JPH0256214A - ガス吸収シート材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、たとえば、野菜や果物などの青果物を梱包
する際に用いられ、エチレンガス等の有害ガスを吸収し
て、野菜や果物の成熟を抑制したりするガス吸収シート
材に関する。

〔従来の技術〕

生産地で収穫された野菜や果物などの青果物は、通常、
箱などに詰められて、消費地に輸送されるようになって
いる。

一方、青果物等は、それらが生成放出するエチレンガス
によって成熟が促進されるため、輸送途中に成熟してし
まい商品価値が損なわれてしまうと言う問題がある。

このため、できるだけ輸送を迅速に行わなければならな
い。昨今の高速道路網や鉄道網の完備により、日本国内
では、通常、どの地域でも１日足らずで輸送ができるた
め、上記のような問題は少なくなってきているが、輸出
入など遠隔地に輸送する場合には、天候などの加減で遅
れることが多々ある。そこで、このようなことを考慮に
入れて早めに収穫を行って輸送するようにしている。

このように早めに収穫して輸送中に成熟させたものは、
木などで成熟したものと比べ、やはり味覚の点で劣ると
言う問題が残る。

近年、上記問題を解決する手段として、つぎのような方
法が提案されている。すなわち、樹脂中にイオン交換能
を有する多孔質鉱物粒子、たとえば、ゼオライト粒子な
どが合成樹脂中に分散させてシート状にしたものが開発
されている。このシート材は、たとえば、袋状に形成し
てその中に青果物を収納し、この袋とともに、箱の中に
収納するようにすれば、青果物から生成放出されたエチ
レンガスが輸送中に前記粒子によって吸着されるため、
青果物がエチレンガスによって成熟が促進されない。し
たがって、出来るだけ収穫を遅らせておいしい状態にな
った青果物を提供することができるものである。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記のような方法では、青果物を袋に詰
める作業が余分に必要であるため、作業性が悪いと言う
問題があった。

そこで、上記シート材を用いて箱を形成するようにすれ
ばよいのであるが、上記シート材の場合、樹脂のシート
であるので、腰が弱く箱などを形成することが困難であ
ると言う問題があった。

また、リンゴなど果物の包装紙の替わりに用いれば、包
装効果とともに、果物の長期保存ができるのであるが、
上記したように腰がよりいと、接着剤などで接着しなけ
れば、すぐに包装が外れてしまうという欠点や装飾性が
悪いなどの欠点もあった。

この発明は、このような事情に鑑みて、上記種々問題点
を解決する新規なガス吸収シート材を提供することを目
的としている。

〔課題を解決するための手段〕

このような目的を達成するために、第１の発明は、通気
性と樹脂接着剤含浸性を有するシート状第１基材、およ
び、所望の強度を有するシート状第２基材が、イオン交
換能を有する多孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層
を介して積層されているガス吸収シート材を要旨とし、
第２の発明は、通気性を有するシート状第１基材、およ
び、所望の強度を有するシート状第２基材がイオン交換
能を有する多孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層を
介して積層されているガス吸収シート材であって、第２
基材が所望の保型性を備えていることを特徴とするガス
吸収シート材を要旨とし、第３の発明は、通気性を有す
るシート状第１基材、および、所望の強度を有するシー
ト状第２基材がイオン交換能を有する多孔質鉱物微粒子
が分散された合成樹脂層を介して積層されているガス吸
収シート材であって、エンボス加工されているとともに
、前記エンボスの頂部に第１基材から第２基材に貫通す
る微細孔が形成されていることを特徴とするガス吸収シ
ート材を要旨としている。

〔作　用〕

上記構成によって、第１の発明にかかるガス吸収シート
材は、このガス吸収シートをライナーとして用い、その
第２紙基材側がコルゲート部と接着されるようにすれば
、エチレンガスなどのガス吸収能を有するダンボール紙
を形成することができる。

そして、そのダンボール紙を所望の形状に切り抜き、そ
の第１基材側が内壁面となるダンボール箱を形成すれば
、エチレンガスなどのガス吸収能を有するダンボール箱
を形成することができる。

しかも、第１基材に接着剤を含浸させるようにして接着
をすることにより堅固な箱を組み立てることができる。

第２の発明にかかるガス吸収シート材は、第１基材を内
側に向けて青果物を包むようにすれば、第２基材の保型
性によって接着剤等がなくても包んだ状態を保持するこ
とができる。もちろん、第１基材を通して多孔質鉱物微
粒子がエチレンガスなどの害のあるガスを吸収すること
ができる。

第３の発明にかかるガス吸収シート材は、エンボスによ
り装飾性が付与されるとともに、エンボス頂部の小孔を
自由に空気が通るようになっている。

〔実　施　例〕

以下に、これらの発明を、その実施例をあられす図面を
参照しつつ詳しく説明する。

第１図はこれら発明にかかるガス吸収シート材の１実施
例を横から見た断面であられしている。

図にみるように、このガス吸収シート材（Ａ）は、第１
基材（１）と第２基材（２）とがイオン交換能を有する
多孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層〔以下、「合
成樹脂層」とのみ記す〕　（３）を介して積層されてい
る。

第１基材（１）は、通気性と樹脂接着剤含浸性を有して
いれば、特に限定されないが、たとえば、通常の紙では
、１ばあたり１０〜３５ｇ程度の薄い基材が好ましい。

なお、綿毛状のパルプ紙の場合は、４０〜７０ｇ／ｒｄ
のものでも構わない。

綿毛状のものを用いた場合は、クツション材としての役
目も果たすことができる。

第２基材（２）は、所望の強度を有していれば、特に限
定されない。たとえば、上記の第１基材（１）と同様の
材質であっても構わない。

積層方法は、特に限定されないが、たとえば、第２基材
（２）の上に樹脂シートを積層し、樹脂シートの上に所
望量の多孔質鉱物微粒子（３２）を散布したのち、その
上に第１基材（１）を積層し、この積層体を熱盤等で挟
み熱圧着する方法、第２基材（２）の上にポリエチレン
シートを積層し、ポリエチレンシートの上に所望量の多
孔質鉱物微粒子（３２）が予め分散された樹脂シートを
積層し、この樹脂シートの上に第１基材を積層したのち
この積層体を熱盤等で挾み熱圧着する方法等がある。

このようにすれば、多孔質鉱物微粒子（３２）が第１基
材（１）側に多数分散配置されることになり、ガス吸収
能を充分に発揮させることができる。

所望■の多孔質鉱物微粒子（３２）が分散された合成樹
脂（３１）を溶融状態にし、この溶融液を第１基材（１
）と第２基材（２）の間に挟まれるように流し込み硬化
させるようにして得られる合成樹脂（３１）としては、
特に限定されないが、たとえば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン。

ポリブタジェン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステルポリア
ミド等が挙げられる。

イオン交換能を有する多孔質鉱物微粒子（３２）として
は、特に限定されないが、ゼオライトクリストバライト
珊瑚、医玉石、麦飯石、大谷石などのセラミック粒子等
が挙げられ、その径が数μｍ以下の細かいものであるこ
とが好ましい。

このガス吸収シート材（Ａ＞は、第２図にみるように、
ダンボール紙（４）のライナーとして用いることができ
る。ライナーとして用いる場合には、第２基材（２）側
をコルゲート紙（５）に接着するようにすればよい。

また、このダンボール紙（４）を所定の形状に切り抜い
て組み立てれば、第３図にみるように、ダンボール箱（
６）を形成することができる。

このダンボール紙（４）を用いた場合、ライナーの表面
の接着剤含浸性がよいため、接着剤のみによってコーナ
一部（６１）を接着しても箱としての充分な強度を得る
ことができる。

したがって、この箱（６）は、従来のように、エチレン
ガス吸収能のある袋に入れると言う煩わしい作業をする
ことなく、箱（６）に青果物を直接収容するだけで、青
果物から発生するエチレンガスが第１基材（１）中を通
って多孔質鉱物微粒子（３２）に吸収されるため、青果
物がエチレンガスによって輸送中に成熟することを抑制
できることは勿論の事、箱（６）の内側に止め金具が突
出することがなく、青果物が輸送中に止め金具によって
傷付（と言うことがない。さらに、第１基材は、青果物
等の表面に付いた水分も吸収することができる。

第４図は第２の発明にかかるガス吸収シート材の使用例
を斜め上から見てあられしている。

図にみるように、このガス吸収シート材（Ｂ）は、第２
基材（２）が保型性を有するシート材料で構成されてい
て、たとえば、第１基材（１）が内側になるようにして
リンゴなどの果物（８）をこのシート材（Ｂ）に包み込
むようにすると、第２基材（２）が保型性によって、接
着剤等が無（でも包装状態を維持することができる。し
たがって、包装作業性が非常によいものである。もちろ
ん、第１基材（１）を通して果物（８）が発するエチレ
ンガスが多孔質鉱物微粒子（３２）に吸収されるので、
果物（８）の鮮度保持ができることは言うまでもない。

なお、保型性を有するシート材料としては、アルミニウ
ムシート等の金属材料シートが挙げられる。

第５図は、第３の発明にかかるガス吸収シート材の１実
施例を横から見て断面であられしている図にみるように
、このガス吸収シート材（Ｃ）は、所望のパターンのエ
ンボス加工が施されていて、各凹凸の頂部に第１基材（
１）から第２基材（２）に貫通する微細孔（９）が形成
されているこのガス吸収シート材（Ｃ）は、上記のよう
にエンボス加工が施されているので、非常に装飾性に優
れている。しかも、微細孔（９）が形成されているので
、第２基材（２）に通気性のないものを用いても、微細
孔（９）を介してシート材（Ｃ）の内外面に通気でき、
多孔質鉱物粒子によるガスの吸収効果を上げることがで
きる。また、エンボス加工による凹凸によりクツション
材としてダンボール箱の底に敷くようにしても構わない
。

この発明にかかるガス吸収シート材は、上記の実施例に
限定されない。

たとえば、上記の実施例では、ダンボール紙のライナー
として使用しているが、イチゴなどの樹脂パンクのよう
な既成の包装容器の底に敷いたり、中仕切りとして用い
ても構わない。

また、第２基材を厚みのある材料で形成すれば、ガス吸
収シート材のみで箱を形成することもできる。

さらに、製造方法も所望壇の多孔質鉱物微粒子（３２）
が分散された合成樹脂（３１）を溶融状態にし、この溶
融液を第１基材（１）と第２基材（２）の間に挟まれる
ように流し込み硬化させて得るようにしても構わない。

上記の実施例ではリンゴの包装紙として用いられていた
が、キウィやももなど他の果物や野菜の包装紙としても
用いることができる。

〔発明の効果〕

第１の発明にかかるガス吸収シート材は、以上のように
通気性と樹脂接着剤含浸性を有するシート状第１紙基材
、および、所望の強度を有するシート状第２紙基材がイ
オン交換能を有する多孔質鉱物微粒子が分散された合成
樹脂層を介して積層されているので、このガス吸収シー
トをライナーとして用い、その第２紙基材側がコルゲー
ト部と接着されるようにすれば、エチレンガスなどのガ
ス吸収能を有するダンボール紙を形成することができる
。

そして、そのダンボール紙を所望の形状に切り抜き、そ
の第１紙基材側が内壁面となるダンボール箱を形成すれ
ば、エチレンガスなどのガス吸収能を有するダンボール
箱を形成することができるしかも、第１紙基材に接着剤
を含浸させるようにして接着をすることにより堅固な箱
を組み立てることができる。

第２の発明にかかるガス吸収シート材は、以上のように
、通気性を有するシート状第１基材、および、所望の強
度を有するシート状第２基祠がイオン交換能を有する多
孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層を介して積層さ
れているガス吸収シート材であって、第２基材が所望の
保型性を備えているので、第１基材を内側に向けて青果
物を包むようにすれば、第２基材の保型性によって接着
剤等がなくても包んだ状態を保持することができる。も
ちろん、第１基材を通して多孔質鉱物微粒子がエチレン
ガスなどの害のあるガスを吸収することができる。した
がって、包装される青果物の鮮度を長く保持することが
できるとともに、包装作業性が非常によい。

第３の発明にかかるガス吸収シート材は、以上のように
、通気性を有するシート状第１基材、および、所望の強
度を有するシート状第２基材がイオン交換能を有する多
孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層を介して積層さ
れているガス吸収シート材であって、エンボス加工され
ているとともに、前記エンボスの頂部に第１基材から第
２基材に貫通する微細孔が形成されているので、エンボ
スにより装飾性が付与されるとともに、エンボス頂部の
小孔を自由に空気が通るようになっている。しかも、エ
ンボス加工によって形成された凹凸が衝撃吸収効果を付
与するので、クツション材としても用いることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１の発明にかかるガス吸収シート材の１実施
例をあられす横断面図、第２図はその使用例としてのダ
ンボール紙をあられす横断面図、第３図はそのダンボー
ル紙を利用して形成されたダンボール箱、第４図は第２
の発明にかかるガス吸収シート材を用いてリンゴを包装
した状態をあられす斜視図、第５図は第３の発明にかか
るガス吸収シート材の１実施例をあられす側断面図であ
る。 （Ａ）、　　（Ｂ）、　　（Ｃ）・・・ガス吸収シート
材（１）・・・第１基材　（２）・・・第２基材　　（
３）・・・合成樹脂層　（３１）・・・合成樹脂　（３
２）・・・多孔質鉱物微粒子　（９）・・・微細孔第１
図 第４図 第５図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）通気性と樹脂接着剤含浸性を有するシート状第１
   基材、および、所望の強度を有するシート状第２基材が
   、イオン交換能を有する多孔質鉱物微粒子が分散された
   合成樹脂層を介して積層されているガス吸収シート材。
2. （２）通気性を有するシート状第１基材、および、所望
   の強度を有するシート状第２基材がイオン交換能を有す
   る多孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層を介して積
   層されているガス吸収シート材であって、第２基材が所
   望の保型性を備えていることを特徴とするガス吸収シー
   ト材。
3. （３）通気性を有するシート状第１基材、および、所望
   の強度を有するシート状第２基材がイオン交換能を有す
   る多孔質鉱物微粒子が分散された合成樹脂層を介して積
   層されているガス吸収シート材であって、エンボス加工
   されているとともに、前記エンボスの頂部に第１基材か
   ら第２基材に貫通する微細孔が形成されていることを特
   徴とするガス吸収シート材。