JPH02574A - 転写剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は転写剤に関するものである。

〔従来の技術〕

転写印刷は祇などに印刷した各種の図柄模様を、陶磁器
類、ガラス器具類、琺瑯製品、金属類、プラスチックス
類などの表面に写し換えて印刷する技術であり、古くか
らよく利用されている。その転写の具体的な手法は、た
とえば、常温下で多旨圧等のような圧力を利用するもの
（加圧法）、水を利用するもの（湿式法）、熱を利用す
るもの（乾式法または加熱法）の三つに大別される。ま
ず、最初の加圧法は原紙を押し付けて印刷模様のインキ
を被印刷物表面に移行させるものであり、つぎの湿式法
は、表面に水溶性の糊の厄を設け、その層の上に任意の
図柄模様を印刷した原紙を被印刷物表面に当て、この原
紙を水で濡らして図柄模様のみを被印刷物表面に移行さ
せるものであり、最後の乾式法は熱転写とも呼ばれ、各
種の図柄模１１を印刷した原紙を被印刷物表面に重ね、
アイロン、プレス等で加熱加圧しながら印刷インキ層を
軟化、溶融させて原紙面から被印刷物表面へ移行させる
ものである。

一方、転写印刷とは直接関連はないが、たとえば特開昭
５７−７６５８６号公報「写真入り人造石装飾品の？！
造方法」に示されているように、門標、表札、石碑、名
標、彫刻品の台座等の石１↑１オ、または、浄血等の陶
磁器などに写真を貼り付けて■ｌ々の思い出にしようと
する試みも盛んに行なわれている。

最近は日用雑貨類、文房具等の殆んどあらゆる物品に、
装飾効果を大きくし、商品価値を高めようと、たとえば
人気漫画の主人公のイラスト等の絵付けが１テなわれ、
市場を賑わしているが、使用＃が自分で作成した図柄模
様や写真を、自分で転写して楽しむわけにはいかない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

以上述べたように、従来の技術においては、自作の図柄
模様や写真などを自分で簡単に転写し、得られた作品を
飾って自ら楽しむということは殆んど不可能であるとい
う問題点があった。

〔問題点を解決するだめの手段〕

上記の問題点を解決するために、この発明はステアリン
酸と、パラフィンまたはろう（蝋）の少なくとも一種類
とプロピレングリコールとからなる転写成分とし、また
はこの転写成分とさらに着香成分とを主成分として混合
し、これを転写剤とする手段を採用したものである。

〔作用〕

この発明の転写剤において、ステアリン酸はつぎに述べ
るパラフィンもしくはろうおよびプロピレングリコール
のいずれにも溶けやすく、転写成分の均質化作用を、ま
たパラフィンもしくはろうは転写成分または芳香成分を
加えた転写剤全体の融点を高めて耐熱性を安定化させる
とともに、ステアリン酸の分子間にパラフィンもしくは
ろうの分子を均一に分散させることによって、転写する
着色オ′１（染料、有機顔料など）の分子に対して均一
な結合力または親和力を発揮して着色料分子を転写成分
１ｍ内に取り込みやすくする作用を、さらにプロピレン
グリコールは上記着色ギ４の溶出を容易にし上記パラフ
ィンの作用を一層高める作用をそれぞれ発揮する。また
、このような転写成分に加えられる若番料は芳香剤本来
の役割を果すための成分であることは言うまでもない。

〔実施例〕

この発明の転写剤の実施例を示すとつぎのとおりである
。

まず、ステアリン酸は融点が７０℃付近の白色粉末であ
って、その混合量は転写剤全重墳（以下同じ）に対し、
２５〜５５重１％好ましくは４０±１０重星％である。

なぜならばステアリン酸が２５重壇％未満の少量では共
存するパラフィンとプロピレングリコールの両成分の均
質化効果が充分発現されず、逆に５５重■％を越える多
量ではプロピレングリコールとの量的均衡が取れなくな
って好ましくないからである。

つぎに、パラフィンもしくはろう　（植物ろう、動物ろ
う、鉱物ろう）はなるべく高融点たとえば３０℃以上の
ものが望ましいが、現在はろうの価格は高いので、安価
なパラフィンが経済的に有利である。しかしパラフィン
においても融点が高くなるにつれてかなり価格的に不利
となるので適宜低１融点たとえば６０℃付近のものを混
用することも出来る。パラフィン（ろうについても同様
）の使用量は高融点のものを１０〜３０重量％好ましく
は１５±５重〒％であり、低融点のものは添加しないか
またｉよ添加するとしても折角の高融点パラフィンの融
点を極端に低下させない盪たとえば３０ｆｆｌ、１％以
下に止めることが望ましい。ここでパラフィン等の使用
量が１０重呈％未溝の少量ではパラフィン等添加の効果
が現われず、また３０重景％を越える多量では着色料を
溶融状態にある転写成分組織内に取り込まないうちに固
化しやすくなって好ましくないからである。

また、プロピレングリコールは２１０℃を越える高沸点
の液体であり、水、アルコールには易溶で無毒かつ安価
であることからきわめて好ましい成分である。この成分
の混合量は３０〜６０重量％好ましくは３５±５重量％
である。なぜならば、プロピレングリコールが３０重量
％未満の少量では着色料の移行が充分でなく、また６０
重景％を越える多量のときは分離現象を起こし、転写剤
が固化しなくなって好ましくないからである。なお、転
写成分、若番料がレトルトパック包装に詰められた場合
には、プロピレングリコールの補助的役割をするエチル
アルコールの辺数が極端に少なくなるため、プロピレン
グリコールの世を２５±１０％までＪｌすることができ
る。

さらに必要に応じて添加される若番料は天然、合成のい
ずれを問わず、特にその種類を具体的に限定するもので
はなく、利用目的、使用者の好み等に応じて適宜選択使
用すればよいが、芳香の持続性の点からは沸点の高いも
のが望ましく、若番料の混合量は１〜５重吋％好ましく
は３±１重量％である。なぜならば若番ｔ４が１重量％
未満の少量では芳香剤としての役割を果しにくくなり、
また５重足％を越える多量のときは、経済的不利を招く
ばかりではなく、香りが？Ｈｎになり過ぎて却って不快
宮を与えるようになり好ましくないからである。なお、
若番料はエチルアルコールを併用すると芳香の発散を良
くするばかりでなく、転写剤組織内への若番料の浸透お
よび若番料の移行等を円滑にするので好ましいが、エチ
ルアルコールの混合量は１５重量％を越えることは望ま
しくない。

なぜならば、エチルアルコールが１５重量％を越える条
里になると、蒸散を防ぐために役立つプロピレングリコ
ールの量が多くなって好ましくないからである。

以上のこの発明の芳香剤を実際に使用する方法を例示す
るとつぎのようになる。

まず、この発明の転写芳香剤よりも比重の大きい材質、
たとえば、ポリ塩化ビニル樹脂、ガラス繊維強化プラス
チックス、金属、セラミックスなどからなる転写板の面
（平面に限らず、曲面でもよい）に油性インキを用いて
図柄模様を描き、ドライヤー等で充分乾燥させるか、ま
たは転写板面に接着剤（加熱乾燥しても剥離しないもの
）を用いて写真を上にして貼り合わせ転写用の原板を作
製する。

つぎに、この転写用原板を容器（この発明の転写剤を溶
融して注ぎ込み、任意の形状に注型成形する一種の鋳型
であって、材質は金属、ガラスまたは軟化点が少なくと
も１００℃よりも高いプラスチックス、祇、陶磁器、鉱
物、木材、粘土、石齋、モルタル、油脂製品、動植物関
連品（皮、貝殻、実殻など）などであればよい）の任意
の場所、たとえば底または壁面等に、原板の裏面が容器
の内面に接するように固定する。

一方、前記したこの発明の転写剤の転写放物、すなわち
、ステアリン酸と、パラフィンもしくはろうの少なくと
も一種およびプロピレングリコールを主成分とする混合
物を加熱溶融し、撹拌しながら均質にする０着香成分（
香料、エチルアルコール等）を混入し）しようとすると
きは、最初から加えて長時間加熱することは、これら成
分の大ｔｉｋ　”Ｊを必要以上に増加させることになっ
て好ましくないので、最後の段階で添加混合させること
が望ましい。転写成分および着古成分がレトルトパック
包装に詰められている場合は、若番料、エチルアルコー
ルの蒸散が極端に少なく、したがって、包装のままの状
態で熱水に浸し、溶融させることもできる。そして得ら
れた溶融物を前記の原板を固定した容器内に注ぐ。

容器内に溶融物を注ぐ際は、原板面に描かれている図柄
模様や写真の光沢面などを膿傷したり、空気を抱き込ん
で泡を生じたりしないように、溶融物を、たとえば、撹
拌棒のような棒に沿わせて隅の方から静かに流し込むこ
とが大切である。

溶融物の注型が終了すれば、通常の場合、水平な場所に
静置し約１時間程度放冷し、溶融物がほぼ固まったなら
ば、その容器を上下逆にして引き続き約２時間程度放冷
する。このようにすれば固化が進行した溶融物は自重で
容器の内面から自然に離れ転写板を伴ったまま落下する
ので、転写板に針などを突き刺して判ぎ取れば所望の図
柄ｌｕ様または写真の色が移行した面が現われる。この
面を保護するために、透明塗料等を適宜塗布しても差し
支えない。

以上の操作を完了すれば、この発明の転写剤が得られる
ことになるが、前記した転写成分および着古成分として
の主成分のほかに、この発明の目的効果を損わない範囲
で各種添加剤たとえば淡い着色料その他増量剤などの少
量を添加することも出来る。また、この発明の転写剤は
転写された図柄模様または写真の部分を削り取った後の
固形部分を再溶融して転写を繰り返すことも可能である
。

ただ再三の加熱を繰り返したり長時間使用したりして着
古成分が戚少したときは着古成分を適宜増遭することは
言うまでもない。

（２１Ｊ里〕 この発明の転写剤を構成する主成分はすべて安全性が高
く、また安価で入手も容易であるばかりでなく、一種の
熱転写法でありながら、従来法のようにアイロンまたは
熱プレスのような加熱加圧のための特殊器具を必要とし
ないので、自作の絵や写真を芳香剤の任はの場所に簡単
に転写し、それを観賞しながら楽しむことが誰にでも容
易に可能となるので、この発明の意義はきわめて大きい
といえる。

特許出願人日本化学洗剤株式会社 同

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ステアリン酸と、パラフィンもしくはろう（蝋）
   の少なくとも一種類とプロピレングリコールとを主成分
   として混合したことを特徴とする転写剤。
2. （２）ステアリン酸と、パラフィンもしくはろう（蝋）
   の少なくとも一種類とプロピレングリコールとからなる
   転写成分と着香成分とを主成分として混合したことを特
   徴とする転写剤。