JPH0261647A - トナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電子写真、静電記録、静電印刷業に用いられる
静電荷現像用で圧力定着あるいは弱い加圧下での熱定着
可能なトナーに関Ｔるものである。

（従来の技術） 電子写真を利用した複写方法として、光導電性物質を利
用した感光体上に種々の手段により静電潜像を形成し、
次いで該潜像をトナーを用いて現像し、紙に転写後定着
して複写物を得る方法が一般的である。

この複写方法において、トナー像の定着方法としてはオ
ーブンあるいは熱ロールによる加熱定着方法、加圧によ
り定着させる圧力定着方法等がある。

現在、複写の高速化、省電力化、小型化、さらに電子写
真方式による端末プリンターの普及により、電源を入れ
れば待ち時間なしに複写が行えること、及び定着装置が
簡単であること等の利点を有する低温での熱ローラ一定
着及び圧力定着が普及しつつある。

しかし、これらの定着方式では従来のトナーによっては
充分な定着性が得られない。なぜなら低温で充分な定着
性を得るには、バインダー樹脂として低Ｔｇまたは低融
点の材料を使用する必要があるが、これはトナーの保存
性において問題があるばかりでなく、現像時にキャリア
ーの汚染、感光体表面への融着などが起こる等の問題も
ある。

又、圧力定着方式に用いるトナーとしては所定の圧力下
（３〜３００　ｋｇ／ｃｔ程度）で塑性変形を起こすも
の、具体的にはポリエチレンワックス、ポリオレフィン
ワックス、ポリアミドワックス等のワックス類が使用さ
れるが、上記ワックス類のうち軟化点の低いものは圧縮
降伏値が低く定着性が良好であるものの、トナー製造時
の粉砕性、トナーの保存性等に問題がある。

これらの問題を解決することは、従来のような粉砕法に
よるトナーでは不可能である。

そこで最近、軟質成分の芯物質と硬質成分の外殻よりな
る、いわゆるカプセル型のトナーの研究がなされている
。

マイクロカプセル化方法を利用してトナーを製造する方
法として、高分子合成反応を利用した界面重合法、高分
子の性質を変化させる方法を使う液中硬化被覆法、有機
溶液又は水溶液からの相分離を行わせるコアセルベーシ
ョン法（特開昭４８−８０４７８　）　、エマルジョン
の界面での沈澱法、スプレードライング法（特開昭４８
−９０９７７　）等の取組がなされている。しかしなが
ら、芯材と殻材に相溶性があり、保存時若しくは現像機
内で高温になった場合に芯材が液状となると、トナー粒
子の熱凝集が生ずる問題があり、この問題を解決するた
め殻膜を厚くするとか芯材に弾性を持たせる等の方法を
取った場合圧力定着性を著しく劣化させてしまう。この
ように、従来の手法では圧力定着性と保存性を共に満足
するトナーの作成は不可能であり、実用的に満足できる
カプセルトナーはいまだに得られていない。

（発明が解決しようとする課題） 本発明の目的は、上述の従来技術の欠点を排除し、低温
及び又は低圧力で良好な定着性を示し、かつ高温での保
存性が良好なトナーを提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明のかかる目的は、（１）圧力定着成分を含有する
芯物質と、該芯物質を覆う外殻とから構成されるカプセ
ルトナー５０〜９５重量％及び芯物質を含まないトナー
粒子５〜５０重量％よりなることを特徴とするトナー、
又は（２）前記（１）における芯物質を含まないトナー
粒子が樹脂エマルジョンを水溶性高分子水溶液と共にス
プレー乾燥して得られたものであることを特徴とするト
ナーにより達成される。

芯物質として選択される軟質物質としては比較的低温で
（好ましくは１００°Ｃ以下）軟化しミしかも溶融粘度
が低い樹脂、又は所定の圧力下（３〜３００　ｋｇ／ｃ
＋＋１程度）で塑性変形を起こす樹脂が使用され、スチ
レン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂
、スチレンジエン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、天然ワックス、合成ワックス、
高級脂肪酸及びその誘導体、ポリオレフィン等があり、
これらのなかから単独又は組み合わせて用いられる。

外殻を構成する物質としては、例えばスチレン系樹脂、
アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、スチレンジ
エン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂等があり、これらのなかから単独又は組み合わ
せて用いられる。殻物質は軟質物質を主成分とする芯物
質の外殻を形成し、トナーの保存時の凝集、及び現像機
内での熱凝集を防止し、粉体としての流動性を保つ機能
を持つことが必要である。従って殻物質のガラス転移温
度は４０°Ｃ以上であることが好ましく、上記モノマー
組成、分子量の設定は得られる殻物質ポリマーのガラス
転移温度が４０°Ｃ以上になるようにすることが好まし
い。

さらに、殻物質のもう一つの働きとして定着ロール圧力
下でカプセル破壊が起こり易いことが必要で、この点を
加味すると上記モノマーの中ではスチレン系モノマーが
好ましい。

芯物質を含まないトナー粒子は定着ロール圧力下で破壊
が起こり易いことが必要で、例えば、スチレン系樹脂、
アクリル系樹脂等の乳化重合可能なモノマーから得られ
た樹脂エマルジョンと種々の顔料及び染料とを水溶性高
分子水溶液と共に樹脂エマルジョンの７ｇ以下でスプレ
ー乾燥することにより得られる。上記水溶性高分子とし
てはアルキルセルロース、ポリビニルアルコール、ゼラ
チン、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、スチレンマレイン酸共重
合体、ポリアクリルアミド、ポリ酢酸ビニル等が挙げら
れ、これらのなかから単独又は組み合わせて用いる。

このような方法で作った粒子は樹脂、顔料、染料の凝集
体であり、定着ロール圧力下で容易に破壊され、更に破
壊された凝集体は、本発明のトナーが変形破壊されたと
きに滲みでた芯物質により固定化、定着される。

上記製法で作った芯物質を含まないトナーを、本発明に
おけるカプセルトナーに５ないし５０重量％含ませるこ
とにより低温及び又は低圧力で良好な定着性を示し、か
つ高温での保存性が良好なトナーを得る事ができる。

本発明によるカプセルトナー中に種々の顔料を使用する
ことができる。顔料としては、例えば酸化チタン、酸化
亜鉛、カーボンブラック、その他各種の色材を用い黒色
トナー、カラートナーとすることができる。さらに磁性
粉を含ませることにより磁性トナーとして使用すること
もできる。

上記顔料はカプセルトナー中、芯粒子内部、芯粒子／外
殻の界面、外殻のどこに存在させてもよい。

さらに、本発明によるカプセルトナーには帯電性、導電
性、流動性あるいは感光体又は定着ロールへの付着性を
制御するための添加剤を含有もしくは外添させることが
できる。添加剤としては含金属染料、ニグロシン系染料
等の染料、カーボンブラック、シリカ、酸化セリウム、
酸化亜鉛等の無機微粉末、ステアリン酸等の長鎖脂肪酸
及びその誘導体、フッ素樹脂等の樹脂微粉末等がある。

（発明の効果） かくして本発明によれば、低温ないし低圧力の定着条件
下で支持体への定着性を保持するのに充分な性質を持ち
、かつ保存時並びに現像機内で熱凝集をおこさず粉体と
しての流動性が良いカプセルトナーが得られる。

（実施例） 次に実施例により本発明を具体的に説明する。

部は重量基準である。

実施例１ （芯物質を含まないトナー粒子の製造）水２００部にラ
ウリル硫酸ナトリウム１部、炭酸ソーダ０．２部を混合
溶解した液にスチレンモノ−マー１００部、過硫酸カリ
ウム０．３部を加え攪拌乳化後、５０°Ｃで１０時間重
合して樹脂エマルジョンを得た。マグネタイト１００部
をポリビニルアルコール１％水溶液３００部に分散させ
た液に、上記樹脂エマルジョンを混合しスプレー乾燥し
て平均粒径１３μｍの粒子を得た。

Ｔｇ２０°Ｃ１分子量３０００のスチレン−ブチルアク
リレート樹脂を芯物質とし、Ｔｇ９０°Ｃ１分子ｌ　１
００００のスチレン−ブチルアクリレート樹脂を外殻と
したカプセルトナーに上記で製造した芯物質を含まない
トナー粒子を３０重量％混合した。

上記製法により得たトナーをセレン感光体ＰＰＣ複写機
に適用しコピーを行い、１５０°Ｃの定着ローラーで定
着させたところ、充分な定着性が得られた。さらにこの
トナーを５０°Ｃで一昼夜保存後に凝集度を測定した結
果、２％以下の凝集度であった。

実施例２ 融点が４０°Ｃの結晶性ポリエステル２５部、マグネタ
イト５０部を芯物質とし、Ｔｇ９０°Ｃ１分子ｆｆｉ　
１００００のスチレン−ブチルアクリレート樹脂を外殻
としたカプセルトナーに、実施例１で製造した芯物質を
含まないトナー粒子を３０重量％混合した。

上記製法により得たトナーをセレン感光体ＰＰＣ複写機
に適用しコピーを行い、室温下圧力２００ｋｇ　／　ｃ
ｉの加重で定着を行った。得られた像の定着性は良好で
あり、オフセットも認められず光沢の無い良好な画像で
あった。さらにこのトナーを５０°Ｃで一昼夜保存した
後も凝集はまったく起こらなかった。

比較例１ 芯物質を含まないトナー粒子を使わない以外は実施例１
と同様な方法でトナーを得た。この１−す−を５０°Ｃ
で一昼夜保存した後の凝集は５０％であった。又、ＰＰ
Ｃ複写機の現像機内で凝集を起こし、現像ローラー上で
の穂立ちも不均一となり、極めて画質の悪いコピーとな
った。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）圧力定着成分を含有する芯物質と、該芯物質を覆
   う外殻とから構成されるカプセルトナー９５〜５０重量
   ％及び芯物質を含まないトナー粒子５〜５０重量％より
   なることを特徴とするトナー。
2. （２）請求項（１）における芯物質を含まないトナー粒
   子が樹脂エマルジョンを水溶性高分子水溶液と共にスプ
   レー乾燥して得られたものであることを特徴とするトナ
   ー。