JPH0263804A - 遠心力成型コンクリート管体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は遠心力成型コンクリート管体の製造法に関す
るものであり、特に、遠心力締め固め時に発生するスラ
リーを管体の内壁面へ付着させた遠心力成型コンクリー
ト管体の製造法に関するものである。

［従来の技術］ セメント、骨材及び水等からなるコンクリート混練物を
遠心力により管状に回転させながら締め固めするコンク
リート管体の製造方法は既に知られている。この方法に
おいては、コンクリート混練物の遠心力による締め固め
中に、微粉材料であるセメント、混和剤及び砂の一部が
遠心力により、コンクリート管体内周面に絞り出された
水に帯同され、スラリーとして外部に排出される。この
排出されたスラリーは「廃棄物の処理及び清掃に関する
法律」に従って事業者が自らの責任において処理するこ
とが義務づけられている。このため、事業者は各自失々
の方法でこのスラリーを処理している。その中の一つと
して遠心力成型の終速時に管体の一端部から沈降剤、或
は発泡剤で形成した泡を管体内面に吹き込み、前記スラ
リー中の固型物を凝集させて遠心力で管体の内壁面へ付
着させスラリーを外部に排出させないようにしている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の遠心力成型コンクリート管体は、管体の中空部に
発生するスラリーの処理に於て、前述したように沈降剤
或は発泡剤を使用していた。沈降剤による方法では、短
尺（２ｍ程度）の管体であれば全長に亘って吹き込み可
能であるが、長尺且つ小径の管体では全長に散布するこ
とは極めて困難であった。又、発泡剤による方法では、
泡を管体の中空部全長に行き渡らせるのに多大な時間を
要すると共に、複雑な機構を有した装置が必要となって
コスト面にも問題があった。

そこで、簡素化された機構で、長尺且つ小径の管体であ
っても効率よく凝集剤を散布するために解決せられるべ
き技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題
を解決することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ この発明は、上記目的を達成するために提案せられたも
のであり、遠心機台上に載置した型枠を高速回転させて
コンクリート管体を締め固める遠心力成型法に於て、高
速回転している前記型枠内に形成中のコンクリート管体
の中空部へ、凝集剤溶液を噴射してスラリーを凝集させ
、該コンクリート管体の内壁面に付着させたことを特徴
とする遠心力成型コンクリート管体の装造法、及び前記
凝集剤溶液をギヤポンプで噴射ノズルへ圧送し、該ギヤ
ポンプの駆動モータを変速して凝集剤溶液の噴射圧を可
変し、コンクリート管体の中空部全長に亘って凝集剤溶
液を噴射するようにしたことを特徴とする遠心力成型コ
ンクリート管体の製造法を提供せんとするものである。

［作用］ この発明は、高速回転中のコンクリート管体の中空部へ
、所定濃度の凝集剤溶液を噴射する。該中空部に繰り出
されたスラリーの固型物は、前記凝集剤溶液によって凝
集し、管体の内壁面に付着する。然るとき、該コンクリ
ート管体は高速回転しているため、前記凝集剤溶液は遠
心力により管体の中空部全長に亘って散布される。依っ
て、長尺■つ小径のコンクリート管体であっても、管体
の中空部に凝集剤溶液をむらなく散布でき、スラリーの
固型物残存量を減少することができる。又、前記凝集剤
溶液を噴射ノズルへ圧送するためのギヤポンプは、駆動
モータの回転数を変速させて噴射圧を可変できる。依っ
て、コンクリート管体の全長によって噴射圧を適宜圧力
に調整することができ、管体の長短に係わらず効果的に
凝集剤溶液を散布することが可能となる。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を別紙添付図面に従って詳述
する。尚、説明の都合上、従来公知の構成についても同
時に説明する。第１図は本発明による製造法の概略を示
したものであり、符号（１）は遠心機である。型枠（２
）の外側にタイヤ（３）（３）・・・を嵌着して前記遠
心機（１）へ載置しである。該型枠（２）の端部にはト
ロ漏れカバー（４）が取付けられ、且つ、トロカバー（
５）を設けて遠心力成型時にトロが飛散するのを防止し
ている。そして、前記遠心機（１）を作動して型枠（２
）を高速回転させ、該型枠（２）内にコンクリート管体
（６）を形成するのである。

一方、遠心機（１）の近傍位置にタンク（７）か設置さ
れており、該タンク（７）には投入口（８）及び注水口
（９）を設けである。更に、モータ（１０）に連結した
攪拌装置（１１）が内蔵されており、投入口（８）から
高分子凝集剤を投入し、且つ、注水口（９）から水を混
入して該攪拌装置（１１）にてタンク（７）内が均一と
なるように攪拌する。而して、約０．２％（重量比）濃
度の凝集剤溶液（１■が生成され、この凝集剤溶液（Ｌ
Ｄはギヤポンプ（１■によってホースＨ内を経て噴射ノ
ズルθつへ圧送される。該噴射ノズル（１ツは前記トロ
漏れカバー（４）の開口部（ｌｆ９に設けられており、
ギヤポンプ（１■によって圧送された凝集剤溶液（１２
１は、該開口部（１０から前記コンクリート管体く６）
の中空部（ωへ噴射される。尚、ギヤポンプ０■を駆動
するモータ（日は回転数可変に形成してあり、コンクリ
ート管体（６）の全長によって噴射圧を適宜調整するこ
とができる。

ここで、第２図に従って遠心力成型の工程を説明する。

遠心機（１）を起動して最初の０．５分間は、初速帯の
回転数で型枠（２）が回転する。そして、次の１分間は
中速帯の回転数に増速し、その後高速帯の回転数となる
。この高速回転は先ず２分間程度行い、次に０，２５分
程度の間に前記噴射ノズル０→から中空部（０へ凝集剤
溶液υを噴射する。該凝集剤溶液（０の量は前記中空部
（の内のスラリー量の約１０％程度とし、上述の高速回
転時に中空部（ｒ’）へ噴射して均一に行き渡らせる。

そして、噴射終了後は、−旦遠心機（１）の回転を停止
状態まで低下し、凝集剤溶液（Ｑとスラリー（図示せず
）とを数秒間攪拌させて、再び高速帯の回転数に増速し
で１分後に停止する。然るとき、前記スラリーはコンク
リ−ト管体（６）の中空部（ｒ７）内で凝集し、内壁面
（鴎へ付着する。

次に、コンクリート注入重量約３８５　ｋｇで遠心力成
型した場合のスラリー量を測定した結果を別表１に示す
。別表１に於て、上段は凝集剤を注入しない場合の結果
を示したもので、スラリー量は！４．９１測定され、そ
のうち固型分は１４ｋｇであった。

そして、０．２％濃度の凝集剤溶液を前述した高速回転
時に中空部（のへ２．７１程度噴射した場合の結果を下
段に示す。この場合にはスラリー量が８．３１に減少し
、固型分は僅か０．５ｋｇとなった。

而して、本発明の製造法に於てはコンクリート管体（６
）の長短に係わらず、噴射圧を適宜調整することで中空
部（ｒ７）全長に亘って凝集剤溶液を散布することがで
きる。又、ギヤポンプ（ｌ■のモータ（日の回転を可変
することにより、コンクリート管体（６）の全長が一端
に長尺であり、且つ小径のものであっても効率良く凝集
剤溶液を行き渡らせることができ、スラリーを凝集させ
て内壁面（υへ付着することができる。

尚、本発明は、その精神を逸脱しない範囲に於て種々の
改変を為すことができ、そして、本発明がそれに及ぶこ
とは当然である。

［発明の効果］ この発明は、上記一実施例に詳述したように、高速回転
中のコンクリート管体の中空部へ凝集剤溶液を噴射する
ため、該中空部に絞り出されたスラリーの固型物を凝集
させて管体の内壁面へ付着することができる。そして、
管体は高速回転しているため、凝集剤溶液をむらなく内
壁面全長に亘って付着させることができる。又、ギヤポ
ンプの駆動モータを可変速した場合には、凝集剤溶液の
噴射圧を適宜圧に調整することができ、従来では困難で
あった長尺且つ小径のコンクリート管体であっても、極
めて効率良く凝集剤溶液を散布できる。

而して、簡素化した構成で短時間でスラリーの固型物を
管体の内壁面へ付着させることが可能となるのである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示したものであり、第１図は製
造法の概略を示す説明図、第２図は遠心力成型工程中の
回転数の変化を示すグラフである。 （１）・・・・・・遠心機　　　　　（２）・・・・・
・型枠（６）・・・・・・コンクリート管体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）遠心機台上に載置した型枠を高速回転させてコン
   クリート管体を締め固める遠心力成型法に於て、高速回
   転している前記型枠内に形成中のコンクリート管体の中
   空部へ、凝集剤溶液を噴射してスラリーを凝集させ、該
   コンクリート管体の内壁面に付着させたことを特徴とす
   る遠心力成型コンクリート管体の製造法。
2. （２）前記凝集剤溶液をギヤポンプで噴射ノズルへ圧送
   し、該ギヤポンプの駆動モータを変速して凝集剤溶液の
   噴射圧を可変し、コンクリート管体の中空部全長に亘っ
   て凝集剤溶液を噴射するようにしたことを特徴とする請
   求項（１）記載の遠心力成型コンクリート管体の製造法
   。