JPH027056Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のサイドモールデイングを拘束
するカバーに関する。

バスなどのウインドガラスは車体（ボデー）の
窓枠の上下に取付けられたサツシの溝に嵌め込め
られる。サツシは車体側にねじ留めされる。この
様子を第１図に示す。この図は窓下部の横断面を
示すもので、１は車体２側にねじ留め（ねじは図
示されていない）されたサツシで、その溝１ａに
ウインドガラス２０が嵌め込まれる。このような
構造にあつては、サツシ１を留めるねじの頭が車
体表面に出て、見栄えを悪くすることから、サツ
シ１表面の上下に係止突起１ｂ，１ｃを設け、こ
れら係止突起１ｂ，１ｃに引つ掛かる爪部３ａ，
３ｂを有するゴムあるいは合成樹脂製のサイドモ
ールデイング３を嵌め込み、ねじの頭をかくすよ
うにしていた。しかし、サイドモールデイング３
はゴムあるいは合成樹脂で作るので熱変形量が大
きく、変形によりサツシ１から外れることがあつ
た。特にサイドモールデイング３の端部でそれが
顕著であつた。そのため、今までは、サイドモー
ルデイング３の端部をスペーサ４を介してねじ５
によりサツシ１及び車体２側に固定しいた。しか
し、これでは、ねじの頭をかくすためにサイドモ
ールデイング３を設けた意味が半減し（ねじ頭が
表われるのはサイドモールデイング３の両端だけ
であるが）、又部数点も増えるという欠点を生じ
る。

本考案は、サイドモールデイングの従来の留め
構造における上述のような欠点を解消すること、
つまり、ねじやスペーサを使うことなくサイドモ
ールデイングをサツシ等に対し拘束し、熱変形が
生じてもサツシから外れないようにすることを目
的とする。

上記目的を達成する本考案の要旨は、車体の窓
枠に窓ガラスを嵌込む溝を有するサツシを取付
け、同サツシを上記車体に取付けるねじの頭部を
隠すべく上記サツシに爪部を介して係止されるゴ
ムあるいは合成樹脂製のサイドモールデイングを
設けたものにおいて、上記サツシ及び上記サイド
モールデイングの端部より上記サツシと上記サイ
ドモールデイングとの隙間に差し込まれ上記爪部
を上記サツシ側に押え付ける直方形状をなす差し
込み部と、同差し込み部に設けられる係合穴と、
上記差し込み部の一端に同差し込み部と略直角を
なして形成され上記差し込み部を差し込んだ際に
上記サツシ端面に当接する板部と、同板部に回動
自在に設けられる板状の覆い部と、同覆い部に突
設され同覆い部を上記サイドモールデイングの表
面にむけて回動したとき上記サイドモールデイン
グに設けられた穴を通して上記係合穴に嵌合され
るとともに上記サツシに設けられた穴にも嵌合さ
れる係合突起とを備えたことを特徴とするモール
デイングカバーに存する。

以下、本考案に係るモールデイングカバーを図
面に示す一実施例に基づき詳細に説明する。

第２図ａ，ｂ，ｃにはサイドモールデイングの
端部に適用した一実施例の平面，正面，側断面を
示す。車体２側に窓枠用のサツシ１がねじ留めさ
れ、サツシ１にゴムまたは合成樹脂製のサイドモ
ールデイング３が取付けられるのは従来と同じで
ある。モールデイングカバー６は、直方形状をな
す差し込み部７と、差し込み部７の一端と一体と
なつている板部８と、板部８にセルフヒンジ部９
を介して回動自在に結合された板状の覆い部１０
とからなつており、前記差し込み部７には係合穴
１１があけてあり、又その下面には係止爪１２が
設けてあり、前記覆い部１０には前記差し込み部
７の係合穴１１と係合し得る突起１３が設けてあ
る。尚、このモールデイングカバー６は合成樹脂
により作られる。

このモールデイングカバー６は、サツシ１及び
サイドモールデイング３の末端において、その差
し込み部７がサツシ１とサイドモールデイング３
の隙間に差し込まれる。差し込まれた状態で、サ
イドモールデイング３の爪部３ａ，３ｂは差し込
み部７によりサツシ１側に押え付けられる。又、
差し込み部７下面の係止爪１２は予めサツシ１に
設けられた切欠き１４に入り込む。サイドモール
デイング３の端部には予め長穴１５があけられて
おり、前述の如く差し込み部７を取付けた状態
で、覆い部１０をサイドモールデイング３の表面
に向けて回動すると、突起１３が長穴１５を通し
て差し込み部７の係合穴１１に嵌合係止され、差
し込み部７に対し覆い部１０は結合される。突起
１３の先端部はやじり状となつているので容易に
抜けることがく、更にその先端はサツシ１に設け
た穴１６にも嵌合する。

上記のようにモールデイングカバー６を取付け
た状態で、サイドモールデイング３が熱変形によ
り第２図ａ中矢印○ア方向に収縮した場合、モール
デイングカバー６も一緒に引つ張られるが、板部
８がサツシ１端に引つ掛かり、サイドモールデイ
ング３を押える。又、サイドモールデイング３が
第２図ｃ中矢印○イで示す方向に抜け出ようとして
も、差し込み部７がサイドモールデイング３の爪
部３ａ，３ｂをサツシ１側に押し付けているの
で、抜け落ちは防止される。サイドモールデイン
グ３が膨張して第２図ｂ中矢印○ウで示す方向に変
形した場合には、突起１３がサツシ１の穴に引つ
掛かるので、モールデイングカバー６が脱落する
ことはない。

上述の如く、当該モールデイングカバー６はサ
イドモールデイング３が熱変形したとしても、サ
ツシ１から外れないように拘束するのであるが、
板部８とサイドモールデイング３端面との間に隙
間Ｃをあけて覆い部１０でサイドモールデイング
３の端部を覆うので、サイドモールデイング３の
端部は切りつぱなしでも誤差の吸収ができる。

尚、モールデイングカバー６の各部つまり差し
込み部７、板部８、覆い部１０の形状は上記実施
例のものに限らず、種々変更可能である。又、上
記実施例はサイドモールデイング３の端部に適用
したものであるが、サイドモールデイング３の途
中の拘束に適用することも可能であり、その場合
には差し込み部はサイドモールデイング３の下側
もしくは上側から差し込むことになる。

以上、一実施例に基づき詳細に説明したよう
に、本考案に係るモールデイングカバーによれ
ば、ねじやスペーサを使うことなくサイドモール
デイングを拘束することができ、又、差し込み部
をサツシとサイドモールデイングとの隙間に差し
込み、覆い部を回動して押し込むだけでよいの
で、作業性も向上し、更に一部材であるので、部
品点数的にも有利となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサイドモールデイングの留め構
造を示す断面図、第２図ａ，ｂ，ｃは本考案に係
るモールデイングカバーの平面図、正面図、側断
面図である。 図面中、１はサツシ、２は車体、３はサイドモ
ールデイング、６はモールデイングカバー、７は
差し込み部、８は板部、９はセルヒンジ部、１０
は覆い部、１１は係合穴、１２は係止穴、１３は
突起、１４は切欠き、１５は長穴である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体の窓枠に窓ガラスを嵌込む溝を有するサツ
   シを取付け、同サツシを上記車体に取付けるねじ
   の頭部を隠すべく上記サツシに爪部を介して係止
   されるゴムあるいは合成樹脂製のサイドモールデ
   イングを設けたものにおいて、上記サツシ及び上
   記サイドモールデイングの端部より上記サツシと
   上記サイドモールデイングとの隙間に差し込まれ
   上記爪部を上記サツシ側に押え付ける直方形状を
   なす差し込み部と、同差し込み部に設けられる係
   合穴と、上記差し込み部の一端に同差し込み部と
   略直角をなして形成され上記差し込み部を差し込
   んだ際に上記サツシ端面に当接する板部と、同板
   部に回動自在に設けられる板状の覆い部と、同覆
   い部に突設され同覆い部を上記サイドモールデイ
   ングの表面にむけて回動したとき上記サイドモー
   ルデイングに設けられた穴を通して上記係合穴に
   嵌合されるとともに上記サツシに設けられた穴に
   も嵌合される係合突起とを備えたことを特徴とす
   るモールデイングカバー。