JPH0260724A - 射出成形機の射出制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は射出成形機の射出制御方法に係り、特に光ディ
スクや磁気ディスク等のディスクを射出成形する射出成
形機の射出制御方法に関するものである。

（背景技術） 光ディスクや磁気ディスク等のディスクの成形において
は、ディスクに内部応力が残留していると、その品質が
低下する。従って、それらディスりの成形に際しては、
成形品としてのディスクに内部応力ができるだけ残留し
ないようにする必要がある。

この残留応力の発生の防止には、キャビティに対する樹
脂材料の充填操作が完了する直前において、射出圧力を
比較的低い圧力に切換設定し、その比較的低い射出圧力
でキャビティに対する樹脂材料の充填操作を完了させる
ようにすることが有効である。そして、そのために、上
記光ディスク等のディスクの成形に際しては、−Ｃに、
キャビティ内に樹脂材料が所定量充填せしめられるまで
は、樹脂材料を比較的高い射出圧力で射出し、キャビテ
ィ内に樹脂材料が所定量充填せしめられた後は、キャビ
ティに対する樹脂材料の充填操作が完了するまで、射出
圧力を比較的低い射出二次圧力に設定して、その射出二
次圧力で樹脂材料をキャビティに射出し、かかるキャビ
ティに対する樹脂（オ料の充填操作が完了すると同時に
、射出圧力を射出二次圧力から射出三次圧力に切り換え
て樹脂材料を冷却・固化させることが行なわれている。

而して、従来においては、ディスクを上述のように成形
するに際して、具体的には次のような手法が採用されて
いた。

すなわち、従来においては、射出二次圧力に射出圧力を
切り換える時期が、キャビティ内に樹脂材料を射出する
ための射出スクリュの移動位置に基づいて決定され、射
出スクリュが予め定められた射出二次圧切換位置に達す
ると同時に、射出圧力が射出二次圧力に切換設定される
ようになっていた。そして、射出スクリュがその射出二
次圧切換位置に達するまでは、射出スクリュの移動位置
に応じた速度制御下、すなわち射出速度の制御下に、樹
脂材料が比較的高い射出圧力でキャビティ内に射出せし
められるようになっていた。

また、射出圧力が射出二次圧力に保持される期間、すな
わち射出圧力が射出二次圧力に切換設定されてから、キ
ャビティ内への樹脂材料の充填操作が完了するまでの期
間は、タイマによって時間的に設定されるようになって
おり、そのタイマでの設定時間が経過した時点で、射出
圧力が射出二次圧力から射出三次圧力に切換設定される
ようになっていた。そして、射出二次圧力の保持期間と
同様に、時間的に設定された期間が経過するまで、射出
圧力がその射出三次圧力に保持され、かかる射出三次圧
力の設定下で、キャビティ内の樹脂材料の冷却・固化操
作が行なわれて、所定のディスクが成形されるようにな
っていた。

ディスクをこのようにして成形すれば、射出二次圧切換
位置、射出二次圧保持時間、射出三次圧保持時間等を、
成形対象とするディスクに応じてそれぞれ適正に設定す
ることにより、内部残留応力の小さい、品質の優れた所
望のディスクを、比較的安定して製造することができる
のである。

しかしながら、このような従来のディスクの射出制御手
法では、前述のように、射出圧力が射出二次圧力に保持
される射出二次玉保持期間が、タイマによって時間的に
設定されるようになっていたため、その射出二次玉保持
期間内における射出スクリュ等の移動速度が安定しない
ことに起因して、その射出二次玉保持期間内においてキ
ャビティ内に射出せしめられる樹脂量がバラツキ易いと
いった問題があり、それによってディスクの重量、ひい
ては品質にバラツキを生じ易いといった問題があった。

なお、射出二次玉保持期間内において射出スクリュの移
動速度が安定しないのは、射出二次圧力が低いためであ
り、その移動速度を安定化するためには、射出二次圧力
を大きくすればよいのであるが、この射出二次圧力を大
きくすると、ディスクに生じる残留応力が大きくなると
いった不具合を生じるのであり、それ故、射出二次玉保
持期間を時間的に設定する従来の手法においては、ディ
スクの残留応力を抑制する都合上、ディスクの重量のバ
ラツキに起因して、ディスクの品質にバラツキが生じる
ことが避は得なかったのである。

（解決課題） ここにおいて、本発明は、このような事情を背景として
為されたものであり、その課題とするところは、成形品
としてのディスクの残留応力を良好に抑制し得る射出成
形機の射出制御方法であって、従来手法よりもディスク
重量のバラツキ、ひいてはディスク重量のバラツキに起
因するディスクの品質のバラツキを良好に抑制すること
のできる手法を提供することにある。

（解決手段） そして、かかる課題を解決するために、本発明にあって
は、射出スクリュの移動に伴ってキャビティ内に樹脂材
料が所定量充填せしめられるまで、キャビティ内に樹脂
材料を比較的高い射出圧力で射出し、しかる後、キャビ
ティに対する樹脂材料の充填操作が完了するまで、射出
圧力を比較的低い射出二次圧力に設定して、キャビティ
内に比較的低い圧力で樹脂材料を射出し、そのキャビテ
ィ内への樹脂材料の充填操作の完了後、射出圧力を所定
の射出三次圧力に設定した状態で樹脂材料を冷却・固化
させて、所定のディスクを成形するに際して、キャビテ
ィ内に樹脂材料が所定量充填せしめられる予め設定され
た射出二次圧切換位置に射出スクリュが移動するまで、
射出スクリュをその移動位置に応じて速度制御する一方
、射出スクリユがかかる射出二次圧切換位置に達すると
同時に射出圧ツノを前記射出二次圧力に設定して、キャ
ビティ内への樹脂材料の充填操作が完了する予め設定さ
れた射出三次圧切換位置に射出スクリュが移動するまで
、射出圧力をかかる射出二次圧力に維持せしめ、さらに
射出スクリュがかかる射出三次圧切換位置に達すると同
時に、射出圧力を前記射出三次圧力に設定して、予め設
定された冷却・固化時間が経過するまで、射出圧力をか
かる射出三次圧力に維持するようにしたのである。

（実施例） 以下、本発明をより一層具体的に明らかにするために、
その一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

先ず、第１図には、本発明手法が適用されるディスク成
形用の射出成形機の一例が示されている。

そこにおいて、１０は、加熱筒１２内に挿入された射出
スクリュであって、図示しない油圧モータ等の回転駆動
手段によって回転作動せしめられるようになっていると
共に、射出シリンダ１４によって軸心方向に移動せしめ
られるようになっている。そして、良く知られているよ
うに、回転駆動手段による射出スクリュ１０の回転作動
によって、樹脂材料の可塑化・計量操作が行なわれるよ
うになっていると共に、その可塑化・計量操作後におい
て、射出スクリュ１０が射出シリンダ１４にて前進作動
させられることにより、所定の射出操作が行なわれるよ
うになっている。射出スクリュ１０の前進作動に伴って
、加熱筒１２の先端のノズルから金型１６のディスク成
形キャビティ１８内に樹脂材料が射出せしめられるので
ある。

ここで、射出シリンダ１４は、ポンプ２０から電磁比例
流量制御弁２２を介して供給される作動油によって駆動
されるようになっていると共に、その作動油圧が電磁比
例圧力制御弁２４によって調整されるようになっており
、これにより、電磁比例流量制御弁２２による作動油流
入量の調整に基づいて、射出スクリュ１０の前進速度（
射出速度）が調整できるようになっていると共に、電磁
比例圧力制御弁２４による作動油圧の調整に基づいて、
射出圧力が調整できるようになっている。

射出スクリユ１０には、その軸心方向における移動位置
を検出するための位置センサ２６が設けられている。そ
して、射出スクリュ１０の移動位置（スクリュ位置）を
表す位置信号がこの位置センサ２６からコントローラ２
８に供給されるようになっている。また、射出シリンダ
１４には油圧センサ３０が接続されており、射出シリン
ダ１４の作動油圧、ひいては射出操作時における樹脂材
料の射出圧力を表す信号が、この油圧センサ３０からコ
ントローラ２８に供給されるようになっている。

ここで、コントローラ２８には、各種の設定器を備えた
設定装置３２が接続されており、またＣＲＴ等の表示装
置３４が接続されている。そして、ここでは、かかる設
定装置３４に設けられた各種の設定器により、表示装置
３４によって各設定値を視認しつつ、射出スクリュ１０
の前進作動に伴う射出制御条件が設定できるようになっ
ている。

そして、コントローラ２８は、かかる設定装置３２で設
定された設定値に基づいて、前記センサ２６３０からの
検出信号を予め定められたプログラムに従って演算処理
して、前記電磁比例流量制御弁２２および電磁比例圧力
制御弁２４に対して、射出成形操作の進行状態に応じた
制御信号を出力するようになっている。

ところで、かかる射出成形機において、可塑化・計量操
作後の射出工程は、従来のディスク成形用の射出成形機
と同様に、第２図に示されている如く、Ａ、、Ａ、およ
びＡ、の３つの射出制御区間に大きく分割されており、
また射出操作開始直後の制御区間＝ＡＩが、更に複数の
制御区間（ここでは、ａｌ　＋　　ａｚ　＋　　”３お
よびａ４の４つの制御区間）に分割されている。

ここで、制御区間：Ａ１は、キャビテ・イエ８内に樹脂
材料が所定量充填させられるまで、樹脂材料をキャビテ
ィ１８内に比較的高い圧力で射出させるための制御区間
であり、その各分割制御区間：ａ、〜ａ４は、従来と同
様に、設定装置３２による射出スクリュ１０の移動位置
（スクリュ位置；射出スクリュ１０の前進端位置からの
距離）＝Ｓ、−Ｓ４の設定により、規定されるようにな
っている（第２図参照）。そして、それらの制御区間：
ａ、〜ａ４においては、前記電磁比例圧力制御弁２４の
設定圧および前記電磁比例流量制御弁２２の弁開度（設
定流Ｎ）が設定装置３２で従来と同様に設定されること
により、射出スクリュ１０の移動位置に応じた射出速度
の制御下で、樹脂材料がキャビティ１８内に比較的高い
射出圧力で射出せしめられるようになっている。

すなわち、それらの制御区間：ａ１〜ａ４においては、
第２図から明らかなように、各制御区間について適正な
射出速度：　Ｖ、、Ｖ２．Ｖ、、Ｖ、に対応した弁開度
（設定流量）に電磁比例流量制御弁２２が設定されるの
であり、また充分高い射出圧カニＰ、に対応した設定圧
に電磁比例圧力制御弁２４が設定されるのである。そし
て、これにより、各制御区間：ａ１〜ａ４において、最
大射出圧力がＰ、に制限された状態で、それら制御区間
：ａ。

〜ａ４について設定された適正な射出速度：■。

〜■４で樹脂材料がキャビティ１８内に充填せしめられ
るのであり、制御区間：ａ、の制御完了時、すなわち制
御区間：Ａｌの制御完了時において、スクリュ位置：３
４に対応した所定量の樹脂材料がキャビティ１８内に射
出せしめられるのである。

また、制御区間：Ａ１に続く制御区間；Ａｚは、キャビ
ティ１日内に比較的低い射出二次圧力で樹脂材料を射出
・充填させて、ディスク成形品に残留内部応力が生じる
のを抑制乃至回避するための射出二次圧保持区間であり
、従来と同様に、射出速度二■が略一定の速度：Ｖ５に
保持されつつ、樹脂材料が比較的低い射出二次圧カニＰ
２でキャビティ１８内に射出せしめられるようになって
いる（第２図参照）。

すなわち、かかる制御区間：Ａ２においては、設定装置
３２の設定操作により、比較的低い射出圧力；Ｐ２に対
応した設定圧に電磁比例圧力制′４１■弁２４が設定さ
れるのであり、またその電磁比例圧力制御弁２４の設定
圧（Ｐ２）下での基準射出速度乃至は平均射出速度と路
間等の射出速度：■。

に対応した弁開度に、電磁比例流量制御弁２２が設定さ
れるのである。そして、これにより、従来と同様に、射
出速度：■が略一定の速度：■５に保持されつつ、樹脂
材料が比較的低い射出二次圧カニＰｚでキャビティ１８
内に射出せしめられるようになっているのである。

しかし、かかる制御区間：Ａ２においては、上述のよう
に、最大射出速度（■、）を規定する電磁比例流量制御
弁２２の弁開度および最大射出圧力（Ｐ２）を規定する
電磁比例圧力制御弁２４の設定圧は従来と同様に設定さ
れるものの、その制御区間；Ａ２自体はスクリュ位置で
規定されるようになっている。すなわち、ここでは、第
２図に示されているように、設定装置３２で設定される
スクリュ位置：Ｓ、により、制御区間：Ａ２の制御終了
時期が規定されるようになっているのである。

さらに、かかる制御区間：Ａ２に続く制御区間：Ａ３は
、キャビティ１８への樹脂材料の充填操作の完了後、樹
脂材料を冷却・固化するに際して、射出圧カニＰを所定
の射出三次圧力に保持する射出三次圧保持区間であり、
従来と同様に、設定装置３２の設定操作で設定されるタ
イマ時間：Ｔ３によって、その制御期間が規定されるよ
うになっている。そして、電磁比例流量制御弁２２の弁
開度が制御区間：Ａ２の設定状態に保持された状態で、
電磁比例圧力制御弁２４の設定圧が所定の射出三次圧カ
ニＰ、に対応した圧力に切換設定されることにより、従
来と同様に、その制御区間：Ａ３における射出圧カニＰ
が上記射出三次圧カニＰ。

に設定されるようになっている（第２図参照）。

このような射出成形機によってディスクの成形を行なえ
ば、従来とは異なって、射出二次玉保持区間：Ａ２がス
クリュ位ｉ：ｓ５で規定されることから、射出二次玉保
持区間：Ａ２内における射出速度：Ｖがたとえ安定して
いなくても、射出二次玉保持区間：Ａ２内においてキャ
ビティ１８内に射出・充填せしめられる樹脂量が極めて
安定するのであり、その樹脂量のバラツキに起因するデ
ィスクディスクの重量のバラツキが良好に抑制乃至回避
されるのである。従って、そのような重量のバラツキに
起因するディスクディスクの品質のバラツキが良好に抑
制乃至回避されて、ディスクディスクの品質が大幅に安
定するのである。つまり、射出二次玉保持区間：Ａ２を
タイマ時間で規定する従来手法に比べて、品質の優れた
ディスクディスクをより一層安定して成形することが可
能となるのである。

囚に、射出二次玉保持区間（Ａ２）をスクリュ位置（Ｓ
、）で規定した本発明手法に従って成形されたディスク
と、射出二次玉保持区間（Ａ２）をタイマ時間で規定し
た従来手法に従って成形されたディスクとの比較により
、本発明手法に従って成形されたディスクの方が、従来
手法に従って成形されたディスクよりも、重量のバラツ
キが３０％程度減少することが認められている。

なお、前述の説明から明らかなように、ここでは、スク
リュ位置：８４が射出三次圧切換位置に相当すると共に
、スクリュ位置：Ｓ、が射出三次圧切換位置に対応して
いる。

また、第２図中、Ｓｏは、可塑化・計量操作完了時にお
ける射出スクリュ１０の移動位置を示している。

以上、本発明の一例を具体的に説明したが、これは文字
通りの例示であり、本発明が、かかる具体例に限定され
ることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において、当
業者の有する知識に基づいて、種々なる変更、修正、改
良等を施した態様で実施できることは、言うまでもない
ところである。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明手法は、キャビ
ティ内への樹脂材料の充填操作の最終段階において、射
出圧力を比較的低い射出二次圧力に設定して、ディスク
の残留内部応力の発生を抑制するに際して、射出圧力を
その射出二次圧力に保持する射出二次圧保持期間の開始
時期だけでなく、その終了時期も射出スクリュの移動位
置に基づいて決定するようにしたものであるため、射出
二次圧保持期間、ひいてはキャビティ内への樹脂材料の
充填操作期間全体を通じて、キャビティ内に射出せしめ
られる樹脂量、ひいてはディスク成形品の重量が極めて
安定するのであり、それ故、重量のバラツキに起因する
ディスクの品質のバラツキを良好に抑制して、ディスク
の品質を大幅に安定化することができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明手法が適用されるディスク成形用の射
出成形機の一例を説明するための系統図であり、第２図
は、本発明に従う射出制御■手法の一例を説明するため
の射出制御条件の設定チャート図である。 １０：射出スクリュ　　１８：キャビティ２２：電磁比
例流量制御弁 ２４：電磁比例圧力制御弁

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 射出スクリュの移動に伴ってキャビティ内に樹脂材料が
   所定量充填せしめられるまで、該キャビティ内に樹脂材
   料を比較的高い射出圧力で射出し、しかる後、該キャビ
   ティに対する樹脂材料の充填操作が完了するまで、射出
   圧力を比較的低い射出二次圧力に設定して、該キャビテ
   ィ内に比較的低い圧力で樹脂材料を射出し、そのキャビ
   ティ内への樹脂材料の充填操作の完了後、射出圧力を所
   定の射出三次圧力に設定した状態で樹脂材料を冷却・固
   化させて、所定のディスクを成形するに際して、 前記キャビティ内に樹脂材料が所定量充填せしめられる
   予め設定された射出二次圧切換位置に前記射出スクリュ
   が移動するまで、該射出スクリュをその移動位置に応じ
   て速度制御する一方、該射出スクリュがかかる射出二次
   圧切換位置に達すると同時に射出圧力を前記射出二次圧
   力に設定して、前記キャビティ内への樹脂材料の充填操
   作が完了する予め設定された射出三次圧切換位置に該射
   出スクリュが移動するまで、射出圧力をかかる射出二次
   圧力に維持せしめ、さらに該射出スクリュがかかる射出
   三次圧切換位置に達すると同時に、射出圧力を前記射出
   三次圧力に設定して、予め設定された冷却・固化時間が
   経過するまで、射出圧力をかかる射出三次圧力に維持す
   るようにしたことを特徴とする射出成形機の射出制御方
   法。