JPH026748Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は草刈装置に関し、特に草刈装置のカツ
ター用コードの引き出し口の改良に係る。

従来技術 ナイロンコードカツターなどの所謂コードカツ
ター形草刈装置のコード引き出し口は、従来にお
いては円形であり、その為、コードカツターの使
用中にこの引き出し口内でコードが上下左右に激
しく折り曲げられ、引き出し口が小さい場合など
はコードの同一部分でこの折り曲げが繰り返され
る為に非常に折損しやすいという欠点を有するも
のであつた。

考案の目的 それ故、本考案は引き出し口におけるコードの
折損を最小とし得ると共に簡単な構造の草刈装置
を提供することを目的とする。

考案の構成 即ち、本考案の構成は、カツター用コードを収
容し且つ該コードの先端部分を外部に引き出した
状態で回転する筐体を備えた草刈装置において、
前記筐体からの前記コードの引き出し口を前記筐
体の回転方向に延在する長孔に形成し、前記引き
出し口の長手方向後端部を前記コードの引き出し
方向に沿つて前記筐体の回転方向の後方へ傾斜す
る厚さ方向に丸味を帯びた傾斜面とすることを特
徴とする。

考案の効果 従つて本考案の構成によれば、コードの引き出
し口を筐体の回転方向に延在する長孔にすると共
に長孔の引き出し口の長手方向後端部をコードの
引き出し方向に沿つて筐体の回転方向の後方へ傾
斜する厚さ方向に丸味を帯びた傾斜面としたこと
によつて、引き出されたコードを出来るだけ引き
出し口に触れぬ様にし、大きな抵抗を受けた時で
も同一部分で折り曲げられなくし、筐体の回転方
向の後方へ傾斜する厚さ方向に丸味を帯びた傾斜
面によつてコードの折損を効果的に防止し、従来
装置の如き引き出し口での早期折損を防止するこ
とができる。

実施例 以下、本考案を図面の実施例に従つて説明す
る。

第１図において符号１は回転軸２の固定され且
つ草刈作業時に軸２を中心として反時計方向に回
転する略円筒状の筐体を示す。筐体１内にはそれ
一体に回転可能なスプール３が設けられ、スプー
ル３の周囲に、例えばナイロン製のカツター用コ
ード４が幾重かに巻回されている。コード４はこ
の例では反時計方向に巻回されており、所望によ
りその先端部分のいくらかの長さを筐体１の周壁
の引き出し口５から筐体外部に引き出されてい
る。草刈作業時には、この引き出されたコード部
分、スプール、筐体がほぼ一体的に反時計方向に
回転し、その際、引き出されたコード部分が遠心
力によつて棒状態となり草刈作業を行なう。

引き出し口５は、第２図に特に示されるように
筐体１の回転方向に延在する、即ち回転方向に長
径を有する長孔形状より成り、草刈作業中にコー
ド４は草との当接の有無に応じて長孔５の長手方
向両端部間を移動する。第１図及び第３図はこの
状態を示すもので、図中実線は草を刈る前の状態
のコードの位置を示し、破線は草を刈つた直後の
コードの位置を示す。示されるようにスプール３
からのコードの引き出し開始位置Ａ（第１図）は
長孔の回転方向側端部Ｂからは近く且つ他方の端
部Ｃからは離れた位置にある。その為、大きな抵
抗を受けた時にこれらの端部と当接するコードの
位置は端部Ｂと端部Ｃとでは異なり、従来装置の
如くコードの同一部分における折り曲げが妨げら
れ、折損を生じることを防止できる。

実験によれば、コード４の直径をｄとすると、
引き出し口５の短径を１，１ｄ乃至３ｄ、長径を
２ｄ乃至１０ｄに形成した時に特に良好な効果が
得られた。

又更に、引き出し口５の長手方向後端の断面を
第３図に示されるように、コードの引き出し方向
Ｄに沿つて傾斜し且つ厚さ方向に丸味を帯びた傾
斜面６とすることにより、コードの折損をより良
好に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による草刈装置の筐体の横断面
図、第２図は第１図の装置の側面図、そして第３
図は第１図の装置の部分の拡大図である。 １……筐体、４……コード、５……引き出し
口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カツター用コードを収容し且つ該コードの先端
   部分を外部に引き出した状態で回転する筐体を備
   えた草刈装置において、前記筐体からの前記コー
   ドの引き出し口を前記筐体の回転方向に延在する
   長孔とし、前記引き出し口の長手方向後端部を前
   記コードの引き出し方向に沿つて前記筐体の回転
   方向の後方へ傾斜する厚さ方向に丸味を帯びた傾
   斜面としたことを特徴とする草刈装置。