JPH0260579B2 - - Google Patents

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JPH0260579B2
JPH0260579B2 JP55099344A JP9934480A JPH0260579B2 JP H0260579 B2 JPH0260579 B2 JP H0260579B2 JP 55099344 A JP55099344 A JP 55099344A JP 9934480 A JP9934480 A JP 9934480A JP H0260579 B2 JPH0260579 B2 JP H0260579B2
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ethylene
film
olefin
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heavy
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JP55099344A
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Akio Totsuka
Toshiharu Futasugi
Kazuo Matsura
Mitsuharu Myoshi
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Eneos Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は気相重合法により重合されたエチレ
ン・α−オレフイン共重合体からなるところの優
れた物性を有する重包装袋に関する。 (従来の技術) 高度化成肥料,尿素,塩安,過燐酸石灰,カ
リ,硫安などの肥料を主に、その他合成樹脂,工
業薬品,砂糖,塩,粉体などを収納する所謂重包
装袋には従来よりエチレン−酢酸ビニル共重合体
(以下EVAと言う)が多く使われてきた(たとえ
ば昭和45年日刊工業新聞社発行の「プラスチツク
材料講座〔4〕:ポリエチレン樹脂」212〜214頁
参照)。 このEVAは強じんで、耐寒性があり、また突
起物に対する強度などが優れているので重包装袋
に多用されている。しかし、EVA製の重包装袋
にはいくつかの欠点があり、必ずしも満足のいく
ものとはいえない。すなわち、合成樹脂、工業薬
品および場合によつては肥料なども、その製造プ
ロセス上の必要性から、高温で製造され、そして
高温のまま充填されることがある。しかしEVA
は耐熱性が悪いため、これら高温の充填物は十分
冷却する必要があり、またEVAは柔軟である一
方、フイルムとして腰が弱く、このため自動包装
に不適であるという欠点を有する。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記の事情に鑑み、従来のEVAに欠
ける耐熱性および腰の強さを有するとともに、フ
イルム成形性、衝撃強度などにも優れた新規材料
からなる重包装袋を提供することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記の目的に沿つて鋭意研究し
た結果、気相重合法により重合した特定のエチレ
ン・α−オレフイン共重合体からなる袋が重包装
袋として優れた物性を有するものであることを見
い出し本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明はマグネシウムとチタンおよ
び/またはバナジウムとを含有する固体物質およ
び有機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在
下、実質上溶媒の存在しない気相状態でエチレン
と炭素数3〜12のα−オレフインを共重合させて
得られる密度が0.900〜0.940で、メルトインデツ
クスが0.1〜2.0であり、かつ次式で定義されるn
−値が1.3〜3.0のエチレン・α−オレフイン共重
合体の円筒状フイルムをヒートシールして袋状に
構成したことを特徴とする重包装袋である。 n−値=log(γ〓150/γ〓20)/log(τ150/
τ20)……(1) ここで、 γ〓:せん断速度(sec-1170℃) τ:せん断応力(dyn/cm2170℃) 添字20,150はそれぞれ荷重20Kg/cm2,150Kg/
cm2を示す。 以上に、本発明において用いるエチレンとα−
オレフインの共重合体の製造法について説明す
る。 まず使用する触媒系は、マグネシウムとチタン
および/またはバナジウムとを含有する固体物質
と有機アルミニウム化合物を組み合わせたもの
で、該固体物質としてはたとえば金属マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸
化マグネシウム、塩化マグネシウムなど、またケ
イ素、アルミニウム、カルシウムから選ばれる元
素とマグネシウム原子とを含有する複塩、複酸化
物、炭酸塩、塩化物、水酸化物などさらにはこれ
らの無機質固体担体を含酸素化合物、含硫黄化合
物、芳香族炭化水素、ハロゲン含有物質で処理又
は反応させたもの等の無機質固体担体にチタン化
合物および/またはバナジウム化合物を公知の方
法により担持させたものが挙げられる。 上記の含酸素化合物としては、たとえば水のほ
か、アルコール、フエノール、ケトン、アルデヒ
ド、カルボン酸、エステル、酸アミド等の有機含
酸素化合物、金属アルコキシド、金属のオキシ塩
化物等の無機含酸素化合物を例示することができ
る。含硫黄化合物としては、チオール、チオエー
テルの如き有機含硫黄化合物、二酸化硫黄、三酸
化硫黄、硫酸の如き無機硫黄化合物を例示するこ
とができる。芳香族炭化水素としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、アントラセン、フエナ
ントレンの如き各種単環および多環の芳香族炭化
水素化合物を例示することができる。ハロゲン含
有物質としては、塩素、塩化水素、金属塩化物、
有機ハロゲン化物の如き化合物を例示することが
できる。 チタン化合物および/またはバナジウム化合物
としては、チタンおよび/またはバナジウムのハ
ロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキ
シド、ハロゲン化酸化物等を挙げることができ
る。チタン化合物としては4価のチタン化合物と
3価のチタン化合物が好適であり、4価のチタン
化合物としては具体的には一般式Ti(OR)oX4-o
(ここでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリー
ル基またはアラルキル基を示し、Xはハロゲン原
子を示す。nは0≦n≦4である。)で示される
ものが好ましく、四塩化チタン、四臭化チタン、
四ヨウ化チタン、モノメトキシトリクロロチタ
ン、ジメトキシジクロロチタン、トリメトキシモ
ノクロロチタン、テトラメトキシチタン、モノエ
トキシトリクロロチタン、ジエトキシジクロロチ
タン、トリエトキシモノクロロチタン、テトラエ
トキシチタン、モノイソプロポキシトリクロロチ
タン、ジイソプロポキシジクロロチタン、トリイ
ソプロポキシモノクロロチタン、テトライソプロ
ポキシチタン、モノブトキシトリクロロチタン、
ジブトキシジクロロチタン、モノペントキシトリ
クロロチタン、モノフエノキシトリクロロチタ
ン、ジフエノキシジクロロチタン、トリフエノキ
シモノクロロチタン、テトラフエノキシチタン等
を挙げることができる。3価のチタン化合物とし
ては、四塩化チタン、四臭化チタン等の四ハロゲ
ン化チタンを水素、アルミニウム、チタンあるい
は周期律表〜族金属の有機金属化合物により
還元して得られる三ハロゲン化チタンが挙げられ
る。また一般式Ti(OR)nX4-n(ここでRは炭素数
1〜20のアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。mは0<
m<4である。)で示される4価のハロゲン化ア
ルコキシチタンを周期律表〜族金属の有機金
属化合物により還元して得られる3価のチタン化
合物が挙げられる。バナジウム化合物としては、
四塩化バナジウム、四臭化バナジウム、四ヨウ化
バナジウムの如き4価のバナジウム化合物、オキ
シ三塩化バナジウム、オルソアルキルバナデート
の如き5価のバナジウム化合物、三塩化バナジウ
ム、バナジウムトリエトキシドの如き3価のバナ
ジウム化合物が挙げられる。 これらのチタン化合物およびバナジウム化合物
のうち、4価のチタン化合物が特に好ましい。 これらの触媒の具体的なものとしては、たとえ
ばMgO−RX−TiCl4系(特公昭51−3514号)、
Mg−SiCl4−ROH−TiCl4系(特公昭50−23864
号)、MgCl2−Al(OR)3−TiCl4系(特公昭51−
152号,特公昭52−15111号)、MgCl2−SiCl4
ROH−TICl4系(特開昭49−106581号)、Mg
(OOCR)2−Al(OR)3−TiCl4系(特公昭52−
11710号)、Mg−POCl3−TiCl4系(特公昭51−
153号)、MgCl2−AlOCl−TiCl4系(特公昭54−
15316号)などの固体物質(前記式中において、
Rは有機残基、Xはハロゲン原子を示す。)に有
機アルミニウム化合物を組み合わせたものが好ま
しい触媒系の例として挙げられる。 他の触媒系の例としては固体物質として、いわ
ゆるグリニヤ化合物などの有機マグネシウム化合
物とチタン化合物および/またはバナジウム化合
物との反応生成物を用い、これに有機アルミニウ
ム化合物を組み合わせた触媒系を例示することが
できる。有機マグネシウム化合物としては、たと
えば、一般式RMgX、R2Mg、RMg(OR)など
の有機マグネシウム化合物(ここで、Rは炭素数
1〜20の有機残基、Xはハロゲンを示す。)およ
びこれらのエーテル錯合体、またはこれらの有機
マグネシウム化合物をさらに、他の有機金属化合
物たとえば有機ナトリウム、有機リチウム、有機
カリウム、有機ホウ素、有機カルシウム、有機亜
鉛などの各種化合物を加えて変性したものを用い
ることができる。 これらの触媒系の具体的な例としては、たとえ
ばRMgX−TiCl4系(特公昭50−39470号)、
RMgX−フエノール−TiCl4系(特公昭54−
12953号)、RMgX−ハロゲン化フエノール−
TiCl4系(特公昭54−12954号)等の固体物質に
有機アルミニウム化合物を組み合わせたものを挙
げることができる。 これらの触媒系において、チタン化合物およ
び/またはバナジウム化合物を有機カルボン酸エ
ステルとの付加物として使用することもでき、ま
た前記したマグネシウムを含む無機化合物固体担
体を有機カルボン酸エステルと接触処理させたの
ち使用することもできる。また、有機アルミニウ
ム化合物を有機カルボン酸エステルとの付加物と
して使用しても何ら支障がない。さらには、あら
ゆる場合において、有機カルボン酸エステルの存
在下に調製された触媒系を使用することも何ら支
障なく実施できる。 ここで有機カルボン酸エステルとしては各種の
脂肪族、脂環族、芳香族カルボン酸エステルが用
いられ、好ましくは炭素数7〜12の芳香族カルボ
ン酸が用いられる。具体的な例としては安息香
酸、アニス酸、トルイル酸のメチル、エチルなど
のアルキルエステルを挙げることができる。 上記した固体物質と組み合わせるべき有機アル
ミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(OR)
XおよびR3Al2X3(ここでRは炭素数1〜20のア
ルキル基、アリール基またはアラルキル基、Xは
ハロゲン原子を示し、Rは同一でもまた異なつて
もよい。)で示される化合物が好ましく、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エ
チルアルミニウムセスキクロリド、およびこれら
の混合物等が挙げられる。 有機アルミニウム化合物の使用量はとくに制限
されないが、通常遷移金属化合物に対して0.1〜
1000モル倍使用することができる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち気相重合反応に用いることによつて、そ
の重合活性を大幅に向上させ、未処理の場合より
も一層安定に運転することもできる。このとき使
用するα−オレフインとしては種々のものが使用
可能であるが、好ましくは炭素数3〜12のα−オ
レフインであり、さらに好ましくは炭素数3〜8
のα−オレフインが望ましい。これらのα−オレ
フインの例としてはたとえばプロピレン、ブテン
−1、ペワテン−1,4−メチルペンテン−1、
ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デ
セン−1、ドデセン−1等およびこれらの混合物
などを挙げることができる。触媒系とα−オレフ
インとの接触時の温度、時間は広い範囲で選ぶこ
とができ、たとえば0〜200℃、好ましくは0〜
110℃で1分〜24時間で接触処理させることがで
きる。接触させるα−オレフインの量も広い範囲
で選べるが、通常、前記固体物質1g当り1g〜
50000g、好ましくは5g〜30000g程度のα−オ
レフインで処理し、前記固体物質1g当り1g〜
500gのα−オレフインを反応させることが望ま
しい。このとき、接触時の圧力は任意に選ぶこと
ができるが通常、−1〜100Kg/cm2・Gの圧力下に
接触させることが望ましい。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固体物質と組み合わせ
たのちα−オレフインと接触させてもよいし、ま
た、使用する有機アルミニウム化合物のうち一部
を前記固体物質と組み合わせたのちガス状のα−
オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウム
化合物を気相重合の際に別途添加して重合反応を
行つてもよい。また、触媒系とα−オレフインと
の接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、ま
た、窒素、アルゴン、ヘリウムなどその他の不活
性ガスが共存しても何ら支障ない。 本発明におけるエチレン・α−オレフイン共重
合体は前記したマグネシウムとチタン化合物およ
び/またはバナジウム化合物を含有する固体物質
および有機アルミニウム化合物からなる触媒の存
在下に、気相でエチレンとα−オレフインとの共
重合を行うことによつて得られた所定の密度、メ
ルトインデツクスおよび前記式(1)で定義されたn
−値を有する共重合体を用いることを本質とする
が、共重合反応に用いられるα−オレフインとし
ては、炭素数3〜12のものを用いる必要がある。
具体的にはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1,4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセ
ン−1などを挙げることができる。 重合反応は、実質的に溶媒の存在しない気相状
態で行われる。使用する反応器としては、流動
床、撹拌槽など公知のものが使用できる。 重合反応温度は、通常0〜110℃、好ましくは
20〜80℃であり、圧力は常圧〜70Kg/cm2・G、好
ましくは2〜60Kg/cm2・Gである。分子量の調節
は重合温度、触媒のモル比、コモノマー量などに
よつても調節できるが、重合系中に水素を添加す
ることにより効果的に行われる。もちろん、水素
濃度、コモノマー濃度、重合温度など重合条件の
異なつた2段階ないしそれ以上の多段階の重合反
応を行つてもよい。 ここで、メルトインデツクスおよびn−値の測
定法を説明する。 メルトインデツクスはASTM−D1238により
カツトオフ法で測定する。 n−値は次の条件で高化式フローテスター
(HB−1型)を使用してダイより溶融樹脂を押
し出し、押し出し量、荷重より次式(2)および(3)式
からせん断速度γ〓とせん断応力τを求め、前記式
(1)によりn−値を求める。 フローテスター条件 ダイ寸法:2φ×40mm 樹脂温度:170℃ 荷重:20Kg/cm2,150Kg/cm2 式(2) γ〓=4Q/πr3 式(3) τ=Pr/2L ここで、Qは押出し量、rはオリフイス半径、
Lはオリフイス長さ、そしてPは荷重をそれぞれ
あらわす。 重包装袋としては密度が0.900〜0.940、好まし
くは0.910〜0.930のエチレン・α−オレフイン共
重合体がよい。0.900より低い密度のものは柔軟
になりすぎて、フイルムの腰がなくなりまた耐熱
性も劣るので好ましくない。0.940を起える密度
になると低温時も含めた衝撃強度が低下し好まし
くない。 またメルトインデツクスは0.1〜2.0、好ましく
は0.5〜1.0である。メルトインデツクスが0.1より
小さくなると押出機などによる押し出しが困難と
なる。た2.0より大なるメルトインデツクスの場
合にはフイルムへの成形性が劣りまた強度も低下
するので好ましくない。 さらにn−値は1.3〜3.0、好ましくは1.8〜2.5
であることが必要である。1.3より低いn−値の
場合にはフイルム成形における成形性が劣り、押
出機のモーター負荷が過大となる。またn−値が
3.0を超えると衝撃強度が低下するのでいずれも
好ましくない。 本発明の重包装袋は、前述の如くして製造され
たエチレン・α−オレフイン共重合体を従来公知
の成形方法のうちインフレーシヨン成形によりフ
イルム厚み100〜250μの円筒状フイルムとし、こ
れをヒートシールにより製袋することによつて作
られる。 従来公知のフイルム成形方法には、樹脂を押出
機により溶融押し出しをした後、空冷もしくは水
冷によるインフレーシヨン方法によるものや、冷
却ロールによるフラツドダイ方法などがある。イ
ンフレーシヨン方法には内部マンドレルを使用す
るものもある。一般に冷却ロールを使用したフラ
ツドダイ方法では溶融樹脂の冷却速度が早いので
得られるフイルムの光学的性質がよく、また生産
速度も高いなどの特徴がある。しかし、重包装袋
に用いられるフイルムは厚みが100〜250μと比較
的厚く、またフイルムの縦方向と横方向の物性の
バランスがよいものが要求される。なおフイルム
の厚みはダート強度と比例関係が認められている
ため、100〜250μの範囲で目的に応じて選択され
る。また重包装袋では重量物を収納するためフラ
ツトフイルムでサイドシールをして円筒状に成形
することは機械的強度から好ましくはい。それ故
インフレーシヨン方法で成形したフイルムを重包
装袋とするのが良い。インフレーシヨン方法で成
形した円筒状フイルムを横断方向にヒートシール
することによつて袋底部をつくり重包装袋とされ
る。 本発明の重包装袋は従来のEVAを用いた重包
装袋と比較して、耐熱性に優れていて、フイルム
の腰が強いので重包装袋が容易である。また夾雑
物ヒートシール性がよいので、ヒートシールが容
易かつ確実に行える。またある程度の剛性を持つ
た樹脂であるために従来のEVA袋に劣らず突起
物強度が優れているので輸送中もしくは荷扱い中
にも突起物に起因する破袋などを起こすことがな
い。 さらに、本発明の重包装袋は低温時も含めた衝
撃強度や機械的強度に優れ、またヒートシール強
度も従来のEVA袋と実用上同等である。 なお、重包装袋にはEVAのほか、ヘキサンな
どの飽和炭化水素溶媒中でエチレンとα−オレフ
インとを溶液重合もしくはスラリー重合させて得
られる共重合体も用いられることがある。しかし
本発明の重包装袋はこれらの溶液重合もしくはス
ラリー重合により得られた共重合体を用いたもの
よりも、突起物強度、耐熱性において特に優れ、
また低温時も含めた衝撃強度、ヒートシール強度
なども優れているという特徴を有する。 本発明のエチレン・α−オレフイン共重合体に
は、必要に応じて、公知の滑剤、抗ブロツキング
剤、紫外線吸収剤、考化防止剤、補強剤、充填
剤、顔料、帯電防止剤、耐熱性付与剤、可塑剤な
どの各種添加剤を適宜配合することができる。 また、本発明で用いるエチレン・α−オレフイ
ン共重合体の特性を損わない限り、高圧法ポリエ
チレン、中低圧法でかつ溶液重合もしくはスラリ
ー重合により製造されたポリエチレン、ポリプロ
ピレンおよびエチレン・α−オレフイン共重合体
や、その他にもEVAなどを適宜配合し、混合し
て用いることができる。 (実施例および比較例) 次に実施例および比較例により本発明を具体的
に説明する。 実施例 1 無水塩化マグネシウム1Kg、1,2−ジクロロ
エタン50gおよび四塩化チタン170gを窒素雰囲
気下、室温で16時間ボールミリングしてチタン化
合物を担体に担持させた。この固体物質は1gあ
たり35mgのチタンを含有していた。 気相重合装置としてはステンレス製オートクレ
ーブを用い、ブロワー、流量調節器および乾式サ
イクロンでループを作り、オートクレーブはジヤ
ケツトに温水を流すことにより温度を調節した。 80℃に調節したオートクレーブに上記固体物質
を250mg/hr、およびトリイソブチルアルミニウ
ムを50mmol/hrの速度で供給し、また、オート
クレーブ気相中のブテン−1/エチレン比(モル
比)を0.10に、さらに水素を全圧の35%となるよ
うに調整しながら各々のガスを供給し、かつブロ
ワーにより系内のガスを循環させて重合を行つ
た。生成したエチレン共重合体はかさ密度0.37、
メルトインデツクス(MI)1.0、密度0.930および
n−値2.0であつた。 次に上述のエチレン・ブテン−1共重合体を押
出機によりスパイラル型環状ダイから溶融押し出
しをし、空冷インフレーシヨン方法で厚み200μ
のフイルムを成形した。成形条件は次の通りであ
る。 押出機:スクリユー径90mm,スクリユーL/
D25 ダイ寸法:外口径250mm,ダイリツプ間隙1.5mm 樹脂温度:230〜240℃ 膨張比(BUR):1.2 引取速度:5m/min 得られたフイルムの物性は表1に示す。またイ
ンフレーシヨン成形により得られた円筒状フイル
ムを700mmの長さに切断し、底部をヒートシール
した後、肥料20Kgを充填し、頂部をヒートシール
して重包装袋の落袋テストを実施した。その結果
も表1に示す。 実施例 2 80℃に調節したオートクレーブに実施例1で得
られた上記固体物質を250mg/hr、およびトリイ
ソブチルアルミニウムを35mmol/hrおよびジエ
チルアルミニウムクロリドを15mmol/hrの速度
で供給し、また、オートクレーブ気相中のブテン
−1/エチレン比(モル比)を0.20に、さらに水
素を全圧の31%となるように調整しながら各々の
ガスを供給し、かつブロワーにより系内のガスを
循環させて重合を行つた。生成したエチレン共重
合体はかさ密度0.33、MI0.5、密度0.930およびn
−値2.2であつた。 このようにして得られたエチレン・ブテン−1
共重合体を実施例1と同様にして成形し厚み
200μのフイルムを得た。このフイルムの物性お
よび落袋テストの結果を表1に示す。 比較例 1 市販のエチレン・酢酸ビニル共重合体
(MI0.5、酢酸ビニル含量5%)を実施例1と同
様に成形し、厚み200μのフイルムを得た。この
フイルムの物性および落袋テストの結果を表1に
示す。 比較例 2 市販の溶液重合タイプのエチレン・ブテン−1
共重合体(密度0.920、MI0.7、n−値2.0)を実
施例1と同様にして成形し、厚み200μのフイル
ムを得た。このフイルムの物性および落袋テスト
の結果を表1に示す。
【表】
【表】 試験法 ・ヘイズ:ASTM D1003 ・ダート強度:ASTM D1709 ・フイルム引張強度,引張り伸び,引張り弾性
率:ASTM D882 ・落袋テスト:23℃において1.2mの高さから
1.0回平面落下させ、10個の重包装袋につい
ての破袋しない割合を%で表す。 表1の結果から、本発明におけるエチレン・α
−オレフイン共重合体からなるフイルムはダート
強度がEVAや溶液重合タイプのポリオレフイン
と比較して優れており、重包装袋として落袋テス
トを行つてもすべて合格する。そして引張り弾性
率が高いことからフイルムの腰があり、重包装袋
として用いた際の自動充填適性に優れているとい
える。 さらに、引裂強度や引張強度などの機械的強度
においても本発明の重包装袋を構成するフイルム
は優れており、また融点が高いところから耐熱性
もよい。それ故、本発明の方法によつて得られた
重包装袋は従来知られた重包装袋よりも重包装袋
としての諸特性が顕著に優れているといえる。 実施例 3 オートクレーブ気相中のブテン−1/エチレン
比(モル比)を0.30に、また水素を全圧の25%と
した以外は実施例1と同様の方法で重合を行い、
MI0.6、密度0.917、n−値1.9のエチレン・ブテ
ン−1共重合体を得た。 得られた共重合体を実施例1と同様に成形し、
厚み200μのフイルムを得て、このときの押出機
のモーター負荷電流(A)およびフイルムのダー
ト強度を測定した。これらの結果を表2に示す。 実施例 4 オートクレーブ気相中のブテン−1/エチレン
比(モル比)を0.24に、さらに水素を全圧の34%
とした以外は実施例1と同様の方法で重合を行
い、MI0.8、密度0.920、n−値2.4のエチレン・
ブテン−1共重合体を得た。 得られた共重合体を実施例1と同様に成形して
厚み200μのフイルムを得た。測定結果を表2に
示す。 比較例 3 n−ヘキサンを溶媒とし、エチルアルミニウム
セスキクロリドとオキシ三塩化バナジウムを触媒
としてエチレンとブテン−1との共重合を行い、
MI1.0、密度0・920、n−値1.2の共重合体を得
た。 得られた共重合体を実施例1と同様にして成形
を試みたが、モーター負荷電流が定格値を超えて
フイルムの成形ができなかつた。結果を表2に示
す。 比較例 4 実施例1と同様の方法を用い多段重合を行うこ
とにより、MI0.5、密度0.930、n−値3.2のエチ
レン・ブテン−1共重合体を得た。 得られた共重合体を実施例1と同様に成形して
厚み200μのフイルムを得た。測定結果を表2に
示す。
【表】
【表】 表2の結果から、本発明の範囲外のn−値を有
するエチレン・α−オレフイン共重合体を用いる
と、フイルム成形時の押出機のモーター負荷が過
大となつたり、フイルムの衝撃強度が低下して、
重包装袋に適した性状が得られないことが明かで
ある。 実施例5,比較例5〜8 実施例5は実施例1と同様の方法で重合を行つ
た。比較例5〜8はオートクレーブ気相中のブテ
ン−1/エチレン比(モル比)および水素の全圧
に対する割合(%)を表3に示すとおりに変化さ
せた以外は、実施例1と同様の方法で重合を行つ
た。得られた共重合体をいずれも実施例1と同様
に成形し、厚み200μのフイルムを得た。その測
定結果を表3に示す。
【表】 表3の結果から、本発明の範囲外のMIを有す
るエチレン・α−オレフイン共重合体を用いる
と、押出機ヘツドの樹脂圧力が増大して押出しが
困難になつたり、強度が不十分となり、また密度
が範囲外の値を示すときは柔軟になりすぎて耐熱
性が低下したり、耐衝撃性が劣つたものとなるこ
とがわかる。 (発明の効果) 本発明の重包装袋は、耐熱性および引張り弾性
率(腰の強さ)に優れるとともに、フイルム成形
性、衝撃強度、機械的強度などにも優れた新規材
料を用いて、従来使用されてきたEVAなどの欠
点を大きく改善したものであり、重包装袋として
の諸特性のバランスの点で著しく優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マグネシウムとチタンおよび/またはバナジ
    ウムとを含有する固体物質および有機アルミニウ
    ム化合物とからなる触媒の存在下、実質上溶媒の
    存在しない気相状態でエチレンと炭素数3〜12の
    α−オレフインを共重合させて得られる密度が
    0.900〜0.940で、メルトインデツクスが0.1〜2.0
    であり、かつ次式で定義されるn−値が1.3〜3.0
    のエチレン・α−オレフイン共重合体の円筒状フ
    イルムをヒートシールして袋状に構成したことを
    特徴とする重包装袋。 n−値=log(γ〓150/γ〓20)/log(τ150/
    τ20) ここで、 γ〓:せん断速度(sec-1170℃) τ:せん断応力(dyn/cm2170℃) 添字20,150はそれぞれ荷重20Kg/cm2,150Kg/
    cm2を示す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51112883A (en) * 1975-03-07 1976-10-05 Ici Ltd Polymerized film and its manufacturing process

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