジ付近以外の
板厚差は単調に増大する。すなわちエツジ付近
の板厚がさらに内側の部分と異なつていても初
期の均一な板厚の場合と同様にエツジアツプ現
象が進行する。 (3) テンシヨンレベラの圧下量や張力を変えても
テンシヨンレベラ通過回数(すなわちロール本
数)を調節してトータルの伸びを同じにすれば
エツジアツプ現象は同程度に起こり板厚分布は
だいたい同じになる。(多少の差は生じる。) (4) 長手方向の伸びは幅方向に均一である。この
ため形状不良は発生しない。 (5) 長手方向伸びが均一、板厚減少が不均一であ
るため金属材料の塑性変形における体積一定の
条件より幅方向のひずみ(幅縮み)は幅方向に
不均一である。エツジ付近は内側の部分より幅
縮みが大きく起こつている。 本実験における板厚分布の測定例を第1図に示
す。第1図の横軸は母材の板幅中心からの距離を
示し、縦軸は板厚値を示す。曲線a〜dは次のも
のを示す。 曲線a:母材(冷延コイル)の板厚 曲線b:曲げ引張り、ロール10本通過後の板厚 曲線c:曲げ引張り、ロール30本通過後の板厚 曲線d:曲げ引張り、ロール60本通過後の板厚 第1図より上記(1)、(2)の現象が顕著に認められ
る。伸びと板厚の測定値から体積一定の条件によ
り幅方向のひずみを計算し、板厚減少率とともに
グラフ化したものを第2図に示す。 第2図は第1図に示したロール60本通過後の実
験結果から計算した。曲線eは板厚方向のひずみ
(板厚減少)、曲線fは板幅方向のひずみ(板幅縮
み)を示す。 第2図より明らかに曲げ引張り加工の上記(5)の
現象が顕著に認められ、またエツジ付近では幅縮
みが板厚減少とおなじ程度に起こつていることお
よびエツジより20mm以上内側では幅縮みが小さく
平面ひずみに近いことがわかる。なお、平面ひず
みでは板厚減少分が長手方向に伸びるので、例え
ば伸び率εと板厚減少量aδとは、入側板厚をh1と
してε≒aδ/h1×100(%)となる関係を有する。 以上のような現象は厚さ、幅、降伏応力、弾性
率等の異なる材料においても、またアルミニウ
ム、銅などの非鉄材料においても同様に認められ
本現象が普遍的なものであることが明らかとなつ
た。またエツジドロツプのあるストリツプであつ
ても本現象は全く同様に起こることも明らかとな
つた。 以上の実験結果より曲げ引張りにより適切な大
きさの塑性伸びを与えればエツジドロツプをほぼ
打消せることがわかる。 エツジドロツプを打消すに必要な塑性伸びの量
は板厚、材質等の条件により異なる。エツジアツ
プ現象が顕著に起こる場合ほど必要な塑性伸びは
小さくなる。各種材料、各種条件での実験よりエ
ツジドロツプ量(非エツジドロツプ部とエツジの
板厚差)δに対し、エツジドロツプを打消すのに
必要な非エツジドロツプ部の板厚減少量は通常
1.5δ〜5δの範囲であることが明らかとなつた。従
つて、1.5δ〜5δの板厚減少となるような塑性伸び
(伸び率ε≒(1.5〜5)δ/h1 h1:入側板厚)
を曲げ引張りにより与えることになるがこの伸び
率の大きさは通常2%〜10%程度となる。この値
は形状矯正のみを目的とした従来のテンシヨンレ
ベラの0.3%〜0.5%に比べるとかなり大きく、ま
たこのことから従来のテンシヨンレベリングでは
エツジドロツプの軽減には伸び率が完全に不足し
ていることがわかる。 エツジドロツプを打消すためにはストリツプの
エツジドロツプ量δを測定あるいは推定し、非エ
ツジドロツプ部の板厚減少量がaδ(a=1.5〜5)
となるような塑性伸びを与える。aの値は曲げ引
張りの装置や板厚等の条件により異なるため予め
実験的に求めておく。 なお、実用上はエツジドロツプ量を通常の半分
程度にするだけでも工業的にはかなり意義が大き
い。従つて本発明においてはエツジドロツプ量を
半分以下にすることを目的として非エツジドロツ
プ部の板厚減少量が0.7δ〜5δとなるような塑性伸
びを与えることになる。0.7δ以下では効果は小さ
くなり、5δ以上では通常逆効果(エツジが他より
厚くなる)となるからである。なお本発明の方法
では板厚減少量および幅縮み量が無視できない程
度に大きいため当然それらを考慮しなければなら
ない。 曲げ引張り加工の手段には従来のテンシヨンレ
ベラやその強力化したもののほかに連続焼鈍炉や
亜鉛メツキラインの高温部のように〔張力応力〕/〔降
伏応力〕 の値の大きいラインに適当な数の千鳥状に配列し
た小径圧下ロールのみを付け加えるような方法も
含まれる。(一般には大きな伸びを得やすいとい
う点では降伏応力の低い高温の方が実施容易であ
る。) 実施例 厚さ2.3mm、幅200mmの熱延コイル(スリツトさ
れたものでエツジドロツプはなく厚さはほとんど
均一)を圧下率約15%で圧延し、その後テンシヨ
ンレベラにより約5%の塑性伸びを与えた場合の
板厚分布の変化を第3図に示す。 第3図横軸は母材板幅中心からの距離(mm)
を、縦軸は板厚(mm)を示す。曲線gは母材を、
曲線hは圧延後の板厚を、曲線iは曲げ引張り後
の板厚を示す。 第3図より圧延で生じたエツジドロツプがテン
シヨンレベラでの曲げ引張りによりほぼ消去され
ていることがわかる。この例はエツジドロツプの
範囲とエツジアツプの範囲が一致しさらにエツジ
ドロツプの形状とエツジアツプの形状も上下対称
で同じであつたためほぼ完全にエツジ付近がフラ
ツトになつた場合である。 エツジドロツプの範囲とエツジアツプの範囲が
一致しない場合には完全なエツジドロツプ消去は
できないが、通常両者の範囲が大きく異なること
はないため本法により実用上十分に有効な程度に
エツジドロツプを軽減することが可能である。 実施例 連続焼純炉の均熱帯の入口付近に固定側6本、
可動側5本のロールからなる圧下量調整可能なレ
ベラを設け、入側で測定したエツジドロツプ量に
応じた塑性伸びをレベラ圧下量と張力を調整して
与えたところ従来板厚の1〜5%あつたエツジド
ロツプが0〜2%に改善された。
矯正方法を提供することにあり、金属帯のエツジ
付近をフラツトにして従来行われていたエツジの
トリミングを不要とするものである。 本発明に従い、金属帯の圧延によるエツジドロ
ツプ量に対応する所定の塑性伸びを曲げ引張り加
工で該金属帯に与えることを特徴とする金属帯の
エツジドロツプ矯正方法が提供される。 エツジドロツプ量δに対し、必要な塑性伸びの
大きさは、後に説明するように、非エツジドロツ
プ部の板厚減少量が0.7δ〜5δとなるようなもので
ある。 本発明の曲げ引張り加工は、例えばテンシヨン
レベラで行うことができる。テンシヨンレベラは
通常鋼帯の形状不良矯正を目的として用いられて
いる。すなわち、圧延において長手方向の伸び率
が幅方向の位置によりわずかに異なるため中伸
び、耳波等が発生するが、テンシヨンレベラでわ
ずかな塑性伸びを与えると、圧延において伸びの
小さかつた部分が主に伸び、トータルの伸び率が
幅方向にほぼ一様になつてストリツプがほぼ平坦
となる。この形状不良矯正に必要な伸び率は通常
0.3〜0.5%以下でそれ以上の伸び率はほとんど不
要である。このため現在のテンシヨンレベラは最
大伸び率が1〜1.5%程度の仕様のものがほとん
どで、必要最小限の小さな伸び率で使用されるた
めテンシヨンレベラによる板厚減少や幅縮みは非
常に小さく実際の製造においては無視されてい
る。これに対して本発明における伸び率は通常の
テンシヨンレベリングより大きくなり、板厚減少
と幅縮みを考慮することが必要になつてくる。 添付の図面を参照して本発明の原理と実施例を
以下に説明する。 本発明は本発明者らの実験による「金属帯の曲
げ引張りは圧延に於けるエツジドロツプと逆の現
象を生ずる」ことの知見を基礎とするものであ
る。 まず、この実験について説明する。厚さ1.0mm、
幅200mmの冷延鋼板にφ50のワークロール5本の
テンシヨンレベラで圧下量及び張力を変化させて
曲げ引張り加工を行い伸び率と板厚を測定した。
大きな伸び率を得るためにテンシヨンレベラを複
数回通過させたが、これはロール本数の多いテン
シヨンレベラを1回通過させた場合と等価であ
る。なお用いた冷延鋼板はスリツトされた製品で
あるため実験前にエツジドロツプはなく厚さは幅
方向にほとんど均一であつた。この実験により以
下のような現象が明らかとなつた。 (1) 伸びの増大につれ板厚が減少するがエツジ付
近のみ板厚の減少が小さく、そのためエツジド
ロツプとちようど逆の現象(以下においてはエ
ツジアツプ現象と呼ぶ)が起こる。エツジより
20mm以上内側では板厚は一様に減少する。 (2) 伸びの増大につれエツジとエツジ付近以外の
板厚差は単調に増大する。すなわちエツジ付近
の板厚がさらに内側の部分と異なつていても初
期の均一な板厚の場合と同様にエツジアツプ現
象が進行する。 (3) テンシヨンレベラの圧下量や張力を変えても
テンシヨンレベラ通過回数(すなわちロール本
数)を調節してトータルの伸びを同じにすれば
エツジアツプ現象は同程度に起こり板厚分布は
だいたい同じになる。(多少の差は生じる。) (4) 長手方向の伸びは幅方向に均一である。この
ため形状不良は発生しない。 (5) 長手方向伸びが均一、板厚減少が不均一であ
るため金属材料の塑性変形における体積一定の
条件より幅方向のひずみ(幅縮み)は幅方向に
不均一である。エツジ付近は内側の部分より幅
縮みが大きく起こつている。 本実験における板厚分布の測定例を第1図に示
す。第1図の横軸は母材の板幅中心からの距離を
示し、縦軸は板厚値を示す。曲線a〜dは次のも
のを示す。 曲線a:母材(冷延コイル)の板厚 曲線b:曲げ引張り、ロール10本通過後の板厚 曲線c:曲げ引張り、ロール30本通過後の板厚 曲線d:曲げ引張り、ロール60本通過後の板厚 第1図より上記(1)、(2)の現象が顕著に認められ
る。伸びと板厚の測定値から体積一定の条件によ
り幅方向のひずみを計算し、板厚減少率とともに
グラフ化したものを第2図に示す。 第2図は第1図に示したロール60本通過後の実
験結果から計算した。曲線eは板厚方向のひずみ
(板厚減少)、曲線fは板幅方向のひずみ(板幅縮
み)を示す。 第2図より明らかに曲げ引張り加工の上記(5)の
現象が顕著に認められ、またエツジ付近では幅縮
みが板厚減少とおなじ程度に起こつていることお
よびエツジより20mm以上内側では幅縮みが小さく
平面ひずみに近いことがわかる。なお、平面ひず
みでは板厚減少分が長手方向に伸びるので、例え
ば伸び率εと板厚減少量aδとは、入側板厚をh1と
してε≒aδ/h1×100(%)となる関係を有する。 以上のような現象は厚さ、幅、降伏応力、弾性
率等の異なる材料においても、またアルミニウ
ム、銅などの非鉄材料においても同様に認められ
本現象が普遍的なものであることが明らかとなつ
た。またエツジドロツプのあるストリツプであつ
ても本現象は全く同様に起こることも明らかとな
つた。 以上の実験結果より曲げ引張りにより適切な大
きさの塑性伸びを与えればエツジドロツプをほぼ
打消せることがわかる。 エツジドロツプを打消すに必要な塑性伸びの量
は板厚、材質等の条件により異なる。エツジアツ
プ現象が顕著に起こる場合ほど必要な塑性伸びは
小さくなる。各種材料、各種条件での実験よりエ
ツジドロツプ量(非エツジドロツプ部とエツジの
板厚差)δに対し、エツジドロツプを打消すのに
必要な非エツジドロツプ部の板厚減少量は通常
1.5δ〜5δの範囲であることが明らかとなつた。従
つて、1.5δ〜5δの板厚減少となるような塑性伸び
(伸び率ε≒(1.5〜5)δ/h1 h1:入側板厚)
を曲げ引張りにより与えることになるがこの伸び
率の大きさは通常2%〜10%程度となる。この値
は形状矯正のみを目的とした従来のテンシヨンレ
ベラの0.3%〜0.5%に比べるとかなり大きく、ま
たこのことから従来のテンシヨンレベリングでは
エツジドロツプの軽減には伸び率が完全に不足し
ていることがわかる。 エツジドロツプを打消すためにはストリツプの
エツジドロツプ量δを測定あるいは推定し、非エ
ツジドロツプ部の板厚減少量がaδ(a=1.5〜5)
となるような塑性伸びを与える。aの値は曲げ引
張りの装置や板厚等の条件により異なるため予め
実験的に求めておく。 なお、実用上はエツジドロツプ量を通常の半分
程度にするだけでも工業的にはかなり意義が大き
い。従つて本発明においてはエツジドロツプ量を
半分以下にすることを目的として非エツジドロツ
プ部の板厚減少量が0.7δ〜5δとなるような塑性伸
びを与えることになる。0.7δ以下では効果は小さ
くなり、5δ以上では通常逆効果(エツジが他より
厚くなる)となるからである。なお本発明の方法
では板厚減少量および幅縮み量が無視できない程
度に大きいため当然それらを考慮しなければなら
ない。 曲げ引張り加工の手段には従来のテンシヨンレ
ベラやその強力化したもののほかに連続焼鈍炉や
亜鉛メツキラインの高温部のように〔張力応力〕/〔降
伏応力〕 の値の大きいラインに適当な数の千鳥状に配列し
た小径圧下ロールのみを付け加えるような方法も
含まれる。(一般には大きな伸びを得やすいとい
う点では降伏応力の低い高温の方が実施容易であ
る。) 実施例 厚さ2.3mm、幅200mmの熱延コイル(スリツトさ
れたものでエツジドロツプはなく厚さはほとんど
均一)を圧下率約15%で圧延し、その後テンシヨ
ンレベラにより約5%の塑性伸びを与えた場合の
板厚分布の変化を第3図に示す。 第3図横軸は母材板幅中心からの距離(mm)
を、縦軸は板厚(mm)を示す。曲線gは母材を、
曲線hは圧延後の板厚を、曲線iは曲げ引張り後
の板厚を示す。 第3図より圧延で生じたエツジドロツプがテン
シヨンレベラでの曲げ引張りによりほぼ消去され
ていることがわかる。この例はエツジドロツプの
範囲とエツジアツプの範囲が一致しさらにエツジ
ドロツプの形状とエツジアツプの形状も上下対称
で同じであつたためほぼ完全にエツジ付近がフラ
ツトになつた場合である。 エツジドロツプの範囲とエツジアツプの範囲が
一致しない場合には完全なエツジドロツプ消去は
できないが、通常両者の範囲が大きく異なること
はないため本法により実用上十分に有効な程度に
エツジドロツプを軽減することが可能である。 実施例 連続焼純炉の均熱帯の入口付近に固定側6本、
可動側5本のロールからなる圧下量調整可能なレ
ベラを設け、入側で測定したエツジドロツプ量に
応じた塑性伸びをレベラ圧下量と張力を調整して
与えたところ従来板厚の1〜5%あつたエツジド
ロツプが0〜2%に改善された。
第1図は本発明の基礎となるエツジアツプ現象
を示す実験結果のグラフである。第2図は第1図
dの結果を幅方向の歪みに換算して示すグラフで
あり、eは板厚方向の歪み、fは幅方向の歪みを
示す。第3図は本発明の実施例の結果を示すグラ
フである。
を示す実験結果のグラフである。第2図は第1図
dの結果を幅方向の歪みに換算して示すグラフで
あり、eは板厚方向の歪み、fは幅方向の歪みを
示す。第3図は本発明の実施例の結果を示すグラ
フである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金属帯の圧延により生じたエツジドロツプを
矯正する方法であつて、曲げ引張り加工により、
非エツジドロツプ部の板厚減少量が(0.7〜5)
δとなる塑性伸びを金属帯に与えることを特徴と
する金属帯のエツジドロツプ矯正方法。 ここに、 エツジドロツプ量 δ=h1−h2 h1:非エツジドロツプ部板厚 h2:エツジ板厚 とする。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11179482A JPS594924A (ja) | 1982-06-30 | 1982-06-30 | エツジドロツプ矯正方法 |
US06/507,137 US4528830A (en) | 1982-06-30 | 1983-06-23 | Method for changing widthwise distribution of thickness of metal strip |
GB08317349A GB2124525B (en) | 1982-06-30 | 1983-06-27 | Method for changing widthwise distribution of thickness of metal strip |
FR8310784A FR2529485B1 (fr) | 1982-06-30 | 1983-06-29 | Procede pour changer la distribution, en largeur, de l'epaisseur d'une bande de metal |
DE19833323623 DE3323623A1 (de) | 1982-06-30 | 1983-06-30 | Verfahren zur aenderung der dicke eines metallbandes quer zu seiner laengseinrichtung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11179482A JPS594924A (ja) | 1982-06-30 | 1982-06-30 | エツジドロツプ矯正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS594924A JPS594924A (ja) | 1984-01-11 |
JPH027726B2 true JPH027726B2 (ja) | 1990-02-20 |
Family
ID=14570315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11179482A Granted JPS594924A (ja) | 1982-06-30 | 1982-06-30 | エツジドロツプ矯正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS594924A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH057751Y2 (ja) * | 1987-01-27 | 1993-02-26 | ||
CN113351652B (zh) * | 2021-06-02 | 2022-04-01 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 冷轧硅钢的横向同板差控制方法及装置 |
-
1982
- 1982-06-30 JP JP11179482A patent/JPS594924A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS594924A (ja) | 1984-01-11 |
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