JPH0272919A - 合成樹脂成形品の離型方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は合成樹脂成形品の金型からの離型方法に関し、
特に光デイスク基板などの高精度の平面性が要求される
合成樹脂射出成形品を変形などを発生させることなく離
型することのできる合成樹脂成形品の離型方法に関する
。

（従来の技術） 金型により射出成形された合成樹脂成形品をこの金型か
ら離型する手段としては、エジェクタビンやエジェクタ
スリーブなどの機械的手段で金型から突き出す方法が一
般的である。しかしながら光デイスク基板などの薄板状
の成形品をこのような方法で離型させると、変形が生じ
やすいという問題があった。このためエアを利用して脱
型する方法が広く行なわれている。

このエアを利用した離型手段としては、特開昭５９−４
５１１０号公報に記載されたように、型開き時に雌型底
面、雄型先端及び雌型周面にそれぞれ加圧空気を噴出し
て、エア突出による離型を行なう装置や、特開昭５９−
１７１１ｉ０２９号公報に記載されたように、金型上の
合成樹脂成形品の外周部角にエアを吹きつけて外周部側
を金型から浮かせ、その後成形品の中央部を金型から離
型させる方法などが知られている。

（発明が解決しようとする課題） 射出成形品の金型からの離型には固定側からの離型と可
動側からの＃ｉ型とがある。エアを利用して成形品を離
型する場合、固定側金型からの離型は固定側から、可動
側金型からの離型は可動側から、それぞれエアを金型面
と成形品との間に流しして離型させる。この場合エアの
圧力が高すぎるとこのエアの圧力で成形品が変形し、ま
たエアには冷却効果があるため成形品の固定側と可動側
でエアの供給速度が異なると冷却速度に差か生し、成形
品に反りが発生するという問題があった。このため供給
するエアの圧力及び量を調整する必要があり、従来から
エアの圧力、噴出開始及び停止のタイミングの精度を上
げるため工夫がなされてきた。

しかしながら従来はこのエアの噴出開始及び停止は成形
機に設けられたタイマによって行なわれ、このタイマの
スタート及びストップは成形プログラムの中で設定され
ていた。この成形プログラムによる成形の各工程は一般
的に０．１秒程度の誤差があり、この結果エアの噴出開
始及び停止のタイミングがばらつき、金型に供給される
エアの量に差が生じ、成形品の平面性にばらつきが発生
するという欠点があった。なお前記各公報に記載された
提案は、金型に供給されるエアの量を規定する点につい
ては配慮されていなかった。

本発明は上記課題を解決するためになされたものであり
、成形品に反りやうねりなどの変形を発生させず、形状
的なばらつきをなくして金型から離型させることのでき
る合成樹脂成形品の離型方法を提供することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するために、金型により射出成
形された合成樹脂成形品を、該金型にエアを供給して離
型を行なう合成樹脂成形品の離型方法において、前記金
型に供給するエア量を該エアの圧力及び体積をそれぞれ
規定することによって規定して離型を行なうことを特徴
とするものである。

なお、エアの圧力の規定は圧力設定器により行ない、エ
アの体積の規定はエア入出口の少なくとも入口側にバル
ブが設けられたエアタンクによって行なえばよい。

（作　　用） 上記の方法によると、金型への樹脂の充填が終了した後
冷却中にバルブを開いて例えばエアタンクなどの体積規
定手段中に一定容積のエアを供給した後、金型に連通ず
る例えばエアタンク内の圧力が設定圧力になった後バル
ブを閉じる。このときの圧力設定はエア流路中に設けら
れた例えば圧力設定器によって行なわれる。冷却行程が
終り型開きとなり、型締めの力が抜けると一定の圧力と
体積により一定量に規定されたエアが金型に噴出し、成
形品を離型させる。この結果離型のためのエア量を精密
に制御でき、成形品の変形や形状的なばらつきの発生を
防ぐことができる。

（実　施　例） 以下、実施例に係る合成樹脂成形品の離型方法の実施例
を図面を参照して説明する。

第１図に本発明の第１の実施例に用いる装置の構成を示
す。金型１とこの金型１にエアを供給するエア源２とは
配管３で接続されており、この配管３にはエア源２側か
ら順次バルブ４、レギュレータ（圧力設定器）５、逆止
弁６、エアタンク７が配設されている。そして金型１に
供給されるエアの圧力はエア源２とレギュレータ５とに
より、所定の設定圧力になるように制御されている。

次に上記のように構成された装置により、金型１から図
示せぬ合成樹脂成形品を離型する方法について説明する
。金型１への樹脂の充填が終了した後、この金型１の冷
却中にバルブ４を開き、配管３内にエア源２からエアを
供給する。このとき金型１内に入るエアの出口は樹脂に
よって閉塞されているため、配管３及びエアタンク７内
の圧力が上昇してゆく。この圧力がレギュレータ５に設
定された所定の設定圧力となると、図示せぬ制御手段を
介してバルブ４を閉じる。冷却行程が終了して金型１の
型開きの行程に入り型締め力が抜けると、エアタンク７
により一定の体積に規定された一定量のエアが金型１内
に供給され、成形品を離型させる。この方法は特に固定
側の金型における離型に有効であるが、可動側の金型に
も利用して型開きと同時に成形品を固定側及び可動側の
両方から離型させてもよい。

上記の方法によって直径１３０ｍｍの光デイスク基板の
射出成形品の離型を行なった実験結果を以下に示す。こ
の実験では第１図に示す装置を金型１の可動側及び固定
側のそれぞれに設けた。そして離型のだめの条件を金型
可動側、固定側共、レギュレータ５による設定圧力を６
Ｋｇ／ｃｔｉｓエアタンク７の体積を３０　ｃｍ　３と
し、バルブ４を型開３秒前に開き型開１秒前に閉じるよ
うにした。本実験により離型した成形基板のそりのばら
つきは、従来のようにバルブの開閉を成形機のタイマに
よって制御した場合に１００μｍ程度あったものが２０
μｍ以下となった。

本実施例によれば、成形品を金型から離型するときに供
給されるエア量を精密に制御することができるので、成
形品に反りやうねりなどの変形が発生することを防止で
きる。またくり返し供給されるエアが毎回同圧で同量に
なるため、離型される成形品に形状的なばらつきが発生
することも防止できる。

第２図に本発明の第２の実施例に用いる装置の構成を示
す。図において第１図に示す第１の実施例と同一または
同等部分には同一符号を付して示し、説明を省略する。

本実施例の特徴は第１の実施例におけるバルブ４を２個
とし、第１のバルブ４ａをレギュレータ５とエアタンク
７との間に、第２のバルブ４ｂをエアタンク７と金型１
との間にそれぞれ配設し、逆止弁６を取り除いたことに
ある。

次に上記の装置による離型方法について説明する。金型
１への樹脂の充填が終了した後、この金型１の冷却中に
第２のバルブ４ｂを閉じて第１のバルブ４ａを開き、エ
アタンク７内の圧力がレギュレタ５によって設定された
所定の設定圧力となるようにする。次に第１のバルブ４
ａを閉じ任意の離型タイミングに合わせて第２のバルブ
４ｂを開き、エアタンク７内のエアを金型１に噴出させ
る。このエアの噴出するタイミングは第２のバルブ４ｂ
の作動に依存するが、噴出するエア量はエアタンク７及
び第１のバルブ４ａと第２のバルブ４ｂとの間の配管３
の容積と圧力によって規定されている。この方法は可動
側金型からの成形品の離型、特に成形品を取り出し機に
受は渡すときに有効であるが、固定側金型からの成形品
の離型に利用してもよい。

上記の方法によって第１の実施例の場合と同様な実験を
行なった実験結果を以下に示す。この場合、第１のバル
ブ４ａを型開３秒前に開き、型開１秒前に閉じ、第２の
バルブ４ｂを型開き０．５秒前に開き型開１秒後に閉じ
るようにし、他の各条件は第１の実施例の場合と同様で
ある。本実験によると成形基板のそりのばらつきは、バ
ルブ４ａ、４ｂの作動タイミングのばらつきがあっても
５０μｍ以下となった。

また上記第２の実施例におけるバルブ４ａ、４ｂの作動
タイミングを下記のようにしてもよい。すなわち、第１
のバルブ４ａを型開３秒前に開き、１秒前に閉じる。次
に第２のバルブ４ｂを型開き０．５秒前に開き０．５秒
後に閉じる。同時に第１のバルブ４ａを型開き０．５秒
後に開き１秒後に再び閉じる。

さらに取出機の作動にタイミングを合わせ型開１．１秒
後に第２のバルブ４ｂを開き、基板取り出し後に閉じる
。バルブ４ａ、４ｂの作動タイミングをこのようにする
ことにより、成形基板のそりのばらつきを５０μｍ以下
とすることができ、しかも成形基板の取り出し機の受は
渡しも良好であった。

第３図に本発明の第３の実施例に用いる装置の構成を示
す。図において第１図および第２図に示すそれぞれ第１
及び第２の実施例と同一または同等部分には同一符号を
付して示し、説明を省略する。本実施例の特徴は可動側
金型１ａとエア源２との間に管路Ａ、Ｂを平行に設け、
固定側金型１ｂとエア源２との間に管路Ｃを設けた点に
ある。管路Ａには第２図に示す第２の実施例による構成
の装置を設けて、成形基板を取り出し機に確実に受は渡
しできるようにし、管路Ｂ、　　Ｃには第１図に示す第
１の実施例による構成の装置を設けて、成形基板を型開
と同時に金型１ａ、ｌｂから離型させるようにした。こ
のとき管路Ｂの可動側金型１ａとエアタンク７ｂとの間
には逆止弁６ｂを設は管路Ａのエアの回り込みを防止し
、管路Ａに設けられたエアタンク７ａの容積を、他の管
路Ｂ、Ｃにそれぞれ設けられたエアタンク７ｂ、７ｃの
容積を例えば３０Ｃｍ３としたときに、それより大きい
例えば１００ｃｍ３として、成形基板の確実な受は渡し
を行なうための十分なエアを供給できるようにした。本
実施例におけるバルブ４ａ、４ｂの作動タイミングは、
型開４秒前にバルブ４ａを開き、１秒前に閉じ、取り出
し機に同期させてバルブ４ｂを開いて成形基板を取り出
し機に受は渡し、受は渡し完了後に閉じるようにした。

管路Ｂ、Ｃに設けられたバルブ４の作動タイミングは第
１の実施例の場合と同様である。

本実施例による実験結果においても、成形基板の離型後
の反りのばらつきは２０μｍ以下となり、しかも成形基
板の取り出し機への受は渡しも良好となった。

上記各実施例ではエア容積を規定する手段としてエアタ
ンク７を用いた場合について説明したが、エアタンク７
を例えばシリンダ式にして容積可変式としてもよい。ま
たエアタンク７の形状は限定されるものではなく、例え
ば配管３の断面積と長さを適当に設定することにより所
定の容積を確保するようにしてもよい。

（発明の効果） 以上詳細に説明したように、本発明によれば、金型に供
給する離型のためのエア量を、該エアの圧力及び体積を
それぞれ規定することにより精密に制御することができ
、合成樹脂成形品に反りやうねりなどの変形が発生する
ことを防止できる。

またくり返し供給されるエアが毎回同圧で同量になるた
め、離型された成形品に形状的なばらつきが発生ずこと
もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る合成樹脂成形品の離型方法の第１
の実施例を示すブロック図、第２図及び第３図はそれぞ
れ本発明の第２及び第３の実施例を示すブロック図であ
る。 １・・・金型　　　２・・・エア源 ４・・・バルブ　　５・・・レギュレータ（圧力設定器
）７・・・エアタンク 第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）金型により射出成形された合成樹脂成形品を、該金
   型にエアを供給して離型を行なう合成樹脂成形品の離型
   方法において、前記金型に供給するエア量を該エアの圧
   力及び体積をそれぞれ規定することにより規定して離型
   を行なうことを特徴とする合成樹脂成形品の離型方法。 ２）前記エアの圧力の規定は圧力設定器により行ない、
   エアの体積の規定はエア入出口の少なくとも入口側にバ
   ルブが設けられたエアタンクによって行なうことを特徴
   とする請求項１記載の合成樹脂成形品の離型方法。