JPH0274677A - 徐放性繊維材及びその製造方法 - Google Patents

徐放性繊維材及びその製造方法

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JPH0274677A
JPH0274677A JP22206388A JP22206388A JPH0274677A JP H0274677 A JPH0274677 A JP H0274677A JP 22206388 A JP22206388 A JP 22206388A JP 22206388 A JP22206388 A JP 22206388A JP H0274677 A JPH0274677 A JP H0274677A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は1例えば、持続性のある芳香性が得られる各種
繊維、紡糸又は各種紙材等の徐放性繊維材及びその製造
方法に関する。
(従来の技術) 近年、香料(芳香性物質)を各種繊維、紡糸又は各種紙
材に含浸、乾燥させて、これら繊維材に芳香性を付与す
る試みがなされている。例えば。
香料をバインダーに溶解させて得られる処理液に繊維材
を浸漬させ、その後繊維材を空気中に取り出してバイン
ダーを硬化させることにより、香料を繊維材に付着させ
るものである。
しかし、このように繊維材に香料を付着させるだけでは
、−時的な芳香性は得られるものの、香料が容易に揮発
するため、長期にわたって芳香性が維持されない。
これに対して、香料をマイクロカプセル化する方法が試
みられている。例えば、コアセルベーション法により、
ゼラチン、ポリビニルアルコール(PV^)などの膜で
香料分子を被覆することにより粒径が10〜100μm
のマイクロカプセル化香料が得られる。このようなマイ
クロカプセル化香料は。
既に商品化されている。しかし、このマイクロカプセル
内の香料は、上記ゼラチンやPVAの膜で密閉されてい
るため、製造されたままの状態においては香りを放つこ
とがない。物理的な力によりカプセルの膜が破壊される
と、はじめて香りを放つ。
カプセルが破壊されると一度に香料が放出され。
放出された香料は短時間で揮発するため、マイクロカプ
セルが破壊された後は、長期にわたる芳香が維持されな
い。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、その
目的は長期に亘って芳香性等の徐放性を有する繊維材が
得られる徐放性繊維材と、製造が比較的容易な徐放性繊
維材の製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用)発明者は、香
料分子及び/又は薬剤粒子を多孔性のポリマーマトリッ
クス内にカプセル化もしくは包接することができれば、
徐放性に優れた徐放性繊維材が得られると考え、そのよ
うなポリマーを用いた徐放性繊維材の調製について検討
を行い。
本発明を完成するに至った。
すなわち2本発明の徐放性繊維材は、香料及び/又は薬
剤、エチルシリケート、溶媒及び触媒が含まれるゾル状
態の徐放性組成物が繊維材に一含浸され、該徐放性組成
物がゲル化されており、そのことにより上記目的が達成
される。
また9本発明の徐放性繊維材の製造方法は、香料及び/
又は薬剤、エチルシリケート、溶媒及び触媒が含まれる
ゾル状態の徐放性組成物を繊維材に含浸させる工程と、
該徐放性組成物をゲル化させる工程と、を包含しており
、そのことにより上記目的が達成される。
以下2本発明の詳細な説明する。
本発明の徐放性組成物に用いられる香料は、動物性天然
香料、植物性天然香料および合成香料のいずれであって
もよい。また、薬剤は整理上、保健上良好なるものや、
農薬、殺虫剤、忌虫剤等が挙げられる。これら香料及び
薬剤は少なくとも一種以上含むものである。これらは、
エチルシリケート100重量部に対し、1〜300重量
部、好ましくは50〜200重量部の範囲で用いられる
。1重量部を下まわると、所望の芳香性を有する徐放性
繊維材が得られない。300重量部を上まわる量の香料
をマイクロカプセル化することは困難である。
本発明の徐放性組成物に用いられる触媒は、いわゆるゾ
ルーゲル法触媒(エチルシリケートおよびシランカップ
リング剤を加水分解・重縮合させるために用いられる)
と称されているものを用いることができ、酸またはその
無水物と有機塩基とを含むことができる。上記酸として
は通常、塩酸。
硫酸、硝酸などの鉱酸が用いられる。鉱酸の無水物1例
えば塩化水素ガスも同様の効果が得られる。
この他に有機酸やその無水物も利用され得る。それには
1例えば、酒石酸、フタル酸、マレイン酸。
ドデシルコハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルナジ
ック酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、ジクロルコハク酸、クロレンディック酸、無水フ
タル酸、無水マレイン酸、無水ドデシルコハク酸、無水
へキサヒドロフタル酸。
無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸、無水ジクロルコハク酸、
無水クロレンディック酸がある。これらの酸はエチルシ
リケート1モルに対し0.01モル以上、好ましくは0
.01〜0.5モルの範囲で用いられる。過少であると
加水分解かほどんど進行しない。
また、上記有機塩基は、水に実質的に不溶でありかつ、
有機溶媒に可溶な第三アミンが好適に用いられる。第三
アミンとしては、 N、N−ジメチルベンジルアミン、
トリブチルアミン、トリーn −プロピルアミン、トリ
ペンチルアミン、トリプロパルギルアミン、 N、 N
、 N −)ジメチルエチレンジアミン。トリーn−ヘ
キシルアミンなどが挙げられる。第三アミンは、上記酸
と等モル量もしくはそれを越える量、好ましくはエチル
シリケート1モルに対し0.001〜0.10モルの割
合で用いられる。第三アミンの使用量はその解離度に応
じて上記範囲内で適宜法められる。第三アミンの量が過
少であるとエチルシリケートおよびシランカップリング
剤の加水分解後の重縮合反応が極めて遅くなる。また、
徐放性組成物のpHは5〜6程度に調製し、所定時間ゾ
ル状態を保つようにするのが好ましい。
本発明に用いられる溶媒としては、加水分解に用いられ
る水の他、有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、
水と混合しうる溶媒、もしくは水に一部溶解しうる溶媒
が用いられる。それには例えば、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、プロパツール、ペンタノール、ヘキサ
ノール、アセトン、メチルエチルケトン、ホルムアミド
がある。
本発明の徐放性組成物にはシランカップリング剤を配合
してもよい。そのシランカップリング剤としては、既知
のシランカップリング剤が用いられ得る。それには1例
えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
T−グリシドキシプロピルメチルジェトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリク
ロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン・塩酸塩、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−フェニル−T−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、  T −(2−アミノエチル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
メチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、
γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチ
ルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチ
ルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、オクタデ
シルジメチル(3−(1−リメトキシシリル)プロピル
〕アンモニウムクロライド、アミノシラン配合物がある
シランカップリング剤は、エチルシリケート100重量
部に対し300重量部以下、好ましくは1〜300重量
部、さらに好ましくは10〜40重量部の範囲で使用さ
れる。300重量部を上まわる量のシランカンブリング
剤を加えても得られるポリマー(ゲル化物)の物性はほ
どんど変わらないうえに高価となる。
本発明の徐放性組成物には有機モノマーを配合すること
ができる。この有機モノマーには9例えば アクリル酸
、メタクリル酸、ジメチルホルムアミド、アクリロニト
リル、スチレン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルがある。し
かし、これに限定されず、他のビニル系モノマーも使用
可能である。このような有機モノマーは、前記エチルシ
リケート100重量部に対し300重量部以下、好まし
くは10〜300重量部、より好ましくは30〜100
重量部の範囲で使用される。また、ナイロン、ブチラー
ル等の樹脂を配合することも好ましい。
本発明の徐放性繊維材は、主として次の3つの方法によ
り製造される。
第1の方法は、香料及び/又は薬剤、エチルシリケート
、溶媒及び触媒を主として用いて徐放性組成物を調製し
、このゾル状態の徐放性組成物を繊維材に含浸させ、そ
の後繊維材に含浸された徐放性組成物をゲル化させるも
のであり、第2の方法は、香料及び/又は薬剤、エチル
シリケート溶媒、触媒およびシランカップリング剤を主
として用いて徐放性組成物を調製し、このゾル状態の徐
放性組成物を繊維材に含浸させ、その後繊維材に含浸さ
れた徐放性組成物をゲル化させるものであり、第3の方
法は、香料及び/又は薬剤、エチルシリケート溶媒、触
媒、シランカップリング剤および有機モノマーを主とし
て用いて徐放性組成物を調製し、このゾル状態の徐放性
組成物を繊維材に含浸させ、その後繊維材に含浸された
徐放性組成物をゲル化させるものである。
第1の方法によれば2例えばまず、上記エチルシリケー
トを上記有機溶媒2例えばアルコールに溶解させる。エ
チルシリケートの濃度は、特に限定されないが1通常、
500〜600g/I!、である。
次いで水が添加される。水の量はエチルシリケート1モ
ルに対して1〜30モルの割合である。水はあらかじめ
上記アルコールに混合されていてもよい。この、エチル
シリケート溶液(水を含む)に。
上記香料及び/又は薬剤を溶解もしくは分散させる。香
料及び/又は薬剤は1例えば、有機溶媒などに溶解させ
て、あるいは水溶液で使用に供される。これに、上記ゾ
ル−ゲル法触媒のうち酸(もしくはその無水物)及び第
三アミンを加えて常温で撹拌を行なう。この反応は、香
料の揮発を防止するために、常温で行うのが好ましい。
ここで。
徐放性組成物のpHは低く設定されており、急速にゲル
化が進行することはない。このゲル化時間は。
使用する水の量およびゾルーゲル法触媒の量に依存する
次に、このゾル状態の徐放性組成物が入れられたタンク
内に繊維材を通すことにより、徐放性組成物を繊維材に
含浸させ、その後タンクから繊維材を引き上げて、空気
中で徐放性組成物をゲル化させるのである。繊維材とし
ては、各種天然繊維。
合成繊維、紡糸、各種紙材等が用いられる。
上記ゲルは、上記エチルシリケートの加水分解・重縮合
による無機性の高分子化合物が生成するため、形成され
る。この高分子化合物のマトリックス内に香料粒子及び
/又は薬剤粒子(ここでは香料分子及び/又は薬剤分子
、および必要に応じて該香料を溶解させていた有機溶媒
などを包含した固体もしくは液状の微粒子を指していう
)が捕捉される。さらに詳細には1次のような形態で香
料粒子及び/又は薬剤粒子がカプセル化および/または
包接化されると考えられる。上記反応においては、加水
分解されたエチルシリケート同士が重縮合して架橋し2
粒子状の三次元構造物が形成される。この粒子状の三次
元構造物が形成されるときに、香料粒子及び/又は薬剤
粒子はその三次元空間内に捕捉される。つまり香料粒子
及び/又は薬剤粒子はポリマー粒子にカプセル化された
形態となる。この粒子が複数個集まり、さらに重縮合・
架橋反応が進行すると、連続した三次元マトリックスが
形成される。香料粒子及び/又は薬剤粒子はその内部空
間に取り込まれ、カプセル化もしくは包接化された形態
となる。このようなカプセル化もしくは包接化香料及び
/又は薬剤粒子は、後述のように、溶媒およびアルコー
ル(反応により生じる)が三次元マトリックスの骨格中
より揮発し除去されると、多孔性のマトリックス骨格内
部に香料及び/又は薬剤が捕捉された形態となる。
しかも上記多孔性マトリックスの小孔の孔径は極めて小
さいことが知られている。そのため、徐々に香料及び/
又は薬剤が揮発し、長時間徐放性が持続するという効果
を有する。
第2の方法によれば、上記第1の方法の徐放性組成物に
加えてシランカップリング剤が使用される。例えばまず
、エチルシリケート、アルコールおよび水を含む溶液に
、香料、シランカップリング剤および必要に応じて光増
感剤が加えられて徐放性組成物が調製される。光増感剤
にはジアセチルなどが用いられ、これは紫外線照射によ
る光重合反応を促進させる。さらに必要に応じて他のモ
ノマーおよびポリマーが添加されてもよい。このような
モノマーとしては、ビニル系モノマーが挙げられ、ポリ
マーとしては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジェンな
どが重合した重合体または共重合体が挙げられる。これ
らのモノマーやポリマーは、後述の重合反応および共重
合反応を促進し。
かつ均質で強化されたポリマーを形成する目的で添加さ
れる。この混合液に、上記第1の方法と同様に、ゾルー
ゲル法触媒が加えられて徐放性組成物が調製され、上記
第1の方法と同様にして徐放性繊維材が製造される。
なお、繊維材に徐放性組成物を含浸させた後。
必要に応じて徐放性組成物が含浸された繊維材に紫外線
および/または電子線が照射されてもよい。
紫外線の波長は250 nm以下とされる。250nn
+を上まわると、後述のラジカル重合、架橋反応、およ
び重縮合反応が充分に進行しにくい。電子線の照射量は
0.1〜50メガラドの範囲とされる。エネルギー量は
150〜200KVが好ましい。0.1メガラドを下ま
わると、後述のラジカル重合、架橋反応および重縮合反
応が充分に進行しにくい。50メガラドを上まわる量の
電子線は必要としない。電子線照射装置としては1例え
ば、エリアビーム形電子線照射装置(キュアトロン、日
新電機社製)が用いられる。
上記徐放性組成物中のエチルシリケートおよびシランカ
ップリング剤は、加水分解し1次いで重縮合反応が速や
かに進行する。さらに、シランカンブリング剤に1例え
ばエポキシ部分があれば上記触媒により、エポキシ環の
酸開裂反応や塩基開裂反応(開環反応)が生じる。他方
、紫外線および/または電子線の照射により1例えば、
ビニル基からラジカルが発生し、このラジカルが、シラ
ンカップリング剤の有機質部分の架橋反応やラジカル重
合(光重合または電子線重合)を開始させる。ラジカル
は、紫外線照射の場合には、光増感剤から発生する。電
子線や紫外線以外に、放射線を利用する方法も採用され
得る。
このようにして、エチルシリケートおよびシランカップ
リング剤(無機質部分)の加水分解反応重縮合反応が急
速に進行する。シランカップリング剤の有機質部分のラ
ジカル重合(架橋反応を含む)も、上記重縮合反応と同
時に進行する。上記反応は、同種分子間および異種分子
間の両方において起こる。シランカップリング剤の無m
質部分(シリカ部分)は、無機高分子の骨格に組み込ま
れるか、単独で重合して無機高分子を形成する。
有機質部分は、ケイ素原子に結合したまま架橋部分を形
成する。
このようにして形成される高分子化合物は、エチルシリ
ケートおよびシランカップリング剤の加水分解・重縮合
によって形成される無機質ポリマ一部分と、シランカッ
プリング剤の官能基(有機部分)の重合により形成され
る有機質ポリマ一部分と、を有する。言いかえれば、エ
チルシリケートとシランカップリング剤とが反応して分
子レベルで結合した高分子化合物(これは、有機質部分
と無機質部分とを有する複合高分子化合物と考えられる
。)が形成される。このような高分子化合物が形成され
た反応系は、上記第1の方法と同様にゲル状を呈する。
複合高分子化合物は、第1の方法で得られるのとほぼ同
様な三次元マトリックスを形成し1反応系内に存在する
香料粒子及び/又は薬剤粒子は、同様の形態で該マトリ
ックス内にカプセル化および/または包接化される。
第3の方法によれば、上記第2の方決の徐放性組成物に
加えて、さらに有機モノマーが使用されて徐放性組成物
が調製され、上記第1の方法とほぼ同様にして徐放性繊
維材が製造される。
なお、有機モノマー、および、紫外線を照射する光重合
を行う場合には、ジアセチルなどの光増感剤が加えられ
るのが好ましい。さらに必要に応じて、第2の方法と同
様に、他のモノマーおよびポリマーが加えられるのが好
ましい。ゾルーゲル法塩基触媒が加えられ、紫外線およ
び/または電子線が照射されることにより引き起こされ
る反応は、第2の方法の場合に類似するが、この方法で
はさらに有機モノマーがラジカル反応により重合する。
この重合反応は、有機モノマー分子同士の間で起こり、
さらにシランカップリング剤の有機部分(エポキシ基2
 ビニル基など)と該有機モノマー分子との間で起こる
。このように、第3の方法では、第2の方法で得られた
組成物に含まれる高分子化合物よりもさらに有機部分を
多く含み。
複雑に架橋した複合高分子化合物が生成する。香料粒子
及び/又は薬剤粒子は、上記第1および第2の方法の場
合と同様に、複合高分子マトリックス内にカプセル化お
よび/または包接化される。
ところで、ブルーゲル法触媒としては、一般に鉱酸が知
られているが、この触媒を採用すると。
この第3の方法においては、有機上ツマ−の重合反応に
比べ、エチルシリケートやシランカップリング剤の加水
分解・重縮合反応が極めて遅い。その結果、均質な複合
高分子化合物が形成されない。
これに対して2本発明方法においては1発明者が開発し
た上記ブルーゲル法触媒(酸および第三アミン)が使用
されるため、上記エチルシリケートおよびシランカップ
リング剤の重縮合反応が極めて速やかに進行し、均質な
複合高分子化合物が形成される。
上記第2および第3の方法で電子線および/または紫外
線を用いたラジカル重合を行うと、20〜30°Cとい
う低温でも反応が進行するため、香料及び/又は薬剤が
揮発・消失することがない。これら第2および第3の方
法により得られる組成物においても1反応系(マトリッ
クス骨格内部を含む)から溶媒およびアルコールが除去
されると、香料粒子及び/又は薬剤粒子を含む多孔質の
ポリマーマトリックスが得られる。そのため、この組成
物も香料の徐放効果に優れる。これらの方法で得られる
組成物中の高分子化合物は有機成分を含有するため、皮
膜形成速度に優れ、かつ繊維材との密着性に優れる。そ
のため、耐久性に優れ、かつ徐放効果に優れた芳香性を
有する各種糸、紡糸、紙類が得られる。
本発明の組成物を用いた各種繊維材においては。
長期間にわたり芳香性、殺虫効果、消毒効果などが維持
される。
(以下余白) (実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
a)エチルシリケート比 上記各成分を混合してpH5〜6に調製された徐放性組
成物を得た。
次に、この徐放性組成物中にウール紡糸を浸漬して走査
させ1次いでこの紡糸を巻き取り械により木管に直接巻
き取り、3時間常温で乾燥硬化させて芳香性紡糸を得た
。上記紡糸の走査速度は70m/分であった。
得られた芳香性紡糸で織布を作成したところ。
8ケ月にわたり一定の芳香性が保たれた。
ス】11λ 実Ji!Jl a)エチルシリケート比 上記各成分を混合してpH5〜6に調製された徐放性組
成物を得た。次に、この徐放性組成物中にアクリル糸を
含浸、走査させ1次いでこの紡糸を巻き取り械により木
管に直接巻き取り、3時間常温で乾燥硬化させて芳香性
糸を得た。上記紡糸の走査速度は18.2m/分であっ
た。
得られた芳香性紡糸で織布を作成したところ。
8ケ月にわたり一定の芳香性が保たれた。
(以下余白) a)エチルシリケート比 上記各成分を混合してpH5〜6に調製された徐放性組
成物を得た。
次に、この徐放性組成物中に布地(綿100%のブロー
ド)を浸漬し、引きあげて乾燥を行った。
布地に対する固形分の付着量は13.8g/m”であっ
た。上記紡糸の走査速度は18.2m/分であった。
この芳香性布地は6ケ月間にわたり香りを維持した。
(発明の効果) 本発明によれば、このように、香料成分や薬剤成分の徐
放性に優れ、長期間にわたる徐放性を維持し得る徐放性
繊維材およびその製造方法が提供される。この徐放性繊
維材を用いて、長期間に亘って徐放性に優れた各種繊維
、紡糸、織布、絹布。
不織布、衣類、寝具1紙を得ることが可能である。
以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、香料及び/又は薬剤、エチルシリケート、溶媒及び
    触媒が含まれるゾル状態の徐放性組成物が繊維材に含浸
    され、該徐放性組成物がゲル化されて成る徐放性繊維材
    。 2、香料及び/又は薬剤、エチルシリケート、溶媒及び
    触媒が含まれるゾル状態の徐放性組成物を繊維材に含浸
    させる工程と、該徐放性組成物をゲル化させる工程と、
    を包含する徐放性繊維材の製造方法。
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JP2010053056A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute 徐放性製剤とその製造方法

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