JPH0260655A - 血液保存装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多種、多量の血液を分類して保存するための
血液保存装置に関する。

〔従来の技術〕

血液を長期間に亘って安定的に保存するためには、氷の
再結晶温度である一１３５°Ｃ以下の極低温下にて凍結
保存する必要がある。輸血用の血液等、多量の血液を保
存するための装置として、従来、第６図に示す如きデユ
ア−瓶が用いられている。

図中２１は、−例に開口を有する球形殻状をなし、内部
に液化窒素２０を収納してなる内球であり、該内球２１
は、これよりもやや太き（、略相似形状をなす外球２２
の内部に、両者間に介在させた複数の支持部材２３．２
３・・・により略同心をなした状態で支持されている。

内球２１と外球２２との間に形成された空間２４は、内
球２１の底部に形成され、該空間２４と連通ずる空間内
に収納しである低温吸着材の作用により、高真空状態に
維持されている。このような内球２１及び外球２２は、
ハウジング２６の内部に、これと外球２２との間に介装
された支持ばね２７によって、開口部を上として支持し
てあり、この開口部は、蓋部材２８により密封されるよ
うになっている。保存血液は、各別にパックされた状態
で取っ手２９ａを備えた保持器２９の内部に収納され、
該保持器２９と共に内球２１中に挿入されて、氷の再結
晶温度をはるかに下回る一１９６℃の温度を有する液化
窒素２０中に浸漬された状態で保存される。

〔発明が解決しようとする課題〕

デユア−瓶においては、空間２４を高真空状態に維持し
、これを介しての熱伝達を十分に抑制すると共に、蓋部
材２８による密封効果を高めて、内球２１中に収納され
た液化窒素２０の蒸発を防止する構造としているが、こ
の蒸発を完全に防止することは困難であり、液化窒素２
０の残存量を常時監視して蒸発による減少分を補充せね
ばならず、この補充作業に煩わしさを伴う上、補充用と
して多量の液化窒素を収納するタンク等の液化窒素保管
用の設備が必要となるという難点があった。

また、バイオテクノロジーの分野における実験室等での
微生物、細胞等の保存装置として、多元冷凍サイクルを
用いてなる極低温フリーザが実用化されており、これを
血液保存装置として用いることができるが、この極低温
フリーザは、異なる冷媒を存する蒸気圧縮式冷凍機を多
段に組合わせて用いたものであり、設備費用が高価であ
る上、極低温における成績係数が低く、運転費用が高い
という難点があり、また、実現可能な低温に限界がある
ために、前記デユア−瓶と比較した場合、血液の回収率
が低いという難点があって、多量の血液を保存する装置
として適当なものではない。

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、設備
の維持に煩わしさを伴うことな（多量の血液の保存が可
能であり、しかも、極低温を廉価に実現し、高い回収率
が得られる血液保存装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る血液保存装置は、低温状態に維持された保
冷室の内部に、各別のスターリング冷凍機により冷却さ
れる血液の収納ケースを？！数個配設したものである。

〔作用〕

本発明においては、保存血液を収納する収納ケース複数
個を、低温に維持された保冷室の内部に配する一方、こ
れらの収納ケースの夫々を、極低温における成績係数に
優れたスターリング冷凍機により冷却して、氷の再結晶
温度以下の極低温を前記収納ケース内部に実現する。

〔実施例〕

以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述する
。第１図は本発明に係る血液保存装置の全体構成を示す
平面図である。

図中１は、断熱壁１ａにより周囲を囲繞して形成された
保冷室であり、該保冷室１中の空気は、これの外部に配
設された冷凍機２内部を循環されるようになっており、
保冷室１内は、冷凍機２の動作と、断熱壁１ａの断熱効
果とにより低温状態に保たれている。保冷室ｌの内部温
度は、常温用冷媒を用いてなる蒸気圧縮式冷凍機により
高い成績係数のもとにて達成できる程度の低温であれば
よく、冷凍機２としては、−船釣な蒸気圧縮式冷凍機を
用いることができる。冷凍機２は、屋外に設置された熱
交換器３及びクーリングタワー４に接続されており、保
冷室１からの循環空気の保有熱を冷媒の蒸発の際に吸収
し、この熱を、熱交換器３における冷媒の凝縮の際に冷
却水中に放出し、更に、クーリングタワー４において外
気に放出する公知の動作を行って保冷室１内を冷却する
。

このような構成の保冷室１の内部には、例えば、その幅
方向両側に長平方向に整列させた状態にて、保存血液を
収納するための収納ケース５，５・・・が配設しである
。これらの収納ケース５，５・・・は、これの高さ方向
に多段のひきだし状をなして、図示しない複数の収納部
を備えており、これらの収納部夫々に付随する番地に対
応させて、例えば、血液型、採血日、採血者等により分
類された血液が収納されるようになしである。また、こ
れらの収納ケース５，５・・・の夫々は、各別の循環バ
イブロａ”、６ｂにより、保冷室１の外部に配設された
各別のスターリング冷凍機６，６・・・に接続してあり
、該スターリング冷凍機６，６・・・の後述する動作に
より、極低温に冷却されるようになっている。

保冷室１の幅方向中央には、これの長手力向略全長に亘
って案内レール７が敷設してあり、これに沿って移動す
るマニピュレータ８が配設しである。マニピュレータ８
は、収納ケース５，５・・・の高さ範囲内において高さ
方向に移動すると共に、幅方向に所定の範囲内において
移動する搬送腕８ａを備えており、案内レール７に沿う
移動及び搬送腕８ａの移動により、所定の収納ケース５
の所定の収納部内に収納された保存血液を取出し、これ
を保存室１の外部に搬出すると共に、保冷室１へ搬入す
べき血液を所定の収納ケース５の所定の収納部内に収納
する動作をなすものである。保冷室１の外部への血液の
搬出及び、保冷室ｌ内部への血液の搬入は、前記案内レ
ール７の一側端部に臣＝ませて、前記断熱壁１ａを貫通
する態様にて開口させた搬出人口９を介して行われる。

この搬出人口９は、搬出及び搬入の際のみに開放される
図示しない蓋板を備えており、通常時には、密封状態に
閉塞されている。

保冷室１の外部には、前記搬出人口９の近傍に位置して
、マニピエレータ７を操作するだめの操作盤１０、保冷
室１内部を所定温度に維持すべく、前記冷凍機２の運転
制御を行うと共に、収納ケース５，５・・・の内部温度
を所定温度に維持すべく、スターリング冷凍機６．６・
・・の運転制御を行う制御盤ＩＬ及び収納ケース５，５
・・・の各収納部に収納された血液の種類を登録、管理
するための管理コンピュータ１２等が配設しである。ま
た、１３は保冷室１への搬入血液を所定温度に至るまで
急速冷却するためプログラムフリーザであり、前記搬出
人口９近傍の保冷室１内部に設けである。更に、１４は
停電時における動力補償用の自家発電機であり、保冷室
１の外部に設けである。

前記スターリング冷凍機６は、等温圧縮、定容冷却１等
温膨張及び定容加熱の各過程をこの順に繰り返すスター
リング逆サイクルに従って、例えば、ヘリウム等の極低
沸点の冷媒ガスを状態変化させ、等温膨脹過程における
吸熱を等温圧縮過程において外部に放出して、極低温を
実現する公知の構成を有するものであり、次にこのスタ
ーリング冷凍機６の構造及び動作につき簡単に説明する
。

第２図〜第５図は、動作説明のためのスターリング冷凍
機６の要部を模式的に示す断面図である。

スターリング冷凍機６は、連通路６０により上下を連通
させたシリンダ６１中に、膨脹ピストン６２と圧縮ピス
トン６３とを摺動自在に嵌装し、これらが、クランク機
構等の図示しない伝動機構を介して駆動され、後述する
如（、同一周期にて上下に往復動するようになす一方、
連通路６０の中途に、冷却水との間にて熱交換を行う冷
却器６４と、該冷却器６４の上部に位置する蓄熱器６５
とを配設し、更に、シリンダ６１の頭部外側に、多数の
フィンを備え被冷却物との間にて熱交換を行う熱交換器
６６を設けて構成されている。

まず、第２図に示す如く、膨脹ピストン６２がその上死
点において停止した状態で、圧縮ピストン６３が図中に
白抜矢符にて示す如く上動し、膨脹ピストン６２の下面
と圧縮ピストン６３の上面との間に形成された圧縮空間
６７において冷媒ガスを圧縮する。この圧縮は、前記冷
却器６４への熱の放出により略等温状態のちとにて行わ
れる。この過程が等温圧縮過程である。

圧縮ピストン６３が所定位置にまで達して停止すると共
に、第３図中に白抜矢符にて示す如く、膨脹ピストン６
２が下動を開始する。これに伴って膨脹ピストン６２の
上部に形成される膨張空間６８（第４図参照）の容積が
増大し、また前記圧縮空間６７の容積が減少するから、
圧縮空間６７内部の冷媒ガスは、その容積を一定に保た
れた状態で、連通路６０を通流して膨脂空間６８内部に
導入される。このとき、冷媒ガスは、連通路６０中途の
蓄熱器６５に、その保有熱を奪われて低温となり、該蓄
熱器６５はこの熱を蓄える。この過程が定容冷却過程で
ある。

膨脹ピストン６２が所定位置にまで降下した後、第４中
に白抜矢符にて示す如（、圧縮ピストン６３もこれと共
に下動を開始する。これにより、前記膨張空間６８の容
積は増大し、該空間６８内部の冷媒ガスは膨脹する。こ
の膨脹は、シリンダ６１の頭部に設けた熱交換器６６を
介して、これに接触する被冷却物の保有熱を吸収しつつ
、等温状態のもとにて行われる。この過程が等温冷却過
程である。本発明に係る血液保存装置においては、収納
ケース５とスターリング冷凍機６とが前記循環バイブロ
ａ＋６ｂを介して接続され、収納ケース５内部の空気が
熱交換器６６に接触して循環するようになしてあり、こ
れにより、前記空気の保有熱が、膨脂空間６８内部の冷
媒ガスに吸収されるようになっている。

両ピストン６２．６３の下動終了後、第５図中に白抜矢
符にて示す如く、膨張ピストン６２のみが、上死点に達
するまで上動する。これに伴って、膨張空間６８の容積
が減少し、また圧縮空間６７の容積が増大するから、膨
張空間６８内部の冷媒ガスは、その容積を一定に保たれ
た状態で、連通路６０を通流して圧縮空間６７内部に導
入される。このとき、冷媒ガスは、連通路６０中途の蓄
熱器６５の蓄熱により加熱される。この過程が定容加熱
過程である。

このようにスターリング冷凍機６は、熱交換器６６に接
触する空気、即ち収納ケース５内部の空気の保有熱を、
等温膨張過程において冷媒ガス中に吸収し、この吸収熱
を、等温圧縮過程において冷却器６４に導入される冷却
水中に放出する動作を繰り返すから、収納ケース５の内
部は、極低温に至るまで逐次冷却される。

以上の如く構成された血液保存装置に血液を搬入する場
合、血液型、採血日、採血者等を管理コンピュータ１２
に登録した後、所定の容器内に収納された血液を搬出人
口９に臨ませて載置し、次いで操作盤１０を操作する。

これにより、マニピュレータ８が移動し、その搬送腕８
ａが搬出人口９から突出され、該搬送腕８ａにて前記容
器が把持されて保冷室１内部に搬入される。保冷室１中
に搬入された血液は、搬送腕８ａの動作によりまずプロ
グラムフリーザ１３中に導入され、該フリーチエ３内部
において所定温度に達するまで急速に冷却される。

冷却された血液は、搬送腕８ａの動作により取出され、
マニピュレータ８本体の移動により、所定の収納ケース
５の前部に搬送され、次いで、搬送腕８ａの高さ方向へ
の移動により前記収納ケース５の所定の収納部の高さ位
置にまで持ち上げられる。

搬送腕８ａは、次いで前記収納部を引出し、該収納部内
の所定位置に前記血液を収納し、更に、該収納部を閉じ
る一連の動作を行い、血液の搬入作業を終了する。該血
液の収納位置は、先に登録されたこの血液の種別に対応
させて、前記管理コンピュータ１２に登録される。

また、収納ケース５内に収納された保存血液を搬出する
場合、まず、所望の血液の型等を管理コンピュータ１２
に入力し、次いで操作盤１０を操作する。管理コンピュ
ータ１２は、入力された内容に対応する血液の収納位置
を検索し、マニピュレータ８に移動指令を発する。この
指令に従ってマニピュレータ８は、前記収納位置に対応
する収納ケース５の前部に移動し、次いで、その搬送腕
８ａの動作により収納部を引出し、この収納部中の前記
収納位置に収納された血液の容器を取出し、更に該収納
部を閉じた後、搬出人口９に向けて移動して、該搬出人
口９から前記血液を保冷室１の外部に搬出する一連の動
作を行い、所定の待機位置に戻って該位置に停止する。

このように本発明に係る血液保存装置においては、血液
を収納する収納ケース５，５・・・の夫々が、極低温に
おける成績係数に優れたスターリング冷凍機６，６・・
・により冷却されているから、収納ケース５，５・・・
の内部には、氷の再結晶温度である１３５°Ｃ以下の極
低温を廉価に実現できる。また、これらの収納ケース５
，５・・・が低温状態に維持された保冷室１内部に配設
しであるから、スターリング冷凍機６，６・・・におけ
る負荷は小さく、また、前述した搬出又は搬入の際には
、所定の収納部のみが引出されることにより収納部５，
５・・・内部に生じる温度上昇は少なく、これに伴うス
ターリング冷凍機６，６・・・の負荷の上昇もわずかで
ある。

なお本実施例においては、収納ケース５，５・・・から
の保存血液の取出し及び該ケース５，５・・・への血液
の収納を、マニピュレータ８の動作により自動的に行う
構成としであるが、保冷室ｌ内部に防寒服を着用した作
業者が入り、該作業者の手により前記取出し及び収納を
行うようにしてもよい。

また本実施例においては、保冷室ｌの内部に、搬入血液
を急冷するためのプログラムフリーザ１３を設けたが、
これに代えてデユア−１１１ｃを用いてもよい。このデ
ユア−瓶は、搬入血液の急冷のために用いられるのみで
あり、低温に維持された保冷室１内に設置されるから、
該デユアー瓶における液化窒素の消費量はわずかである
。

更に、第２図〜第５図には、１つのシリンダ６１の上下
に膨張空間６８及び圧縮空間６７を有する一体型のスタ
ーリング冷凍機６を示しているが、スタ−リング冷凍機
６として、膨張ピストン６２を収納する膨張シリンダと
圧縮ピストン６３を収納する圧縮シリンダとを各別に備
えた分離型のも、のを用いてもよいことは言うまでもな
い。

〔発明の効果〕

以上詳述した如く、本発明に係る血液保存装置は、低温
状態に維持された保冷室の内部に保存血液を収納する複
数個の収納ケースを配し、これらを、極低温における成
績係数に優れた各別のスターリング冷凍機により冷却す
る構成としであるから、各収納ケース内部に極低温を廉
価に実現でき、保存血液の回収率が高い上、デユア−瓶
を用いた従来の血液保存装置において必要であった液化
窒素の残量監視、及びこれの補充作業が不要となり、設
備の管理に煩わしさを伴うことがなく、多計の血液を安
定的に保存することが可能となる等、本発明は優れた効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る血液保存装置の全体構成を示す模
式的平面図、第２図〜第５図はスターリング冷凍機の動
作説明図、第６図は従来の血液保存装置であるデユア−
瓶の断面図である。 １・・・保冷室　　５・・・収納ケース　　６・・・ス
ターリング冷凍機 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。 代理人　　大　　　岩　　　増　　雄 弔 ？ 図 図 弔 図 第 図 書（自発）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、低温状態に維持された保冷室と、 該保冷室の内部に配設され、保存血液を収納する複数個
   の収納ケースと、 これらの収納ケース夫々に接続され、これらの内部を極
   低温に冷却する各別のスターリング冷凍機と を具備することを特徴とする血液保存装置。