JPH026077Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、チエーンブロツクにおける無負荷
側ロードチエーンを収容するチエーンバケツトの
支持装置に関するものである。

〔従来技術〕

従来、チエーンブロツクにおけるチエーンバケ
ツト支持装置としては、実公昭40−34345号公報
により公表されているように、チエーンバケツト
の上端の前部（負荷ロードチエーンの側の部分）
に、吊り腕の下部を前後方向に延長する支持ピン
により枢着し、左右方向に延長するように配置さ
れてチエーンブロツク本体に架設されている吊り
ピンに、前記吊り腕の上部の倒Ｕ字状部分を嵌合
し、かつ前記吊りピンの下部において倒Ｕ字状部
分に外れ止め部材を挿通し、前記チエーンバケツ
トの上端の後部に固定された支持ピンに、吊りチ
エーンの下端部を係合し、さらにその吊りチエー
ンの上端部をチエーンブロツク本体に設けられた
吊りピンに係合した構造のものが知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前記従来のチエーンバケツト支持装置の場合
は、チエーンバケツトが前後の支持ピンを中心と
して左右方向に大きく振れ易いので不安定であ
り、かつチエーンバケツト支持装置の構造が複雑
で重量が大きく、コスト高になるという問題があ
る。

〔考案の目的、構成〕

この考案は前述の問題を有利に解決できるチエ
ーンブロツクにおけるチエーンバケツト支持装置
を提供することを目的とするものであつて、この
考案の要旨とするところは、金属線材１とその両
端部に固定された抜止め用頭部２とからなる支持
線材３の中間部が、無負荷側ロードチエーン４の
垂下部から離れた位置においてチエーンブロツク
本体５に設けられている支持部材６に挿通され、
前記支持線材３の両端部は、無負荷側ロードチエ
ーンを収容するチエーンバケツト７の上部におけ
る左右両側に挿通されていることを特徴とするチ
エーンブロツクにおけるチエーンバケツト支持装
置にある。

〔実施例〕

次にこの考案を図示の例によつて詳細に説明す
る。

図面はこの考案の一実施例を示すものであつ
て、鋼線等の金属線材１の中間部に、その金属線
材１の長手方向の両側からそれぞれ一対の金属製
スリーブ状ストツパ８および一対の金属板製支持
部材６の下部の透孔が順次嵌挿され、かつ各スリ
ーブ状ストツパ８はその直径方向から圧縮されて
金属線材１に固定され、その金属線材１の両端部
に、球状頭部９とこれに一体に連設された円筒状
ソケツト１０とからなる金属製抜止め具２におけ
る前記ソケツト１０が嵌合され、そのソケツト１
０が接着剤またはソケツト直径方向からの圧縮に
より金属線材１に固定され、前記金属線材１とそ
の両端に固定された抜止め具２とにより支持線材
３が構成されている。

前記一対の支持部材６の上部は、電動式チエー
ンブロツクにおけるチエーンブロツク本体５の下
部に設けられた一対のブラケツト１１に対し、ロ
ードシーブ１２の軸線に平行に延長するボルト１
３により連結され、かつ前記ブラケツト１１は、
チエーンブロツク本体５の下部にある無負荷側ロ
ードチエーン４よりも後方においてチエーンガイ
ド部材１４に一体に設けられ、そのチエーンガイ
ド部材１４はチエーンブロツク本体のケーシング
１５の下部にボルト１６により固定されている。

薄肉金属板または帆布からなるチエーンバケツ
ト本体１７の上端開口部に、平面４角形の金属板
製筒状枠体１８の下部が嵌合され、前記チエーン
バケツト本体１７と枠体１８とがリベツト２４に
より結合されて、チエーンバケツト７が構成さ
れ、前記枠体１８の左右の板体における前後方向
の中間部に、前記球状頭部９を通過し得る大径孔
１９とその大径孔１９の上部から上方に延長する
小巾のスリツト２０とが設けられ、前記抜止め具
２における球状頭部９が枠体１８の大径孔１９の
内側から外側に通過されたのち、抜止め具２にお
けるソケツト１０にスリツト２０が嵌合され、前
記支持線材３によりチエーンバケツト７の枠体１
８における左右両側部分が支持され、前記支持線
材３における金属線材１はチエーンバケツト７お
よびその中に収容された無負荷側ロードチエーン
の重量により下方に撓み変形される。

鋼線等の金属線材２１の両端部に透孔を有する
端部金具２２における筒体が嵌合され、かつその
筒体が接着剤または直径方向の圧縮力により金属
線材２２に固定されて、姿勢保持線材２３が構成
され、その姿勢保持線材２３の一端部は、チエー
ンバケツト７の枠体１８における後面板に対し、
リベツト２５により固定され、さらに姿勢保持線
材２３の他端部はチエーンブロツク本体５に対し
ボルト１６により固定されている。

チエーンブロツクにおける負荷側ロードチエー
ン２７の下端部にフツク連結金具２８を介して下
フツク２９が連結され、かつチエーンブロツク本
体５から垂下している操作用ケーブル３０の下端
部には操作ボツクス３１が接続され、さらにチエ
ーンブロツク本体５の上部にボルト３２により固
定された車輪支持部材３３の両側にそれぞれ複数
の車輪３４が取付けられ、またリツプ付き溝形鋼
からなる走行用レール３５における一対のリツプ
３６の間に前記車輪支持部材３３が挿通され、前
記各車輪３４は走行用レール３５内において下部
フランジ３７に載置されている。

前記実施例の場合は、チエーンバケツト７の枠
体１８における後面板とチエーンブロツク本体５
とが姿勢保持線材２３を介して連結されているの
で、チエーンバケツト７を前後方向にも大きく振
れないように安定状態で支持することができる。

前記実施例の場合は、金属線材１の中間部に２
つのスリーブ状ストツパ８を嵌合固定している
が、金属線材１の中間部に、左右両側の支持部材
６の間に介在される１箇のスリーブ状ストツパを
嵌合固定してもよい。

この考案を実施する場合、チエーンバケツト７
の枠体１８における左右両側板に金属線材１を挿
通するための透孔を設け、その透孔に金属線材１
の端部を挿通したのち、その金属線材１の突出端
部に抜止め用頭部を嵌合して接着剤または圧縮結
合あるいはその他の手段により固定してもよく、
また前記支持部材６をチエーンブロツク本体５に
対し一体に設けてもよい。

〔考案の効果〕

この考案によれば、金属線材１とその両端部に
固定された抜止め用頭部２とからなる支持線材３
の中間部が、無負荷側ロードチエーン４の垂下部
から離れた位置においてチエーンブロツク本体５
に設けられている支持部材６に挿通され、前記支
持線材３の両端部は、無負荷側ロードチエーンを
収容するチエーンバケツト７の上部における左右
両側に挿通されているので、簡単な構造の支持装
置により、チエーンバケツト７を左右方向に大き
く振れ動かないように安定状態で支持することが
でき、かつチエーンバケツト支持装置を軽量にし
かも低コストで製作できる等の効が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すものであつ
て、第１図はこの考案のチエーンブロツクにおけ
るチエーンバケツト支持装置を示す一部縦断正面
図、第２図はその一部縦断側面図、第３図はチエ
ーンブロツク本体に取付ける前のチエーンバケツ
ト支持装置を示す一部縦断正面図、第４図はこの
考案のチエーンバケツト支持装置を有する走行式
電動チエーンブロツクの側面図である。 図において、１は金属線材、２は抜止め具、３
は支持線材、４は無負荷側ロードチエーン、５は
チエーンブロツク本体、６は支持部材、７はチエ
ーンバケツト、８は金属製スリーブ状ストツパ、
８は球状頭部、１０は円筒状ソケツト、１１はブ
ラケツト、１２はロードシーブ、１９は大径孔、
２０はスリツト、２１は金属線材、２３は姿勢保
持線材、２７は負荷側ロードチエーン、２８は下
フツク、３３は車輪支持部材、３４は車輪、３５
は走行用レールである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属線材１とその両端部に固定された抜止め用
   頭部２とからなる支持線材３の中間部が無負荷側
   ロードチエーン４の垂下部から離れた位置におい
   てチエーンブロツク本体５に設けられている支持
   部材６に挿通され、前記支持線材３の両端部は、
   無負荷側ロードチエーンを収容するチエーンバケ
   ツト７の上部における左右両側に挿通されている
   ことを特徴とするチエーンブロツクにおけるチエ
   ーンバケツト支持装置。